連邦捜査部S.C.H.A.L.E.先生 潮田渚 作:奏でる芸術文
小話はおまけストーリーで幕間は裏話てきなものと考えてください。
ある日、神秘の研究に勤しんでいたところにシャーレの顧問が就任したとの報をうけた。
我々は研究者である。
そしてその研究対象は[生徒]と呼ばれる者たちが内包する不思議な力である[神秘]と呼ばれるものだ。
そのため、連邦捜査部と銘うたれた組織が全面的に動いてしまえば、シャーレ、ひいてはシャーレ率いる数多の力にねじ伏せられてしまうだろう。
そのため、同志と共に観察へと赴いたのだが。
その結果は、とても優位なものだった。
このキヴォトスの事件を解決するために設立された機関だというなら、それ相応の実力を持った人物であろうと誰もが思っただろう。
しかしその結果帰ってきた情報はそれを真っ向からへし折るほどのものだった。
キヴォトスでは滅多に見ない神秘を一切持たぬもの。
銃弾一つで死亡する可能性すらあるその体。
それにそぐわぬ精神性。
[皆さん、彼についてどう思いますか。]
同行している同志に印象を聞いてみれば、
[彼の者は素晴らしい。神秘を一切持たぬ彼であれば、私の芸術を十分に理解することができるだろう。]
[彼はキヴォトスの者ではないはず。しかし彼には聖人のテクストがついている。彼が紡いでいく物語は明記されているかもしれないが、とても興味がある。]
[そういうこった!]
珍しく三名からはとても好意的な言葉が返ってくる。
ただし、朱と白で構成された女性の形だけを保った者、ベアトリーチェだけは、啖呵を切るように悪態をついた。
[あれは最悪です。あれだけ利用価値のあるものを、酷使もせず心を分け与えるなんて言語道断ですね。]
そういって一時的に解散となった後、私は軽く物思いに耽った。
ゴルコンダは彼が聖人のテクストを持っているといっていた。
そうなれば、彼は救いを求めるものに対し、手を伸ばすことをも憚らないだろう。
それは、我々にとってはとても不都合ともいえる話だった。
しかし、考え方を変えれば、彼は我々に最も近いものともいえる。
いつか、箱舟には終焉が訪れる。
それは、物語のフィナーレを飾るために用意されたシナリオのようなもの。
それに対抗するには、神秘の知識は必要になるだろう。
そうなれば、彼はこちら側になってくれるだろうか。
[クックック...。これはこれは、興味深くなりましたね。]
まだ名乗る名もなき暗きスーツの男は、その顔に開けられた穴から漏れた光から、恍惚とした感情を放出させた。
ただの裏話です。
伏線かはわかりません。