忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
友希那さんが電王本編のシイタケネタのオマージュをやってくれましたが…
うん。ギャグでしたね!!
という事でそんなこんなで次の話…どうぞ!!


73話-はじめてのおつかい・だいしっぱい

友希那が買物をしていたのと同じ頃――――

 

 

 

 

 

 

「パパ!!出来た!!」

 

「よく出来てるけど、そよちゃん?まだ足治ってないんだから、座っててね?」

 

「は~い……」

 

「そよりん、治んないね~」

 

「そうだね…」

 

ユウは長崎家で作業を行っていた。

そこにはそよ以外にも燈と愛音の2人の姿もあり、愛音がそよと同じ様に作業を行いながらも未だに治らない彼女に呆れた視線を向けていると、その視線を感じたのかそよがムッとした表情を愛音に向けていた。

 

「愛音ちゃんはもっとちゃんとやって」

 

「いやいや、ともりんとそよりんの倍はやってるからね!?」

 

「私も燈ちゃんも愛音ちゃんよりも丁寧にやってるから」

 

「えっと…あのちゃん…凄いね…」

 

そよの言葉を聞いて燈がオロオロとしながら愛音の事を褒めていたが、彼女が自身が言うように燈とそよの2倍の仕事量をこなしていた。

こなしていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そもそもなんで餃子なんですか!!」

 

彼女達は今、長崎家のリビングで黙々と餃子の作成に勤しんでいた。

そもそもとしてなんで彼女達が餃子など作っているのかと言えば―――

 

 

 

 

 

 

 

「前に燈ちゃんの撮影の打ち上げで使うからだよ?料理はみんなが”なんでもいい”って言ってた中であこちゃんが中華って言ったからだよ」

 

「そうだとしても、なんで作ってるんですか!!お店とかでも―――」

 

「何?愛音ちゃん、パパの料理に文句がある訳?」

 

以前に燈をモデルにしたウエディングフォトコンテストの打ち上げの為。

だとしても、愛音が言うようにみんなで作る必要はなく、どこかのお店で予約すればいい。

しかし、その事を指摘するとそよが物凄い形相で愛音の事を睨み始めていたが、愛音はその程度では怯まない。

 

「ていうか、打ち上げってそよりん何もしてないじゃん!!」

 

「こうやって料理の場所と会場を提供してるじゃない」

 

「それはそよりんが駄々こねてただけじゃん…」

 

 

 

「まぁまぁ…愛音ちゃんも落ち着いて…ここにいるメンツ以外にも色々来るから餃子もっと作らないとね?」

 

「ユウさん落ち着きすぎです!!それと、今は何を作ってるんですか!?」

 

「今はデザートの杏仁豆腐。他の料理もベースは作ったからゆきちゃんとデネブさんの買い出し待ちかな」

 

ユウは別の料理の仕込みを続けてながら愛音を宥めるも、彼女は落ち着きすぎているユウにすらツッコみながらも何の料理を仕込んでいるのか確認する抜け目なさを見せていた。

 

彼は一通りの下準備を終えて後は友希那の帰りを待つだけになっていたのだが、その友希那が一向に帰って来る気配がなかった。

 

「それにしてもゆきちゃん遅いな…」

 

「買うもの探してるとか…?」

 

「愛音ちゃん、デネブさんが憑いてるからあり得ないよ。どうせ猫でも見つけて遊んでるだけだよ」

 

「あっ……私電話してみます…」

 

「ちゃんと手を洗ってね?」

 

「はい……」

 

「ともりんまで…2人の中で友希那さんってそう言う扱いなんだ…」

 

帰ってこない友希那を心配する愛音だったが、そんな彼女を他所に燈は作業から抜けて買物に出たままの友希那に電話をかけようと席を立つと、言われた通りに手を洗ってから自身のスマホで友希那に電話をかけていた。

 

 

 

 

 

 

「もしもし…友希那さん?今どこに…?」

 

『高松さん。助けてちょうだい!!』

 

「えっ…?ちょっと待ってください…!!」

 

友希那へ電話をかけた燈だったが、返ってきた第一声がまさかの助けを求める声。

それを聞いた燈は一大事だと思ってすぐにユウの元へと駆け出すを、彼の耳に自身のスマホを押し当てていた。

 

 

「もしもし?ゆきちゃん?どうしたの?」

 

『羽沢さん達に捕まって……丁度、彼女の実家の喫茶店に連れ込まれたわ…』

 

「なんで…?」

 

『うんぬんかんぬん色々あって……デネブを見られて、帰れそうにないわ……だからタスケテ…』

 

「うん!!全く持って言葉の意味が分からないけど、めんどくさいことになってるのは分かった。デネブさんに変わって?」

 

『えぇ…』

 

 

 

『ユウか?』

 

「どうしてそんなことになったの?」

 

『友希那にピーマン買ったのがバレた。それで技をかけられたのを見られた』

 

「「………」」

 

ユウは友希那から話を聞いた後にデネブからも話を聞いたが、デネブの話を聞いて彼は状況を理解してしまい、そんな彼女の行動はユウの怒りの琴線に触れてしまった。

 

「今から折檻しに行くから大人しく待ってろ……」

 

ユウはそう言い残して、素早く準備を整えると燈達を置いてゼロライナーを経由して、商店街まで出ると最速で羽沢珈琲店の扉を開けて中へと入っていく。

 

 

 

「……」

 

「「ユウ…!!」」

 

羽沢珈琲店の中に飛び込んで早々に友希那にデネブと沙綾の声が響いたが、ユウは無言で友希那の元へと歩み寄っていき――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにやっとんじゃお前はぁあああ!!」

 

「やめっ…!!こめかみが…頭が割れる…っ!!」

 

「割れないように加減してるに決まってんだろうが!!」

 

ユウは友希那の前に立ち、そのまま彼女のこめかみを拳で挟んでグリグリと締め上げる。

その攻撃にたまらず友希那は声を挙げるが、当然ながら加減してると口にしながら彼は友希那への攻撃を続けていた。

 

「ユウさん!?」

 

「「「「誰……!?」」」」

 

 

「ユウ…!!痛い…!!これ以上やられたらバカになる…っ!!」

 

「もうおバカでしょうが!!むしろここの刺激で頭が良くなる方が可能性があるわ!!」

 

「だってピーマンが…」

 

「好き嫌いがあるのはいいけど、他の人が食うんだからそんな事でいちいち怒るな…!!」

 

 

「ユウ、その辺で許してやれ…」

 

彼の行動に沙綾が声を挙げたが、初対面の1人を含めた後の3人はユウの姿を見て首を傾げていた。

その視線を受けてもユウは友希那への折檻を止めることはなく、更に折檻の力を籠めながら愚痴り始めていたが、友希那を見かねてデネブが止めるように言うも彼はこれ以上の力を籠めるのは止めて折檻だけを続けていた。

 

 

 

「……くだらないことしてゆきちゃんが帰ってこないから打ち上げの料理も進まなかったし、予定してた和奏さんの料理を用意する時間が無くなってるんだけど?」

 

「むぅ…それは…そうなんだが……」

 

デネブの言葉を聞いたが、ユウはこの後の予定が狂ったことについて小言を零したのだが、その言葉を聞いて彼らとは関係のない人物が吼えだした。

 

 

 

「おい!!」

 

「…誰?」

 

「んなことは今はどうでもいいんだよ!!なんでお前からレイの名前が出てくんだよ!!」

 

「レイ…?あぁ…和奏さんのこと?」

 

「そうだよ!!なんでお前が…!!」

 

吼えた人物はマスキング。

それもそのはず初めて会う男の口からバンドメンバーの名前が出てきたことが不審に感じて思わず声を挙げたが、ユウは折檻の手を止めることなくその言葉に少しだけ考えるような表情を浮かべてからその答えを口にした。

 

「……俺、和奏さんの家政夫してるから……こうなったら、和奏さんと頼まれてたにゃむちゃんの飯は打ち上げの飯で賄って、明日にでも洗濯と掃除すればいっか……」

 

 

「なっ!?話だけは聞いてたけど…お前が…!?」

 

「なにそれ!?私聞いてない!!」

 

「沙綾ちゃんには打ち上げの話はしたよね?」

 

「そっちじゃないです!!」

 

意図せずにレイヤの生活力を奪ってしまったユウはあれ以降、家政夫として頻繁に彼女の世話を焼くことになっていた。

 

彼女はレイヤから”家事手伝いを頼んでいる”とは聞いていたが、それが男だとは微塵も考えてはおらずこの事を何も聞いていない沙綾と2人で目を丸くして驚いていると、マスキングはユウを睨むようにしてとんでもないことを口走った。

 

 

 

「その打ち上げ……あたし達も行くぞ」

 

「ねぇ…?達ってあたし達も…?」

 

「美咲達も一緒に決まってんだろ?」

 

「ちょっと待って!?それはちょっと…」

 

「面白そう…!!」

 

 

 

「えっ?関係ないですよね?」

 

「あぁ?アンタも関係ないレイを連れて行くんだから…今更人数増えても問題ないだろ?」

 

あろうことかマスキングはこの場にいる美咲達も巻き込んで今回の打ち上げに乗り込むと言い始めた。

その言葉を聞いてユウは思わず関係ないとツッコんでしまったが、マスキングは無関係のレイヤを連れて行くと言ったユウの言葉を言い訳にして乗り込もうとしていたが、問題はそれだけではなかった。

 

「いや、問題大有りなんですけど?料理とかどうするんですか?」

 

「それならはぐみはコロッケ持ってくよ!!」

 

「なら、うちからはパンを…」

 

「今回の打ち上げは中華料理出すから合わないですし、そよちゃんの――――――ここにいない人の家でやる予定で、元々の予定人数の9人と和奏さんとにゃむちゃん入れて11人でギリギリなのにいきなり人数増えると入らなくなるんで…」

 

「場所なら気にすんな!!親父がオーナーやってるライブハウスがあるから人数は問題ないぜ!!それに中華なら炒飯とラーメン出してやるよ!!」

 

料理や会場にはいれる人数の問題と言って断ろうとするも、マスキングとはぐみが強引に乗り込もうとしており、もはや来る気満々と言った表情を浮かべていた。

 

 

 

「ユウ…何時までもここで言い争ってても料理の時間が勿体ない…。材料を買い足して今から量を増やした方が良い」

 

「はぁ…材料追加かぁ……」

 

ユウが断ってもあの手この手で参加しようとしてくる彼女達をどうしようかと考えていたのだが時間が残されていないと告げられて、彼は友希那への折檻を止めて目の前の状況に頭を抱えてしまうのだった。

 

 

 




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