忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
アンケ参加していただきありがとうござました。
そして、結果として番外ルートを書かせていただきます。
今回も主人公時空にライダーワールドのキャラに来てもらいましょう
という事で投稿です


Kapitel-Gast02
Gast02-1_Fruity Trap


とある日の夕刻。

 

「………」

 

「「う~ん…」」

 

ゼロライナーの客室で友希那が作詞の作業を行っていたのだが、客室にある別の机ではユウとデネブの2人は客室で顔を突き合わせて唸っていた。

そんな中でも友希那は作詞を続けていたのだが――――――

 

 

「「う~~ん……」」

 

「………………」

 

 

「「う~~~ん………」」

 

「………………」

 

 

「「う~~~~~ん………」」

 

「ユウもデネブもお菓子を並べて唸って…うるさいわよ」

 

「いや、こうなってるのはゆきちゃんのせいでもあるんだけど?」

 

「……」

 

「ユウそんな言い方はいけない…」

 

流石にうるさく感じた友希那が溜まらず2人に声をかけてしまった。

その言葉を聞いた2人はテーブルに並べたお菓子から視線を外して友希那の方に顔を向けると、ユウが漏らした言葉に友希那が言葉を失ってしまったのだが、ユウの言うようにこうなっている原因は友希那にもその一端はあった。

 

 

 

 

「そもそも、ゆきちゃんが「自分達のバンドに差し入れをしろ」って言ったからこうなってるんだけど…?」

 

「……だって、高松さんのバンドにはお菓子を用意してるじゃない」

 

「1人とは会った事すらないけどね」

 

燈達にお菓子を渡している姿を見た友希那が「Roseliaに差し入れをしろ」と注文を付けたのがそもそもの始まりだった。

ただ、差し入れをするだけなら作って渡せばそれでいいのだが――――

 

「高松さん達に渡すみたいに作ってくれればいいのよ」

 

「燈ちゃん達は自分達でお菓子とか用意しないけど、そっちには姉さんがお菓子持ってくるんでしょ?」

 

「えぇ…。リサはよくクッキーを持ってくるけれど美味しいわよ」

 

ユウが言っているように燈達は自分でお菓子を作って来るようなことはしていないこともあって作って渡すだけで済ませていることが多いのだが、今回は面倒な方向へと話が進んでしまっていた。

 

 

 

「パティシエに教えを受けたこともあったからね。だから姉さんよりも美味しいお菓子を用意しようと試行錯誤をしてるんだよ?」

 

「本当にこういう事には拘るわね…」

 

燈達とは違い、友希那―――もといRoseliaにはユウの姉でもあるリサと言う明確な比較対象がいたことが問題だった。

 

「私はユウが作ってくれたのなら何でもいいのよ?」

 

「ゆきちゃんが良くても、姉さんとかあこちゃんが良くないよ」

 

「料理には拘らないとな!!」

 

 

「デネブも一緒になってるせいもあって面倒ね…」

 

 

「こ……こんにちは……」

 

「燈ちゃん、いらっしゃい…どうしたの?」

 

Roseliaの面々はリサのお菓子に舌が慣れている。

そう考えてしまったユウはいつぞやのドレス制作の時と同等とまではいかないが、それに近いほどに凝り性が出てしまったせいで試行錯誤に明け暮れていた。

 

ユウだけならばまだ良かったのだが、今回はお菓子という事もあって料理が出来る事デネブも一緒になってしまったことで完全にストッパーがいない暴走状態になっていることに友希那はめんどくさそうな表情を浮かべて2人を眺めていた。

 

そんなタイミングで困った表情を浮かべた燈がゼロライナーにやってきて、そんな彼女に気が付いたユウが声をかけると彼女は気まずそうな表情を浮かべつつ、教科書を彼に見せていた。

 

「その…数学の宿題で分かんないところを教えてほしくて………」

 

「ごめんね。今お菓子作りの方に集中したいから、ゆきちゃんに聞いて?」

 

「えっ……」

 

燈は宿題の分からない部分を聞こうとやってきたのだが、ユウはお菓子の方に専念したいと言って友希那に聞くように促した。

そんな彼の言葉に友希那は唖然とした表情を浮かべてしまったが、そんな友希那を気にすることもなく燈は友希那の前で教科書を開いて分からない点を指差した。

 

 

「えっと…友希那さん。ここの応用問題が……難しくて……」

 

 

 

 

「……………」

 

「あの…友希那…さん……?」

 

 

燈の教科書に書かれていたの問題を見た友希那だったが、それを聞かれた彼女は応用問題どころかその上に書かれていた。

友希那は必至に頭を動かして何とか教えようと、同じページの問題を眺めたが同じページに書かれていた基本的な内容すら全く憶えて居なかった彼女は答えが出せずいた。

 

そんな友希那を不思議そうに見つめていた燈だったが、その視線を感じた友希那は逃げたくても逃げれない状況に滝の様は冷や汗を流し始めていたが――――

 

 

 

 

「宿題も、お菓子も一旦置いておいて外に出るわよ!!」

 

 

 

「ゆきちゃん、何言ってんの?」

 

「あの……もう夜ですよ……?」

 

「夜に出歩くのは良くない」

 

「閉じこもってるから答えが出てこないのよ。気分転換も兼ねて外を散歩でもすれば凝り固まった頭が切り替わると思うわ」

 

彼女は燈の質問を放り投げ、あろうことかこのまま外に出ようと口走ったが、なぜそう言い始めたのか全く理解できなかった3人は至極当然のツッコミを入れていたが、友希那はそれでは挫けない。

 

それっぽい理由で逃げようとしていたのだが、ユウは誤魔化されなかった。

 

「そう言ってるけど、燈ちゃんの質問に答えられないから逃げてるだけじゃないの?」

 

「えっ……そうなんですか……?」

 

 

 

 

 

 

「………1年の数学の内容なんて忘れたわ!!」

 

「自信満々にいう言葉じゃないよ?それ…」

 

「数学なんて音楽には必要ないもの」

 

「凄い堂々とした態度してるけど、それに対して言葉が反比例してるって自覚ある?」

 

「はんぴれー…?」

 

「なんでこれで高校卒業できたんだよ………」

 

「おにーさん……その…ごめんなさい……」

 

ユウから的確な指摘をされた友希那はあろうことか完全に開き直って堂々と胸を張っていた。

そんな彼女を見たユウは堂々とした態度と反比例している情けなさと反比例その物を理解出来ていない事を理解してしまったユウは手で顔を覆うと、そんな彼に申し訳なさそうに燈が謝罪をしていた。

 

そんな彼女を見たユウは優しく頭に手を置きながら語りかけ始めていた。

 

「ううん。燈ちゃんは何も悪くないよ。悪いのは反比例を理解できてないゆきちゃんの方だから…燈ちゃんはあんな風にはならないでね?」

 

「分かりました……」

 

 

 

 

「なんで私が悪い感じなのかしら?中学以降の数学なんて大人になったら使わないわよ」

 

「反比例は小学生の内容だよ……」

 

ユウは友希那を反面教師にするように燈に言い聞かせ、その言葉に同意する燈。

しかし、そんな態度を見せた友希那は自身の発言を理解出来ておらず、数学の対する持論を展開したが、そもそもとして友希那の勉学に対する知識の低さにユウは完全に憐れんでいた。

 

 

 

 

「ユウ。友希那が勉強出来ないのは置いておいて、彼女の言う事も一理あると思う。それに材料補充も兼ねて外に出て少し気分転換でもした方が良い」

 

「…材料も補充した方がいいから。ギリギリ商店街の八百屋は開いてる時間だからフルーツを買い足そう」

 

「……なんでデネブの言葉はすぐに受け入れるのかしら」

 

何とも言えない空気になってしまっていたが、憐れまれていた友希那の事が可哀そうになったのかデネブが友希那側について彼女の提案を受け入れようと言い始めると、デネブの言葉を素直に受け入れていた。

最初の目論見通りに燈の質問から逃げることには成功した友希那だったが、目の前にやり取

りに不満を憶える友希那を置いて、ユウは財布だけを持つと実体化したままのデネブ達と共に4人でゼロライナーから商店街に出ると、

そのまま八百屋へと直行していた。

 

 

 

「いらっしゃい!!友希那さんに親戚の……えっと…ケーキ作りで負けたやつか…」

 

「佐藤さん。こんばんは……」

 

「閉店時間ギリギリにスイマセン…あれとそれとこれを貰えます?」

 

「ちょうどっすね!!袋はおまけしておくんで!!」

 

八百屋に顔を出すと店番していたマスキングがいた。

彼女はユウの名を忘れていたが、ケーキ作りで負けたことだけは覚えていて挨拶だけを交わしたが、ユウの方は閉店時間ギリギリで来たことを謝罪しつつ手早く並んでいた果実を選ぶと、マスキングがすぐに袋に詰めて商品と差し出して代金を渡してから袋を受け取った。

 

これでユウの目的を果たしたので後は友希那が提案したように少しだけ夜の街を散歩しようとしていたのだが――――

 

「そうだ!!ちょっと待ってください!!」

 

マスキングは何かを思い出したかのように店の奥へと消えて行ってしまった。

4人はマスキングに言われた通りに店の前で待っていると少ししてからマスキングは店の奥から小さな袋を手にして戻ってきた。

 

「お待たせしました!!」

 

「佐藤さん?その袋は何かしら?」

 

「今日買い物をしてくれた客から見たことない果物貰って袋に入れたんですよ。丁度5個あるんで良かったら一緒に食べません?」

 

「佐藤さん?食べられるか分からない物を渡そうとするのはどうかと思うのだけれど…?」

 

店の奥から戻ってきたマスキング。

彼女は美味しそうだが見たことのない果物をこの場にいる5人で分けようと考えて持ってきたらしいのだが、友希那のもっともらしい言葉聞きながら彼女は袋からその果実を取り出した。

 

「見てください。友希那さん!!なんか見た目は美味そうなんでいけますって!!」

 

 

 

 

 

「見たことないな……。食べられるのか…?」

 

「美味しそうに見えるかしら……?」

 

「ちょっと怖いです…」

 

マスキングは袋から果実を取り出してユウ達に渡し始め、それを受け取った友希那達3人はその見たことない果実に思ったことをそれぞれ言葉にしていたのだが――――――

 

 

 

 

「なっ……!?」

 

「ユウ……?どうしたんだ…?」

 

「おにーさん…?知ってるんですか……?」

 

「あなた。これを知ってるの?」

 

 

 

「その驚き…あんなケーキ作った人が驚くほどうまいんすね!!」

 

唯一、ユウだけが驚きの表情を浮かべて固まってしまった。

 

そんな反応を見た全員がその果実についてユウが知っていると察したが、彼の様子を疑問を感じた友希那達はそれを口にしようとせずに彼の顔を覗き込んでいたのに対して、マスキングはユウの態度を見てこの果実が美味なものなのだと判断して彼女達を待たずに果実の外皮を剥いて口へと運ぼうとしたのだが――――

 

「っ!!」

 

 

 

「えっ…?がはっ!?」

 

 

「ユウ!?」

 

「どうして…!?」

 

「ユウ!!……あぁ…果物が地面に…勿体ない!!なんてことをするんだ!!」

 

「それどころじゃない!!急いで最後のも回収しないと!!」

 

彼はマスキングが口をつける前に彼女の手から果実を叩き落してから、腹部に殴りつけて一瞬で意識を刈り取ると、果実は地面を転がっていく。

 

突然の凶行に3人が声を挙げて彼を非難し始めたのだが、今の彼は3人の言葉を気にしている余裕は微塵も残っておらず、そんな3人の言葉を無視して渡された果実を取りあげてから

叩き落した最後の1つを回収しようとしたのだが――――

 

「カラス達が食べてるわよ…」

 

「あぁ…勿体ない……!!」

 

マスキングから叩き落した果実を回収しようとしたのだが、よりにもよって地面に落ちた果実をカラスの集団がそれを啄んでいた。

 

それを見たデネブが果実が勿体ないと嘆いていたのだが、その考えは一瞬にして消し飛んでしまった。

何故なら――――

 

 

 

 

 

 

「えっ……!?」

 

「なんだこれは…!?カラスが…怪物に!?」

 

ユウによって叩き落された果実。

それを食べたカラスが彼女達の目の前で見たことのない怪物へと姿を変えてしまったのだから―――

 




誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。

この次に番外書くときはライダーワールド側に主人公一行を放り込もう…
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