やったねゆきちゃん!!これで君も仮面ライダーです!!
えっ?モモタロス入ってるから今だけだって?
それはそう……
という事で本編です
「変身…!!」
『変わった……っ!?』
友希那にとっては聞きなれた単語だが、今回は自身の体から発せられていることに違和感を感じながらも、その身体はスーツに包まれてその上に赤い装甲が展開されていき、最後には顔の部分に仮面が移動して変身を完了した。
体の主導権をモモタロスに渡していた友希那はこれに驚いていたが、モモタロスは―――
「俺、参上!!」
友希那の身体であることなど一切に気する様子もなく、いつも通りのキメ台詞とポーズをとってからイマジン達に視線を向けていた。
『……それいるのかしら?』
「戦いってのはノリの良い方が勝つんだよ!!」
「なんや!!モモの字が憑いてた嬢ちゃんは特異点やったんか!!」
「そういうことだ!!クマ!!さっさと離れてろ!!使ってる奴にケガさせたら承知しねぇぞ!!」
「……すまん!!すぐ戻るからここは任せたで!!」
友希那はモモタロスのキメ台詞の必要性について口にしてしまうが、モモタロスはその言葉にツッコミながら、モカの身体に入っているキンタロスをこの場を離れさせる。
そして、両腰のデンガッシャーを組み立てながらゆっくりと相手のイマジン達の方へと歩み寄っていくと、目の前にいたイマジン達が砂となって消えていき、この場に残ったのは3体のモールイマジン。
だが、モモタロスは数的不利の状況でも余裕の態度を崩さない。
「モグラ共か……。手の武器もバラバラだし、この体の慣らしにはちょうどいい……」
『3体相手に出来るの?』
「数は関係ねぇ……言っとくが俺は最初からクライマックスだぜ!!」
そう言ってモモタロス―――改めて電王は剣を構えることなく、荒々しい走りで一気でイマジン達に詰め寄っていく。
「「「――――――っ!!」」」
「そんなの通じるかよ!!」
それを迎える様にモールイマジン達は鼻先から光線を放ち始めるが、モモタロスはその光線を横に転がりながら回避してから再び駆け出して―――
「だりゃああ!!」
荒々しく振った剣をイマジンの1体へと叩きつけると、その力に負けたイマジンは呆気なく吹っ飛ばされて地面を転がっていく光景には友希那も驚かずにはいられない。
『私の身体よね…?』
「俺の身体とか良太郎達に比べれば力がねぇけど、戦ってるのは俺様だ。これくらい出来て同然!!」
体はモモタロスが動かして戦ってはいるが、その身体は友希那のモノで元々力がある訳でもなければ運動が出来る訳でもない。
それにも関わらずモモタロスは自身の戦闘経験だけでその圧倒的なスペック不足を補ってイマジンを吹っ飛ばすという芸当を見せつけていたが、そこからモモタロスはノリに乗っていた。
「おらおらおらぁ!!」
「――――――!!」
数的不利をものともせずに真正面からイマジン達に迫って荒々しく剣を振り抜いてその身体を斬り付けていくと、その圧に負けたのかイマジン達はドンドンと後ろの下がっていく。
しかし、その距離は電王が更に距離を詰めてくるせいで一向に開くことはなく、電王によって一方的なまでの攻撃へと変わっていく。
「―――っ!!」
「らぁ!!」
『ビームを切った……!?』
「いくぜぇ!!」
そんな中でイマジンの1体が光線を電王に放つも、その攻撃は電王のソードによって簡単に弾かれてしまった。
それに驚いていた友希那だったが、電王はすぐに標的を光線を撃ってきたイマジンへと変えて再び剣で切り付けていく。
その苛烈さと一応は味方であるイマジンへの誤射もあったのか他のイマジンは手を出せないでいたが、電王はそんな事お構いなしに切り続けていくと、その斬撃は周囲のイマジンにも当たり始めていく。
「おりゃ!!」
『巻き込まれて全員、弱って来たわね……』
「さてと、早速だが決めるぜ……」
「いくぜ…!!」
そのせいで電王の攻撃を受け続けていたイマジン達は今にも倒れそうなまでにダメージを受けて地面を転がっていく。
それを見ていた友希那の言葉を他所に電王はパスを取り出すとそのままベルトに翳す。
だが、少しだけ距離が出来てしまったことでここから走って敵の元へと向かう必要があるのだが――
「俺の必殺技……!!」
『届かないわよ…』
電王は音声が響くのに合わせてその場で剣を構えてからその場に留まったまま剣を振るう。
しかし、そのままでは友希那の言う通り相手に届かない。
傍から見たら完全に不発に終わりそうだったのだが―――
「パート……2ダッシュ!!」
『剣が飛んだ……っ!?』
「どりぁあああああああ!!」
「――――――っ!!」
電王の言葉と共に剣先の文字通りに飛んでいき、電王が柄を振るうのに合わせて剣先が離れたイマジンに襲い掛かっていき、最後の一刀でその身体が真横に斬り裂かれると同時にイマジンの身体が爆発していく。
『後1体……』
「へっ……斧の奴が1体残っちまったが、慣れてきたからか調子いいぜ…!!」
残る敵はあと1体。
数的不利が解消したが、電王は敵の攻撃に全く当たっていないこともあってダメージがない。
しいて言うなら肉体的な疲労が少しだけある程度だが戦闘に全く支障がない。
これならばこのまま戦って勝てると確信が持てる程だったのだが――――――
「モモの字!!次は俺の番や!!」
「うわっ!?」
このタイミングでモカの身体を使っていたキンタロスの声が聞こえてくる。
それと同時に光球のような何かが電王の背後から入ってくると、友希那の身体に入っていたモモタロスはそのまま押し出されていくと、電王の姿が赤から黄色へ変わり、どこからか彼の周囲に紙吹雪が舞い始めていた。
「俺の強さにお前が泣いた…!!」
『……また変わった…って紙吹雪…?』
『バカ熊!!なにやってんだよ!!』
電王はソードフォームからアックスフォームに姿を変え、体の主導権がモモタロスからキンタロスへと変わる。
友希那は姿が変わったことに驚いていたが、イマジン達が気にしているのはそこではなかった
『バカやろう!!すぐに変わりやがれ!!』
「嬢ちゃん!!モモの字!!すまんがここは俺にやらせてくれ!!」
『てめぇ!!何言ってんだこの野郎!!勝手に入ってくんじゃねぇ!!』
『あなたさっき、青葉さんに入ってた…』
「よろしく頼むで!!嬢ちゃん!!」
『よろしくすんじゃねぇ!!さっさと変われ!!』
勝手に身体の主導権を奪ったキンタロス。
その事に不満タラタラのモモタロスが文句を言うが、今回のキンタロスは全く退く様子はなかった。
「ここはさっきの嬢ちゃん達が大事にしてる場所なんや!!体使わせてもらった礼もあるから、このまま黙ってみてるなんて出来ん!!」
モカの身体を勝手に使っていたキンタロスだったが、その僅かな時間で彼女がこの場所を大事にしていることを理解した彼は、勝手に恩を感じてそれを返そうと意固地になっており、モモタロスが体の主導権を取り戻そうとしてもそれが出来ずに苛立っていた。
『モモタロス。このままやらせない』
『はぁ!?何言ってんだよ!!』
『あんまり遅いと怒られるわ……』
『……くっそ~!!今いい所だったのによ~!!』
「嬢ちゃん…!!おおきに!!」
そんなタイミングで友希那はモモタロスに譲るように宥め始めると、譲られたキンタロスは友希那に礼を言ってから剣の状態のデンガッシャーを斧へと組み替えていく。
「――――――っ!!」
『おい!!もう来てんぞ!!』
だが、そんな隙だらけの状態をイマジンが見逃すはずもなく、電王に向かっていくとそのまま左腕の斧を振り下ろした。
「ふんっ!!」
『っ…!!』
『バカやろう!!もっと大事にしやがれ…!!』
「どすこいっ!!」
電王は相手の斧の振り下ろしを体で受け止める。
その対応には体の持ち主の友希那だけでなく、先ほどまで回避主体で立ち回っていたモモタロスからすらも声が上がるが、その声に答えるかのように電王はイマジンの腹に張り手を見舞う。
いくらキンタロスが入ったとは言えども友希那の身体から繰り出されるそれは大した威力になるはずもないのだが、モモタロスが与えていたダメージが響いていたのかその張り手だけで大きく体勢が崩れていく。
『さっさとしなさい』
「せっかちやなぁ…でも、あの嬢ちゃんの為にもしゃあないか!!」
『そうだ!!クマ公!!さっさとしろ!!アイツ逃げようとしてんぞ!!』
体制が崩れたのを見た友希那はそのまま一気に決める様に指示を出し、モモタロスもそれに便乗して急かし始める。
その言葉を聞いた電王も先ほどまで入っていたモカの事を思い出して、これ以上街を荒らさないため、どこからかパスを取り出してベルトへとかざしていた。
「とおっ!!」
音声と共に電王は斧を逃げ出していたイマジンに投げつけると、それはイマジンの足に当たってイマジンがその場に転倒。
そんなイマジンとは対照的に投げられた斧は電王の頭上へと跳ね返るようにして飛んできたが、電王はすぐに飛び上がって飛んできた斧を掴むとイマジンへ向かって急降下し―――
「はぁあああ!!」
その落下の勢いのままにカブト割の要領で敵のイマジンを頭から両断しながら力強く着地。
「………ダイナミックチョップ」
そして、技の名前を呟くのと同時に最後に残ったイマジンも爆散していった。
『攻撃してから言う意味あるのかしら………』
『あのクマはバカだから仕方ねぇんだよ』
「……モモの字。別にええやろ」
敵が爆散したのを見てから友希那は思ったことを口にするが、モモタロスはそんな彼女の考えに同意するように頷くと電王はそのままベルトを外して変身を解除。
その身体は友希那のモノへと変わっていくが、体の主導権はまだキンタロスが持ったまま。
キンタロスは戦いが終わってから改めて、見せの窓ガラスに映る友希那の姿に視線を向けていた。
「嬢ちゃん。ほっそいなぁ…もっと鍛えなあかんで」
『クマ公!!さっさとどけ!!』
「あかん!!ここを直さな!!」
友希那の細い体にキンタロスは苦言を呈したが、モモタロスが友希那が反論する前にキンタロスに身体から出る様に文句を言うも、キンタロスは身体を使って街を直すつもりで退く様子を見せない。
『うるせぇ!!さっさと出やがれ!!』
『返しなさい…!!』
「のわっ!?」
「戻った…。青葉さんの様子を見たら、一度戻りましょう」
『待った!!』
だが、モモタロスと友希那の2人がかりでキンタロスから体の主導権を奪い返して、友希那はようやく自分の身体に自由に動かし始めていく。
そうして一通り動いて確認してからこの場を離れようと背を向けて歩こうとしたが、彼女の中に新たに入ったキンタロスが待ったをかけていた。
『嬢ちゃん!!頼む!!街を直すの手伝わせてくれ!!』
『うるせぇ!!それは後だ!!まずはイマジン共を全部倒してからだ!!』
『……それもそうやな』
「モモタロスの言う通りよ」
街を直すのを手伝うと言い始めたキンタロスだったが、それで体を貸すことを友希那は良しとしなかった。
モモタロスも街を直す前にこっちに来たイマジンを倒すことが優先だと言うと、渋々と言った様子でその言葉に同意して身を引いていた。
そして、友希那はユウ達の元へと戻る前に1つだけやることを思い出していた。
「青葉さん達の様子を見てこないと……」
『クマが無理したからな』
『あんくらいどうってことないで!!』
『おめぇの心配は誰もしてねぇ!!』
それはキンタロスが入っていたモカの状態を確認すること。
特異点じゃないモカにイマジンが入っていたことの影響があるのか気になった彼女は様子を見に行こうとしたのだが、何処にいるのか分からずに自身の中にいるキンタロスに場所を訪ねていた。
「さっさと場所を教えなさい。……えっと……キンタマス…?」
『ぶっ!!金玉……!!』
『嬢ちゃん、金玉はあんまりやで……。キンタロスや』
「いいから。青葉さんの所に案内しなさい」
『こっちや』
だが、肝心なところで名前を間違えた友希那。
その事にツッコまれながらも彼女はキンタロスにモカの元まで案内をさせていくのだった。
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