忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
人への被害がエグイと言われましたが、ゲゲルよりマシだと思ってるので…すいませんね…
でも、今回の章はここまで(・・・・)は人的被害はモブしか被害受けてないので…
という事で今回も被害撒き散らしながら初投稿です



35話-それはまるで泡影の如く

「それは…なんだ?それで俺に勝てると思ってるのか?」

 

「……」

 

「黙ってねぇで何か言ってみろ!!」

 

「遅いんだよ…」

 

ゼロノスへと変身したユウ。

イマジンはゼロノスを知らないのか相手の姿を見て侮っていたが、ゼロノスはその仮面の下に怒りを隠してながら目の前にいるイマジンに黙って視線を向けると、痺れを切らしたイマジンはメイスを振るって火球を飛ばしたがゼロノスはそれを容易く回避して一気に距離を詰めていく。

 

 

 

「これで終わりだ…!!」

 

だが、相手の武器は一撃の破壊力を秘めたメイスに対してゼロノスは武器を持たない素手。

その姿にやぶれかぶれだと判断したイマジンはすぐにゼロノスを迎え撃とうとメイスをゼロノスの頭に目掛けて振り下ろしたが―――――

 

「遅いって言っただろ…」

 

「なっ!?」

 

ゼロノスはその攻撃を容易く回避して見えると、攻撃を外したイマジンは驚いた表情を浮かべるがゼロノスはこれだけで終わらなかった。

 

「どんだけ装甲が硬くても関節は守れないだろ…?」

 

「ぐっ…!!だが、それなら動けまい…壁に叩きつけてやる…!!」

 

イマジンの鎧の様なボディに攻撃が通らないと判断したゼロノスは攻撃を回避してからメイスを振り下ろした腕に飛びついてそのまま十字固めを決めていく。

その身のこなしにイマジンはついて行けず完璧に関節技が決まったゼロノスだったが、イマジンはその体制からすぐには動けないと判断して技を決められている状態のまま、ゼロノスを壁と挟んで叩き潰すべく校舎に向かって駆け出した。

 

しかし、その動きをゼロノスは読んでいた。

 

「見え見えだっての…!!」

 

「なっ!?」

 

 

 

「てめぇだけぶつかってろ!!」

 

ゼロノスは校舎に激突する直前で技を外すと同時にイマジンの腕から離れると、そのまま回し蹴りの要領でイマジンの後頭部を蹴りこんでイマジンを壁へと叩きつけてみせた。

 

「舐めやがって…!!」

 

「あの装甲じゃ……ダメージはないな……」

 

壁に叩きつけられたイマジン。

しかし、あの頑丈な装甲では壁に激突したところで殆どダメージにはなっていなかったが、相手から冷静さを欠かせるにはその動きだけで十分だった。

 

「潰してやる…!!」

 

「…そんなのに当たるかよ」

 

「ぐっ…!!」

 

「今度はこっちの番だ…」

 

冷静さを欠いたイマジンはメイスを振り上げてゼロノスへと突進してきたが、単調な動きではゼロノスに届くことはなく容易く横をすり抜けて回避されたうえに、がら空きの背中を蹴りこまれてイマジンは顔から地面へと倒れこんだのを見てからゼロノスは腰のゼロガッシャーをサーベルモードに変形させて渾身の力を込めてその大剣を振り下ろした。

 

 

 

 

「ぐっ!!」

 

「ちっ…!!流石に堅いな…」

 

「どうした?その程度か…!!」

 

しかし、振り下ろされたその剣は咄嗟に身を翻したイマジンがメイスの柄で受け止めていた。

だが。体勢的に有利なゼロノスはこのままイマジンを押し切ろうとも考えたが、剣が押し返されて力負けしていることを感じたのと同時にゼロノスの剣はイマジンによって弾かれる。

だが、その弾かれた勢いを利用してゼロノスは一旦イマジンから距離を取り―――

 

 

 

 

 

「真正面から行っても力負けする…だったら…!!」

 

「そんな攻撃は通る訳がないだろ!!攻撃はこうやるんだ…!!」

 

「ぐっ…!!あっつ…!!」

 

真正面からの攻撃で力負けしたゼロノスは攻め手を変えるためゼロガッシャーを剣からボウガンへと組み替えて即座にイマジンを狙い撃つが、威力が足りずにイマジンの装甲を貫くことが出来ずにダメージを与えらず、逆に高火力の火球を返されてゼロノスはそれを回避出来るにも関わらず自身の身体で受け止めていた。

 

ゼロノスが回避出来るのにしなかったその理由は彼の背後にあった。

 

 

「ほら、避ければ後ろの建物と人間が燃えるぞ…!!」

 

 

イマジンと戦っているゼロノスの背後にはあこや愛音と言ったゼロノスが知っている人物を含めた生徒達がいる羽丘の校舎があり、中の様子が分からないこの状況で火球を避ければ中の生徒達に甚大な被害が出る可能性があった。

 

そこに以前に愛音よりも燈を優先してしまった罪悪感が重なり、イマジンが倒されれば時間が修復されると言えども被害を広げることを良しとしないゼロノスは自身の身体を盾に火球を受け止めることを選んでいたのだ。

 

「クソが…!!」

 

「おらっ…!!」

 

「ちっ!!」

 

思わずゼロノスの口から悪態が零すと、イマジンは即座に連続でメイスを振るい火球を校舎に向かって放つが、その動きを見たゼロノスは即座に火球にボウガンを放つと、矢が当たった火球はそのまま火を撒き散らして爆発する。

 

その爆発が収まった中でイマジンはゼロノスを見ながら余裕の態度を見せ始めると、ゼロノスは素早くボウガンを構えて相手目掛けて乱射し始めていた。

 

「うっとおしい…!!」

 

 

 

 

 

「ここで騒ぎを起こしたお前が戻ってきた理由…ここにいる契約者だろ?」

 

「…ちっ!!どうして…」

 

「暴れた場所に戻ってくるなんてそんくらいしかないだろ」

 

イマジンも放たれたボウガンをメイスで叩き落してくが、ゼロノスはイマジンがここに来た目的を言い当てて見せると、忌々しいと言った視線を向けてきた。

だが、そんな視線を向けたのはほんの一瞬で、すぐに平然とした態度を取っていたイマジンのメイスの先端が赤く染まる。

 

 

 

それはイマジンが火球を放つ合図だった。

 

「それが分かったところで、これで終わりだ!!」

 

「くっ!!」

 

イマジンは自身とゼロノスの間に火球と放つ。

完全に予想していなかったイマジンの動きにゼロノスが対応できず、火球が地面に着弾すると共に地面の舗装を抉り取って大きな土煙をあげてゼロノスの視界からイマジンの姿がほんの一瞬だけ消え―――

 

 

 

「あばよ…!!」

 

「なっ!?逃がすか…!!」

 

 

「外せば建物に当たるぞ…?」

 

「っ!!」

 

イマジンはその僅かな隙をついて土煙の中からゼロノスの横を通り抜けて後ろにある校舎目掛けて一直線に駆け抜けていく。

ゼロノスはそれに気が付いてすぐにボウガンを構えて足止めしようとするが、相手に言われた一言で攻撃を躊躇してしまったせいで、イマジンは壁を破砕しながら校舎への突入を許してしまった。

 

「逃がさない…!!」

 

だが、それにほんの少しだけ遅れるようにゼロノスも校舎の中へと突入してイマジンの後を追いかけ始めていた。

 

本当ならば誰か分かっていない契約者の元に行かせない様に校舎への侵入は阻止しなければいけなかったゼロノス。

これだけでもかなり悪い状況には代わりはないが、かなり小さいがイマジンの背中が見えているこの状況はまだ最悪中の最悪ではない。

 

こうなったゼロノスが本当に防がなければいけないのは―――――

 

 

 

 

 

「…俺の見てない時に契約者の元から過去に行かれること…!!」

 

ゼロノスは自身の敗北条件を呟いていた。

自分の見ていないところで過去に飛ばれてしまったらゼロノスは契約者が分からない。

そうなってしまえば過去のどの時点に行けばいいか分からなくなり彼は完全に詰みの状況になってしまう。

 

「ちっ!!階段はヤバい…!!見失う…!!」

 

それだけは阻止しなければいけないと決心したゼロノスの目の前でイマジンは階段を駆け上がった。

直線の廊下だから見えているその背中だが、階段を上ってしまえばどの階に行ったのか分からなくなる。

イマジンとしてはその行動についての意図はあまりないのだろうが、ゼロノスはその考えが頭を過ってしまったが、その考え通りにイマジンの背を見失ってしまった。

 

しかし、ゼロノスはまだ諦めていなかった。

 

「契約者の元に行くなら…悲鳴が聞こえるはず…!!それとあの装甲の音も聞こえるはず…!!」

 

相手のイマジンは強固な装甲を持っていたが、そのせいで走る音が大きくなっており、それに加えてイマジンが間近に来れば誰かしらが悲鳴をあげると思い、意識を集中して音を聞き取ろうとした彼の耳には何か軽い物が来れる音を聞き取った。

 

「この音…教室の扉!!」

 

ゼロノスは壊れたが教室の扉だと判断してその音が聞こえた階まで到着すると、扉が無くなっている教室が視界に入るとすかさずそこへと飛び込んだが―――

 

 

「いない…っ!!」

 

その教室にイマジンの姿は既に無く、そこにあったのは怯えるように震えあがっていた大量の生徒達しかいなかったが、その中にはゼロノスが知っている人物も混ざっていた。

 

 

 

 

「羽沢さん…?」

 

「えっ…?」

 

 

 

そこにいたのはユウがこの時代に来てから最初に接触した1人であるつぐみがおり、イマジンが突入したこの場所は3-Aの教室だったのだ。

 

ゼロノスは知ってる顔があって彼女の事を口にしたが、つぐみからしてみればユウのゼロノスの事など知る由もなく、誰かも分からないゼロノスに声を掛けられたことで困惑の声を挙げ、幼馴染の3人(・・)がつぐみを庇うようにして抱きしめてゼロノスを睨みつけ始める始めたが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウ…!!」

 

「なにあれ…?」

 

「って湊さん…!?」

 

突如として窓の外にゼロライナーが現れ、その後部車両のデッキ部から友希那が顔を出してゼロノスに声を挙げると、この教室にいたほぼ全員が友希那の姿に目を丸くしていたがが、そんな事に構う事なく友希那は言葉を続けていた。

 

「瀬田さんが関係するなら…上原さんが怪しいわ!!」

 

「それ誰!!」

 

「…1人だけ離れてる。その一番胸の大きい娘よ!!」

 

しかし、彼が知っているのは最初に出会った1人であるつぐみ、それとかろうじて友希那との関係を問い詰めてきた蘭とその時に欄に話しかけていたモカの事だけは覚えているくらいで他の人間が誰なのか全く分からずにいた。

そんな中で友希那はとんでもない言葉を口にすると、ゼロノスは友希那に言われるがままにひまりを見つけて近づこうとしたが、その間を他の幼馴染達が庇うように立ち塞がっていた。

 

「あんた達は一体なんなの!!」

 

「美竹さん。急いでるから後にしてくれる?」

 

「なっ!?なんであたしのことを!?あんた!!湊さんと言い一体―――」

 

ひまりを庇う幼馴染達の中で蘭がゼロノスに声を荒げるが、彼としては問答する時間すら惜しい彼女の言葉を完全に無視していたが、蘭は自分の名前を言われたことに驚いていたがすぐに我に返って言い返そうとしたがその言葉が最後まで発せられることはなかった。

 

 

 

 

 

「…っ!?美竹さんが消えた…?」

 

言葉を言い切ることなく、いきなり蘭の姿が消えていた。

その事に友希那が驚いたが、それ以上に驚いたのは蘭がいきなり消えたにもかかわらず、教室にいた生徒達全員が蘭が消えたことに気が付いていないこと。

 

その光景はまるで蘭が最初から居なかった様にすら感じていた友希那だったが、そんな彼女の目の前でゼロノスはひまりの元へと近づいていくと、ひまりが突如として怯え出すと巴がゼロノスにしがみついてきた。

 

「っ!!ひまりから離れろ!!」

 

「大丈夫、すぐ終わる」

 

ゼロノスはしがみ付いてきた巴の存在を無視してすぐにひまりにチケットを翳すと、先ほどのイマジンと日付がチケットに浮かび上がっていくのを確認しながら怯えているひまりにそのチケットを見せつけていた。

 

「この日付に覚えは…?」

 

「こ……高校最後の薫先輩の演劇の日……」

 

 

 

「おい!!お前一体」

 

「これ以上言う事はないよ」

 

チケットの日付について確認を終えたゼロノスに巴が問いただそうとしたが、彼はしがみ付いていた巴を強引に引き剥がし、そのまま窓から友希那がいるゼロライナーのデッキへと飛び移るのと同時にゼロライナーは走り出して時の狭間へと消えていくのだった。

 

 





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