忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
前回はあのりんりんを巻き込んで大暴走していましたね…
今回は…うん。
途中参加の愛音さんが主人公とは別ベクトルで有能すぎる―――
それにしても、あの指輪はガチで呪われてるんじゃないか…?


54話-Jemand stoppt diese Leute―――

時は遡り、ユウ達が透子たちと決別してしまった日。

そして、白金邸に地獄が出来る数十時間前―――

 

「桐ヶ谷さんに話が聞けなかったのは残念だけれど、今はみんなで燐子の家に行くわよ……」

 

「ぇ…?」

 

「私達も行って良いんですか!?」

 

「大丈夫よ」

 

 

 

「それ…俺が行っても平気なの…?」

 

「大丈夫よ。ユウのことは私が話しておいたから」

 

「なら大丈夫か……?いや、ほんとに大丈夫か?」

 

「おにーさん…?」

 

友希那の一言でドレス製作を手伝いに参加してくれる燐子の家に行くと言い出したが、ユウは自身の事を憶えていない女性の家に行くことになることになるのではと考えてしまったが既に彼女が話をしていたと聞いて安心しかけたが、あの友希那がやることだから何か抜けがあるのではと訝しみながら、友希那の後を着いて行って白金邸へと向かったのだが―――

 

 

 

 

 

「湊さん、えっ?指輪…!?って、男の人……っ!?」

 

「燐子、落ち着きなさい」

 

「えっ…?えぇ……?」

 

「やっぱり…」

 

開口一番に男が来たことに彼女は困惑の表情を浮かべていた。

だが、ユウとしてはこの展開は予想の範囲内なもので、燐子が落ち着くまでしばらく待ってから、事を理解させるために彼は呆れた表情を浮かべながら友希那に視線を向けていた。

 

「ゆきちゃん…?」

 

「私はちゃんと「知り合いを連れてくる」って連絡したわ…」

 

 

 

「あの~…それ、言葉が足りてないんじゃ…」

 

「うん…あのちゃんの言う通りだと思います……」

 

「確かに友希那さんからは……その……知り合いが来るとは聞いてましたが……」

 

「ゆきちゃん、性別とかそう言う情報がすっぽりと抜けてるんだよぉ…」

 

ユウからの視線を向けられた友希那は燐子に伝えた事をそのまま皆にも伝えたが、他の面々からは”情報が足りていない”と総ツッコミを受けてしまっていたが、この程度では友希那は動じることはない。

 

 

 

 

「…それは今、気にすることではないわ!!」

 

「いや、気にしてあげて?主に今の燐子さんとか今後のバンドの人達のために」

 

「……!!良いから行くわよ!!」

 

「えっ…?」

 

 

「…ほら、ともりんも行こ!!」

 

「ぁ…あのちゃん…!?」

 

「ほら、こうすればユウさんの事を誤魔化せるかもしれないし……燐子さん!!ドレスの事話しましょ!!」

 

「あっ…はい…」

 

あろうことか友希那はユウを引き連れて白金邸へと強引に入って行ってしまった。

その行動に燐子は固まってしまったが、空気を読んで音も燈の腕を引いて家の中に入っていってしまった。

 

普通に考えれば愛音の行動は常識外れなのだが、ユウのことをうやむやにすべくあえて彼女はその選択を取った。

そして、ドレスの話を振ったことによって燐子の意識はユウから引き離すことに成功して、愛音の行動は功を奏する形になって燐子も家の中へと戻っていく。

そして、ユウがトイレを借りてからリビングに戻って来ると、そのど真ん中に友希那が陣取ってユウを確認してから話を進めていた。

 

「ここからはちゃんとした話をしましょう…」

 

「微妙な空気になったのは誰のせいだ!!誰の…!!」

 

「…ユウ、細かいことは気にしたらダメよ?燐子、ドレスは出来そうかしら?」

 

「…話は聞いていましたが、そちらの高松さんのドレス…でしたよね?」

 

「はい…」

 

「ユウ、説明して」

 

「はいはい…」

 

話を進めようとした友希那だったが、彼女の言葉が壊滅的に足りていな方。

だが、燐子はRoseliaで共に活動していることもあって足りていない彼女の言葉を的確に読み取って確認をとりはじめたが、そんな中で友希那はユウにその後の説明をぶん投げていた。

そんな彼女に呆れながらも現状の説明を始めていく。

 

「まずは撮影日時。

予定は今日から9日後で締切前日の12時から15時まで。場所としてはゆきちゃんの名義でこのチャペルを確保してあります」

 

「もう場所決まってるんですか!?どこで撮影するんですか!?」

 

「愛音ちゃん、ちょっと待って?えっと…あった、ここだ」

 

燈がコンテストに出るのを決めてから3日しか経っていないが、ユウは既に撮影日時と場所まで完璧に決めていた。

そんな短い時間でそこまで動いていたユウに愛音は驚いていたが、それ以上に驚きなのはその場所――――

 

 

 

 

 

 

「「凄い…」」

 

「うわぁ…!!ともりん、こんな所で写真撮るの!?海が綺麗…!!」

 

ユウがスマホで見せた画面に移っていたのは海が一望できるチャペル。

そこが撮影場所だと言われた燐子と燈は思わず息を呑み、愛音はその写真に目をキラキラ輝かせてながらその場所について自身のスマホで調べ始めるとある疑問が浮かび上がってしまった。

 

「ユウさん!!ここ!!凄い人気の場所みたいなのによく取れましたね!?ともりんの事が決まったの3日前ですよね!?2週間前で予約なんて入れられるような場所じゃないですよ!?撮影の予約だけでも3ヵ月は前に連絡しないとダメらしいですよ!!」

 

「まぁ…裏技を使ったから……」

 

「裏技…?」

 

愛音が言うようにこの場所はかなり人気のスポットで、撮影だけとはいえども2週間前に予約することなどは普通は不可能だが、ユウは普通ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「過去に戻って予約したのがオーナーにバレたら、確実にぶん殴られるだけでは済まないくらいのヤバいな……」

 

「…?」

 

この男、あろうことか先ほどトイレに行くと言って席を離れた際にトイレとゼロライナーを繫げて過去に飛んだ挙句、友希那の名義を使ってまでその場所を予約してきたのだった。

 

当然、こんなことで過去に干渉するのは許されず、バレればユウの知り合いに烈火の如く怒られるのは確定していたが、友希那がかなりの熱量で頼み込んできたこともあってかユウは彼女のお願いを聞いてしまったのだ。

 

「まぁ…予約のあれこれは今はいいんだよ。今話さないといけないのはドレスだよ」

 

「そうですね…。どんなのが良いでしょうか…?」

 

「あの…その……まだよく分かんなくて……」

 

「困りましたね……好みが分からないとデザインの方向も決めにくいですし……」

 

だが、こうなってしまっては突っ走るしかないと諦めの境地に至っていたユウは話をドレスのことへと無理やり戻そうとしていた。

状況を知らない燐子はユウの言葉のままにドレスの事へと話を戻す事に賛同して、燈の方を向いて彼女にドレスのデザインについて意見を聞こうとするも、燈自身がどんなドレスが良いのか分かっていないと困ったような表情を浮かべると、それは燐子にも伝播したのか同じように困ったような表情を浮かべてしまう。

 

 

「あの!!デザインを何個か出して……その中から選んでもらう形の方が良いかもしれません!!」

 

「愛音ちゃん、そうしようか。実際にデザイン見て気に入るのがあるかもしれないしね?」

 

「そうですね…とりあえず考えてみた方が良いかもしれません…。じゃあ……」

 

「…ともりん!!なんとなくでいいんだけど…こうしたい!!ってのはある?」

 

「う~ん………」

 

だが、そんな沈みそうになっていた空気の中で愛音が放った一言が、この空気を一瞬にして吹き飛ばした。

そんな中で燐子が既にデザインについて考え始めようとしたそのタイミングで愛音のアシストが光る。

燈に何かしてみたいことを尋ねてみると彼女はうんうんと唸りながら色々と考え始め、そしてそこから少し経ったタイミングで、頭の中であることを思いついた。

 

「あのちゃん…あのね……指輪……」

 

「指輪か…なるほどね~…」

 

「ふんふむ…なるほど~…そう言う事だね?ともりん!!」

 

 

 

「指輪…ですか?」

 

「ぇ…はい……。おにーさんが作ってくれたので……折角なら……」

 

「私のもユウが作ったのよ…」

 

「えっ?」

 

「ゆきちゃん、燐子さんが混乱するから黙ってて」

 

 

「えっと…指輪が綺麗に見えるデザイン…ですか…?」

 

「…えっと……はい…」

 

「あの…その指輪……見せてもらってもいいですか……?」

 

「はい…これです……」

 

燈が言った言葉でユウと愛音は一瞬で彼女の思い描いている状況をイメージすると、それをすぐさまデザインに起こし始めていく。

だが、ユウが作った指輪を見ていない燐子は何となくの要望は掴めたが、どう進めればいいのかイメージが出来ていなかった彼女はとりあえずその指輪を見てみようと思いついて燈に指輪を見せてもらうように頼んだのだが―――

 

 

 

 

 

 

「……っ!?……私も負けられません……!!」

 

その指輪は彼女の中にあった創作意欲を爆発させるのに十分すぎる火種で、ユウと愛音と燐子の3人は燈のためにその意欲を盛大に爆発させ続け―――

デネブやリサ達が白金邸にやって来た時まで繋がっていくのだった――――――





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