何もしてないのに某SNSでトレンド1位になってしまうヤバいお兄ちゃんが大暴れします。
これはあの聖人もドン引きされても仕方ない。
という事で
「カノン………っ!!貴様ぁぁああああああああ!!」
「お兄ちゃん待って!!」
「アレ……話聞いてねぇ……!!」
やってきたお兄ちゃんは完全に言葉が耳に入っておらず、怒りに満ちた表情でユウ達目掛けて駆け出していた。
和やかムードだったがその空気が一瞬で破壊されてしまったが、ただ絶叫するだけなら良かったのだが―――
「止まる気配が……ない?」
「カノンちゃん達、離れて!!」
「貴様ぁぁあああ!!」
相手は一切止まる気配がない姿にイヤな予感を感じたユウはカノン達から少し離れるが、ここからさらに加速して――――
「はぁああああああ!!」
「ちっ!!」
あろうことかそのまま足を着きだすように跳び蹴りをユウに向かって放ったが、ユウも咄嗟に足を手で払い除ける。
そうして男同士は向かい合ったのだが、ユウは一瞬だけ視線をカノンの方へと向けていた。
「カノンちゃん、どうしようこれ?」
「えっ……それは……」
「貴様っ!!カノンと馴れ馴れしくするなっ!!」
「マジで話聞かねぇじゃん…!!」
この状況をどうしようかとカノンに相談しようとしたのだが、その姿にブチ切れたのかそのままユウは襲い掛かられてしまう。
ユウとしては相手の動きを憶えていることもあって何とか攻撃を受け流していたが、相手も自身の攻撃が当たらないことにユウのことを薄々感づき始めていた。
「貴様……!!ただの人間じゃない……!!」
「いいか?特になんでもないから、落ち着いて話を―――」
「そんな奴がカノンと………ここで始末する…!!」
「はっ?そこまで見れてるのに何でそうなる…!?」
相手はユウのことを気が付いていないが、それでも自身の攻撃を受け流し続けられたことで彼を普通の人間ではないことを見抜いていた。
そこまで相手が見えているならばユウも話が出来ると思っていたのだが、その考えは甘すぎた。
相手はユウのことを完全に抹殺対象だと判断し始めたが、これにはユウも困惑で固まってしまったが――――――
「えっ……?」
「消えたわよ……!?」
「まさか幽霊……!?」
突如として相手の姿が友希那達の前から消えた。
普通ならばあり得ない状況に彼女達は困惑していたのだが、カノンとユウには見えていた。
「コイツ、ベルト出しやがった!?」
「ちょっとお兄ちゃん!?待って!!」
相手の腰にはドライバーが突如として現れると、いつの間にアイテムを装填したのか分からないほどに素早い動作で構えを取りながらユウを睨みつけ―――
「変身!!」
すぐさまドライバーのレバーを操作した。
「マジかコイツ…!!スペクターに変身しやがった!!生身相手にそこまでやるなよ!!」
「ユウ、何を言ってるの?何も見えないわよ…!!」
あろうことか生身のユウを相手に変身までした事にユウは困惑したが、友希那達にはカノンの兄―――マコトが変身したスペクターの姿が見えておらず、訳が分からないと言った状態。
ユウとしてもスペクター相手に生身で挑むのは自殺行為でしかないのは分かっているが、ここで変身をしてしまったら完全に戦闘態勢に入っているスペクター相手に話す砂粒の大きさ程度の可能性すた消し飛ばすことを察して彼は本気で受け流すだけに注力しなければならなくなってしまった。
「ゆきちゃん達!!カノンちゃんから離れないで!!もうそっちに構う余裕が――――」
「カノンの名を気安く呼ぶなーーーーーーーっ!!」
「ちっ…!!手が痛ぇ…!!相手は生身だぞ…!!」
スペクターはカノンの名を呼んだユウに再び突っ込んで変身前よりも速い拳を振り下ろすが、怒りに任せた動きは単調だったため何とか掌で拳の軌道を逸していたが逸らすだけでもダメージが入ってしまった。
「ユウ君!!大丈夫!?」
「俺よりもそっちの3人をおねが―――」
「カノンに心配されるだと?許さん…!!」
「やばっ…っ!!」
そんなユウを心配していたカノンだが、ユウとしては一緒に居る友希那達に被害がいかないことが最優先で彼女に3人を改めてお願いしたのだが、それがスペクターの怒りを買ってしまい、先ほどまでで一番鋭い拳が放たれた。
「あっ……ぶな………っ!!」
「ちっ…!!避けるな…!!」
「ちょっと!!いきなり電柱が折れたわよ!?」
「えっと…変身したおにーちゃんのパンチが当たって電柱を折ってちゃって……」
「まさか、おにーさんが言ってた幽霊……?」
「みたいなものかな……」
「ユウ、本当に幽霊と戦ってるの…!?」
スペクターの拳を回避したユウだったが、その拳は彼の後ろにあった電柱を一撃で粉砕した。
ユウはそのパンチを見て相手は一切加減していないことを改めて理解させられたが、スペクターが見えていない友希那達は見えているカノンに状況を聞いて改めて危険すぎる状況を理解していた。
「ちっ…逃がさん!!」
「おい!!バカ!!止めろ!!」
スペクターは逃げるユウに痺れを切らしたのか何処からか別の眼魂を取り出してすぐさまドライバーにセットするとすぐにレバーを操作。
纏っていたスペクターゴーストが消えると、ドライバーから出てきたツタンカーメンゴーストを纏って、ツタンカーメン魂へとゴーストチェンジし、鎌モードとなった武器―――ガンガンハンドでユウへと振るうが、ユウは浅く斬られつつも致命傷になる攻撃をなんとか回避していた。
「カノンちゃん!!……ってマコト兄ちゃん!!何やってんの!!」
「タケル君!!ユウ君助けて!!」
「ちょっと何がどうなってるの…あなたも見えてるの!?」
「見えてない…なら…」
一方的に攻められて完全に危機的状況だったのだが、この事態を聞きつけたのかユウが会おうとしていた人物であるタケルが騒ぎを聞きつけてこちらまでやってきた。
しかし、目の前の光景が信じられなかったのか思わず固まってしまったが、慌てて寄ってきた友希那の姿に彼は懐からランタンを取り出して周囲を照らすと、やっと生身でユウが戦っていたスペクターの姿が友希那達にも見えるようになったが、この状況は最悪のタイミングだった。
「「「えっ………」」」
「タケル殿いつ来た!?てか、ヘルプ!!死ぬ!!これ!!」
あろうことか友希那達が見たのはスペクターが必殺技を放つ直前の姿で、流石のユウもこの技を食らえば命がないとすぐに命乞いを始めていたのだが遅すぎた。
「マコト兄ちゃん!!ダメだ!!」
「はぁあああああああ!!」
「うぉっ!?」
スペクターが鎌を振るうとユウの背後にピラミッドが出現すると、そのままユウはそのピラミッドの中へと吸い込まれていくが、ピラミッドの中では無数の刃物のようなエネルギーが漂っていて、ユウはピラミッドの中へと完全に姿を消し―――――
「がふっ…!!」
「嘘…生きてる……!?」
たと思ったが、彼はそのまま地面に転がっていた。
いや、正確に言えば彼は一度ピラミッドの中へと完全に呑み込またが、すぐさまカーテンの存在を思い出してすぐに外と繫げて高速から抜け出した。
しかし、その中で無傷と言う訳にもいかず、無数の斬撃で彼の身体が切り刻まれて重傷だったがまだ生きていた。
こんな状態ならばスペクターも自身を捕まえる形で話を聞く姿勢を取るだろうとユウは甘い考えを浮かべていた。
「マジか……!!」
「しねぇえええええええええ!!」
しかし、スペクターは甘くなかった。
それどころか完全にユウの息の根を止めるべく、ツタンカーメンの技の拘束を抜け出した際の追撃としてノブナガ魂にチェンジして既に必殺技の体制を整えており、今も無数に分裂した武器の分身が銃口を向けながらユウの周囲を覆いつくすそれは完全に死刑宣告以外の何物でもなかった。
そして、絶叫と共にスペクターが武器の引き金を引こうとしたが―――
「ぐっ……!!」
だが、その前にスペクターが持っていた武器は何者かの手によって弾き飛ばされたことで引き金は引かれることはなく、武器の分身はそのまま何もなかったの様に霧散していく。
「なっ…タケル!!邪魔をするな!!」
「マコト兄ちゃん!!」
「そっちこそ何やってるの!!」
「カノン!!」
後からやってきたタケルがゴーストに変身し、緑色のゴースト―――ロビンフッド魂に変身してスペクターの武器だけを弾き飛ばしてみせたのだ。
スペクターもいきなりの事に困惑していたが、そのままカノンがスペクターの元へとツカツカ歩いていく。
その姿にスペクターもユウからカノンへと意識を向けていたが――――――
「カノン!?何をするんだ!!」
カノンはそのままスペクターのドライバーの眼魂を抜いて無理やり変身を解除させた。
その事に戸惑ったスペクターもといマコトはカノンを問い詰めようとしたが―――
「お兄ちゃんのバカ!!大っ嫌い!!もう知らない!!」
「なっ…!?………ごふっ…!!」
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サバの味噌煮
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