忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
今回の話ですが、なかなかにカオス…
そして、最後の1人のキャラ…
原作じゃ考えられないくらいに崩壊がトンデモナイことになってる!?
という事で注意喚起しつつ初投稿です



67話-堕落ロック

そよや燈達を学校に送り届けたユウ。

彼は一端の二度寝をしてから長崎家の家事や身支度を整えて、燈と友希那を連れてそよが通う月ノ森の前までやって来ていた。

下校時間で名も知らぬ生徒達とすれ違っていくが、彼の表情は何とも苦々しいものだった。

 

 

 

 

「……気が重い」

 

「おにーさん…」

 

「大丈夫……うん……」

 

「凄かったわね…あれは…」

 

「思い出しただけでも気が重くなるけどね…」

 

朝に一緒にいた燈はユウの表情の理由を燈は知っていて、彼女も困ったような表情を浮かべていたが、今この場にいるのは朝の3人だけではなかった。

 

 

 

 

 

 

「あのノラ猫…逃げやがって……」

 

「まぁまぁ、りっきー…でもまさかそよりんがそんな事になってるなんて驚きですね~」

 

彼女達も燈から聞いていたのだが、余りにも現実味がない言葉とそよの事が気になっていたことのあって、愛音と立希が一緒に着いてきていたのだが、立希はユウのことを警戒するような視線を送っていた。

 

「椎名さん?どうかしたの?」

 

「昨日は色々あって聞けなかったけど、あんた燈のなんなの?それになんであたしの名前知ってる訳?」

 

「りっきー ?この前、ドレス着て指輪を付けたともりんの写真みせたでしょ?」

 

「あれ?見たけどあれと一体何が…?」

 

「その指輪を作った人で、あたし達と一緒にドレスのデザインもした人だよ?」

 

「あぁ……」

 

2人は一緒に労働したり、色々と出会っているのだが、今の立希はユウと出会った記憶はない。

そんな彼女は燈と親し気な彼の事を警戒していたが、ユウがその質問に答える前に愛音が2人に割って入って、その答えを口にすると――――

 

 

 

 

 

「ただの神か…」

 

「へっ?」

 

「先ほどまで失礼な態度をとって、すいませんでした…」

 

「えっ…いや…うん…」

 

立希は今までの警戒が嘘のように手のひらを返して、先ほどまでと違って敬語での謝罪を受けていた。

そんな態度を見せた立希にユウが戸惑いながらも、それを受け入れたことで立希は先ほどまでの警戒から尊敬の念が籠った視線を向け始めていたところで、学校から見覚えのある人物が出てきていた。

 

 

 

 

「中島さん……」

 

「あぁ…八潮さん。こんにちは。授業お疲れ様」

 

「こんにちは……」

 

「今日はどうして―――いえ、それはどうでもいいわね…」

 

「ん?どうしたんですか?」

 

現れたのはそよの先輩である瑠唯。

瑠唯の方は若干だが驚いたような表情を浮かべていた一方で、ユウの方は目的の人物であるそよと同じ学校に通っている瑠唯と会う可能性は考えていたこともあってか全く何気ない対応を取っていた。

そんな態度のユウに瑠唯は彼に質問をしようとしたが、彼女は何故か不自然に言葉を止めて―――

 

 

 

 

「……」

 

「「えっ…?」」

 

「なっ…?!」

 

「ちょ!?八潮さん!?どうしたの!?」

 

瑠唯は何を思ったのかユウの胸元に飛び込んでいた。

その動きにユウ達はおろか、月ノ森の生徒達も驚きの表情を浮かべてしまい、完全にこの場の空気が死んでしまった。

瑠唯以外には何がどうなっているのかが分からない。

そんな状況だったが――――

 

 

 

 

 

「おい!!ユウさんから離れろ!!」

 

「…っ!?」

 

「立希ちゃん…!?」

 

すぐに我に返った立希がユウから瑠唯を強引に引き剥がそうとしていたが、引き剥がされそうになった瑠唯は腕に力を込めて抵抗しながら、立希に視線を向けてつまらなそうな表情を向けていた。

 

「…まるで犬ね」

 

「黙れ。そっちこそいきなり抱きつくとか何考えてる訳?」

 

 

 

 

 

「何って…彼が欲しいのよ?」

 

「「「「はぁ…?」」」」

 

 

「あうあう…!!るいさんが…!?」

 

「ちょっと!!ルイ!!落ち着けって!!」

 

「るいるい、ストッ~プ」

 

「桐ヶ谷さん…!!」

 

瑠唯は無自覚に立希を煽り始めたが、彼女はその言葉を聞いて完全に戦闘態勢に入って今にもキャットファイトを繰り広げそうな空気を纏い始めたが、この一触即発の状況で学校から出てきた透子達―――Morfonicaの面々が瑠唯の事を静止させようと駆け出してきたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

「私のパパを盗らないで!!」

 

「「「「へっ…?」」」」

 

「「あっ……」」

 

「マジか…」

 

「ともりんの言った通りだった…」

 

この最悪のタイミングでそよが学校から出てきて、この修羅場染みた光景を前に思わず声を挙げてしまった。

完全に想定外で固まってしまった瑠唯達、完全に悪いことがバレた子供のような言葉を漏らす友希那と燈、燈から聞いた話が真実であるのを見せつけられて唖然とした愛音達。

 

「Oops……」

 

そんな彼女達の中心でユウが困り果ててしまい、思わず言葉を漏らしてしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウ達がそんなことになっていた一方、RASが練習していたチュチュの自宅兼スタジオでも地獄が生まれていた―――

 

「チュチュさん…あのレイヤさんが……どうなっとるんや……?」

 

「ロック、ワタシがむしろ聞きたいけれど……」

 

 

 

「――――――もう我慢できません!!」

 

練習を行っていたRASだが、その休憩中にチュチュとロックが顔を見合わせてレイヤについて話していた。

しかし、その話題を挙げたのと全く同じタイミングでパレオの堪忍袋の尾が切れてしまった。

 

 

 

 

 

「レイヤさん!!髪の毛がボサボサになってますよね!!それによく見たら服も同じの着てるのも臭いでバレてますよ!!」

 

「めんどくさくて…でも、大丈夫…ちゃんとベース弾けてるから…」

 

「大丈夫ではありません!!今までではあり得ないじゃないですか!!それにこの間までお弁当用意してきたと思ったら、今は水しか飲んでないじゃないですか!!」

 

パレオはレイヤに向かって吼えたがそれも当然。

今の彼女は数日前に比べて明らかに怠惰な様子が見た目からも寄実に現れており、皆が我慢していた中で遂にパレオがそれに耐えられなくなってしまった。

 

 

 

「シャワー浴びてきてください!!レイヤさん!!ハッキリ言いますけど、洋服から女の子としてしてはいけない臭いが出始めてますよ!!」

 

「……?大丈夫だよ。まだ汚れてないし……」

 

「何を言ってるんですか!!」

 

 

「「ひぃ!?」」

 

パレオの怒りをレイヤはまるで気にしておらず、彼女の指摘に首を傾げていた。

そのレイヤの仕草を見たパレオは信じられない物を見るような視線を向けたと思ったら、チュチュとロックの2人は怒りでパレオの髪の毛が逆立っている様な錯覚を憶えたが――――

 

 

 

 

 

「パレオ、落ち着けって…」

 

「マスキング!!」

 

「ますきさん…!!」

 

「レイのシャワーも後でいいだろ?…ほら、サンドイッチ作ったから食おうぜ?」

 

そんなタイミングでマスキングがキッチンでサンドイッチを作ったと言って一端場の空気を変えた。

正直に言えば、今のレイヤはそれなりに臭い始めており、一緒の空間で食事をとることすら遠慮したいのだが、マスキングも同じことを思っていても空気を変えるべくなんとか気持ちを堪えて食事を提案して、皆にサンドイッチを差し出すとレイヤを除いた3人はマスキングに視線を向けていた。

 

「わぁ…!!美味しそうです!!」

 

「ほら、食えよ」

 

「いただきます!!美味しい…!!流石ますきさんです!!」

 

「マスキング!!なんで全部野菜が入ってるのよ!!」

 

「ワガママ言ってる割には食ってるじゃねぇか」

 

野菜嫌いのチュチュがサンドイッチの中身に文句を言いながらも、美味しそうにサンドイッチを頬張り始めると、マスキングに差し出されたサンドイッチをレイヤが受け取ってそれを口にしたが――――

 

 

 

 

 

 

「……」

 

「おい…レイ?どうかしたんだ?」

 

「レイヤさん、ダイエットでもしてるんですか…?」

 

「ロック、レイヤがそんな事する訳ないわよ。大方マスキングのサンドイッチが口に合わなかったんじゃないかしら?」

 

「チュチュ様…それはあんまりかと……」

 

「レイ、ハッキリしろよ」

 

レイヤは受け取ったサンドイッチを2口食べただけで口が完全に止まってしまった。

そんな彼女の事が気になったマスキングはレイヤに話しかけるが、チュチュが冗談交じりで食べない理由を口にした。

その冗談を聞いたパレオはチュチュに注意をしたのだが……

 

 

 

 

 

 

「うん…あんまり美味しくない…あの人の方がおいしい……」

 

「「「なっ!?」」」

 

 

チュチュが言った冗談通りの理由だったことにロック達は驚きの表情を浮かべてしまった。

嫌いな野菜が入っていたチュチュもマスキングが作ったものは自分達が食べても美味しいと思っていたし、仮に口に合わなくてもレイヤの性格を考えればその事をハッキリと言うはずがないとも思っていた。

 

彼女が言った”あの人”と言うのが誰かは知らないが、レイヤはマスキングが作ったサンドイッチをハッキリと”美味しくない”と口にしたことが誰のサンドイッチを比べていたのかなど些細なことに感じられる程度には信じられない事だった。

 

「……ちっ!!気分悪ぃ!!帰るわ」

 

「「「……」」」

 

その驚きを感じていた3人だったが、ハッキリと”美味しくない”と言われたマスキングが気分を悪くしてスタジオから出て行ってしまった。

こうなってしまってはもはや練習をする空気では無くなってしまっていた。

 

「ロック、ちょっとレイヤの様子見てちょうだい」

 

「えっ…?分かりました…」

 

「―――今日の練習は中止よ」

 

「レイヤさん!!帰りましょう!!」

 

マスキングが帰ってしまったこともあってチュチュが練習の中止を決め、その言葉を聞いたロックはチュチュに言われた通り、様子を確かめるべくレイヤと共に帰路について、何とか気持ちを誤魔化そうとロックは音楽の話をなんとか続けていた。

 

そんな時にレイヤの口から気になる言葉が飛び出した

 

 

「掃除頼んでなかった……」

 

「掃除……?ベースのですか?」

 

「ううん。部屋の方」

 

「お部屋の掃除…?」

 

「うん。掃除に洗濯までやってくれて…」

 

「あの!!レイヤさん。お家に行ってもいいですか?」

 

「いいよ?」

 

レイヤは掃除と聞いて、自身の部屋の掃除について話していた。

ロックはその言葉を聞くと、そこに何か手掛かりがあるのだと考えるとレイヤの家に行きたいと要望を出すと家主のレイヤはそれをあっさりと受け入れた。

 

 

そして、2人がレイヤの部屋のあるマンションに到着して、部屋のある階まで階段で上がった時にロックは異変を感じ取った。

 

「何か…独特な臭いがしますね……」

 

「そう?」

 

「気のせいでしょうか…?」

 

「うん。ちょっと散らかってるけど…どうぞ」

 

ロックはレイヤの部屋がある階に着いてから異臭を感じ取ったが、レイヤはそれに気が付かない様子だった。

彼女の本能的な部分でこの階が危険だとは感じていたのだが、レイヤの姿を見てロックはそれは自身の勘違いだと思い込んだ時にレイヤは部屋の扉を開け、ロックが先に玄関に上がったが―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「~~~~~~~~~っ!!」

 

玄関に入ったのと同時に飛び込んできたのは、飲み物や水につけただけで洗われていない食器や、あちこちに散乱した衣類。

そして、そこから漂う汗を吸い込んだ衣類独特の強烈な悪臭によってロックは理解させられた。

 

この階に着いてから気が付いた異臭も本能的に感じた危険もどちらも間違っていなかった。

 

 

 

臭い(危険)の原因は目の前の場所(レイヤの部屋)で、レイヤが気が付かなかったのはそこに居て完全に慣れていたのだという事を――――――

 

だが、それを理解したところでもう遅い。

 

「うぅ…っ!!」

 

「あれ?寝ちゃった…?気持ちよさそうだからそのまま……」

 

現実とは思えない光景と襲ってくる臭気に耐え切れず、ロックは玄関で気絶するようにその場に倒れてしまい、レイヤはそんなロックを”気持ちよく寝てる”ととんでもない勘違いを起こすと、彼女はロックを部屋の中へと運ぶと彼女と同じように眠ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

「こら不味か……っ!!ユウさん呼ばんば……!!」

 

その光景を隣人(にゃむ)に見られていたことに気が付かないまま―――




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今井の血筋のお世話―――
それは堕落の始まり―――
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