生まれ変わったら高島になったが平安で因縁を終わらせてみた   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回も短めですね


幸運の精霊

心霊兵器を開発していたが急速に失脚した南武グループの廃棄された研究施設の調査と除霊を依頼された俺は、森の中にある洋館に足を踏み入れることになった。

 

霊的な結界が施されたままの状態である洋館内には、南武グループの研究成果とも言える心霊兵器の試作品達が、いまだに閉じ込められている。

 

そしてその試作品達に殺害された南武グループの面々が強力な悪霊と化しており、洋館内では絶えず悪霊と心霊兵器達が襲いかかってくる為、並みのGSなら即座に死んでいてもおかしくはない環境だ。

 

しかし並みのGSではなく荒事にも慣れている俺は文珠を用いた広域浄化を行い、浄めることで悪霊達を成仏させ、襲い来る心霊兵器の試作品達を倒していく。

 

洋館内を歩き回り、敵意を持つ霊的な存在を排除しながら、調査と除霊の仕事を続けていると洋館の最深部に、閉じ込めることだけに特化した結界が施された一室を発見。

 

扉を開き、部屋の内部を確認してみると、両端にそれぞれトランプのハートとスペードが付いたような杖を持つ幸運の精霊フォーチュンが、結界内に閉じ込められているようだった。

 

「不幸が訪れていないということは、そなたは南武グループの者ではないな、わらわを此処から出してくれるなら礼をしよう」

 

此方に向かって話しかけてきたフォーチュンは、何らかの理由で消耗していて身体が小さくなっているが、結界内から出たいと思っているようだ。

 

「出すのは構わないが、その前に、何らかの理由で消耗している貴女の霊力の回復をした方が良さそうだな」

 

「霊」「力」「完」「全」「回」「復」の6文字で6個の文珠を用いて、完全に回復させたフォーチュンの霊力。

 

消耗して小さくなっていったフォーチュンの身体が、完全に霊力を取り戻して人間大になり、消滅の危険から免れたフォーチュン。

 

「消耗したわらわの力が完全に戻るとは、そなたはかなりの力を持った霊能者のようだな。感謝するぞ」

 

「これで貴女が消滅するようなことは無くなったんで時間に余裕ができた。結界から貴女を解放する前に少し聞きたいことがあるんだが」

 

「よかろう、何が聞きたい?」

 

とりあえず調査の仕事の一貫として、フォーチュンから詳しい話を聞いてみた。

 

どうやら南武グループはフォーチュンを結界に閉じ込めることが出来ても運を操るフォーチュンの力を完全に封じることは出来ていなかったらしい。

 

幸運を与えるだけでなく不幸を与えることも可能なフォーチュンが特大の不幸を南武グループに与えた結果、暴走した試作品の心霊兵器により壊滅した南武グループの研究施設。

 

南武グループが急速に失脚したのもフォーチュンが不幸を与えたからかもしれないな。

 

それでも強力な結界自体は残っていた為、力を使って消耗したフォーチュンは閉じ込められたままだったみたいだが、洋館の調査と除霊は完了したので結界は破壊しても問題はない。

 

「結」「界」「完」「全」「破」「壊」の6文字を込めた6個の文珠を用いて強力な結界を完全に破壊し、フォーチュンを結界から解放。

 

「これできみはもう自由だ」

 

「助かったぞ、そなたには特別な礼をしておこう」

 

近付いてきたフォーチュンが「幸運の精霊フォーチュンの名において、この者に祝福を与える!」と言いながら俺の額にキスをしてきた。

 

幸運の精霊から祝福を授かることが出来たのは、間違いなく幸運なことだろう。

 

「わらわが祝福まで授けたのは、そなたが初めてだ」

 

嬉しそうに微笑んで言った幸運の精霊フォーチュンに「それは光栄だな」と言葉を返した俺は「ちなみにどんな効果が?」と気になったことを聞いてみた。

 

「そなたが寿命で死す時まで、わらわが幸運を与え続けるというものになるぞ」

 

「それはまた、とんでもない幸運になりそうだ」

 

「ふふっ、期待しておくがよい」

 

そう言って自慢気に胸を張った幸運の精霊フォーチュン。

 

その後、幸運の精霊の祝福による効果が発揮された結果、凄まじく幸運になった俺。

 

側に居た方が更に幸運の効果が発揮されると考えたのか、俺の事務所に住まうことを決めた幸運の精霊フォーチュンと生活することになり、報酬の高い仕事が舞い込んでくることが増えた。

 

強引に幸運の精霊を閉じ込めた訳ではなく、幸運の精霊が自分の意思で幸運を与えている為、反動で不幸になることも俺にはないらしい。

 

それから事務所にフォーチュンが居ることにも慣れて、俺が用意した食事をフォーチュンと一緒に食べることもあり、たまに食べたいものをリクエストするようになってきたフォーチュン。

 

何か幸運なことがあると毎日必ずフォーチュンに「ありがとう」と感謝していた俺に、嬉しそうな顔で笑いながら「そなたが幸せならわらわも嬉しい」とフォーチュンは言ってくれた。

 

幸運の精霊の祝福を授かった俺は、幸せな日々を過ごせそうだが、フォーチュンへの感謝の気持ちは忘れないようにしよう。

 

幸運の精霊のフォーチュンには、これからも「ありがとう」と感謝の言葉を言っておかないといけないな。

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