忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます…!!
最終列車決戦開幕…!!
なんだかんだ言って列車での戦闘が2回だけになってしまった……!!
まぁ、電王と違ってバリエーションが少ないから仕方ない……仕方ないんや……!!
すまん!!
と謝罪の言葉を口にしながらも……最終バトル……スタートです…!!


170-ゼロに向かうアクション

友希那達が乗るデンライナーからゼロライナーへと飛び移り、すぐさま操縦席のバイクに跨った。

 

 

 

 

 

「ゆきちゃんと、燈ちゃん……ここまで入ってきたな…?全く……」

 

これから2両で1両を相手にしようとしたのだが、片方のミラーには友希那が使っていた髪留めが燈が集めていた絆創膏によって張り付けられているのを見つけるもすぐにそれを剥ぎ取ってそれを無造作にベルトのカードケースに押し込んだ。

 

「カードを使わないで倒すなんてのは無理だな……。まぁ俺の中のヤバいもんも一緒に消えるからそっちの方が好都合か……」

 

1人だけのゼロライナーで最後の1枚を使った代償について思うが、それは誰の耳にも届かない。

 

「代償は最後までゆきちゃん達に黙ったままなんて、地獄行き確定だな……」

 

ユウは友希那達の事を考えてからすぐに思考を切り替え、視線を上げてモニターにデネブが操っているデンライナーに体当りを続けている敵―――ネガデンライナーを睨みつけ―――

 

「だけど、地獄への片道旅行……

 

 

 

 

 

 

 

 

お前も道連れだ……!!」

 

そのまま一気にスロットルを全開にして、ユウはゼロライナーを加速させていた。

 


 

一方でユウが飛び降りたデンライナーの客室では皆が机や壁にしがみ付いていた。

 

「ユウ……!!」

 

「おにーさん……」

 

 

 

「おばあちゃん、また来てる………」

 

「何度ぶつければ気が済むんだい…!!」

 

 

「ぶつけられないように逃げるから!!みんな!!しっかり捕まってろ!!」

 

ユウの心配をする友希那達と外の状況を見て悪態を零す詩船だった。

その状況下で操縦席から響くデネブの言葉と共に車体が大きく傾くも、皆は必至にしがみ付いて堪えていた。

 

「ぐっ!!しつこい……!!それに普段よりも長いから動かしにくい…!!」

 

空にレールを伸ばして逃げるデンライナーだったが、客室に友希那達がいる以上無茶な軌道が取れずに回避するコースが制限されてしまい、そんな状況では逃げれる物も逃げられない。

 

その上このデンライナーは戦闘車両と客室で計6両編成と、普段の3倍の車両が連結されている状態で戦闘機動をとることに手こずっていたが―――

 

 

 

 

「デネブ!!下に避けろ!!」

 

「っ!!ユウ!!」

 

ここにいないユウの声が聞こえたような様な気がしたデネブはその声に従って、急降下するようにデンライナーを操縦し、デンライナーの最後尾の客車が下に落ちたその瞬間、その車体の影から飛び出すようにネガデンライナーの側面からゼロライナーのドリルが斜めに突き刺さっていく。

 

 

 

 

「3両目か……でも、このまま落ちろぉおおお!!」

 

流石に横からの突撃には耐えられなかったのかネガデンライナーはそのまま車体がレールから脱線すると、そのままゼロライナーもまたデンライナーと同じように車体を急降下させていくと、ゼロライナーは相手の車両諸共、地面へと突き刺さるとネガデンライナーから起こった爆発に包まれた。

 

 

「っ!!ユウ!!……くっ……!!」

 

その光景にデネブは驚くも、友希那達の安全を優先してネガデンライナーから距離をとるが、その爆発の中から1両飛び出してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!?ユウじゃない…!?」

 

爆発から飛び出してきたのはゼロライナーではなく、ドリルによって地面に突き刺さったはずのネガデンライナー。

だが、爆発に巻き込まれたダメージはありありとその車体に刻み込まれていた。

 

 

 

 

「後ろの2両を切り離した……!!」

 

爆発から飛び出してきたネガデンライナーだが、爆発から飛び出してすぐに後ろ2両を切り離していた。

 

その車両はユウがゼロライナーのドリルで貫かれており、その2両は切り離されてすぐに爆発を起こしてそのまま木端微塵に砕け散る。

 

デネブは相手の戦闘能力が低下した今ならば逃げれるかもしれないが、逆に後ろが切り離されて今まで以上に身軽になっているては逃げられないかもしれない。

その考えで迷ったが、デネブはすぐに決断していた。

 

 

 

 

 

 

「後ろが無くなったなら………こっちだって!!」

 

彼が選んだのは逃げではなくこの場で相手と戦うことを選んだ。

ユウとゼロライナーがどうなっているか分からないこの状況で逃げたとしても、相手はそのままネガデンライナーを修理して襲ってくるかもしれない可能性と、デンライナーにも戦うための武装が搭載されている事がその選択を後押ししていた。

 

 

「食らえ…!!」

 

デネブはバイクのスイッチを入れると、デンライナーを戦闘用のバトルモードへと変形させると、戦闘車両に搭載されていた大砲やミサイル、爆弾が次々とネガデンライナーに向かって放たれる。

 

 

だが、ネガデンライナーもこのままやられる訳もなく、先頭車両の大砲を展開し、更に残った戦闘車両からはギガンデスハデスがその首を伸ばして口から火球を吐いて放たれた攻撃を迎撃し始めると、2両はそのまま円を描くような軌道で互いの武装を撃ち合ってダメージを与えあっていく。

 

傍から見れば戦闘車両が倍のデンライナーの方が有利に見える状況だが―――

 

 

 

 

「ぐぅううう!!」

 

しかし、実際にはデンライナーが受けているダメージの方が大きかった。

 

確かに戦闘車両の数は倍だが、デンライナーの車両数は戦闘とは関係のない客車を含めれば相手の3倍であり、その巨体ゆえに攻撃の手数が多い以上にダメージが溜まってしまった。

 

ダメージが溜まってデンライナーが破壊されてしまう。

それならば客車2両を切り離して、戦闘車両だけになってしまえば状況は逆転する可能性も見えてくるが――――――

 

 

 

「この揺れの中では詩船が動けん……!!だが、このままやられる訳にもいかん…!!」

 

敵の攻撃によって激しく揺れる車内を杖をついている詩船が移動出来る訳もなく、このまま攻撃を受け続ける事は確実だが、ユウに任された以上はここで諦める事など出来る訳もない。

 

「こうなれば……」

 

デネブはデンライナーを加速させると、ネガデンライナーと描いていた円の軌道から外れて大きく円の外へと進路をとる。

 

その動きに相手は反応が遅れてもう一周回りはじめたが、加速したデンライナーは相手の車両と正面へと躍り出た。

 

「これなら前以外に攻撃は当たらん…!!それにこっちの方が重いはず…!!正面から当たれば…!!」

 

相手の真正面に出たデンライナー。

これならば相手の攻撃が当たる面積も最小限に抑えられ、そして、純粋な重量ならばデンライナーの方が勝るはず。

 

普通に考えれば危険すぎる勝負だが、ユウの言葉で覚悟は決まっていたデネブは相手が一番速度が乗るタイミングに合わせて真正面から体当りを仕掛けようとしたが―――

 

 

 

「しまった…!!やられる……!!」

 

デネブの視界に映ったのは、相手のネガデンライナーは急減速して戦闘車両の左右から出てきたギガンデスの2つの頭がこちらを見据えて火球を今にも放とうとしている光景。

 

完全に不意を突かれたデネブは判断が遅れてしまうが、その最中でギガンデスが火球に最大限の力を込めていく姿に自身の失敗を悟っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今だ…!!」

 

「ユウ!!」

 

そしてこのタイミングで地面に落ちてから今まで動きが見えなかったユウの声が響くと、地面がいきなり割れ、その中から前後の車両を入れ替えたゼロライナーがヘリの如く飛び上がり――――

 

「落ちろ…!!」

 

「っ!!こっちも行くぞ!!」

 

爆発寸前まで力を貯めていたギガンデスの頭部をゼロライナーの回転翼で頭を2つ同時に叩き切ると、デネブもすぐに反応してネガデンライナーの下に車両を滑らせると、そのまま下から一気に全砲門での一斉射を叩き込みながらすれ違っていく。

 

 

「やった……!!」

 

そして、車両が通り抜けてからデネブが振り返ってネガデンライナーに視線を向けると、相手の車両が大きく暴れ出しつつも内部で必死にそれを抑え込もうとしている様な動きを見せていた。

 

デネブはこれで大局は決まったと考えながらデンライナーはそのまま低空を走らせると、その前にドリルを先頭にしたゼロライナーが割り込んでくるも、デネブはそんな状態ですぐに前を走るゼロライナーと連結していく。

 

「ユウ!!やった!!勝ったぞ!!」

 

カードも使わずに相手を倒した。

これでユウが消えずに済むと喜び始めたデネブだったが―――

 

「デネブさん。悪いけど、このまま時の砂漠から出てて」

 

そんな彼に対してユウはこの場所から離れる様に言い放っていた。

 

 

 

「何故だ!?もう勝負はついた…!!このままでも」

 

「このままここで放置して別の列車を奪われたら意味がないし、ここに残っても2つの列車のどっちかが奪われるかもしれない」

 

相手の列車は破壊して勝負はついたが、ユウが言うようにこの空間を走る列車を奪われでもいたら今倒した意味が完全になくなってしまう。

それをさせないため、そして、今の戦いを無駄にしないためにユウはこの時に完全に相手を倒しきることを選んでいた。

 

だがそれは最後のカードを使うという事―――

 

「ダメだ。戦うなら俺が―――!!」

 

「ダメだよ。デネブさんはどっかに行った侑斗さんを迎えにいかなきゃ……」

 

それを許せないデネブは自分だけが残って戦うと言い始めるが、ユウはそれをそれらしい理由で却下するも、デネブはその程度で退かないことをユウは知っていた。

 

だから彼は先手を打っていた。

 

「デネブさん。なんで俺がゼロライナーを先に付けたか分かる?」

 

「どういう…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地面に堕ちた時にゼロライナーの運転資格の設定を弄って、デネブさんをそこから外した。もう今は俺にしか動かせない」

 

「なっ!?なんてことを…!!だったらこっちから連結を解いて…!!」

 

「こうなることは察してたから、簡単には連結を外せないように細工しておいた」

 

「ユウ!!」

 

ユウはゼロライナーに細工をしてデネブでは動かせないようにしていた。

しかもそれだけでは飽き足らず、すぐには戻ってこれないようにデンライナーとの連結をすぐには外せないようにまでしていた。

その事にデネブは怒りだすが、ユウの声色は完全に落ち付いていた。

 

「大丈夫。少ししたら連結も外れるし、資格も戻るように設定してあるから」

 

「ユウ!!止めるんだ!!そんなことをしてはいけない!!」

 

「もし、デネブさんが出て行ったらデンライナーは完全に制御失って動けなくなるよ」

 

「っ!?」

 

すぐに戻ると言われても戻るまでの間にユウは確実にカードを使う。

それだけは絶対に阻止したかったデネブはこうして言い合いをしていた中で今すぐにデンライナーから飛び降りようと考えたが、気が付けば操縦席のモニターには前方に連結されていたゼロライナーのコックピットからユウが這い出る姿と、時の砂漠から現実空間へと出ようとしている光景が飛び込んできた。

 

もうすぐにこの列車は時の砂漠から抜けて現実世界へと出て行ってしまう―――

それが分かったデネブはデンライナーの操縦席となっているで外に飛び出そうとするも、それを見越したユウはデネブが飛び出せばデンライナーが制御不可能になってしまうと脅しをかけて彼の判断を鈍らせる。

 

それはほんのわずかな時間だったが、それだけでユウには十分だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デネブさん。最後までごめんね」

 

「ユウ!!」

 

ユウはデンライナーのコックピットにいるデネブに謝罪の言葉を投げると同時に今度はゼロライナーから飛び降りて時の砂漠を転がっていく光景にデネブが思わず声を挙げたのだが、その声はユウに届くこともなく、デネブや友希那達を乗せたデンライナーはそのまま時の砂漠から現実世界へと走り出していくのだった。

 

 




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