忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
ドッタンバッタン大騒ぎしてましたが…
騒ぎはまだまだ続くんじゃ…!!
ってことで投稿です


49話-仮初ブライド

「全く…自分達以外に客がいないのと、珍しいからって騒ぎ過ぎですよ……それに羽沢さんはここの店員なんですから…」

 

「うっ…それは…はい…その通りです…」

 

いくら客が自分達しかいないからとは言えど、流石に騒ぎ過ぎの客3人と店員1名にユウは自分達対面に4人を座らせるとそのまま説教をしてしまっていた。

その真っ当な注意を受けたつぐみはすぐに謝罪したが―――

 

「でも…!!だって!!あの友希那さんが~…!!」

 

 

 

「”だって”じゃありませんよ。上原さん?」

 

「うぅ~…ごめんなさ~い!!」

 

「あの…その…ごめんなさい!!」

 

「いや~…申し訳ないです」

 

 

 

「私はこれ以上気にしていないから構わないわ」

 

「私も……です」

 

「2人が良いって言うならいいよ」

 

ひまりが言い訳しようとするも、ユウに睨まれてしまうとすぐに涙目になって謝罪していた。

そんなひまりの後に残った2人も後を追うように謝罪をすると、友希那と燈が4人を許したのでユウはそれで話を終わらせようとした。

 

「あっ…あの!!」

 

 

 

「えっと…ゆきちゃん、あの子、見覚えはあるけど名前が出てこない」

 

「朝日さん…何かしら?」

 

「えっと……あの……その…!!」

 

しかし、その中で1人が思わず友希那達3人を呼び止めた。

ユウは見覚えがあるが彼女の事をよく知らず、すぐに友希那に誰かを聞くと、彼に変わって要件を聞くと、呼び止めたロックは言葉を詰まらせるが何とか思っていたことを口にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さんはどういう関係なのでしょうか…!!」

 

「彼は私の……遠縁の親戚……よ……」

 

ロックにユウの事を聞かれると、友希那も言葉を詰まらせながらその問いに答えていた。

友希那とユウの関係は今まで何度か口にしていたこともあって何とか答えられたのだが――――

 

 

 

 

「じゃあ…燈ちゃんとは…?」

 

「それは……」

 

「えっと………その……」

 

「流石にケーキ食べさせ合って友達はないでしょ!!」

 

ユウと燈との関係について聞かれて友希那と燈は言葉を詰まらせてしまい、最後の1人である透子は先ほどの出来事の事で冷やかしていた。

流石に彼女達からしてもケーキを食べさせ合っていたのを”友達”と言っても信じるのは難しく、先手を打ってその道を塞がれてしまった燈は困ったような表情を浮かべたが―――

 

 

 

 

 

「えっと…親戚だよ…?」

 

ユウは咄嗟に嘘をついた。

完全に苦し紛れの言い訳であり、”友達”と言う関係よりも胡散臭いこともあって誰も信じないと思っていたのだが――――

 

「えっ!?そうだったの!?」

 

「マジで!?」

 

「へぇ~…」

 

「なんやって…!?」

 

「まぁ…血縁が遠すぎて殆ど他人だからそこまで気にしないでいいよ?」

 

彼女達は単純で、その嘘を完全に信じ込んでしまっていた。

そんな嘘で盛り上がり始めた4人だったが、その嘘を聞いた友希那は燈とユウの頭を掴んで互いに顔を突き合わせていた。

 

「ちょっと…!!どうするのよこれ…」

 

「ゆきちゃん、人間なんて元を辿りまくればいつかは共通の人にぶち当たるから嘘ではないよ」

 

「おにーさん…それってほぼ他人じゃ…」

 

「ほぼ詐欺ね…」

 

「だけど、特異点とかゼロノスとか…本当のことは言えないよね?」

 

友希那は即座にユウにツッコむも、全く気にした様子もなく彼の言い訳に2人は苦い表情を浮かべていた。

あしかし、ユウが言うように本当の関係など言える訳もないため、2人はユウの言葉に乗らざるを得ず、ユウは目の前で盛り上がってる4人に話しかけていた。

 

「まぁ、そんなことはどうでもいいとして…燈ちゃんとゆきちゃんが俺といるのが珍しかったから騒いでたんでしょうけど……そんなに驚くことなんですか?」

 

「そりゃ、あたし達からしたらそうですよ!!」

 

「”孤高の歌姫”って言われてた友希那さんと”羽丘の不思議ちゃん”って言われてた燈ちゃんが男の人と一緒にいるなんて完全に想像してませんでしたよ!!」

 

「あはは…でも、ともかく珍しかったんですよ……えっと…あれ?そう言えば名前聞いとらんかった…」

 

 

友希那と燈が男と一緒にいるだけで話題になると透子とひまりが力説した横でロックが2人の話を纏めたが、ここでようやくユウの名前を知らない事に気が付いて改まった表情を浮かべていた。

 

「あっ、朝日六花です!!みんなからロックって呼ばれて…RASでギターやってます!!」

 

「ご丁寧にどうも。中島です…ロックって、あこちゃんが友達の話をしてた時に出てきたな…」

 

「そうだったんですね!!」

 

「あたし、桐ヶ谷透子!!月ノ森2年生、Morfonicaってバンドででギターやってます!!」

 

「桐ヶ谷ってどっかで聞いたような…?」

 

「あー…もしかしてうちの実家かも…うちの実家呉服屋やってるんで!!」

 

「あぁ~…呉服屋!!だからか…」

 

ロックと透子の2人は自己紹介を始めると、ユウは笑みを浮かべながら自己紹介で答えると、透子の名字に聞き覚えがあったのだが、透子の実家の事を聞いて腑に落ちた表情を浮かべたところでつぐみはある違和感に気が付いた。

 

 

「あれ?私とひまりちゃんの事は呼んでましたよね…?」

 

「2人の事は話には聞いてたので、羽沢さんは実家の珈琲店で働いているって」

 

「それで!!私の事はなんて聞いて……ってなんで顔を逸らすんですか?」

 

つぐみはユウに自己紹介などしていないのにも拘らず、名字で呼ばれたことに気が付くがその理由を聞いて納得したが、ひまりは自身の事を何と言われたのか気になって食い気味に聞いてきたがユウは彼女から視線を逸らしていた。

 

「ちょっと教えてくださいよ~」

 

「いや…それはちょっと…」

 

「気になります~!!意地悪しないでくださいよ~」

 

「あの…意地悪とかじゃなくて…言えないですね…」

 

 

 

「私が教えたわ」

 

「友希那さんが!?」

 

ひまりに問い詰められるもユウは必死にそれに抗っていた。

流石に説明された内容が内容なだけに彼女に言う訳にもいかずに何とか誤魔化そうとしていたのだが、ここにはユウに彼女の事を紹介した張本人である友希那がいて、自分が教えたと口にするとひまりが驚いて見せたが、友希那は自信満々といった表情でユウに言った説明を口にした。

 

 

 

 

 

「えぇ…Afterglowの中で、一番胸がデカいって」

 

「「ぶふっ!!」」

 

「~~~!!」

 

友希那は以前のイマジンの事件の際に説明したことをひまりに伝えると、一番端にいたつぐみは笑いを堪えるために必至にお腹を押さえ始め、ひまりの両脇にいたロックと透子はひまりの方に顔を向けた途端に耐え切れなくなってしまい、その時に口に含んでいた飲み物をひまりに向かって噴き出してしまった。

 

そんな悲惨なことになってしまったひまりだったが、彼女は友希那の言葉を聞くと、ユウが言い出せなかった理由を理解すると、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしながら胸を隠すように腕で抱えて蹲ってしまった。

 

 

 

「…その……ごめんなさい……」

 

「いえ……とりあえず顔を拭いた方が…」

 

「あの…これ…使ってください…」

 

ひまりはすぐにユウに謝罪したが、燈と2人で机の上に置いていたおしぼりをひまりに渡すと彼女は透子たちに掛けられた飲み物を拭き取り始めていく。

そんな光景を前にこの状況を作り出した友希那は何食わぬ顔で話を進めていく。

 

「そういえば、3人はどういう集まりなのかしら?」

 

「ゆきちゃん、反省して?」

 

「…ごめんなさい。でも、こっちも聞いても問題ないと思ったから…」

 

「でも…その…タイミングが悪いんじゃ…」

 

「そうだけれど、速めに切り出さないとこっちから話を聞けないわ」

 

「いや、そうだけど…ゆきちゃんは気にして?」

 

友希那はひまり達が3人で集まっていた理由を聞き始めたが、思わず燈とユウの2人がツッコミを入れるが友希那は特に気にした様子も見せずに平然としていたが、そんな彼女とは対照的に友希那の言葉を聞いたひまりが威勢を取り戻してあることを宣言した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実はブライダルフォトコンテストに出ることにしたんです!!」

 

 

「ブライダル…上原さん、結婚するの…!?」

 

「ゆきちゃん、違う違う。写真撮るだけだよ」

 

「あの…ブライダルって言うと…ドレスを着るんですか…?」

 

「それで、あたしがひまりさんのドレスをデザインするんですよ!!」

 

「あたしは2人のお手伝いを…」

 

ひまりの言葉を聞いて友希那は変な勘違いを起こすがユウに即座に訂正されたが、燈はブライダルと言う単語からドレスと言う言葉を出すと透子がドレスのデザインをすると意気込み、ロックは2人のサポートをすると妙にヤル気になっている3人を見た友希那は笑みを浮かべていた。

 

「面白そうね…」

 

「いやいや…出るとか言わないでよ?ゆきちゃんにはお仕事も練習もあるでしょ?」

 

「…ダメかしら?」

 

「あ~…参加条件的に友希那さんはダメですね。事務所とかに所属してないのが条件なんで」

 

「あー…プロミュージシャンで事務所入ってるからダメってことですね…」

 

 

 

「そんなっ…」

 

友希那もコンテストに参加しようと考えるも、ユウはRoseliaの活動があるからと止められた挙句、透子からの参加不可と言う無慈悲な言葉を聞いて軽いショックを受けてこれで終わりだと思ったが、湊友希那はこれで終わることはなかった。

 

 

「…なら、高松さんが出るわ」

 

「えっ……?えっ……あの……友希那さん…?」

 

友希那は自分が出れない代わりに燈をコンテストに出そうと言い出した。

当然だが、燈はそんな展開に全くついて行けずに困惑するが、友希那は本気だった。

 

「衣装なら問題ないわ。ユウなら何とでもなるわ!!」

 

「まぁ…指輪なら作れるし、最悪ドレスはレンタルとか…流石に本物のドレスを作るのは無理だけど白いドレスを改造してそれっぽくは出来なくはない……かな?」

 

「流石ユウね…!!」

 

「えっ…えっ…!?」

 

友希那は細かい準備を全部ユウに投げたが、ユウのスキルを駆使すればそれなりのモノならば用意は出来る。

その自信に友希那は満足そうにしていたが、当の本人は困り顔しか浮かべられなかった。

流石にドレスには憧れる部分は多少はあるが、気後れしている燈は断ろうとしていたが―――

 

 

 

 

 

「燈ちゃん!!一緒に頑張ろうね!!」

 

「…ぁ……ぅぅ…はい……」

 

コンテストに出ることを決めていたひまりの満面の笑顔に負けて、流されるままに彼女もブライダルフォトコンテストに参加することになってしまうのだった。

 





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