はい。
今回で一つの世界が終了でございます
オマケだから多少投げっぱな部分はありますが…まぁ……ね?
懐から取り出したベルトが揺れ、何とも力の抜けた状態でユウは目の前の眼魔達を睨みつける。
「姉さんの前で初めて変身するな……」
「……私も行く」
そんな彼の横には何食わぬ顔をしたカノンが並んでくるが、ユウとしては自身の身の安全の為にもカノンには是非とも後ろに下がっていてもらいたかった。
「カノンちゃん……?下がってて欲しいんだけど……。何かあったら俺が確実にシスコン兄貴に俺が殺されるのが目に見えてるんだけど?」
「大丈夫。それに私が狙われてるから、離れてた方がみんなが安全だし」
「それはその通りだけどね?」
「それに知ってるでしょ…?私が強いの」
「昔でもコマンドなら倒せるくらいに強かったのは知ってるけど……」
後ろにいる友希那達の安全のためには自身が前に出て囮になった方が良い。
カノンの言葉には間違いはないのだが、ユウとしても自身の身の安全を優先したいのかカノンには下がってて欲しいのだが、言って退く気が全くなく困っていたユウだったが――――――
「それにあれからもっと強くなったから」
「っ……!?ドライバー……!?」
カノンの言葉と共にその腰には兄と同じドライバーが現れる。
それはつまり彼女も変身が出来るという事を示していて、ユウはカノンの言葉と姿を見て考えを即座に今までの考えを捨てると、友希那達を御成に任せてから2人並んでゆっくりと敵へと歩き出す。
そんな2人を見た1体の眼魔はすぐに飛び掛かっていくが、ユウが手に持っていたベルトを鞭のようにしならせて叩きつけて塵にしてからそのままベルトを腰に巻き付ける。
「御成、そっちの3人は任せた」
「承知しましたぞ!!ユウ殿!!カノン殿もお気をつけて!!」
「それじゃ一緒にやろうか……ユウ君」
「了解…!!」
カノンがドライバーに眼魂をセットするとドライバーからはパーカーゴーストが飛び出し、ユウはその横でホルダーからカードを取り出す。
「「変身…!!」」
そんな2人の周りをパーカーゴーストが漂うのを他所に2人は同じ言葉を口にすると、2人の先ほどの3人と同じように別のモノへと変わっていく。
「頭では知ってたけど…本当に変わった……」
「リサは初めてだったわね」
「カノンちゃん、武器とかは使う?」
「ないよ」
「了解。とりあえず、ヤバそうなら助けるから」
「助けるのはこっちのセリフだよ!!」
「……今回は後ろでチマチマ撃ってるか」
始めて目の前で変身するユウの姿に驚くリサ。
そんな彼女を気にすることもなくユウ―――ゼロノスはカノンに確認を取るも彼女はすぐに眼魔の元へと飛び込んで行ってしまうのを見た彼はその場でボウガンを組み上げてカノンの背中を眺めていた。
「はっ…!!やっ!!」
「おにーさん……」
「ユウ。これ、あなた居るのかしら?」
「ぶっちゃけるならカノンちゃんじゃなくて俺が突っ込んでも1人でどうとでもなるとは思うけど……」
カノンが前に出て眼魔達に囲まれる中で素早く立ち回っていく。
そんな状況を見た燈と友希那は思わずゼロノスの必要があったのかと疑問を感じずにはいられない。
確かにこのままでもカノン1人でどうにか出来そうにも見える程には圧倒していたし、彼女自身の動きにもまだ余裕はありそうにも見えるが、ゼロノスは静かにボウガンを構えると何のためらいもなくその引き金を引いていた。
「っ!?」
「カノンちゃん。後ろへの反応が遅れてるよ?」
ゼロノスから放たれた矢はカノンを背後から襲おうとした眼魔の頭を正確に撃ち抜いていた。
カノンも後ろから迫られていたことに気が付いていなかったのか、眼魔が後ろから飛んできた来た光景に驚いてしまったが、ゼロノスはそんな彼女の隙を突こうとした眼魔の頭を再びボウガンで撃ち抜いていた。
「ほら。前に集中して」
「ごめん……!!」
「気にしないでいいよ。俺が後ろから襲ってくるの抑えるからキツくなってきたら下がってね?」
ゼロノスの言葉はさながら教習をしているかのようなモノだったが、カノンはそれを聞いて前に出ていくと、背後を取られる度にゼロノスがボウガンの射撃で牽制して動きを止めていくと、その射撃に反応したのか数体の眼魔達がカノンを無視してゼロノスへと向かってくるが、彼は難なくその突撃を捌いて至近距離でボウガンを放つことで一方的に相手を倒していき、気が付けば眼魔コマンドは全滅していた。
「減ったスペリオルは6体か……」
しかし、まだ幹部クラスである眼魔スペリオルは未だに残っており、カノンも体力をそれなりに消耗している外から見ても明らか。
そんな状況でゼロノスはボウガンからサーベルへとゼロガッシャーを組み替えると柄を逆手に持って構えを取っていた。
「カノンちゃん。交代しよっか」
「分かった…!!」
カノンが答えを返すとゼロノスはそのまま剣を眼魔目掛けて投擲すると、一撃で胴を貫かれて爆散する。
その爆発に乗じてカノンが後ろの退いてくると、それと入れ替わるようにしてゼロノスがそのまま前へと飛び出し―――
「遅い…!!」
反応が遅れた眼魔の1体の顔面を殴りつけてそのまま後ろへと吹き飛ばす。
その光景を見ていた眼魔達はゼロノスが一番危険だと判断したのか、当初の目的であったカノンからと標的を切り替えて彼を囲み始めていく。
ゼロノスもそれに気が付いていたが、彼はあえて何もしない。
むしろ自身を狙いやすいようにワザと隙らしい隙を見せていくと、それに釣られて眼魔が別々の方向から同時に飛び掛かる。
「単純な動きだな」
だが、そんな眼魔の動きを見抜いたゼロノスは自身の身体を少しだけ横にズラすと、飛び掛かった眼魔同士がそのままゼロノスの横でぶつかり合って動きを止めると彼はその2体を同時に纏めて蹴り飛ばす。
「どうした?そんなもんか?」
ここですかさずゼロノスが眼魔達を煽り出す。
普通に考えれば囲まれている状態でそんな事をするなと完全に自殺行為でしかない。
だが、下がったカノンや友希那達を狙わせないようにするためにはこうやって自身に注目を集めるのが最適だと思っての行動だが、眼魔はその思惑にまんまと引っかかっていた。
「一気に来たな」
一気に襲ってきた眼魔達だったが、ゼロノスはそんな眼魔達を最小限の動作だけで攻撃を捌いてからカウンターを見舞って相手を飛ばしながら少しずつ友希那達から距離をとっていくが、眼魔達はゼロノスによって飛ばされるとその度に怒りを増していき、より攻撃的な動きへと変わっていく。
「動きが単純!!頭が足りないんだよ!!」
だが、怒りに任せたその動きは思考を鈍らせて動きをより単調な物へと変わり、ゼロノスはそれをより容易く攻撃を凌いでいき――――――
「だから、俺に武器を回収されんだよ」
ゼロノスは相手に悟らせないままそのまま自身が投げたゼロガッシャーの元まで辿り着くとすぐに足で剣を蹴り上げて手で握るとそのまま突っ込んできた2体を一撃で纏めて斬り裂くと、攻撃に耐え切れずにそのまま眼魔が爆発していく。
「これで終わらせる…………」
その爆発の中でゼロノスはそのままここでの戦いを終わらせようと、ベルトのカードをそのまま引き抜いて剣のスロットにカードを差し込んだ。
「はっ……!!」
音声と共にゼロノスはそのまま走り、眼魔達の脇を縫うように駆け抜けながら必殺の一撃を叩き込むと眼魔達はその攻撃に耐え切れずに次々に爆散していく。
これでこちらは片付いたと思ったのだが――――――
「ユウ!!1体残って―――!!」
「大丈夫だよ」
瀕死の状態ではあったが眼魔が1体だけ残ってしまっていて、背中を曝しているゼロノスに襲い掛かろうと最後の力を振り絞るかのように彼へ向かって駆け出していく。
しかし、ゼロノスはその状況に慌てる様子どころか動く素振りも見せなかったが―――
「心の叫びを…聞きなさい……!!」
「はぁ!!」
ゼロノスと変わって下がっていたカノンがドライバーを操作してからそのまま前へ飛び出して最後の1体の眼魔へと飛び激を叩きこむと、瀕死の眼魔はその攻撃に耐え切れずに爆散した。
「終わった……」
「カノンちゃん。お疲れさま」
「うん……ユウ君のそれは……」
「後で話すよ……あっちはどうなってるかな……?」
カノンの元へと迫っていた眼魔は全て倒した。
それを確認したカノンは変身を解除して元の姿に戻っていくが、ゼロノスも変身を解除してから彼女達の元へと歩いていくと、大群を相手にしていたゴースト達の方へと視線を向けて状況を確認したが――――――――
「「「はぁああああああああああああ!!」」」
「タケルさんがグレイトフル…?それに見たことないのがあるけど……
確実にやり過ぎだろ……」
ゴースト達は残った集団に揃って必殺技を叩きこんでいたが、明らかなオーバーキルにユウは苦笑いを浮かべずにはいられない。
そうしていたユウだったが、戦っていた3人が変身したまま彼らの元へと戻ってきたが――――――
「カノン!!無事だったか!!」
「お兄ちゃん。大丈夫だから」
「何だ……」
「いや……マコトさんのその姿が……ね?新しい眼魂で強化入ったんだなって……」
スぺクターは戻って早々にカノンの心配をし始めるとカノンもそれに苦笑いで答えを返す何とも微笑ましい兄妹の姿だったのだが、ユウはそんなスペクターに対して新しいアイコンで強化が入った事に対して嫌そうな表情を浮かべていたのを彼は見逃さなかった。
「……なんでそんな嫌そうな顔をする」
「いや……めんどくさいなって……」
「何……?」
「マコトさん。味方だと強さ安定するけど、敵にするとめっちゃめんどくさいじゃん」
「なんだと!!何を根拠にそんなことを―――!!」
「数時間前の実体験からに決まってんだろバーカ!!」
スペクターに強化が面倒くさい事の引き金だとユウが口にした事でその言葉を聞いた彼が理由もないと言って反論したが、ユウは数時間前にスペクターに襲われたと言う代えがたい事実をぶちまける叫びと共にここでの戦いが終わりを迎えた。
そうして彼らは元いた大天空寺へと戻ると、すぐに食事の準備を始めていた。
「ユウ。さっきは助かった。それでたこ焼きはまだか?」
「アランさん、もうすぐできますよ」
「おにーさん……なんでたこ焼き?」
「アランさん達の世界だと丸い物をありがたがる風習があるから」
「そう…なんですね……」
たこ焼きを作り始めるユウとそれを待つアランとたこ焼きの理由が分からず首を傾げる燈。
「私達は自分達の世界でバンドをやってるのよ。深海さんも楽器とかやってみたら?」
「へぇ~…そうなんだ。友希那ちゃん。名前で呼んでもいいんだよ?」
「知り合いに同じ名前の人がいるのよ……」
自身の世界の事について色々と話して盛り上がる友希那とカノン。
そして――――――
「やっぱり弟は最高だね!!」
「やっぱり妹は最高だな!!」
最悪な意気投合を果たしてしまったシスコンとブラコンコンビ。
カオスな空気になっていたが、ユウはさっさとたこ焼きを作り終えると、早々に更に並べて皆の前に出していく。
「とりあえず、ゆきちゃん達。飯食ったら帰るよ」
「ユウ君たちもう帰るの!?もう少しいても…」
「タケルさん。生存報告したらすぐに帰る予定だったんで」
「そうね。戦いでみんな疲れてしまったと思うから休んだ方が良いと思うわ」
「……ですね」
「……このたこ焼きはしばらく食べられないのか」
「アランさん。来ようと思えばすぐに来れますから時間があればまた作りにでも来ますよ」
ユウはこのタイミングですぐに帰ることを伝えると、タケルたちが余りにも短い滞在に驚く横で友希那達は納得していた。
確かに戦闘があって疲れているのに長居するのも申し訳ないと言う良識が彼女達にはあったが――――――
「ユウ!!なんで!?まだ弟妹談義終わってないんだけど!!」
「そうだ……!!俺も別の世界の兄妹のあり方について―――」
「黙れブラコンとシスコン。それに姉さん、明日は朝からバンド練習でしょ」
「お兄ちゃん。ユウ君に迷惑かけないで」
「「うぐっ…!!」」
シスコンとブラコン。
この2人だけはまだ談義が終わっていないと帰ることに対して反発していたが、弟妹のもっともらしい意見を聞いて完全に撃沈してしまい、他の面々はそんな2人を他所に他愛ない会話と食事へと戻っていく。
こうして、この世界での時間を過ごして彼らは元の世界へと戻っていくのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします
はい。
今回の世界が終わったので
次世界行くアンケートを行います
後2~3回でこの作品は完結したいと思いますので、よく考えて投票してくださいね?
どうなる?
-
見たことないお菓子をガブガブ
-
サバの味噌煮
-
時間の波を捕まえて……?
-
学校へ行こう……!!
-
ちょっと剣の修業がしたい……!!