忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
アンケート協力ありがとうございました
結果、全員をぶっ壊していきます。順番は表少ない順ですかね…

という事でどうぞ



62話-迷い迷って…どうして?

ユウが渾身の土下座を披露したのを友希那と燈の2人に見られたことで、一行はモールの中にある喫茶店に場所を移して、ユウ達3人とつくし達4人に別れて座ると、ユウの口から事情の全てを聞いていた。

 

「―――と言う事がありまして…」

 

 

 

「「「「………」」」」

 

「……高松さん」

 

「ぇ…えっと…そよちゃん?おにーさんが言ったことって…」

 

「本当よ……」

 

一向に視線を向けられたユウは先ほどまでの出来事を友希那達に説明を終えると、友希那に進められるような形で燈が同じバンドのそよに確認を取ると、不満な表情を浮かべたまま彼女の質問に答える。

その姿を見た友希那は呆れるように頭羽を抑えながらユウに視線を向けていた。

 

「ユウ、あなた……バカなのね?」

 

「ゆきちゃん…二葉ちゃんと並んでる3人を見たら間違えもするよ…」

 

「そうかしら…?」

 

「ゆきちゃんは普段からあこちゃんと一緒だからだよ…」

 

「……?」

 

呆れる友希那にユウも頭を抱えて言い訳をするも、彼女は全く理解できずに首を傾げていたと彼は彼女が疑問に思わない理由を口にするがそれでも全く理解が出来ていない様子。

 

そんな中で燈は友希那と彼女達を見比べ始めていたが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぁ……」

 

「高松さん?なんで私の顔の下に視線を向けて納得してるのかしら?」

 

「ぇ…その……落ち着いた雰囲気だな…って…」

 

燈はユウの言葉に納得したが、何故か彼女の目線は顔ではなくその下に視線が向けられていた。

そのことを指摘されるも燈の言葉を聞いてそれ以上の追及を止めると、友希那はユウの顔を引っ張って彼だけに聞こえるような小声で話しかけ始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウ、あなた…長崎さんは前に見たことあるでしょ?」

 

「えっ…?どこで?」

 

「羽丘…再会した日よ…」

 

「あ~…でも、首だけで吊られた状態だよ?それに、あの時に知らない人だったし、顔なんて覚えてられる訳ないでしょ?」

 

「……それもそうね」

 

友希那はユウに話しかけたが彼の真っ当な指摘とそれを嫌なことを思い出した事も重なって再び追及を止めたが、反対側にいたつくし達はそうならずにユウに冷めた視線を向けていた。

 

 

 

「あなた…そういう………」

 

「いや、全然?でも、二葉ちゃんと比べたら大分落ち着いた雰囲気の人達だとは思いますけど……」

 

彼女達は身体つきで判断されたのだとユウに言ったが、彼はそれを即座に否定したものの、その彼の言葉では疑念を拭えない彼女達。

しかし、ユウの言葉に友希那が食いついた。

 

「ユウ、私も落ち着いてるじゃない…?」

 

「ゆきちゃんは落ち着いているけど…違うじゃん」

 

「どういうことかしら…?」

 

 

 

 

「だって、音楽以外はポンコツで、面倒見ないとダメじゃん……」

 

「ポンっ…!?」

 

”落ち着いている=大人びている”ならば自分もそうなのではないかと聞いてみたが、友希那の場合はそれ以上に面倒を見なければいけない人間だと言われてショックを受けて言葉を詰まらせたが――――――

 

 

「なんか深く考えてた自分が馬鹿みたいに思えてきました…」

 

「その通りね…」

 

「あはは…2人ともハッキリ言うね…」

 

 

「ちょっと!!私だってるいさんと同い年なんだから大人ですよ!!」

 

「二葉さん、そう言う所よ?」

 

つくし達の方は色々と考えていた事がバカバカしくなったのか、ユウに先ほどとは別の理由で呆れた様な視線を向けていた。

そんな何とも言えない空気の中でユウは何とか取り繕って4人に向かい合っていた。

 

 

「えっと…そう言えば二葉ちゃん以外の3人は名前を聞いていなかったですね…」

 

「……教える必要ありますか?」

 

「そよちゃん、ちょっと…」

 

「まずはそちらが名乗るのが筋ではないでしょうか?」

 

「確かにその通りですね…」

 

ユウは今までつくし以外の3人の名前を聞いていなかった事を口にするも、そよは自分の事を名乗るのを拒否していた。

そよの言動に燈が驚いていると、瑠唯はユウの方から先に名乗れと伝えると彼はその意見に同意してとりあえず名前から名乗っていた。

 

「中島です。一応…こっちの友希那さんとは遠縁の親戚…ですよ」

 

「愛称で呼んでたり…遠縁の親戚にしては随分と仲良さそうでしたが?」

 

「小さい頃に遊んでから10年以上ぶりの再会したから…かな?」

 

「そんな程度で…?」

 

ユウの言葉を聞いても友希那との関係を不審に思っていたが―――

 

 

 

「あっ…それ…分かるかも…」

 

「そうですか?」

 

「私も花ちゃ―――幼馴染を数年間離れてましたから…

 

えっと…和奏レイって言います。バンド仲間ではレイヤって呼ばれてます」

 

「…八潮瑠唯です」

 

「八潮さんですね?」

 

3人のうちの1人はユウの言葉に同意してようやく名乗っていた。

それを見たユウは柔らかい笑みを浮かべると、レイヤが名乗ったのに続いて瑠唯も自身の名前だけを口にしたが、最後の1人であるそよだけは彼に名乗ろうとしなかった。

 

しかし、本来なら同い年のはずの瑠唯と年上のレイヤが名乗ったことで、ユウはそれ以上の事は聞く必要を感じていなかった。

 

「それで…そっちの人が…そよちゃん…って呼ばれたよね?」

 

 

 

「長崎です。気安く名前で呼ばないで貰えますか?」

 

「あの…私は…!!」

 

「二葉ちゃんはさっき名前聞いたよね?さっきみたいに何か食べる?」

 

「もう…!!なら食べます!!」

 

最後に残った1人は年下であるそよだが、肉体年齢としても本来の年齢でも完全い年下である彼女の事を普通に名前で呼んだユウだったが、それを聞いて不満そうな表情を浮かべるとそよが名字を名乗り、あやふやだった3人の名前を記憶する。

 

その状況に乗じてつくしも二葉が名字だという事を告げようとしたが、ユウはさっき名前を聞いたと言って聞こうとしていなかった。

そして、ユウはつくしに対してメニューを渡しながら注文を勧めると、彼女はそれを受け取って注文を考え始めていた。

 

「和奏さん達はどうしますか?」

 

「えっ…?」

 

「注文ですよ?燈ちゃん達も好きなの頼んでいいからね?」

 

「…ではお言葉に甘えて」

 

「私は結構です」

 

「そよちゃん…おにーさん、ありがとうございます…」

 

 

 

「ユウ、私は珈琲が良いわ」

 

「ゆきちゃん、バカみたいに砂糖入れるから紅茶にしておきな?」

 

「…」

 

「おにーさん、そよちゃんは紅茶に詳しいですよ…」

 

「ほら、そよちゃんにおススメ聞きなさい」

 

「……」

 

ユウはレイヤ達にも注文を勧めてから燈にも確認し始める。

そんな中で友希那はユウに自分の注文を伝えるが、友希那の日頃の行動を知っているユウはそれを止めながら燈のフォローに乗っかり、そよにおススメの紅茶を選んでもらうように勧めた。

しかし、その言葉のせいで空気的にもそよじゃユウの勧めを断ることが出来なくなってしまった事を嫌だと感じながらも友希那におススメのモノを選び始め、数名がギスギスした空気を出しながら奇妙なお茶会が始まっていた。

 

「ホットミルクも出て来るっていいね」

 

「このケーキ美味しい!!るいさんも食べてみて!!」

 

「二葉さん、落ち着きさない」

 

「そこそこかしら…」

 

 

「確かに値段を考えれば悪くないと思いますよ」

 

つくしやレイヤ達は出てきた物にある程度は満足しており、ユウも値段相応だと評価をつけながら頼んだ珈琲を口にしていたのだが、そんな彼女達に引き換え――――

 

 

「「……」」

 

「湊さん…?」

 

「燈ちゃん、どうかしたの?」

 

「そよちゃん…?」

 

 

 

「おにーさんの作ったほうがおいしい…」

 

「確かにユウが作ったほうがおいしいわね」

 

レイヤ達に引き換え、友希那と燈の表情はどこか満足しきれていないような表情を浮かべていた。

そんな彼女達の様子に気が付いたのか友希那達は何でそうなっているのかと聞かれると、ハッキリとユウの物の方が上だと口にしていたことに4人は唖然とした表情を浮かべていた。

 

「え!?中島さんの方がおいしいって!?もしかしてプロのシェフなんですか!?」

 

「二葉ちゃん、全然違うけど…」

 

 

「身内贔屓じゃないでしょうか?」

 

つくしはユウがプロのシェフだと疑うも即座に否定されるが、その言葉を聞いたそよは完全に身内贔屓だと確信した様な態度をみせていたが、その態度が友希那に火をつけてしまった。

 

 

「ユウは料理だけじゃないわよ。なんだって出来るわ」

 

「誇張しすぎじゃないですか?」

 

「そよちゃん、おにーさんは色々出来るから…」

 

「あの湊さんがそこまで言うのは逆に気になりますね」

 

「私も…」

 

友希那の言葉にそよが食って掛かるが、そんな友希那を燈が援護する。

しかし、その言葉を聞いてそよは未だに疑っているが、そよよりも友希那の事を知っているレイヤと瑠唯はそれに興味を示していた。

 

「バイクも車も運転出来るし、色んなものを直せるわ」

 

「色んな所に行ってたからこの国の免許はないけどね」

 

 

 

「えっと…おにーさんに数学とか英語とか…勉強を教えてもらえました」

 

「大学での専門分野はムリだけどね?」

 

 

 

「料理以外にも運動神経が凄いわ。弦巻さんの家の人達を返り討ちにできるもの」

 

「それ、あんまり自慢できることじゃないけどね?」

 

 

 

「なんで本人が否定的な言葉を返してるんですか…?」

 

「和奏さんの言う通りですね」

 

燈と友希那の2人でユウのいい所を言い始めるが、ユウ本人がそれに否定的な言葉を返していく。

さながらコントのようなやり取りにレイヤと瑠唯が何とも言えない表情を浮かべていたが、そよはそんな彼に追撃をしかけていた。

 

 

「口だけなら何とでも言えるんじゃ?」

 

「そよちゃん、この写真…このドレスと指輪、おにーさんが作ったんだよ?」

 

「ドレスは燐子さんと愛音ちゃんとの合作だけどね?」

 

「あなたはどっちの味方なんですか?」

 

そよは口だけだと追撃したが、燈は先日撮影したブライダルの写真と言う証拠付きでユウの実績を伝えた。

しかし、本人がドレスは合作だという事を口にするとすかさずそよがツッコみを入れたが、そのツッコミを聞いて瑠唯はその言葉に疑問を持っていた。

 

「ドレスは…?という事は指輪は…」

 

「俺が作りましたよ」

 

「他に何が出来ますか?」

 

「そうですね…家事全般は当たり前として、メイクもやれますし…後は無免許医に医術を習ったり、変わったところだとヴァイオリン制作とかですかね」

 

「音楽は出来ないけれど…」

 

 

 

「凄い…」

 

「ヴァイオリンの製作…?」

 

「八潮さん、機会があったらお見せしましょうか?」

 

「えぇ…」

 

「嘘臭い」

 

ユウの多芸に驚くレイヤにヴァイオリンの制作と言う言葉に食いついた瑠唯。

だが、その言葉を聞いてもまだそよは懐疑的な態度を崩さない。

 

そんな彼女を見た友希那は突如として弾けてしまい―――

 

 

 

 

 

「そこまで言うならレイヤと八潮さんと長崎さんの3人にユウのことを順番に貸してあげるから、自分の目で確かめなさい!!」

 

「「「えっ…はい…」」」

 

「ゆきちゃん?俺の意志は?」

 

彼の身柄はそよ達3人に貸し出すと言い始めていた。

だが、、その圧に負けた3人は反対できずにその提案を受け入れてしまったのだが、そこにユウの意志が挟まる余地も空気も一切なかったのだった。

 





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