生まれ変わったら高島になったが平安で因縁を終わらせてみた   作:色々残念

10 / 17
思い付いたので更新します
今回も短めですね


時間を越えて、世界を越えて

地下鉄で妖怪の仕業である失踪事件が起こっており、原因となる妖怪の退治を依頼された俺は、地下鉄でクモが変化した妖怪を発見。

 

妖怪の巣には糸で動きを封じられた人々がおり、クモ妖怪にタマゴを産み付けられていた。

 

手早く倒して人々を助け出した方が良さそうだと判断し、人々を巻き込むことのないように栄光の手を構えた俺。

 

遅効性の妖毒を持つクモの妖怪から攻撃を受けないように、栄光の手を伸ばして妖怪の急所である頭部に攻撃を叩き込んで倒す。

 

霊感が囁くというか、何となく必要になりそうな気がした俺は、妖怪の核となっていたクモの毒から、血清も作っておいた。

 

GS美神の原作だと、今回の仕事は美神令子が引き受けて、クモから攻撃を受けた美神令子は、10年後に遅効性の妖毒で苦しむことになる。

 

そんな妻の美神令子を助ける為に夫の横島忠夫が時間移動を行い、過去の美神令子にそれがバレて横島忠夫が殺されかけたりするが、なんとか最終的には血清を持ち帰ったというものだった筈だ。

 

遅効性の毒を持っていたクモの妖怪は俺が無傷で倒したので、10年後に誰かが毒で死にかけることはもうないだろう。

 

そう思っていたんだが、俺の事務所に突如として現れた男。

 

「何処だっ!ここはっ!」

 

いきなり事務所に現れて戸惑っていた男は、俺が歳をとればこんな感じになるんじゃないかという外見の男ではあったが、10年後の俺自身という訳ではなさそうだ。

 

俺なら自分の事務所だと理解できる筈なので、この男は平行世界の未来の横島忠夫である可能性が高い。

 

「落ち着け、ここは横島忠夫除霊事務所だ」

 

「何だって!10年前は安アパートで、時給255円の低賃金で過ごしてたおれが何故!」

 

俺の言葉に驚き戸惑う男は未来の横島忠夫ではあるみたいだが、やはり未来の俺ではなく、原作世界の未来の横島忠夫であるようだ。

 

「そっちは時間移動して過去にやって来たみたいだが、時間移動が妙に作用して、平行世界、つまりパラレルワールドの過去にやって来たってことじゃないか?」

 

「そうなるのか、確かに10年前のおれは、こんなに冷静じゃなかったしなあ」

 

時間移動をしたという原作の未来横島から話を聞いて、俺の考えを伝えてみると納得していた原作の未来横島。

 

原作の未来横島の目的も聞き、以前地下鉄で俺がクモから変化した妖怪の退治をしたことを伝え、念の為に血清を作ったことも教えると「その血清をくれ!」と原作の未来横島が言ってきた。

 

「人命かかってるみたいだからタダで持ってけばいいさ」

 

「ありがとう、パラレルワールドの過去のおれはいいやつだな!」

 

俺は金の亡者という訳ではないので、原作未来の横島に血清をタダで渡しておくと、感謝してきた原作未来の横島忠夫。

 

「で、どうやって帰るつもりなんだ?」

 

「それが問題だな、平行世界移動をしてから時間移動をするとなると文珠が足りるかどうか」

 

「じゃあとりあえず文珠を60個くらい渡しておくよ」

 

「いや多いなっ!何でそんな持ってんの!?」

 

軽い感じで文珠を60個ほど渡しておくと、俺が大量の文珠を所持していたことに原作未来の横島は物凄く驚く。

 

「俺は文珠を1日に3個は生成できるから、しばらく使わなければ大量にストックできるんだ」

 

ちなみに前世の高島だった頃に生成した文珠も魂にストックされているので、とんでもない数の文珠を俺は持っていたりするが、これを知っているのは俺と、この世界の斉天大聖老師だけだ。

 

「えぇ、反則だろ、って思うけど今のおれには非常に助かる」

 

大量に文珠を所持し、文珠の生成も早い俺に原作未来の横島は複雑そうな顔をしていたが、気持ちを切り替えたのか文珠を使った平行世界移動と時間移動を試すつもりらしい。

 

とりあえず俺も手伝うことにして「原」「作」「世」「界」「送」「還」で6文字を込めた6個の文珠を用いて、原作未来の横島を原作世界に送還してみた。

 

これで上手くいけばいいが、駄目だったとしても60個の文珠があれば、あの原作未来の横島忠夫ならどうにかできるだろう。

 

金の亡者というか守銭奴というか、お金が大好きな美神令子を妻にした原作未来の横島忠夫は確実に苦労した筈だが、それでも妻の為に時空を越えるほど妻を愛していたのは間違いない。

 

高島だった頃の俺も、妻だった葛の葉の為なら、時間移動をしてでも助けに行くので、その気持ちは理解できる。

 

前世は前世で、今生とはまた別人ではあるから、葛の葉の来世である美神令子に俺が惹かれることはなく、美神令子の事務所で俺が働くこともなかった。

 

そんな俺とは違う原作未来の横島忠夫が美神令子と結婚したとして、本人達が幸せならそれでいいと俺は思う。

 

その後、俺は9個の文珠を使って「原」「作」「十」「年」「後」「未」「来」「観」「測」と9文字を込め、原作十年後の未来を観測して確認。

 

どうやら未来の横島忠夫は妻の美神令子を救えたようで、原作十年後の未来には2人で街を歩いている元気な夫婦の姿が観測できる。

 

幸せそうな夫婦の姿を見ることができたので、安心できた俺は観測を終わらせて、書類仕事に戻った。

 

夫婦揃ってあれだけ元気なら、もう大丈夫だろう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。