遂に出てきたな…!!
これで、ひとまずは安心できる…
という事で初投稿です
燈と彼女に憑いているデネブと別れ、イマジンとの戦闘を繰り広げていたゼロノス。
しかし、ゼロノスは思うように攻撃をすることが出来ていなかった。
「こっちに来るな…!!」
「ちっ…!!こいつ集落に…!!」
イマジンは島の集落に向かって逃走を謀っていた。
それが分かっているゼロノスは移動しながらのボウガンで牽制しようとしたが、腕の怪我があって狙いがうまく定まらず、イマジンを捉えることが出来ず―――
「くそっ…!!」
「ここまで来ればこっちの勝ちだ!!」
イマジンはゼロノスを引き連れて集落まで辿り着いてしまい、力任せに腕を振るって周囲の住居を破壊し始めるのを見てゼロノスは一気に距離を詰めて動きを止めようとしたが、負傷していた腕がゼロノスの足を引っ張っていた。
「ぐっ…!!」
「その腕ではなぁ…!!」
腕のダメージで満足に戦えないゼロノスを責め立てるイマジン。
そして、島と言う圧倒的に騒音の少ない空間ではすぐに戦闘の騒ぎが周囲に伝播し――――
「人間が来たなっ…!!」
「しまっ!!」
この騒ぎを確認しようと島の住人たちが顔を出し始めてしまい、イマジンは即座に集落無いのブロック塀を破壊して破片を住民へと投げつけていた。
だが、ゼロノスは思っているボウガンでその破片を撃ちながら住民たちの前に躍り出ていく。
「…丘の方に逃げろ!!」
ゼロノスはボウガンで破片を撃ち落とし、それでも落とせない破片を身体で受け止めて住民たちを庇いながら、デネブがいれば住民を守れるとゼロノスは踏んで逃げる場所を叫ぶと、自分達を庇う姿とその声を聞き、言われるがままに住人達が動いていく。
「後ろを気にして不甲斐ないな…!!」
「くそっ…!!」
「さっきは一緒にいた女を1人見捨てたのになぁ!!」
「確かにな……さっきは間違えた…」
だが、ゼロノスは後ろの住人を守ることを優先していたものの、ゼロノス1人に対して守る住人は余りにも多い。
そんな状況で住人を狙っていくイマジンの攻撃をゼロノスは身体で受け止めていく場面が増えていく中でイマジンは精神的にゼロノスを揺さぶり始めていた。
たしかにゼロノスは先ほど襲撃された際に愛音と別れてしまい、そのせいで狂った時間軸で愛音は命を落としてしまった。
そして、再びそれを許してしまったら自分の中で命が軽くなってしまうことを感じたゼロノスは―――
「だから2度目はない…!!」
「ここで死ぬからな!!」
「……」
今は住人を守ることを優先することを決意すると、そんなゼロノスにイマジンはさらに揺さぶるもゼロノスはそれ以上の問答することを辞めて後ろの住人を守ることに徹するが先ほどまでのダメージが身体を襲い始めていた。
「ちっ…キツイ…!!」
「さっさと楽になったほうが良いぞ…!!」
「誰が…!!」
イマジンは勢いがなくなったゼロノスを一気に責め立てていくが、ゼロノスは殆ど気合いだけでその攻撃を耐えていたが―――
「おかー…さん?どこ…?」
「なっ…!!なんでここに!?」
ゼロノスが攻撃を耐えていたこの状況で1人の少女がフラフラとした足取りで戦っているこの場所へと近づいてきていた。
そして、その少女の顔は先ほど見た初華と全く同じ顔をしていたことにゼロノスが驚愕したが、イマジンには完全にチャンスでしかなかった。
「これで終わりだ…!!」
イマジンはゼロノスを無視して迷い込んだ少女に向かって瓦礫を飛ばしたが、距離的にゼロノスが飛び込もうとしても間に合わず少女がケガをすることは避けられないと思ったこのタイミングで―――
「危ないっ!!」
「なっ…!?」
「燈ちゃん…!?って初華ちゃんが2人…!?」
瓦礫が迫る少女の横から人影が飛び出してくるとそのまま彼女を抱えて地面を転がっていく。
完全に予想外の展開にイマジンが驚いていたが、それ以上にゼロノスの方が飛び込んできた燈の姿に驚いていた。
そんな2人の前で燈は少女の頭を撫でて語りかけていた。
「大丈夫かい?」
「初華…」
「あっ…おねえちゃん…」
「初音ちゃん…いや、君のお姉さんがいるから振り返らないで2人で丘の方まで行きなさい」
「うん…」
燈は初華に彼女とそっくりの初音と共に逃げるように諭すと言われたままに2人は住人たちが逃げていった丘の方へと並んで歩き出していた光景にイマジンは怒りで我を失って燈に狙いを定めていた。
「よくも…っ!!」
イマジンは先ほどまでと同じように瓦礫を投げて燈を攻撃しようとしたが、燈はその攻撃を危なげなく回避すると、緑色が混ざった髪が揺れる。
ゼロノスはその緑色の髪を見て、今の燈が燈ではないことに気が付いた。
「デネブさん!?」
「待たせたな…!!」
「…遅い!!」
「がっ!?」
「燈、すまないが外に出してくれ」
今の燈は燈ではなく、彼女に憑いたデネブが身体を使って動いていた。
そうでなければイマジンの攻撃を避けることが出来なかっただろうとゼロノスは考えると、そのままボウガンでイマジンの頭を狙い撃ってみせた。
頭を撃たれたイマジンが怯むとその隙に燈の身体を使っていたデネブが中にいる燈に話しかけるとそのままデネブが実体化して姿を現した。
「どういうこと…?」
「何故かは分からないが燈に憑いたら自分で外に出るのが難しいんだ。最初に出て来た時は彼女が恐怖で不安定になっていたから出てこれたんだが…」
「今はそれはいいか…燈ちゃん、大丈夫?」
「はい…大丈夫です…」
ゼロノスは今のデネブの言葉の理由を短く聞くと燈のことを心配するが、燈は特に問題なさそうにしていることに安堵したが、完全にこの場にいたイマジンが蚊帳の外に追いやられてしまっていた。
「無視するな!!」
「ふんっ!!」
「頭に攻撃食らって針飛ばせないからって瓦礫ばっかり投げんなよ」
「ユウ、そんな言い方はいけない」
「燈ちゃんが狙われない様に、こうやって挑発して俺を狙わせるのが狙いなの!!」
「コント…?」
そして、先ほどと同じように瓦礫を燈に投げつけたが、デネブの指から放たれた弾によってその全てが粉々に砕け散っていくと、ゼロノスが自分を標的にさせようと挑発するとデネブがそれを即座に窘めるとゼロノスはすぐにその狙いを語るがその姿は燈にはコントの様にしか見えなくなっていた。
「ふざけるな!!」
「おらっ!!」
だが、このやり取りはゼロノスの目的を果たすためには充分だった。
イマジンはゼロノスへとレイピアをもって突撃するが、ゼロノスはそれを難なく躱してその顔面に全力の拳を叩きつけて近くの住居の外壁までイマジンをぶっ飛ばして見せた。
そんな姿を見たデネブは先ほどまでの相手の行動に完全に吹っ切れた。
「ユウ!!俺も一緒に戦わせてくれ!!」
「お兄さんと一緒に…?」
「分かりました。なら行きますよ…」
「う~ん…何か違う…」
「あぁ…分かったよ…」
デネブはゼロノスと一緒に戦うと言い始めたが、燈はその言い方が気になったのか首を傾げていた。
そして、ゼロノスはその言葉の意味を理解して彼に答えたが、答えを聞いた本人は何とも言えない雰囲気を出して悶々とした動きを見せると、ゼロノスはベルトに装填されていたカードを取り出して裏返した。
「来い!!デネブ!!」
「そうそう!!これこれ!!」
ゼロノスはデネブを呼ぶと同時に裏返したカードをベルトに装填し直し、その言葉を聞いたデネブは嬉しそうな態度のままゼロノスの後ろに駆け寄ったその瞬間にデネブとゼロノスが文字通り1つに混ざりあっていく。
牛のようなマスクが星のようなマスクに変わり―――
肩にはデネブの指のようなものと、マントが伸び――――
そして、胸にはデネブの顔が現れていた――――
「顔だ…」
「姿が変わっただと…」
燈も姿の変わったゼロノスを見て最初に胸にツッコんだ。
そして、そんなツッコミをしたタイミングで吹き飛ばされたイマジンが戻ってきて、ゼロノスの姿が変わったことに驚いていたが、ゼロノスだけは何も気にしている様子もなかった。
「最初に行っておく………胸の顔は飾りだぁ!!」
「デネブさんの声…?」
「ふざけるな!!」
ゼロノスからデネブの声がしたことに疑問を感じた燈だったが、言葉を聞いたイマジンは先ほどと同じように怒りに任せてゼロノスに突撃したが―――
「甘い!!」
「がぁ!?」
今度は接近することすら叶わず、デネブの指だった肩のキャノンから放たれた光弾の弾幕に呑まれて一気に後ろに弾き飛ばされていく。
一方的な攻撃をしたゼロノスだが、今の身体はデネブが変身しているユウの動かしており、
それは今のユウの肉体のダメージすら感じていた。
「ユウ、この体で…」
「だからさっさと決める…」
「分かった!!」
ゼロノスは生身の身体を心配して一気に勝負を決めることを選び、ベルトからカードを取り出して持っていたボウガンにカードを装填。
その音声が響くと同時に吹き飛んだイマジンを狙い―――
「終わりだ…!!」
その言葉と共にボウガンから放たれた1発の矢がイマジンの身体を貫いた。
完全にこれで決着だが、ここは島の集落の中。
このまま爆発させるのは不味いと思ったゼロノスは肩のキャノンでイマジンを狙い撃ち、そのままイマジンは海へと吹き飛ばされて、海へと落下するのと同時に爆発していった。
「ユウ。最後のはいらないんじゃないか?」
「あの大砲がなかったら集落の中で爆発してたんだから…」
「むぅ…それもそうか…」
「あの…お兄さん?デネブさん…?」
イマジンを撃破したゼロノスへと燈が歩み寄ってきた。
だが、今のゼロノスはユウとデネブが1つになっている状態で、どちらの名前を呼べいいのか迷って2人の名前を呼ぶとゼロノスはそんな彼女の目の前でボウガンからカードを引き抜き、カードが消えていくのを見てからベルトを外して変身を解いて、ユウとデネブの2人に戻っていた。
「ありがとね燈ちゃん」
「えっ…いえ…」
「そんな遠慮することはない。燈は凄い子だ」
「とりあえず、帰ろっか…」
戦いが終わればこの時間に残る意味はなく、ユウ達3人はそのまま現代への帰路につき…
そして、現在――――
現在に戻ってきた3人だったが、デネブがゼロライナーの中で留守番をするという事で2人だけがゼロライナーを降りて燈を家まで送っており、もう少しで燈の家と言う場所まで歩いてきていた。
「燈ちゃん、お疲れ様」
「…はい。でも、あのちゃんが…」
「大丈夫だよ。あそこ見てごらん?」
「…えっ…」
「おーい!!ともりーん!!」
「えっ?えっ!?ともりんどうしたの!?」
「あのちゃん!!大丈夫!?ケガは…?頭に穴が…」
「ともりん?それだと私死んじゃうよ!?」
現在に戻ってきた燈は愛音の事を思い出して落ち込み始めたが、彼女の目の前に現れた愛音に飛びついていた。
突然の燈の行動に驚く愛音だったが、燈から言われた言葉について行けずに苦笑いを浮かべて彼女に答えてみせた。
その言葉を聞いて安心したのか燈は愛音から離れると、愛音は燈と一緒にいたユウに視線を向け――――
「ともりん…その人、知り合い?」
「えっ…?あのちゃん、さっきRiNGで…」
「まぁ、そんなもんですよ。あのちゃん…だっけ?もう夜も遅いから早く帰った方がいいよ?」
「あっ!!ともりん!!また明日~!!さっきRiNGでの忘れ物、家に置いておいたからね~!!」
ユウに対してまるで初対面だと言わんばかりの対応をして見せた。
そんな愛音の態度に戸惑う燈を他所にユウは慣れた様子で愛音に対応すると、ユウに促されるように愛音は1人で家路についた。
「おにーさん…さっきのは…」
「あ~…それは明日でいいかな?デネブさんの事をゆきちゃんにも話したりしないといけないから…」
「分かりました…あっ、もう家が見えたのでここまでで…」
「うん。それじゃ、燈ちゃん。おやすみ」
「はい…おやすみなさい…おにーさん」
そして、燈の家が見えてきたタイミングで2人が別れて、それぞれの家路につくのだった。
ユウが連絡から1日過ぎた。
泊まりでのMV撮影の仕事を終えて、友希那は街に戻ってきた。
「買物したいから、ここまででいいわ…」
「分かりました。湊さん、お疲れ様です」
「紗夜とリサは運転してたんだからゆっくり休んで頂戴」
「そうするね~」
紗夜が運転していた車を途中で降りて、友希那はユウとの待ち合わせ場所に向かっていた。
「大事な話…」
そして、友希那は昨日連絡を受けた”大切な話”と言うものを考え始めていた。
「紗夜以外は…男からの”大切な話”はプロポーズだったりそう言った類の物だと言ってたわね…」
だが、聞いた相手が悪く紗夜を除いた3人からはプロポーズやそれに類する愛の告白と言った内容だと言われていたことを思い出すのと同時に、恋愛なんて物語上ですら知らない戦力外の紗夜の事を思い出していた。
「ユウが…ユウにそんな話をされても良いわね。私はユウのお姉ちゃんだし、周りに男なんていないもの」
「ゆきちゃん、お待たせ。悪いけど場所を変えていいかな?」
「えぇ…」
少しだけ考えて、友希那は自身を含めた知り合いに男の話が出ないことを想いながら、案外乗り気な考えをしていたタイミングで待ち合わせたユウが友希那の前に姿を現した。
そして、すぐに場所を移動しようという事でユウが先導する形で2人はゼロライナーへと移動していた。
「ユウ…」
「ゆきちゃん?何ソワソワしてるの?」
「してないわよ。それで大切な話って何かしら?」
ゼロライナーの客室に場所を移してから妙にソワソワし始めた友希那。
そんな彼女の事を気にしたユウだったが、すぐに取り繕いながら否定すると本題に入ろうと急かしたのと同時に客室の扉が開かれる。
そして、開かれた客室の扉に視線を向けた友希那は目を丸くしていた。
「なんで高松さんが…?それに後ろのは…!?」
客室の扉から現れたのは友希那の後輩である燈と、その後ろに立っていたデネブ。
友希那は燈が居たことに驚きながらも、彼女の後ろにいたデネブに今まで見たイマジンと同じものを感じて身構えたが、それをユウが制して燈たちの方へと歩み寄っていた。
「知ってるみたいだけど改めて紹介するね。燈ちゃん、ゆきちゃんと一緒の特異点。それと、イマジンのデネブさん。一時期、親代わりで面倒を見てもらった事があるんだ」
「お久しぶり…です…」
「どうも。ユウの面倒を見ていたことがある、デネブと言います」
「へっ…?ユウ…大切な話って…」
「ゆきちゃん以外に新しい仲間が出来たから紹介しようと思ってね」
自身が予想していた内容の完全に斜め上を行く話の展開に戸惑う友希那。
彼女は思わずユウに話の内容を確認してしまったが、当の本人が2人の紹介が目的だとハッキリと言われてしまったことで友希那の中で何かが切れてしまい――――
「ちょっと…ゆきちゃん…?その振り上げた手はなに…?」
「…天誅よ」
「ちょっとゆきちゃん!?やめっ!?」
「あれ…どういうことなんでしょうか…」
「さぁ?」
酷い勘違いを誘発させたユウに対して、友希那は照れ隠しと不満をぶつけるべく手を振り上げる。
その姿に困惑するユウを他所に、燈とデネブは行動の意味が分からず2人で首を傾げながら目の前の光景を見つめていくのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。