生まれ変わったら高島になったが平安で因縁を終わらせてみた   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回も短めになりますね


アイドル俳優の除霊見学

事務所で書類仕事をしていると除霊の見学をしたいという依頼が来た。

 

どうやら踊るゴーストスイーパーの主役を演じる近畿剛一が役作りの為、実際にGSの仕事を見学しておきたいと考えたらしい。

 

それで業界でも評判がいいウチの事務所に、除霊の仕事の見学を頼んできたようだ。

 

久しぶりに銀ちゃんと会うのも悪くはないかと考えて今回の見学依頼を引き受けると、事務所にまでやって来た近畿剛一とマネージャーの2名。

 

「横島忠夫除霊事務所って聞いて、もしかしてとは思ったが、やっぱり横っちだったか」

 

「元気そうだな銀ちゃん」

 

「ええっ!?お2人は知り合いだったんですか!?」

 

アダ名で呼びあう俺と銀ちゃんに、銀ちゃんのマネージャーさんは驚いていた。

 

「小学生の頃の友達ですね。めちゃくちゃ手先が器用で絵とかも上手かったんですよ横っちは」

 

「小5の頃に銀ちゃんが引っ越してからは会ってなかったんで、久しぶりの再会にはなりますね。昔から銀ちゃんはモテてましたよ」

 

「横っちは横っちで落ち着いとったから、そこがええって女子もおったやろ」

 

話している内に丁寧な口調が崩れて、関西弁が出てきた銀ちゃん。

 

「まあ、銀ちゃんの後に俺も引っ越したから、俺のことなんてもう忘れてると思うけどな」

 

「忘れとらんかったらどないすんねん」

 

「それはもうその時考えます」

 

「行き当たりばったりやないか」

 

「お2人は仲が良いみたいですね」

 

会話していた俺と銀ちゃんを見ていたマネージャーさんは、俺と銀ちゃんの友達としてのやり取りを見て、そう思ったみたいだ。

 

「それではそろそろ仕事の話をしましょうか」

 

俺から話を切り出して、除霊見学で気を付けるべきことを教えておき、極力此方が護るつもりではあるが危険性が全くない訳ではないことも伝えた。

 

それでも俳優としてGSの仕事を見学したい銀ちゃんの気持ちに変わりはなく、ビデオカメラまで持参していた銀ちゃんとマネージャーさんを連れて向かった除霊の仕事の数々。

 

ビルの最上階を占拠した人格が崩壊している悪霊を伸ばした栄光の手で貫いて倒し、屋内の温水プールに発生したコンプレックスという妖怪を霊波刀で両断。

 

次の仕事は、世界文化遺産の城に夜な夜な現れて、瓦をぶち壊しながら走り回っているという忍者の悪霊の除霊。

 

「急いてとく急いてとく律令の如く」

 

刀を振るい、手裏剣を放つ悪霊の攻撃を避けながら、陰陽師として霊符の力を高める言葉を発していく。

 

「絶」「対」「防」「御」「結」「界」の6文字を込めた6個の文珠によって護られている銀ちゃんとマネージャーさんに、悪霊の攻撃が届くことはないので、俺は目の前に集中できた。

 

「陰陽五行、汝を調伏する!」

 

振り下ろされた刀による攻撃を回避し、悪霊に叩き付けた自作の霊符。

 

「禁!」

 

高まった霊符の力により存在を禁じられ、完全に消滅した忍者の悪霊。

 

「横っちすげぇ!見学しに来て良かった!」

 

ビデオカメラで除霊の様子を撮影しながらそんなことを言っていた銀ちゃんには傷1つない。

 

「あっ、もうこんな時間。明日も撮影あるんで、急がないと最終便に遅れますっ!」

 

腕時計を確認し、時間に余裕がないことに気付いたマネージャーさんは慌てていたな。

 

という訳で急いで飛行機に乗り、地方から東京に戻ることになったが、此方を追ってきている霊気を感じた俺は文珠を使っておく。

 

「飛」「行」「機」「完」「全」「防」「御」「結」「界」という9文字で9個の文珠を使用した飛行機を完全に防御する結界により、この飛行機に近付いていた悪霊は飛行機に入り込むことが出来なくなった。

 

恐らくは銀ちゃんのストーカーである悪霊が飛行機を墜落させようと考えていたんだろうが、そんなことを俺がさせる訳がない。

 

無事に空港に到着して飛行機が着陸したところで、降りることになった飛行機。

 

「近畿くーん!貴方はわたしのものよおおおおっ!」

 

銀ちゃんが結界に護られた飛行機から降りる瞬間を狙って現れた悪霊のストーカーが、銀ちゃんに向かって腕を伸ばす。

 

文字通り伸ばされた悪霊のその腕を、銀ちゃんに届かせることなく「縛」の文字を込めた文珠を悪霊の腕に叩き込んで動きを封じた俺は、新たに出した文珠に「滅」の文字を込めた。

 

「消えろ、悪霊」

 

「滅」の文珠の一撃で悪霊を滅した俺は「無事か?銀ちゃん」と銀ちゃんの無事を確認してみる。

 

「やっぱ横っちは、昔から決めるとこ決めて格好ええな。オレが女やったら惚れとったで今のは」

 

「そんなこと言える元気があるなら大丈夫そうだな銀ちゃん」

 

「悪霊のストーカーが出てきおったときには、こんなのにモテたないって思ったのは確かやで」

 

「まあ、怪我してないから明日の撮影には無事に出れるだろ」

 

「せやな、ありがとうな横っち」

 

その後、テレビドラマの踊るゴーストスイーパーで主役の横山を演じる銀ちゃんの演技が、以前よりも良くなっていたことは確かだ。

 

銀ちゃんの演技が良くなったことが影響したのか、踊るゴーストスイーパーの視聴率は鰻登りに上がっているらしい。

 

実際にGSの仕事を見学してまで役作りをしていた銀ちゃんには立派な役者になってもらいたいところだな。

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