忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーござまっする!!
作者のお盆休みが終わりだと?なら本章もこれで最終回だ!!
駆け足とかなんとか言われようが!!終わりったら終わり!!
この作品はまだ続きますけどね?ということで投稿です。



81-それが特異点という―――

「はぁ!?何がどうなって…」

 

「どういうことっすか…!?」

 

 

 

「始めに言っておく…今の俺はか~な~り、怒っている!!」

 

「それがどうした…!!」

 

変身したゼロノスの存在。

巴と麻弥の2人は目の前の状況が理解できずに固まっていたが、ゼロノスは怒りを滲ませながらイマジンを指差して宣言する。

 

しかし、イマジン側はそんなゼロノスに向かってどこからか取り出した剣を手に一気に距離を詰めて剣を振り下ろされて、ゼロノスの肩から斬りかかったが―――

 

 

「なっ!?」

 

「この程度…効かんぞ……」

 

振り降ろされた刃はゼロノスを切り裂くことはなく肩のキャノン砲に阻まれる。

その光景に驚いていたイマジンだったが、出来た隙にゼロノスは即座にゼロガッシャーを組み立てて反撃としてそのままイマジンに剣を振り上げた。

 

「がっ…!!」

 

「ふっ…!!むんっ!!はぁ…!!」

 

「ぐっ…!!だったらこっちだ…!!」

 

「こっちに……!?」

 

斬撃が直撃したイマジンだが、ゼロノスはそれで攻撃の手を緩めることはなく剣でガードされることにすら構うことなくそのガードの上から連続で斬りつけてイマジンを押し込んでいく。

完全に劣勢に追い込まれたイマジンは舌を後ろにいた友希那達へと伸ばしたが―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がぁあああああああああ!?」

 

「お前の相手は俺だと言った……!!それにお前はもう契約を完了できない!!」

 

「く゛そ゛が゛ぁ゛………!!」

 

ゼロノスは友希那に舌が直撃する前に舌をそのまま斬り飛ばたイマジンが絶叫するが、ゼロノスはそのままイマジンを殴りつけて吹き飛ばしてからゼロノスの指摘を聞くと、イマジンは悪態をついていた。

 

 

イマジンがロックとの間で契約した内容は”マスキングが勝負に勝つこと”―――

 

その契約を基にして、今回の5回勝負に介入しようとしていたイマジンは最初の2回は介入する間もなく勝負が決着がつき、3番目に至ってはイマジンが介入する余地がなかった。

 

本格的に介入したテストでは自身の存在が露見しない程度にテストの問題文を読めなくしようとしたが、ユウが難なく突破したことで失敗。

 

そして、最後のお菓子作りで直接対決する事になった際に対戦相手であるユウを毒殺することで勝たせようとしたのだが、毒が効かないと言うユウの身体に毒を入れたことが無駄になってしまい、そのままマスキングが敗北してしまった。

 

 

 

今回の勝負で負けたマスキングだったが、ユウ以外との別の勝負で勝利させれば契約を完了させられたかもしれないのだが、このイマジンは彼女が負けたことに癇癪を起して命を奪ったせいで永遠に契約を完了できない状況に陥ってしまった。

 

 

「このまま消える訳にはいかねぇ……」

 

契約を完了できないイマジンに待つのは消滅だけという完全に自業自得の状況。

放置してもイマジンは消滅するが、実体を得て何も出来ないまま消滅だけは嫌だとイマジンはこのまま暴れてから消滅することを考えついた。

 

 

 

 

「……お前の短気の問題だ」

 

「デネブさん…今、それを言うタイミングじゃ……」

 

「むっ……」

 

暴れることを考えるイマジンの事を構う様子はなく、問題を指摘するゼロノスに燈がツッコんでしまったが、彼女の言うようにこんなことをしている状況ではない。

 

その事を聞いたゼロノスは考える様な素振りを見せると、これが逃げるチャンスだとイマジンはゼロノスから背を向けて逃走しようと飛び上がったのだが―――

 

 

 

「逃がさん!!」

 

―――ゼロノスはそれを許さなかった。

肩のキャノンで飛び上がったイマジンを撃ち抜くと、イマジンはそのまま地面に落下すると何かが折れる様な嫌な音を立てるが、ゼロノスはその僅かな時間でベルトから剣にカードを差し替えていた。

 

「まだ…暴れたりねぇ……!!」

 

「お前をこれ以上、暴れさせるわけにはいかない!!」

 

―――Full Charge ―――

 

「はぁああああ!!」

 

ゼロノスは起動音と共に剣を振り抜いて斬撃を飛ばす。

イマジンは飛んできた斬撃によって身体が真っ二つに切り裂かれてると、イマジンは叫び声すら挙げる間もなく地面を大きく抉りながら爆散した。

 

 

したのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「うわぁああああああ!!」」

 

「宇田川さん!?大和さん!?」

 

「みんな!!ケガは!?」

 

 

 

「高松さんが膝を擦りむいたくらいだから大丈夫よ……」

 

「友希那さんも…顔とか服が汚れてますよ……」

 

 

 

「とりあえずは良かった……」

 

その爆風によって巴と麻弥が大きく吹き飛ばされる不幸に見舞われてしまった。

不幸中の幸いと言うべきか、反射的に身を屈めた友希那と燈はケガもしていないことにゼロノスはひとまず安堵してから吹き飛ばされた巴達の方へと歩み寄って状況を確認し始めたが――――

 

「……2人ともただ気を失ってるみたいだな」

 

「そう……ですか……」

 

吹き飛ばされた2人は意識を失っているだけでケガはないことを確認すると、ゼロノスはそのままベルトを外して変身を解除し、ユウとデネブの2人に別れてその場に立っていた。

 

「おにーさん……その…中の人達は……」

 

「高松さん大丈夫よ。前に見たけれどすぐに元に戻るわ……」

 

「それって…」

 

変身を解いたユウに燈がマスキングや喫茶店内の人達の事を心配していたと、以前に経験がある友希那がその時の事を伝えも困惑の表情を浮かべていたのだが、そんな燈の目の前では一瞬の内にイマジンとゼロノスが戦った痕跡が綺麗に無くなっていた。

 

あの状況が一瞬で直るなどあり得ないのだが目に見えている状況に驚いていた燈だったが、その中でも戻っていない物があった。

 

 

「あれ?友希那さんが汚れたまま……」

 

「高松さんの怪我もそのままね?」

 

「2人が特異点って言ったよね?」

 

イマジンによって破壊されたモノは全て元通りになっているが、それにも関わらず汚れた友希那と燈が負った膝の擦り傷だけはイマジンが倒された前後で全く変わってはいない事に2人して不思議がっていた。

 

「えっと…確か、歴史が変わっても変わる前の事を憶えてる人……ですよね?」

 

「そうよね?」

 

2人はユウが口にした特異点についてそれぞれの認識を確認し合っていたのだが、その認識は少しだけズレていた。

 

「特異点が影響を受けないのは記憶だけじゃない」

 

「デネブさんの言う通り。記憶だけじゃなくて改変される前の時間での傷とかもそのままなんだよ」

 

「えっ…?」

 

「ユウ、どういう事……?」

 

「俺は特異点じゃないけど、カードを使ってるから修正の影響を受けなくなってるから、手がイマジンの毒で焼けたみたいになってるままでしょ?

もし2人があの毒ケーキ食べてたら時間が修正されたら……最悪、毒で死んだままだったんだよ」

 

「「……!?」」

 

特異点とは”歴史が修正される前の事を憶えていられる人間”だと2人は認識していたのだが、実際はそうではなく正確に言えば”特異点は改変された際に影響を受けない人間”の事を指している。

 

それを知った2人は先ほど聞かれた言葉の意味を理解してしまった。

 

 

 

 

2人のどちらかが毒ケーキを食べていた場合、時間が修復されても身体は毒によって死んでいた。

だから、ユウはそれを食べていない事を質問して返答に安堵したのだと―――

 

それを理解した2人は突如として身体が震えるが、そんな2人をユウは宥めてから羽沢珈琲店に先に戻すのだった。

 

 

 

 

 

 


「こんにちは…」

 

 

「いらっしゃいま……あれ……?」

 

「ツグミさん?どうされたんですか?」

 

「ううん!!なんでもないよ!!」

 

「あれ?…でもあの人どこかで会った事あるような気がするんですけど……」

 

事を済ませた2人は友希那と燈が待っている羽沢珈琲店に戻ってくると、つぐみが雄達を出迎えるように扉の前までやってきて出迎えていた。

 

しかし、つぐみ達3人は初対面(・・・)のユウに既視感を感じていた事に首を傾げていると、奥には先ほど喫茶店にいた面々が席についていた。

 

「あっ!!ユウさん!!こんにちは!!」

 

「香澄、知り合いか?」

 

「ん~…あれ?名前が出てこない…ここまで出てるんだけど…」

 

「おい、なんで手を腹に当ててるんだ。どこから言葉を捻りだすつもりなんだ?」

 

 

 

 

「さーやの知り合いなんだね~」

 

「モカ、あんまりジロジロ見ない方が良いよ」

 

「あっ!!ケーキの人だ!!って薫先輩、顔赤いですよ?」

 

「っ…///なっ…!!なんでもないよ…///」

 

 

 

 

「あっ!!お疲れ様っす!!ユウさん、今日は面白いセンスしてますね!!」

 

「桐ヶ谷さん?あなたの知り合いなの?」

 

「あはは~…るいるいも知らないんだね~」

 

 

 

「ユウさん。こんにちは」

 

「こんにちは…」

 

「あれ?花音さんとレイヤさんの知り合いですか?」

 

「そうだよ~」

 

「美咲ちゃん、あの人は家事夫の人だよ」

 

ユウは自身に刺さる視線から自分のことを憶えている人とそうでない人を判断しながら、友希那と燈が座るテーブルまで歩いて席に着いて、2人と一緒に座っていた人物に軽く挨拶をしていた。

 

 

「愛音ちゃん、お疲れ様。席大丈夫かな?」

 

「あっ!!ユウさん!!今、そよりんが今お手洗いに行ってますけど」

 

「そうなんだ。珈琲貰えますか?」

 

ユウは自身の事を憶えている愛音に席の確認をしてから座ると、そのまま流れるように注文を済ませて、事件が解決して珈琲を嗜もうとしていたのだが、事件はこれで終わらなかった。

 

 

「愛音ちゃん、お待たせ」

 

「そよりん。脚は大丈夫だった?」

 

「うん。脚は大丈夫……」

 

 

「「「「えっ……?」」」」

 

「?愛音ちゃん?どうしたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そよりん?なんでユウさんの膝の上に座ってるの?」

 

「だって、パパだし……。パパはもう注文したの?」

 

「えっ…?うん……中途半端に憶えてるのがめんどくさい…」

 

「パパ、何か言った?」

 

「何も言ってないです」

 

 

 

「「………」」

 

このタイミングでお手洗いからそよがなんの迷いもなくユウの膝の上に座っていた。

友希那達以外の表情が驚愕に染まったが、そよはいつも通りと言った雰囲気でそれを受け流していた。

座られたユウの方も驚いたフリをしながら彼女が中途半端に忘れている状況に小言が漏れてしまったが、そよから向けられた笑みに恐怖を憶えて咄嗟に誤魔化していた。

 

そんなやり取りを友希那と燈はジト目を向けていたのだが――――

 

「あっ!!ゆーくん!!」

 

「氷川、どうしたの?」

 

「凄い嫌な予感がする………!!」

 

突如としてユウの元へとやってきた日菜。

だが、彼女の様子を見てユウはイマジンとの戦いとは違う嫌なものを感じ取り、その場を逃げ出そうとしていたのだが、膝の上に載っているそよのせいで彼はこの場から逃げることが出来ず、滝のような冷や汗を流し始めて――――

 

「日菜ちゃん!!止めなさい!!絶対にやめなさい!!」

 

「あのね……!!なんかお尻がむずむずするからね………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思いっきり叩いてほしいの!!」

 

「「「「「はぁああああああああ!?」」」」」

 

このタイミングで最大の爆弾が投下され、喫茶店内は今までで聞いたことのないほどの大音量の絶叫が響き渡っていき、そんな中で日菜はキラキラと輝かせた目をユウに向けていた。

 

しかし、彼は目の前の日菜の存在を無視して遠い場所に視線を向けて、友希那達を羽沢珈琲店に送り出した後に、デネブと2人で地面で倒れたままになっているマスキング達を道の脇に移動させ始めていた時のことを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウ……」

 

「デネブさん。言いたいことは分かるよ?だけど、ここには良太郎さんも幸太郎君もいない」

 

「だが…!!」

 

「例え2人がいたとしても、俺がやらないといけないんだよ…。ここは俺が生まれた時間だからね?」

 

「………」

 

ユウとデネブは2人だけにしか分からない会話。

その内容を思い出しながら彼は完全に現実逃避し始めた。

 

 




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次回のプロットをどっちにしようか悩んでしまってるのでアンケに逃げます
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