忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
またアンケ出し忘れてたのでお茶濁しの投稿です
金曜より迄の結果で話を決めていきますます
って言うことで投稿です


27話-同居人が居る日常

デネブと2人でゼロライナーに残っていたユウ。

彼は特にやることも無く戻ってきたデネブへと視線を向けると、そこには忙しなく動くデネブの姿があった。

 

「あぁ…忙しい。飴作り終わったから掃除が終わったら今度は洗濯…」

 

「キッチン周り以外の掃除と洗濯はもうやったよ」

 

「そうか…」

 

デネブはゼロライナーの家事を行おうと意気込んでいたが、それは既にデネブがキャンディー作りに勤しんでいた間にユウが既にこなしていた。

その言葉を聞いたデネブはやることがなくなったと思って肩を落として落ち込んだが、視線を落とした先に壁の僅かな凹凸を見ると嬉々とした雰囲気を出し始めていた。

 

 

 

 

 

「むっ!!ユウ!!掃除やったのに、埃が残ってるぞ!!」

 

「普段はそんなとこやらないでしょ…。小姑…いや、オカンかよ…」

 

「いや、性別的にはオトンだな」

 

「どっちでもいいわ!!そもそも大掃除じゃないんだから!!」

 

「いや、決めた。今日は俺が大掃除だ!!」

 

掃除したと言ったユウに対して、重箱の隅をつつくような指摘をしてきたデネブにユウは思わずツッコんだが、デネブはボケ返してきた事に思わずツッコミを入れる。

そして、デネブは何故か気合いが入ってしまって大掃除を宣言したのを見てユウが早々に客室から出て行こうとしていた。

 

「ユウ?どこに行くんだ?」

 

「散歩。デネブさんが掃除するのを邪魔しちゃ悪いからね」

 

「あい。分かった…それとついでに砂糖を買ってきてくれ。この間飴を作った時に切らしてしまって…」

 

「かなりの量があったと思ったんだけどな……」

 

デネブからのお使いを頼まれつつ、ユウはゼロライナーから降りて街に繰り出すことにした。

それは良かったのだが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

「イマジンも居ないし…うーん…やることがない…。まぁいない方が良いんだけど…」

 

ある程度散歩をしたがイマジンの気配も感じられず、完全に彼はやることが無くなってしまっていた。

最もイマジンが出ないに越したことはないと考えながら彼はこの後の事を考えていた。

 

「うーん…アレは手掛かりないしなぁ…。荷物になるから買物は後でいいか…」

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁあああ!?」

 

「ん…?何だろ…?」

 

考え事をしている最中に目の前から聞こえてきた少女の声が響いてきた。

声の大きさからすぐ近くだと悟ったユウはその声のする方向に脚を伸ばすと、そこには見覚えのある女性が盛大に荷物をぶちまけていた。

 

「月島さん、大丈夫ですか!?」

 

「えっ…?あっ…はい…」

 

「荷物拾いますね」

 

そこにいたのは彼がこの時代に来た日に友希那がライブすることになっていたライブハウスのスタッフである月島まりな。

ユウは彼女が荷物をぶちまけていたのを見ると、おせっかいとは分かっていながらも彼女の荷物を手早く集めて彼女にそれを渡していた。

 

「重いな…はい。これで全部ですか?」

 

「えっ…あっ…確認します……うん…問題なさそうです…」

 

「それは良かったです」

 

ユウに荷物を渡されたまりなは戸惑いながらも彼が集めた荷物を確認し始めると、すぐに問題がないことを確認し終えて礼を言うと、ユウはまりなに笑みを浮かべて返した。

だが、まりなは未だに平常とは言えないような態度にユウは困惑していた。

 

「月島さん…?どうしました…?」

 

「いえ…その…初めて会うはずなのにどうして名前を知ってるのかな~って…」

 

「あっ…」

 

ユウはまりなの態度について理由を聞いて納得していた。

困っている様子だったので思わず手を貸したのは良かったのだが、その時に勢いで彼女のことを口にしていたのだが、記憶が失われていたまりなには初対面の男からいきなり名前を呼ばれるという状況に困惑していた。

それを理解したユウは咄嗟に誤魔化していた。

 

「あ~…知り合いから話を聞いてたんですよ」

 

「知り合い…?」

 

「はい。Roseliaの湊友希那って言えば分かります?」

 

「えっ!?友希那ちゃんの!?」

 

「はい。とっても頼りになる人だって言ってました」

 

まりなの事など友希那から一切話は聞いていないが、友希那と知り合いであることは間違いなく、褒めるような言葉を一緒に言う事で彼女の不信感が薄れると思っていたのだが―――

 

 

 

 

「そうなんだ!!へぇ~!!あの友希那ちゃんがそんな風に言ってたのねぇ~」

 

「……本人には内緒にしてくださいよ?それと、一瞬で信用しすぎでは?」

 

「あの友希那ちゃんの知り合いでしょ?だったら大丈夫!!」

 

「心配過ぎる…。その荷物なら持ちますから」

 

「ほんと!?助かる~!!」

 

友希那から話を聞いたと言っただけで、まりなからの不信感が完全に吹っ飛んでいた。

その様子を見たユウは思わず彼女の事を心配するも、謎の根拠を出されたことで更に不安を覚えながらも、まりなの荷物を持って手伝うと言ったユウは彼女の後をついてCiRCLEへと向かっていた。

 

 

 

 

「友希那ちゃんにこんな知り合いがいたのねぇ~」

 

「ライブハウスでやってたのも見に行ったんですよ?」

 

「それってCiRCLEの…?」

 

「はい」

 

「ん~…男のお客さんなんていたかしら…?」

 

「俺、あんまり覚えてもらえないんですよね~」

 

「そうなんだ。私も記憶力にはそれなりに自信あったんだけどな~」

 

荷物を持ったユウは何気ない会話をまりなと交わして歩いていく。

だが、記憶が抜けたまりなとユウの間で記憶の食い違いが起きており、彼女がユウの事を思い出そうとしているのを見ながら、ボロを出さない様に自身の記憶とのズレを把握しようとしていたが――――

 

 

 

「友希那ちゃんの知り合いって言うならRoseliaのみんなとも知り合いなの?」

 

「えぇ…」

 

「ん~。世話焼きな所とか見てると…君ってリサちゃんと似てるね」

 

「…そうですか?」

 

リサに似ている――――

不意にまりなが放ったこの何気ない一言でユウはメンタルにダメージを受けるが、何でもないかの様に取り繕って誤魔化そうとしたが、その事はまりな違和感を覚えてしまった。

 

「あれ?もしかして…嫌いだった?」

 

「嫌いとかじゃなくて…あの人、苦手なんですよね…」

 

「苦手…?あぁ、リサちゃんみたいな明るい子が苦手なのね~」

 

「です…」

 

まりなにリサの事が嫌いと聞かれたユウは何とか彼女を誤魔化した。

実の姉に覚えられていないのに”姉に似ている”と言われるのが嬉しい反面、悲しさも覚えて複雑な気持ちになってしまっていた。

そして、誤魔化しの言葉でまりなは納得すると、大人であるまりなはそれ以上に深く話を聞いてくることはなく、そのままCiRCLEへと到着した。

 

「ありがと~。珈琲どうぞ!!」

 

「どうもです…」

 

「砂糖とミルクは?」

 

「ブラックでいいですよ」

 

荷物を運んだユウに対してまりなが礼代わりに珈琲を振舞われると、ユウもその親切を素直に受け入れることを選んでそれを口に運んでいた。

 

「どうかな…?」

 

「うん…悪くないですよ」

 

「良かった~。仕事以外で男の人に珈琲なんて入れたことないから緊張したんだよね~」

 

「(可もなく不可もないけど…ナオミさんの珈琲に比べたら充分…。てか、売り物の筈の珈琲があんな味で良かったのか…?)」

 

その返事を聞いてまりなは若干嬉しそうにしながら自身の珈琲に口をつけていた。

味は可もなく不可もない普通の珈琲だが、ユウの比較した対象はデンライナーの乗客から不評を集めていた乗務員の珈琲。

彼は以前に飲んでいたアバンギャルドな味を思い出しながら、珈琲を飲み終えてすぐにCiRCLEを後にした。

 

 

 

そして、その少し後――――

彼はちょっとしたトラブルに巻き込まれていくのだった。





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