忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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皆さん。ごきげんよう
ちょっとページ見たら一気にお気に入りが増えてるぅううう!?
何がどうなってるか全くわからんですが…とりあえず投稿です


06話-瞬く光のように…

ユウに手を引かれて謎の列車に連れ込まれた友希那。

あんな所に列車が走っている訳もなく、頭が完全に混乱していた彼女が中を見ると、そこには列車の廊下のような光景が広がっていた。

 

 

「えっ……」

 

「来て。操縦室に行くから…」

 

困惑している友希那の手を引いたままユウはそのまま廊下を突き進み、ラウンジのような部屋を通り抜けてそのまま先頭車両の一番前と思しき場所までやってくる。

そしてユウが勢いよく最後のドアを開けるが、そこには列車にあるまじきものが鎮座していた。

 

 

 

「電車の中にバイク…?それにさっき過去とか言ってたのは…!!」

 

「いいから。今はここに居て」

 

短い言葉を投げかけたユウはすぐさま鎮座されたバイクに跨ると先ほど祥子に掲げたカードを見て、バイクのスロットルを一気に回す。

 

それと同時に車両が揺れたのを感じた友希那は倒れることを防ぐために部屋の壁にしがみ付く。

 

「着いた…!!」

 

「ユウ?って待ちな―――っ!?」

 

理解できないユウの言葉に不安がったその瞬間、再び列車は強く揺れるとユウはすぐさまバイクから飛び降りて操縦室から出て行くが、友希那も慌てて彼の後を追いかけるが彼は開いていた扉から列車の外に飛び降りていた。

 

だが、ユウから離れることが怖かったのか友希那も彼に習って、空いていた列車の扉から飛び出すと、その外ではユウが飛び降りた友希那を抱えるような形で受け止めていた。

 

「大丈夫?」

 

「えぇ……えっ?学校じゃない…?雨も降ってる……」

 

受け止められた友希那は何とか平静を保とうとしていたが、ユウの後ろの光景に完全に目を奪われてしまっていた。

 

謎の列車に飛び乗ってから飛び降りたと思ったら、彼女の視界に広がっていたのは都会のビル群。

そして、空は先ほどまでは雲一つない夕暮れ時から一転して、一面に雲が広がって雨まで降っている状況。

 

「ユウ…これはどうなってるの?」

 

「ごめん。それも後で話すから…」

 

完全に状況が一変していることに驚いたが、そんな友希那を他所にユウは彼女に一切目を合せずに答えていた。

それもそのはずで彼の視線の先には―――

 

 

 

「あれはさっきの子に…それにあれは…さっきのクモの…!?」

 

「ゆきちゃん。危ないからさっきの子と一緒に隠れてて」

 

「えっ…」

 

先ほど音楽室で見たのと同じように地面にへたり込んでいた祥子と彼女の中に吸い込まれるようにして消えたイマジンが街を破壊している光景が飛び込んできた。

状況が呑み込めない彼女だったが、ユウはすぐに彼女を放すとすぐに暴れているスパイダーイマジンの元へと駆け出していた。

 

 

 

 

「そこまでだ…っ!!」

 

「よくもここまで追いかけて……!!」

 

「お前に時間は消させない…」

 

ユウに声をかけられたイマジンは驚いた様子を見せる様子もなく、邪魔されたことに対する怒りが滲みだしているような対応をして見せた。

だが、それ以上の怒りを滲ませていたユウは先ほど剣を弾いたベルトを腰に巻き付け、バックルのレバーをスライドさせると軽快なメロディーが周辺に響き渡っていく。

 

 

 

「何、この音…悲しい音…」

 

突如として響くメロディーに友希那は感じたことを思わず呟いてしまったが、そんな彼女の言葉に応えることもせずにユウは左腰に装着されたケースから1枚のカードを取り出し―――

 

 

 

 

 

 

「………変身」

 

その言葉と共に取り出したカードをバックルへと装填した。

 

 

 

 

 

―――Altair Form―――

 

 

 

「っ!?」

 

カードが装填されたのと同時にベルトから音声が響いたと思ったその瞬間、ユウの身体が黒のインナースーツに包まれると、その上には緑色の装甲に身を包んでいく。

完全に現実味を失ったその光景に唖然としていた友希那を他所に暴れていたイマジンはユウは変身したその姿の事を知っていた。

 

 

 

 

 

「貴様…やはりゼロノスか…!!」

 

「だったらどうした?」

 

「よくも邪魔を…何か言う事はないのか…!!」

 

「お前に言う事は…ない!!」

 

「くらえ…!!」

 

イマジンの言葉に応えるようにユウ―――いや、ゼロノスはそのままゆっくりとイマジンに向かって悠然と歩み寄っていく。

だが、イマジンもただ見ているだけではなく無策で歩み寄ってくるゼロノスに対してその口から毒針を飛ばしていくが、その針は装甲に弾き飛ばされてゼロノスに直撃することはなかった。

 

「堅いなら…!!」

 

「無駄だ…」

 

 

 

 

「なっ…!!当たってるのに何故だ…!!」

 

装甲に弾かれるのを見たイマジンは毒針を装甲の薄い腕部や脚部へと散らしていくが、それを見切ったゼロノスは狙われた部位をズラして装甲に当てて防ぐ。

ゼロノスは何事も無いように歩み寄っていくが、イマジンは自身の攻撃が通じないことにいら立ちを覚え始めた。

 

「当たってるはずなのにどうして毒が効かない…!!」

 

「そんなものが通じるかよ…!!」

 

そして、イマジンはすぐに怒りによって我を見失い始めたその瞬間、ゼロノスが動いてイマジンの視界から完全に消えて見せた。

 

 

 

「なっ!?どこに消えた!?」

 

イマジンは周囲を左右を見渡すもゼロノスの姿はどこにもない。

そして左右にいないなら…そう考えたイマジンは――――

 

「左右にいないなら…上か!!…いない!?」

 

ゼロノスは跳んだのだと察して空を見上げたが、そこにゼロノスの姿はない。

イマジンの方は完全に混乱していたが、そんな相手に対してゼロノスが答えて見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ばーか。後ろだよ!!」

 

「なっ!?」

 

ゼロノスは一気にイマジンとの距離を詰めてから後ろに回り込んで見せていた。

自身でも気が付かない速度で回り込まれたことに驚いたイマジンだったが、そんなイマジンに対して――――

 

「おらぁ!!」

 

「ぐぇっ!?」

 

「こんなもんか…」

 

ゼロノスはそのままイマジンの腰を抱えると、ジャーマン・スープレックスと呼ばれる技を繰り出して、イマジンを頭から地面に叩きつけていた。

地面に叩きつけられたイマジンは大きなダメージを負っていたが、ゼロノスを倒すべく温存していた切り札を切っていた。

 

「「舐めるな…!!」」

 

 

 

「分裂か…目の色が違うか…」

 

「これでも」

 

「勝てると思ってるのか?」

 

ゼロノスと戦っていたイマジンが突如として2体に分裂していた。

ダメージを受けた状態での分裂ではあるが、数的に有利になったことで余裕を見せていたイマジンがゼロノスを挑発する。

だが、ゼロノスの方は全く挑発に乗ることもなく、ベルトにサイドにセットされている武器―――ゼロガッシャーに手を伸ばしてサーベルモードへと変形させて構えていた。

 

「ただの分裂しただけの相手にどうやって負けるんだ?」

 

「「こいつ…!!」」

 

 

「甘いんだよ!!」

 

ゼロノスの安い挑発に乗ってしまった分裂したイマジンは無策でゼロノスに同時に飛び掛かるが、同時に飛び掛かったことで2体はゼロノスのサーベルの一振りで同時に腹を切り裂かれる。

 

 

「これで…終わらせる…!!」

 

斬られてダメージを受けたイマジンの姿を見たゼロノスは一気に勝負を決めるべく、ベルトの上部のスイッチを叩いていた。

 

―――Full Charge―――

 

 

「「逃げるぞ…!!」」

 

ベルトからの音声が響くとゼロノスはそのままベルトに装填されたカードをサーベルへと装填してサーベルを構え直す。

その姿に大技を仕掛けるをの予期したイマジンもゼロノスからの逃走を図っていたが、あろうことか分裂した2体とも全く同じ方向へと逃げ出してしまっていた。

 

「終わりだ……!!」

 

 

 

「「ぐっ…がぁあああああああ!!」」

 

その叫びと共にサーベルが振り下ろされると、そこから飛ばされたオーラが分裂した2体を同時に切り裂くと同時に断末魔を上げて爆散していく。

 

 

 

 

 

 

「何が…どうなって…」

 

「ゆきちゃん…っ!!」

 

そんな現実とは信じられないような光景を目の当たりにした友希那は呆然としていた。

ゼロノスはそんな友希那の元へと駆け寄っていたが、ゼロノスから聞こえてくるユウの声に彼女は未だに現実を呑み込めていなかった。

 

「あなた…本当に…ユウなの…?」

 

「そうだよ」

 

友希那は自身の事を聞かれ、ゼロノスはその言葉に答えるとベルトに収まっていたカードを引き抜くと、そのカードは一瞬にして錆びた様な色に変わりながら砕け散って消えていく。

 

それに何度目か分からない驚きを見せた友希那だったが、そんな彼女の前でゼロノスはベルトを外すと、身にまとった装甲が消えて友希那が知るユウが再び姿を現した。

 

「本当に…ユウなのね…」

 

「色々あって混乱してるよね?」

 

「少しだけ…落ち着いてきたわ…」

 

ユウの姿を見て安堵した友希那へ諭すように彼が語りかけると、少しだけだが落ち着いたような表情を浮かべていた。

そして、友希那は色々こん頼した状態で気になっていたことの1つを彼に聞いていいた。

 

「ねぇ…さっきまで学校にいたはずなのに…ここはどこなの…?」

 

 

 

 

「さっきも言ったけど……こっち来て」

 

友希那は学校にいたはずの自分が都会のビル群の真ん中にいた事を聞いてしまった。

そんな彼女にユウは困惑したような表情を浮かべると、ユウはあるものが目に留まりそれを手に取って友希那に見せつけた。

 

「これ、落ちてたスマホだけど…よく見て?」

 

「ただのスマホ…っ!?」

 

ユウが手に取ったのは騒ぎから逃げ出した誰かが落としたであろうスマホ。

それを見せられた友希那にはただのスマホにしか見えなかったが、すぐにそこに映し出されたものの違和感の正体に気が付いた。

 

 

 

 

「これ…日付が1年前になってるわ…」

 

「だから言ったでしょ?過去だって」

 

「信じられない…」

 

スマホには1年前の日付が映し出されていたが、それでも友希那はユウの言葉が信じられなかったのだが、スマホの画面に映し出されたニュースの通知が彼女にとって一番の信じがたいものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Roseliaのメジャーデビュー決定!?」

 

「どうしたの?」

 

 

スマホに出てきたのは友希那のバンドであるRoseliaのメジャーデビューについてのニュース。

だが、友希那にとってはその出来事は去年の出来事なのだが、その通知がこのタイミングできたと言うことは彼女にとってはここが過去だと言う事を納得するには十分すぎるものだった。

 

「このニュース…私達のバンドの事で去年にメジャーデビューしたのよ…本当に過去なのね…」

 

「納得してくれた?それなら、過去に長居するわけにもいかないからそろそろ帰ろうか…」

 

 

「えぇ…」

 

過去だということに納得はした友希那。

そんな彼女に帰ろうと告げたユウだったが、彼女はこのタイミングで過去に飛ぶ前に見た音楽室の惨劇を思い出してしまい、一気に表情が青ざめていくのをユウはすぐに気が付いて心配し始めていた。

 

 

 

「ゆきちゃん!?どうしたの!?」

 

「さっきの音楽室のあれが…」

 

 

 

「とりあえず、戻ろう…」

 

「分かったわ…」

 

友希那はユウに心配されてなんとか先ほどと同じように目の前に現れた列車に乗り込んで少し経った頃に、ユウと友希那の2人は自分たちが先ほどまでいた現在の羽丘の校庭まで戻って来ていた。

 

 

 

「ゆきちゃん。ライブがあるんだから戻ろうか…」

 

「ユウ…でも…」

 

「大丈夫。ちゃんと見てるから…ね?」

 

「でも、あの子達は…」

 

現代に戻った2人だったが、ユウが友希那がこの後出る予定のライブがあることを思い出して声をかけるも、彼女の頭には同じライブに出るはずだった後輩バンドの3人が音楽室で無惨な姿に変わっていたことを思い出してしまっていた。

 

普通に考えればあんなものを見た後でライブなど出来る訳もないのだが、彼女の目の前には信じられないものが飛び込んできた。

 

「あっ!!いた!!」

 

「あれは…確か…千早さんね…」

 

 

 

 

 

「おーい!!りっきー!!そよりん!!こっちに友希那さんいたよ~!!」

 

「愛音。お前、さっさと行くなよ」

 

「愛音ちゃん。私達が置いてけぼりになってるからね」

 

 

 

「えっ…!?あの子達…!?さっき…あんなことになってたのに…!?」

 

「ゆきちゃん。落ち着いて…ちゃんと生きてるから」

 

彼女の前に現れたのは先ほど燈たちの事を伝えに来た愛音。

だが、彼女は振り返ってバンドメンバーの立希とそよの事を呼んだことに困惑した友希那。それもその筈、友希那の記憶では愛音の後ろから来ている2人は完全に先ほどまで音楽室で無惨な姿で事切れていた筈。

それなのにも関わらず2人は何事も無かったかのように愛音達と共に友希那の目の前に現れた衝撃を友希那は受け止めきれずにパニック寸前になってしまうが、ユウがすぐに彼女の事を落ち着かせてみせたが…

 

 

 

 

「友希那~!!」

 

「リサ…」

 

だが、そんな愛音たちの後ろからリサが勢いよく駆け抜けてきていた。

友希那はリサの顔を見て何とも言えない安心感を感じたが、その直後リサの口から―――

 

「友希那…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一緒にいる男の人…誰?」

 

「えっ…?」

 

核弾頭級の衝撃発言が友希那の頭の中に響き渡るのだった。

 





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