忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
さてと、本作初登場のキャラが登場です()
だれだろなー(棒)と言う訳で初投稿です


40話-ふわふわ!!脳内桃一色!!

「しゅわ~しゅわ~―――」

 

皆さん!!こんちには!!

まん丸お山に彩を!!Pastel*Palettesのふわふわピンク担当、丸山彩です!!

 

今日も元気にアイドルのお仕事!!

 

 

じゃなくて、今日は事務所での練習!!

ここ最近はみんな個人の仕事が忙しくしてたけど…なんと言っても今日は1週間ぶりに5人で揃っての練習だからいつも以上にやる気も十分!!

 

って言っても同じ学校の千聖ちゃんはまだ授業があるから「先に行ってて」言われたから先に来たけど…。

 

でもでも!!日菜ちゃんと麻弥ちゃんはもう来てるはずだし、もうすぐイヴちゃんも来るから先に行って準備しなきゃ!!

 

気合いを入れた私は事務所に入るとそのまま練習着に着替えて、いつも練習しているスタジオに入ろうとしたんだけど…

 

 

 

 

 

「あれ?スタジオから麻弥ちゃん以外の声が聞こえる…?男の人の声…?う~ん…聞いたことないけど、新しいスタッフさんかな?」

 

普段なら閉まってるはずのスタジオの扉が開いていて、そこから麻弥ちゃんと別の男の人の声が聞こえてきたけど、その声には全く聞き覚えが無くて、私は立ち止まってどんな人なのか考えちゃったけど、どれだけ考えてもどんな人か分からなかった。

 

「でも!!入ってみれば分かるよね!!でも…ちょっと緊張するな…」

 

そうだ!!

スタジオに入ればどんな人なのかは見えるから入っちゃえば分かるんだけど、ちょっと緊張しちゃった私はいきなり入ることはしないで僅かに開いていた扉から中の様子を覗き込んだんだけど―――――

 

 

 

 

 

 

「えっ…麻弥…ちゃん……?」

 

覗き込んだスタジオの中では眼鏡を外された麻弥ちゃんが男の人と…その…えっと…

 

 

 

 

 

 

 

「キスしてる…?」

 

キスをしているシーンだった。

 


 

時間は彩が事務所にやってくる数時間前に遡る――――

 

 

 

 

 

「中島さん、ここがパスパレの事務所です」

 

「アイドルの事務所…案外普通の建物だなぁ…」

 

「どんなイメージしてたんですか?」

 

「もっとおっきなビルみたいなの」

 

「あはは……」

 

麻弥に連れられてユウはパスパレの事務所の前までやってきた。

彼は目の前の建物を見上げたが、自身が思っていたよりも案外普通な建物だったと感想を漏らしていた様子に麻弥は苦笑いを浮かべていたが、ユウはここであることが頭に浮かんでいた。

 

「大和さん」

 

「なんですか?」

 

 

 

 

 

 

「来たのはいいけど…俺入れるの…?それにアイドル事務所の前で待つ訳にも行かないですし…」

 

「あ…」

 

彼が疑問を口にすると、麻弥も思わず言葉を漏らしてしまった。

 

ユウ達がいるこの場所はアイドルの事務所。

そんな場所に特にアポを取ってないユウがそんな場所に入れる訳もなければ、そんな場所の前で日菜を待ち構える訳にも行かない。

 

この後どうするべきかユウと麻弥の2人は考えていた。

 

「どうしましょう…」

 

「壁昇ってそのまま忍び込んでもいいけど…その後で捕まったらめんどくさいな…」

 

「壁昇れるんですか…!?」

 

「2階くらいまでなら…まぁ…」

 

「凄いですね…」

 

「大和さんは何かありますか?」

 

「いっそのこと女装……は無理そうですね。薫さんよりも背がありますから」

 

「でしょうね…」

 

ユウの口から真っ先に出たのは”壁を昇って忍び込む”と言う完全に麻弥の予想外の案に苦笑いを浮かべたが、流石にこれは不味いとユウ自身が却下して麻弥に意見を求めたが、そちらから出た案も現実的ではないと案を出した麻弥自身が却下してしまった。

 

完全に手詰まりでどうしようかと2人は頭を捻り続けたが、ここでユウは考えるのを止めてしまった。

 

「いっそのこと頭捻らないで、大和さんと一緒に入りますか…」

 

「う~ん…そうですね。ダメでも事情を話せば入口で待たせてもらえるかもしれませんね」

 

「そうしましょうか…」

 

思考停止のユウの案に麻弥も乗っかって2人は揃って事務所の中に入っていった。

普通に考えれば、ここで事務所のスタッフに止められる筈なのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘でしょ…普通に入れちゃったよ…」

 

「あはは…これはどうなんでしょうか…。ジブン、練習着に着替えてからスタジオに行きましょうか…」

 

あろうことか、麻弥と一緒に入ったユウもなんてこともなく事務所の中まで入れてしまったのだ。

流石にこれは予想外だとユウも麻弥も苦笑いを浮かべて互いの顔を見合ってしまったが、2人からしたら悪いことではないと納得して、麻弥が練習着に着替えるのを待ってから2人でスタジオに向かった。

 

「ここがジブン達が練習してるスタジオです」

 

「へぇ…鏡張りで…楽器用の機材も…って大和さん?」

 

「あっ…スイマセン。癖で…」

 

「俺も手伝いますよ」

 

麻弥が流れるような動作で機材の前に座り込んでおり、機材のメンテナンスを始めようとしていた。

そんな彼女の動きを見た彼はすぐに彼女の横に移動して、同じ様に床に座って手伝いを申し出たが、そんな彼の言葉に麻弥は驚いた表情を浮かべていた。

 

「えっ?音楽の知識もあるんですか!?」

 

「うーん…演奏は出来ないけど、ヴァイオリン職人の人に修理なら教わったことあるので」

 

「演奏じゃなくて修理を!?」

 

「うん。後は時計とか電車とか直したりしたけど…それに比べたら…大丈夫ですよね?」

 

「とんでもないものを直してるんですか!?」

 

「どうですか?」

 

「分かりました」

 

ユウは音楽演奏についての知識は皆無だが、モノを直す経験は今までの人生の中で詰んでいたが、麻弥からしたらとてつもないスケールのモノが飛び出してきたことを驚きを隠せなかった。

 

時計は100歩譲って理解できなくもないが、何がどうなったら電車なんてものを直す状況になるのかが理解できないが、ユウの態度から嘘を言っているようには見えない。

そう考えた麻弥はユウの提案を受け入れて機材のメンテナンスに取り掛かったのは良かったのだが―――

 

 

 

 

 

 

「う~ん…メンテナンスって言うけど…問題らしい問題がない。なんで内部に埃すら溜まってないの…」

 

「ふへへ…!!いつもジブンがメンテしてますから!!でも、そう言ってもらえると嬉しいっすね!!」

 

「でも、自分のメンテナンスはしてないみたいですね?」

 

「へっ…?」

 

スタジオ内の機材を分解しても、その内部に埃すら溜まっていないほどに手が入っている機材たちにユウは驚いていたが、麻弥は自身が褒められたかのような笑みを浮かべて答えたが、

ここでユウは持ち上げていた麻弥の事に話を変えたが、彼女自身は何のことか全く理解できていなかったが、ユウはハッキリと答えを口にした。

 

「大和さん、メイクしてないですよね?」

 

「えぇ~…あぁ~…分かります…?」

 

「はい。でも、メイクしなくても綺麗ですけど…折角だからしてみませんか?」

 

「えぇ!?」

 

麻弥はメイクをしていないことを指摘されて苦笑いを浮かべたが、その後に続いたユウの言葉に目を丸くして驚いてしまっていた。

そんな状態の麻弥にユウがメイクを勧めたが麻弥は困ったような表情を浮かべていた。

 

「でも…ジブン、メイクが苦手で…」

 

「大丈夫ですよ。メイク道具は?」

 

「持ち合わせはないですけど…急な仕事が入った時用で事務所に置いてあるのが…」

 

「それでやってみましょうか。持ってきてもらえます?」

 

「うっ…はい…」

 

メイクが苦手だと言って断ろうとしたが、何故かユウの言葉に逆らうことが出来なかった麻弥はスタジオから離れると、事務所に置いてあったメイク道具を持って戻ってきた。

 

 

「お待たせしました。これですね…」

 

「ちょっと失礼」

 

「えっ?」

 

「―――うん。最低限のものは揃ってますね」

 

「えっ…?」

 

ユウは麻弥が持ってきたメイク道具を手に取って中身を確認して満足そうにし始めていたが、麻弥は何を言ってるのか全く理解できずに戸惑っていたが、何とか声を絞り出して麻弥はユウにその行動の意味を質問していた。

 

「あの~…中島さん?何を…?」

 

「えっ?メイクするんですよ」

 

「中島さんがメイクを!?」

 

「はい。と言う訳でちょっと失礼しますね~」

 

「あの…眼鏡―――」

 

ユウがメイクをする。

その言葉に麻弥は再び目を丸くしていたが、あっという間に麻弥は床に座らされてかけていた眼鏡を外されてしまった。

だが、眼鏡を外されたことに気が付いた麻弥はユウから眼鏡を取り返そうとしたが――――

 

「はい。こっち向いて」

 

「ちょ…!?」

 

「動かない」

 

ユウはそんな麻弥の頬を抑えて動きを止め、彼女の顔をじっと覗き込んでいた。

最初は眼鏡を取り返そうとしていた麻弥だったが、じっと覗き込まれたことで徐々に恥ずかしくなったのか最初の勢いがドンドン失われていく。

そして、彼女が動かなくなったタイミングで今度はユウが動き出した。

 

「それじゃ、始めますよ~。大丈夫、すぐ終わりますから」

 

「えっ…?」

 

「それじゃ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風間流メイク術……パーフェクトメイクアップ…」

 

そう呟くのと同時にユウの手がとてつもない速さで動き始めていく。

その動きに驚いた麻弥だったが、メイクをされている状況で下手に動けずにじっとしていたが―――

 

 

 

 

 

 

 

「はい。終わりましたよ」

 

「えっ?10秒くらいでしたよ?」

 

「はい。では、眼鏡をかけてそちらの鏡の方で…」

 

その時間は10秒程度で終わりを迎えていた。

しかし、10秒程度でメイクが終わる訳がないと麻弥は疑問を感じながら、ユウから眼鏡を受け取ってスタジオの鏡に顔を向けると、そこには驚きの光景が飛び込んできた。

 

「本当にメイクされてる!?」

 

「本家の人は俺の3倍以上の速さで終わらせられますけどね」

 

「しかも、ジブンより上手い…」

 

「教わった師匠がプロですから…それで大和さん」

 

「はい!!なんでしょうか!!」

 

鏡に映ったのは完璧にメイクが施された麻弥。

しかも自分がやるよりも圧倒的な技術を見せられて若干凹みそうになっていたが、ユウは師匠が良いと言って笑って見せていた。

だが、凹みそうなっていた麻弥は自身に施されたメイクを見て少しだけ嬉しそうな笑みを浮かべながら鏡の中の自分を確認していた所でユウから声をかけられると、嬉しそうな表情をユウに向けるも、ユウの方は困ったような表情を浮かべて入口を指差していた。

 

「あの入り口にいる人は…?」

 

「あっ…彩さん!?」

 

 

 

「麻弥ちゃんが男の人とキス…を…」

 

「してませんよ!?」

 

「顔を観察してた時のを勘違いされたんですね~」

 

「そんなこと言ってる場合じゃないですよ!?彩さん戻って来て下さ~い!!」

 

ユウが指さした先にいたのは彩。

しかも、彼女はユウが麻弥の顔を観察していたのをキスをしていたと勘違いしてしまい、麻弥は意識が飛びそうになっている彩をスタジオ内に引き込んで、意識を現実に戻すべく必至に声をかけ続けるのだった。





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