アンケートの参加ありがとうございました
とりあえず番外は面白そうだからみんなに選んでもらうスタイルをとって行こうと思います
(変身は次回に持ち越しですが…
という事で……どうぞ!!
街外れの山の中。
「私を人間世界で始末するつもりか……!!」
常人からすればこの空間には男が1人だけしかいない空間が広がっていた。
「だが、タダでやられる訳にはいかない……」
「「「「「――――――」」」」」
「貴様達は…私が命を懸けてでも――――――」
しかし、実際には目には見えていないだけで、そこには無数の眼魔達が犇めき合って1人を囲んでいる地獄のような光景が広がっていた。
流石に多勢に無勢のこの状況だが、自身の命を燃やし尽くしてでもこの場の敵を1人でも多く減らそうと覚悟が決めて戦う姿勢を見せようとしたのだが――――
「はいはい。そう言うのいいから」
「なっ…!?」
そんな軽い言葉と共に囲まれて覚悟を決めた男が見ていた景色が、眼魔に囲まれていた光景から彼らを見下ろす崖の上へと一瞬で切り替わっていた。
まるで意味が分からないが、アランはいきなり囲まれていた状況から抜け出した原因だと思われる声の主―――ユウへと視線を向けて警戒していた。
「何が……貴様がやったのか……」
「色々と聞きたいのは分かるけど、それはタコ焼き作りながら後で話す」
「何…?」
後で話すと言われたことに加えて、いきなりタコ焼きなどと言われたことで更に警戒心が高まるが―――
「「アラン!!」」
「タケル!!マコト…!!カノンまで…!?何故ここに…!!」
「アラン。まずはこいつらを片付けてからだ」
「それじゃ、俺はカノンちゃん達とお留守番してるんで…」
「また消えた……っ!?」
「それに騒ぎって誰もいないし……」
「ゆきちゃんも姉さんも目の前にいるから……」
この場にいるはずのない人物達の登場に警戒心が粉砕されて困惑に支配されてしまうも、マコトの言葉ですぐに我に返ると友希那達の目の前から姿が消えていく。
彼女達の目には消えたように映ったが、ユウはタケルから預かっていたクモランタンで目の前を照らすと、再びタケル達が姿を現した。
「行こう…!!」
「「あぁ……!!」」
「パーカーが飛んでる……!?」
「姉さん。ありきたりなツッコミありがとう。……相変らず喧しい音だな」
「「「変身!!」」」
3人が横並びで変身の構えをとる中でユウは空気を読まずに待機音声の騒がしさについて思わずツッコんでしまっていたが、当の3人はその事について全く気が付いている様子もなく目の前にいるであろう敵を見据え、その声と3人が仮面ライダーへと変身した。
「「「はっ…!!」」」
変身が完了した3人はそのまま崖から飛び降りて、眼魔の大群との戦闘を始めていくのだが―――
「何をしているの?」
「何もないのに暴れてるようにしか……」
「だよね~……アタシもそうしか見えない」
「えっと…凄い沢山いるから……」
「3人共、カノンちゃんの言う通り。敵はゴロゴロいるからね?」
友希那達からは相変らず敵の姿が見えず、3人のライダー達が何もない所で暴れているようにしか見えていないが、見えているカノンとユウからすれば大群を蹴散らすように戦っている。
ユウは友希那達と完全に見えている景色が違うことに不思議な感覚になってしまうが、流石に見えていないのは危ないので彼女達にも目の前の光景を見せようとした。
「御成。さっさと薬撒いて」
「拙僧にお任せあれ~!!」
ユウの言葉に着いて来てしまった御成はゴースト達がいる上空目掛けてよく分からない薬品をブチ撒けていくと、それは風に乗って周囲へと充満していくと、ゴースト達がいる場所から徐々にナニかが姿を見せ始めていく。
「あっ…見えた……」
「あんなにたくさん……っ!?」
「ヤバいんじゃない…?」
「薬ぶちまけたからゆきちゃん達にも見える様になったね?でも、あれくらいならすぐだよ」
薬品が撒かれたことで友希那にもゴースト達が戦っている姿が見え始めたが、余りの数に慄いていた。
しかし、そんな彼女達に対してユウは特に問題視している訳でもなく余裕すらあると言ってのけていたが、友希那はユウの姿が引っかかっていた。
「ユウ。あなたは行かないの?」
「今回はあんまり行く気はないかな~」
「おにーさん…?前の世界だと意気揚々と敵の大群やら親玉に向かって言ってた様な……」
今回のユウは自分から戦いに行こうとしていなかった。
それが友希那には引っかかってしまい思わずその事を指摘したが、今回の彼は余り戦いに乗り気じゃない様子。
これには燈も思わず首を傾げていたが、その言葉にユウは苦笑いを浮かべずにはいられなかった。
「燈ちゃん…意気揚々じゃないよ?
あの時はすぐに戦えたり、アイテム届けるのが出来そうなのが俺だけだっただけだよ。
でも、今回はタケルさん達で十分だし、それにゆきちゃん達以外にもカノンちゃんと御成もいるからこっちに流れてきたのを対処しないとね?」
「ユウ君。私は大丈夫だよ?」
「カノンちゃんもある程度戦えるのは知ってるし、御成もコマンド相手に自衛くらいはできるけど、3人守るのは荷が勝ちすぎてるかな」
今回は戦力は十分すぎる上に守る人間も多い。
それがユウが今回の戦闘に出ない理由だった。
それを聞けば友希那達もある程度納得したのか下で戦っているゴースト達へと視線を向け様としたタイミングで、リサがユウの腕を引っ張っていた。
「ユウ」
「姉さんどうしたの?」
「ゴーストがいるって言ってたけど……アレの事?」
「アレもそう」
「おにーさん。守護霊って言ってたけど……」
「それは…ちょうど出て来るよ」
リサはゴーストが出てくると言われていた思い出して、崖の下で戦っている眼魔がそれなのか?とユウに尋ねると彼は素直にそれを肯定した。
だが、燈はユウが言っていたことが微妙に違っていた事を指摘したが、その答えもまた崖の下の戦いの中で答えが出て来ていた。
「ムサシ…!!」
「こいつで……!!」
「数を減らす……!!」
「また別のパーカーが出てきた……」
崖の下では3人のライダーがそれぞれ別の眼魂を取り出してセットすると、変身した時のとは別のパーカーが宙を舞ってからそれぞれの身体に元へと降りていき、各々がそれを見に纏っていく。
それが答えだと言われたが――――――
「守護霊って……あのパーカーの事なの…?」
「えっと……友希那ちゃん。正確に言うと守護霊じゃなくて、偉人の魂が入ってるの」
「分かりやすく言うならカノンちゃんの説明でいいんじゃない?」
「じゃあ、ムサシとノブナガって……宮本武蔵と織田信長!?」
「姉さん正解」
「グリムって童話の……?」
「燈ちゃんも正解100億万点」
「ユウ殿!!大変ですぞ!!眼魔がこっちに来てますぞ!!」
ユウは友希那達の疑問に呑気に答えていたのだが、聞いた側は目を丸くして驚いていた。
幽霊がいると言われたがそれがまさかの自分達ですら名前を聞いたことがある偉人だと謂れもすれば目を丸くしてしまうのも無理はなかった。
しかし、御成の言葉にユウはすぐに意識を切り替えて、御成が指さした先を見ると眼魔の集団がユウ達の元へと確かに近づいてきていた。
「数は30……まったく妹の前なのに取りこぼすなんてマコト兄ちゃんはだらしないなぁ……」
「ユウ君。そんなこと言ってる場合じゃないよ。スペリオルがいる……」
「そっちの数は10体だね」
その光景に焦る御成を他所にユウは冷静に敵の数を数え始めていたが、戦闘員の眼魔コマンドだけでなく、幹部級の眼魔スペリオルが10体も混ざった集団にカノンは身構えたがユウの態度には緊張感が全くなかった。
「まぁ、取りこぼしじゃなくてカノンちゃんを狙った別動隊って感じなんだろうけど」
「ちょっとユウ!?そんな暢気なこと言ってる場合!?」
「来たわよ……!?」
緊張感のないユウを他所に眼魔コマンドがカノンへと襲い掛かるも、そんなコマンドたちの前にユウとカノンが颯爽と飛び出していた。
「はっ…!!」
「良いもん持ってんじゃん…っ!!」
カノンは迫ってきたコマンドの腹に掌を叩きつけて後ろへ押し飛ばし、ユウもコマンドが持っていた短剣を一瞬で奪うとそのまま迫ってきた3体のコマンドの首を一振りで切り落とす。
そうして、2人の攻撃を受けたコマンドはそのまま塵となって消えていく中で、ユウは目の前にいる残りの眼魔の集団へと視線を移していた。
「今回はタケルさん達に任せて、戦う気はなかったけど仕方ないか……」
本来ならば戦うつもりはないが、迫って来る以上は退けるしかないと一瞬でユウは覚悟を決めて、懐に収めたベルトに手を伸ばすのだった。
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