人でも、動物でもない何かが目の前にいる。見た目に近い生物で例えるなら蜘蛛が一番近い。が、こんな大きさでかつ不気味なフォルムは更に恐怖を掻き立てる。
《ガシャ………ガシャ》
こちらに気付いたのかこちらに正面を向く。その瞬間
《ギィィィッッ!!!》
鋭い前脚でこちらに襲い掛かってきた。
「ッッッ!!!?」
戸惑う足取りで間一髪右に避ける。しかし、バランスを崩してその場で尻餅を着いてしまう。
「あ……」
その目の前に先程の鋭い前脚が顔付近まで近くなり右手で隠すように腕を上げる。その瞬間、まるでバリアのような物で鋭い前脚を防いた。
「な、なにこれ………?」
『これが先程説明したデフレクタです。ある程度の攻撃は手をかざすだけで自動的に電子シールドが展開しダメージを軽減、または無効に出来ます』
「くっ………ハァッッ!!!」
なんとか化け物の攻撃を弾く。化け物は身体を常に震わせて即座に動ける姿勢を取っているが、警戒しているのか襲ってこない。
『今です!セラフィム・コードを!!』
「せ、セラフィムコード……?……あ……えっ……?」
デンチョを見ると、そこに文字が浮かんでいる。この絶体絶命の状況なのに雪歌は不思議に思ったのだった。
その文字を『よく使っていた』気がするからだ。
雪歌は冷静に、一呼吸し、デンチョを天に掲げ、コードを口にする。
「"あたしの世界はこれから始まる"」
その言葉を口にした瞬間、雪歌の頭上にブラックホールに酷似した空間が現れその中から全体が白く、黒と水色の模様が入った二本の剣が出現する。
「こ、これは………っ?!!」
『ギィィィィィィッッッ!!!』
その剣が視覚に入った化け物は即座に攻撃をしかけ、鋭い前脚と後脚で覆いかぶさるように上から襲いかかる。
「」
一瞬だった。雪歌はその二本の剣を手に持ち、化け物を弾いたのだ。ギィン!と鉄同士が弾きあったような高音と共に月歌は疑問が浮かぶ。
(………やっぱり、私………使っていたような気がする………初めて見るはずなのに、初めてじゃない……なんなんだろう…………!!)
『ギィィィィッッッ!!!!』
化け物も負けじと即座に反撃にでる。
しかし、今度の雪歌は慣れているかのように左手の剣で防御の姿勢をとりデフレクタを展開して流れるように化け物をいなす。その一瞬の隙に右手の剣で化け物の中心を突き、貫通させた。
『ギィィッッ………!』
そして、化け物は悲鳴を上げながらガラスのように砕け爆散していった
学生時代に戻りたい