忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

61 / 207
ボケシーンの続きになります
今回は混沌とした話になりそうですなぁ…
と思いながら初投稿です




61話-ファンタジーな歪な現実

「どの人が二葉ちゃんのお母さんなの?」

 

「「「「えっ…?」」」」

 

「ん…?」

 

ユウの何気ない質問に彼女達全員の表情が固まってしまった。

彼は目の前にいる彼女達がそうなってしまった原因がまるで分かっておらず、横にいたつくしに顔を向けて事情を改めて確認していた。

 

 

 

「二葉ちゃん…?」

 

「ぇ…ぁ…はい……」

 

 

 

「確か…一緒に来た人がいたんだよね?」

 

「そうですけど……」

 

「……お母さんと一緒に来たんじゃないの?」

 

「違います!!学校の人です!!」

 

「流石にこの3人と同じ学校には…」

 

ユウはつくしの背格好から親子でモールに来たと思っていたのだが、それは間違いだと指摘を受けてしまった。

彼の前にいる3人はどう見てもつくしと同じ学校だとは思えずに彼女の言葉の意味が理解できずに考え込むと、1つの考えが彼の頭を過った。

 

 

 

 

 

 

「あっ!!先生か!!」

 

「違いますよ!!なんでそうなるんですか!!」

 

つくしが言った言葉の意味が理解できたと思った彼は納得した表情で彼女との関係を口にするも、またしてもすぐに否定されると同時になんでその考えに至ったのか指摘を受けてしまったが――――

 

「えっ?だって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二葉ちゃんって小学生じゃないの…?」

 

「えっ…?」

 

「「「……」」」

 

「もしかして、小学生じゃない…?なら…中学生…背丈から見ると……1年生……?」

 

ユウの放った言葉につくしが完全に固まってしまっていた。

普段から彼女は幼く見られがちだったが、小学生だとハッキリ言われたことにショックを隠しきれていなかったが、他の3人もその言葉を聞いて何とも言えない表情を浮かべていた。

 

そして、この空気を読んでつくしが小学生ではないとやっと理解したユウはつくしの年齢を考え始めていたが、その中でつくしが我に返って彼の考えを否定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は高校生です!!それにこの3人も高校生ですから!!」

 

「えっ……?」

 

「なんでそんなに驚くんですか!?」

 

「嘘だ…僕を騙そうとしてる……」

 

つくしから飛び出した言葉を聞いて絶句した。

ユウからしたらつくしも目の前にいる3人もどう見ても高校生には見えなかった。

仮につくしが高校生だとしたら目の前にいる3人は学校は卒業して社会に出ているように見えるし、逆に3人が高校生だとしたらつくしは小学生か中学生くらいにしか見えない。

 

どこからどう見てもこの場の4人が同じ高校生だという事がユウには信じられずに呆然とし始めていたが、そんな状態に陥ったユウに対して長い黒髪の女性が何とか我に返って話しかけていた。

 

 

 

 

「確かに普段から…その……さん付けで呼ばれがちですけど……そんなに親子に見えます?」

 

「……本当に二葉ちゃんが高校生だとしたら、同じ高校生には見えませんね…。あなたが高校生なら二葉ちゃんは小学生とかにしか見えませんよ」

 

「そうですか……」

 

ユウに話しかけた女性の言葉を聞いて、彼はこのタイミングで嘘を言わずに思った事を素直に口にすると、他の2人は固まってしまっていた横でその女性は表情を歪ませたが、ここでつくしがある意味ではトドメになる質問をユウに投げつけた。

 

「あの…この3人、歳がバラバラなんですけど…どういう順に見えました…?」

 

「えっ…?」

 

つくしは何を思ったのか、ユウに目の前にいる3人の年齢順を聞いていた。

普通に考えたら女性に年齢の話を聞くのはタブーなのではないかとも考えたユウだったが、その言葉を何とか呑み込んだユウは物凄く真剣な表情で目の前にいる3人に視線を向けていた。

 

 

「……近くの女が参考にしにくい」

 

その中で彼女達の年齢の上下関係を考えようと、身近な友希那と燈、そして最近やたらと絡んでくる沙綾や日菜達の事を基準にしようとしたが殆ど参考にすることが出来なかった。

 

だが、一応、念のためにユウは”つくしが高校生”だと言うのを真実だと仮定して3人を比較し始めていた。

 

 

 

 

 

―――最初に黒のショートの女性。

落ち着いた大人の雰囲気を出している彼女はとても高校生とは思えず、つくしの母親と言われた方が納得できる空気を纏っていた。

 

―――次に栗色の髪。こちらも高校生には見えない。

先ほどのショートの女性のような落ち着いた雰囲気よりも穏やかな雰囲気を出していたが、それのせいで親のような気がし始めてしまっていた。

以前にどこかで見たことがある気がするも…よく憶えていない。

 

―――そして、最後に自身に話しかけてきた黒い長髪。

他の2人と同様に女性は大人びた空気はあるものの、この最悪の空気の中で話しかけてくるような度胸とも言えるような社交性を持っているが、比べて見れば2人ほど大人の空気はどこか弱い様にも感じられていた。

 

 

そんな考えをしていたユウは1人はすぐに決まったが、他の2人に関しては考えに考えて何とか結論を出していた。

 

 

 

 

 

 

「えっと…下から話しかけてきた人が二葉ちゃんの同級生で……えっと、その次が………ショートの人……かな?」

 

 

 

 

 

「「「「………」」」」

 

「あれ………?」

 

ユウは恐る恐ると言った雰囲気でつくしの問いに答えを出した。

その答えを聞いてショートの女性は無表情だった横で黒髪ロングの女性が小さくガッツポーズ、一番上だと言われた栗色の髪をした女性は目を見開いてユウに視線を向けたが全員が言葉を発さずにいたこの状況にユウがオロオロとし始めてしまったが、少し経ってからユウに

 

 

 

 

「えっと、一番下って言われたけど……高3です。学校は違いますけど…」

 

「えっ…?」

 

「私、高校2年です!!」

 

「二葉ちゃん!?」

 

「二葉さんと同じ学校の同級生です」

 

「えっ…!?」

 

ユウは答えを聞いて思わず声を出してしまった。

話しかけてきた女性が3年生だというのは理解出来るし、その次のショートの女性が2年生だというのも、つくしの同級生と言うノイズが酷くて理解に苦しむが1000%妥協して理解できなくもない。

しかし、最後の最後だけはどうしてもユウには理解できなかった。

 

「……同じ学校の……二葉先輩の後輩です」

 

「はぁ………!?」

 

栗色の髪を女性はあろうことかつくしの後輩だと口にしていた事にユウは驚かずにはいられず、その言葉を聞いた彼は内心で「こんな高校生がいるか!!」とツッコみを入れていた。

―――ショートの人と順番が逆なのではないか?

ユウの頭の中ではその考えも過っていたのだが―――

 

 

 

 

「一番下は予想外過ぎる…あっ…」

 

「……」

 

思わず思ってしまったことが口から出てしまっていたが、先ほどまでの言葉が信じられずに4人を順番に視線を向けるがどうにも彼女達の言葉がユウには信じられなかった。

 

 

「「「………」」」

 

「えっと…そのですね…あぁ……」

 

ユウの頭の中では3人だけなら何とか理解できなくはないのだが、そこに混ざるつくしの存在が特大のバグでしかなかったが、そんな中で目の前にいる3人から無言の睨みがユウに突き刺さる。

 

そんな3人に睨まれたユウが言葉を詰まらせて思考を巡らせた結果――――

 

 

 

 

 

 

 

「ほんっと!!すいませんでしたーーーーーー!!」

 

「えっ…?」

 

「「……」」

 

「あの…私はそこまで気にしてないので…」

 

彼は恥も外聞もなくその場に土下座をしていた。

その光景につくしが困惑の声を挙げたが、彼女の同級生と後輩からは冷めきった視線を向けられるなかで、彼女達の先輩である女性だけが彼を止めようと声をかけたが――――

 

 

 

 

 

 

「あれ…?おにーさん?」

 

「ユウ…?あなた何をやってるのよ…」

 

この最悪な状況で更なる乱入者が現れてしまい、この何とも言えない空気は更に混沌としたものへと変わっていくのだった。

 





誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。

誰が誰だか分かった人、いますかね?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。