忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
いやー!!歴史ネタ()大好評ですね…
驚きを隠せませんでした…
という事で今回はおふざけ0になってしまいましたが、すまない


21話-襲撃

 

「すっかり暗くなっちゃったね~」

 

「うん…」

 

 

 

「……」

 

「あの~…ユウさん?そんなに見つめてどうかしたんですか?」

 

「いや、2人とも楽しそうに話してるな~って。何の話をしてたの?」

 

すっかり暗くなった街の中、ユウはカフェで全ての宿題を終えた燈と愛音を送っていた。

 

その中でユウはカフェで自身が感じたことを確認するため、先を歩く2人に観察するような視線を向けていたのを愛音に感づかれてるも難なく誤魔化すことが出来た――――

 

「新しい服についてです!!…ユウさんの新しい服を考えるのも面白そうですね~!!今度服を選ばせてくださいよ~」

 

「あはは…今ので気に入ってるから…」

 

「えぇ~…いいじゃないですか~。今でもカッコいいですけど…折角なら私が服を選んでみたいです~」

 

「あのちゃん…お兄さん困ってるから……」

 

と思ったのも束の間、愛音のせいで話が変な方向へと話が進んでいく。

だが、今の彼はそんな話よりもイマジンとの接点がある2人を見極めるのが最優先であるため話を斬り上げようとしたが、愛音は引き下がろうとはしない。

どうしようかと考えていたタイミングで燈が愛音を止めたお陰で一端は話は終わり、再び愛音と燈の2人で話を始めていたのだが―――

 

 

 

 

 

「んっ…強くなってきた…」

 

「お兄さん…?何かあったんですか?」

 

「いや、なんでもないよ?」

 

「そう…ですか…」

 

「ん~…ユウさんって不思議ですね~」

 

「不思議…?」

 

このタイミングで今までで一番強くイマジンの気配を感じ取ると、周囲を見渡すがその姿を見つけることが出来ない。

ユウはより一層周囲に注意を向けていく姿に何かを感じた燈は彼に声をかけたが、2人のやり取りを見た愛音はユウに対して感じたことを何気なく口に出していた。

 

「なんて言うんだろ?なんかともりんに似てるような感じがして…」

 

「「似てる…?」」

 

「ん~…なんだろう?どこか遠くを見てるって言うか…感じ方が独特って言うか…」

 

「「…?」」

 

 

愛音はユウに感じたことを口にするが、上手く言語化できずにモヤモヤしたっ言葉になってしまい、彼女の言いたいことが伝わっていないようでユウと燈の頭に疑問符が溢れ出していく。

 

そんな緩い空気に呑まれそうになったユウだったが、すぐに我に返って周囲に気を配り始め―――――

 

 

 

 

 

「いた…っ!!」

 

「お兄さん…?何見て…?」

 

 

 

 

「―――」

 

「ちっ…!!今かよ…!!」

 

ようとしたその瞬間、ユウだけが民家の屋根の上からこちらを見下ろすイマジンの存在に気が付くが、ユウに見られていることはイマジン側も把握できていた。

 

今すぐにイマジンの元へと向かいたいが、燈も愛音も一緒にいる最悪の状況では向かってる間に2人が襲われる可能性がある以上は無暗に動けない。

それを理解したユウからは先ほどまでの温和な空気が完全に消え、それに気が付いた燈が声をかけたのと同時にイマジンが攻撃を仕掛けてきた。

 

その標的は当然、このイマジンやユウの変化に全く気が付いていない愛音。

このままでは愛音はタダでは済まないが――――

 

 

 

 

 

 

「愛音ちゃん!!」

 

「うわぁ!?」

 

不幸中の幸いと言うべきかユウはその攻撃が見えており、彼女を助けるべくユウは彼女の背中を突き飛ばして彼女を守るが、愛音の方はいきなりのことに対応できずに真正面からそのまま地面に倒れてしまっていた。

 

「えっ…」

 

「いった~…!!」

 

燈の方も何が起こったのか分からず戸惑いの声を漏らし、いきなり押されて倒された愛音は痛みから声を挙げ、当然の如くユウに怒りを覚えて立ち上がってユウにモノ申そうと振り返りながら文句を口に――――

 

 

 

 

 

 

「ユウさん!!いきなり何す…えっ…?えっ?血…?」

 

「くっ…!!」

 

「お兄さん…それ…」

 

「痛いけど…貫通してるから…!!」

 

しようとしたものの、愛音は怒りの言葉を最後まで口にすることが出来なかった。

 

それもそのはず愛音も突き飛ばされて転んで痛みを覚えていたが、突き飛ばした張本人であるユウの腕には穴が開いており、そこからは夥しい量に血が溢れ出しており、痛みを堪えきれずにユウの言葉が漏らしていたのだ。

 

「何これ……?」

 

「ちっ…!!」

 

目の前の光景に戸惑う愛音。

だが、見られているユウは舌打ちを撃ってそのまま遠距離から放たれてくる攻撃を避け続けていたが―――

 

 

 

 

 

 

「っ!!燈ちゃん!!」

 

「えっ…」

 

その内の1発がユウから逸れて燈の方へと向かっていうも、燈は血を出しているユウの姿に固まったまま動けないでいた。

しかし、そんな彼女の運が良かったのかその攻撃は直撃することはなく、彼女の足元を小さな亀裂を入れるだけで済んだが燈は恐怖で動く様子はない。

流石に不味いと感じたユウは急いで燈の腕を掴んで自身の元へと引き寄せた。

その際に、燈が自分達を狙っていたイマジンの姿とユウが懐に隠し持っていたベルトを見つけ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夢で見たのと……同じ…」

 

あり得ない言葉を呟いていた。

 

「えっ?ともりん!?何言ったの!?」

 

「っ…!!」

 

燈の言葉が聞き取れなかった愛音だったが、ユウは彼女が呟いたその言葉をハッキリと聞き取って驚きの表情を浮かべずにはいられなかった。

 

ユウが来てからイマジン起こした事件は2つのどちらにも燈は関わっていた。

だが、イマジンによって引き起こされた事象は”一部の例外”を除いてイマジンが倒されることで修復される。

 

その例外がユウの変身するゼロノス。

戦闘によるダメージと彼が変身のためにカードを使った際に消費される記憶はイマジンを倒しても戻ることはないが、燈はカードを使うことなどあり得ない。

 

そうなれば残された可能性はただ1つ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「特異点…」

 

歴史が修正されているはずにも係わらず、燈がベルトの事もイマジンの事も覚えているなど本来ならばあり得ない。

にも係わらず歴史が修正されたことの影響を受けずに記憶を持っているという事がユウは”高松燈が特異点である”と考えるには十分すぎるものだった。

 

 

 

「愛音ちゃん!!こっちは何とかするから逃げて!!」

 

「でも……!!」

 

 

「早く!!」

 

「っ…!!」

 

この状況の中でユウは攻撃が来ていない愛音を先に逃がすことを決めて指示を出す。

その指示を聞いた愛音は燈を置いていくことに罪悪感を覚えてその場に残ろうとしていたが、鬼気迫るユウの言葉を聞いてしまった彼女は完全に委縮して動けなくなってしまった。

 

事体は悪いの方向へと流れてしまっていくが、負傷している今のユウは燈を守るだけで手一杯で動けなくなってしまった愛音まで守る余裕もなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

――――イマジンを倒せば時間は修復される。

 

ユウとしても考えたくはないが、もしも逃げだした愛音が自分達を襲っているイマジンによって殺されたとしても、ユウがそれを倒せば特異点ではない(・・・・)彼女は修復と共に殺されたことが無かったことになるが、特異点であることがほぼ確定している燈はそうはいかない。

 

彼女がケガをした後に歴史の修復が行われたとしても、それによってケガが消えることはない。

最悪の場合、燈がイマジンの手で殺されてしまえば、その時点でこの時間軸が消滅する可能性すらある以上はこの場では何が何でも燈を守らざるを得ない。

 

それが例え愛音を切り捨てるようなことになろうとも――――

 

 

 

「俺が狙われてるからこのまま惹きつけて逃げる!!愛音ちゃんも逃げて!!」

 

ユウは固まっている燈を抱えると、愛音と別れてこの場から逃げていく。

その姿を見てようやく愛音もユウに先ほど言われたように逃げ出そうと振り返ってユウたちとは別の方向へと逃げて出し始めていた。

 

 

 

「あのちゃ―――」

 

ユウによって抱えられた燈は別方向へと逃げていく愛音へと視線を向け、逃げていく彼女に声をかけようとしたが――――

 

「開いてる…ここだ…!!」

 

ユウは咄嗟に近くにあった家の玄関を開いて燈と2人でその中へと飛び込むと、それにほんの少しだけ遅れて遠距離からユウたちを狙っていたイマジンは玄関の扉を吹き飛ばし、近づいて2人の死体を確認しようとした。

 

しかし、吹き飛ばした玄関の先には2人の姿はおろかユウの腕から流れていた血の線すら綺麗さっぱり消えていたのだった。





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