忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
今回もアンケート参加ありがとうございました
という事で今回は…こいつらだぁ…!!

ヤバい。ギャグにしかならない未来が見えた


001_俺、登場!!/これ、惨状!!

ある日のゼロライナー客室――――――――――

 

「………デネブさん」

 

「……なんだ?」

 

その座席にうなだれる様にテーブルに突っ伏したユウは別のテーブルで同じ様に突っ伏しているデネブに声をかけるが、疲労感がひしひしと伝わってくるような声が帰ってくる。

そんな状態だったのだがユウはデネブにこうなってしまった原因について問いかけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで俺達がババアのデンライナー掃除してた訳?外装込みで……てめぇで掃除しろってんだよ……」

 

ユウ達の疲労の原因は詩船が管理していたデンライナーの清掃。

それも客室内だけでなく外装までも掃除するというとてつもない重労働をしていたのだが、その理由が――――

 

「頼まれたからだ……」

 

「それだけであんな重労働させられたこっちは溜まったもんじゃない」

 

「そんな言い方はいけない……シフネは足が悪いから掃除が大変なんだ」

 

頼まれたから。

そんな軽い理由で受ける様なモノではないと文句を言うユウだったが、詩船の事を出されてまで文句が尽きない。

 

「外装はともかく中は楽奈ちゃんが―――」

 

それに外装はともかく中の掃除だったら楽奈がいる。

彼女もそこの客室を使っている以上は掃除をさせるべきと言うユウの言葉に何も間違いはなかったのだが―――――――

 

「いや、ダメだ。掃除頼んでもギター弾いて掃除しない未来しか見えない」

 

「俺もだ」

 

「これ以上の愚痴は止めよう。余計に疲れを感じる」

 

「賛成だ…。ユウ、ご飯はどうする……?」

 

「俺が少し休んだら作る……」

 

「分かった……」

 

楽奈に掃除を負かせても言われた通りにする未来が見えない。

可哀そうな意見が一致してしまった2人は思わずため息を零してからこれ以上の不毛な会話を終わらせることにして2人はそのままの姿勢で体力の回復に勤めようとしたのだが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おにーさん……!!えっ…?」

 

「燈ちゃん…どうしたの……?」

 

「えっと……おにーさん達の方が……」

 

「疲れてるだけだから気にしないで。それで燈ちゃん。そんなに急いでどうしたの?」

 

 

そんなタイミングで慌てた様子の燈がゼロライナーに飛び込んできたが、彼女の方も疲労困憊で机に伏せていた2人の姿に困惑を隠せない。

しかし、ユウは燈側の事情を聞こうと何とか体を起こして彼女の話を聞く姿勢をとると、燈は要件を話し始めていた。

 

 

 

「えっと……紗夜さんが……」

 

「紗夜さん?あの人がどうかしたの?」

 

「その……なんか様子が変で………」

 

 

「紗夜さんの様子がおかしい?………あの人が変なのはいつもの事じゃない?」

 

紗夜の様子がおかしい。

燈から言われた言葉を繰り返したユウだったが、彼からすれば彼女は妹の日菜に絡まれている精神的な疲労からバグった様な挙動をするような人間だと不憫に思っていた。

だから、彼女の様子がおかしいのもそれが要因だと考えていたが、それは燈も知っているはずの為こんなことでここに来る理由としては弱すぎるのではと訝しんでいた。

 

 

 

 

「…燈ちゃん。そもそもだけど、どうして紗夜さんと一緒に居るの?」

 

「えっと……日菜さんと車で天体観測をしてたんですが……」

 

「あぁ……ゆきちゃん達と合宿免許に行って取ったやつね…。マジでゆきちゃんが取れたのが未だに信じられないんだけど……」

 

「それは……そうですけど……。

じゃなくて、その日菜さんに夜に運転させるのは不安だからって紗夜さんが付いてきて……」

 

「氷川が何かやって紗夜さんが壊れた?」

 

日菜に車での天体観測に誘われて紗夜が付いてきた。

それだけ聞けば何もおかしなところはないが、日菜が何かをやらかしたせいで紗夜の精神が壊れたことを心配し始めていた。

 

「えっと……日菜さんじゃなくて……」

 

「ん?アレがやらかさないってなると……燈ちゃん?んな訳ないよな……?」

 

一番の原因だと思しき日菜が理由ではない。

それに燈も紗夜を怒らせたりするような子ではない事を知っていたユウはますます理由が分からない。

とりあえず落ち着いて燈に話を聞こうとしたユウだったが―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その……天体観測してたら男の人達のグループにしつこく付きまとわれて――――「そいつら全員ぶちのめす……紗夜さんとついでに氷川も助けに行くか……」―――おにーさん!?そうじゃなくて……!!」

 

ユウは今までの話で燈はゼロライナーに何とか逃げてきた。

しかし、氷川姉妹がまだ現場に取り残されていることを察し、重労働から来るストレスも相まって燈の言葉を聞いてユウは静かに立ち上がって紗夜達を助けに行こうと席から立ち上がったが、燈がそれに待ったをかけた。

 

「えっ?どういう事?」

 

「その…最初は紗夜さんと日菜さんが話して帰ってもらおうとしてたんですけど、急に紗夜さんの腕を掴んで―――「ごめん。やっぱりそいつら全員ぶちのめそう」――あの……だから……」

 

「大丈夫。ゼロライナーで街中の監視カメラに映ればアリバイ作りなら完璧に出来る……」

 

「ユウ。悪いことはいけない」

 

「デネブさん。悪い奴から助けるだけだから悪い事じゃない」

 

「だからそうじゃなくて……」

 

燈は待ったをかけて説明を続けたのだが、その言葉ではストレスフルなユウには届かない。

更に彼を止めるはずのデネブも疲れからか頭が回っておらず彼の言葉に軽く流されてしまい、このままでは燈が観測するのは天体ではなく一方的な暴力になってしまう。

 

流石にそれは不味いと燈は自身が見た光景をありのまま伝えることを決めたのだが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう紗夜さんが全員やっつけちゃったんです……!!」

 

「へっ……?」

 

あの紗夜が言葉ではなく暴力で事体を解決したという事がユウにとっては余りにも衝撃的過ぎる内容であり、彼女の言葉にユウは完全に動きが止まってしまった。

余りにも嘘のような内容だが、燈がユウにそんな嘘をつく理由もないし、そもそも嘘をつけるような人間ではないことは知っている。

しかし、それでも信じられなかったユウは改めて聞かずにはいられなかった。

 

「あの紗夜さんが?」

 

「はい……」

 

「もしかしてビンタでもしたの?」

 

「いえ……その……グーで……」

 

「えっ…?」

 

「それと……おにーさんみたいに蹴ったりもしてて……」

 

「はぁ……?遂に精神ぶっ壊れたか……?」

 

あの紗夜が手を出しただけでも驚きだったが、それがビンタなどではなく普通に殴打や蹴りまでしていたと言われれば、ますます訳が分からない。

遂には精神崩壊を起こしたとまで発想が飛躍していくが――――

 

「あっ……そういえば……」

 

「燈ちゃん?どうしたの?」

 

「紗夜さん……急に口調が変わってて……。自分の事を”俺”って言ってて……」

 

「精神が壊れると人が変わったりするから……。

とりあえず紗夜さんの所に行こう。仮に元に戻ったりしたら燈ちゃんがいないと混乱されるし……」

 

「そうですね……」

 

「ご飯は俺が作る……」

 

「分かった」

 

燈からの追加情報を聞いてもユウは紗夜の精神が崩壊したとの考えを全く崩さない。

逆に言えばそれ以外の状況がまるで考えつかない程に、彼女はそんな暴力に走る人間ではないという事は紗夜の事を少しは知っている彼には思い至れない。

だから、今は紗夜の元に行って状況を確認をしなければいけないとユウは身体に鞭を打って、デネブを置いて燈と2人でゼロライナーを出たのだが―――

 

 

 

 

「トイレ……?」

 

「ぁ……はい……急いでたので………。あっ……おにーさんが女子トイレに……」

 

繋がったのはトイレの個室。

それも燈と2人で女子トイレの1つの個室に入っているのは、多方面から見ても完全に問題にしかならない状況。

 

「……とりあえず出よっか?女子トイレだと俺の姿も困るし、燈ちゃんも色々と勘違いされると思うから……」

 

「あう………ごめんなさい……」

 

「いいから、早く出よう…」

 

そんな状況でユウは急いでここから出ようと燈を急かし、彼女は個室から顔を覗かせてから中に誰もいないことを確認してからユウに合図を送ると、彼はその合図を見て急いで女子トイレから飛び出したが――――――

 

「っ!?」

 

「おにーさん……?」

 

「トイレに出た時から薄々感じてたけど間違いないな……」

 

ユウはトイレから飛び出したのと同時に彼はさっきから感じていた。

それは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イマジンだ。あっちから気配がする」

 

「えっ……!?紗夜さんもあっちに……車の向こうに……」

 

「車の影に隠れて様子を見るよ…」

 

この場にイマジンが居るとユウが方向を示したが、その方向は紗夜達がいる方向と完全に一致。

危険な状況だと思ってユウは燈の手を引いて急いで駆け出すと、近くに止めてあった車の影からイマジンの気配を探り始めていく。

 

 

『ちっ……!!話になんねぇ……!!

飛びついて来た奴も殴っちまって気絶させちまったけど…大丈夫か…?

それにあと1人の女はどこ行っちまったんだ……?』

 

 

「マジで紗夜さんの口調変わってる……」

 

「もしかして前のリサさんみたいに……」

 

「かもね……」

 

車の影に隠れて様子を伺ったユウ達だったが、その視線の先には紗夜1人だけが立っていてブツブツと呟いていた。

しかし、その口調は燈が言うように完全に彼女とは別物であり、イマジンの気配と聞いた燈は紗夜を以前にあったリサの時の様に憑りつかれている事を疑うと、ユウもそれを肯定しながらも懐のベルトに手を伸ばそうとしたが――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『クライマックスなのに全然締まらねぇ~!!』

 

 

 

「………」

 

「おにーさん……?」

 

ユウは紗夜?の言葉を聞いた途端に懐に伸ばそうとした手の動きが止まってしまった。

燈はそんなユウの動きがまるで意味が分からずに首を傾げていたが――――――

 

「燈ちゃん。ちょっと行ってくる」

 

「えっ?おにーさん!?」

 

そんな言葉を残してユウは一気に車の影から飛び出して紗夜?の元まで駆け寄っていき――――

 

「おらぁ!!」

 

 

『ぐわぁああああああああああ!?』

 

「えっ…!?飛び蹴り…!?」

 

『……い……痛ってぇなぁ!!何しやがんだてめぇ!!』

 

 

あろうことかユウはその背中目掛けて全力でドロップキックを食らわすと、直撃した紗夜?は情けない声を上げながらそのまま思いっきり吹っ飛んで地面をゴロゴロと転がっていく。

 

まさか過ぎるユウの行動に困惑する燈だったが、蹴られた紗夜?は肩を回しながらも彼女らしからぬ大股の歩みで蹴りを見舞ったユウの方へ向かっていくが―――

 

「えっ!?」

 

「うるせぇ!!お前こそ何やってんだ!!このバカモモがぁ!!」

 

 

 

 

 

『痛てぇえええええええええええええ!!』

 

あろうことかユウはそのまま紗夜の腕を掴んで地面に投げると、紗夜の中にいるイマジンの名を呼びながらそのまま流れる様に腕を掴んで肘を締め上げて、彼女の中にいるイマジンを絶叫させるのだった。

 




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  • 見たことないお菓子をガブガブ
  • サバの味噌煮
  • 時間の波を捕まえて……?
  • 学校へ行こう……!!
  • ちょっと剣の修業がしたい……!!
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