生まれ変わったら高島になったが平安で因縁を終わらせてみた 作:色々残念
今回も短めの話になりますね
新年となり、正月早々に仕事の依頼がきて、除霊を行った正月。
慌ただしい始まりだったが仕事の依頼も少なくなり、落ち着いたところで餅つきでもやろうかと考えていると、事務所にやってきた雪之丞にタイガーとピート。
「つきたての餅を食いたいなら手伝え」と俺が言うと雪之丞達は餅つきを手伝ってくれて、出来上がった大量の餅。
「つきたての餅は美味いんじゃ!」
「確かに美味しいですね」
「ああ、美味いな」
タイガーが餅を食べながら笑顔で言った言葉に頷いて
いたピートと雪之丞の2人。
「まだまだあるから3人とも沢山食べていってくれ」
つきたての餅を取り分けていた俺が3人にそう言うと、雪之丞達が空になった器を片手に餅を求めて集まってくる。
あんこや、きな粉をつけて食べ、海苔を巻いて醤油をかけて食べたり、雑煮にしたりして餅を食べた俺達だったが、それでも残った餅はピートに渡して、唐巣神父にも餅を食べてもらうことにした。
それから1月も過ぎて2月に入り、節分の日となったが当日に、俺の事務所にやって来た鬼。
「ごめんくだせえ、此方横島忠夫除霊事務所だべか」と事務所の玄関から挨拶してから入ってきた女鬼は礼儀正しい。
「はじめまして横島忠夫です。とりあえず名刺をお渡ししておきますね」
「ど、どうも」
礼儀正しい女鬼に丁寧に挨拶をして名刺を差し出す此方に戸惑いながら、名刺を受け取った女鬼。
「オラは夜叉鬼、先日はオラの弟が世話になったようだな」
そんなことを言いながら娑婆鬼の耳を引っ張っていた夜叉鬼。
「いだだだ、耳取れるってねーちゃん!」
痛がる子鬼の耳から手を放した姉鬼は「オラ達鬼族にとって勝負に負けることは最大の恥辱!」と言い出す。
「これはもう弟だけの問題ではねえ!鬼族のメンツをかけてオラと勝負しろ!」
続けてそう言ってきた夜叉鬼は、勝負をしなければ帰りそうもない。
「いいですよ、勝負しましょうか」
「おう!それでこそ男だ!でも敬語は距離を感じるから止めてほしいべ」
「わかった、これでいいか?」
「んだ、それでいい」
そんな会話があったりもしたが、くじ引きで勝負方法を決めることになり、その結果、ポーカーに決まった勝負。
3回勝負で先に2勝した方が勝ちにしたポーカーで、カードをシャッフルした娑婆鬼が配ったカードを受け取った俺はカードを1枚チェンジ。
「勝負だ!オラはフルハウス!」
「此方はクイーンのフォーカードだ」
まずは1勝した此方に悔しそうにした夜叉鬼は「次の勝負だべ!」と言うと配られたカードを受け取る。
何枚か互いにチェンジしたカード、今回も勝負すると決めた夜叉鬼。
「キングのフォーカード!オラの勝ちだべ!」
「残念だったな、此方はジョーカーを含めたエースのファイブカードだ」
キングのフォーカードよりも強いエースのファイブカードによって勝利した俺は、夜叉鬼との勝負に勝つことができた。
「負けたもんは仕方ねえべ、ダンプに載せて持ってきた宝は、おめーにやる」
負けを認めた夜叉鬼から渡された宝の山は大量で、ダンプから降ろすのが大変だったが、様々な宝には価値の高そうなものが多い。
夜叉鬼が帰ってから数日経つと、今度は夜叉鬼の兄らしき鬼達が事務所までやって来たが、麻雀で勝負して勝った俺に敗北を認めて去っていった鬼達。
鬼達が帰ってから更に数日後のバレンタイン。
「横島くん!これ」
放課後に学校から事務所に向かおうとした俺にバレンタインのチョコレートを渡してきた愛子。
「ありがとう愛子、大事に食べるよ」
去年と違って愛子から直接渡されたチョコレートに笑顔で感謝した俺は「ホワイトデーにお返しを渡すよ」と伝えておく。
その後、事務所へと向かう途中の道で「き、奇遇じゃん横島」とガチガチに緊張しているハーピーと遭遇。
「今日は女が男にチョコレートを渡す日らしいけど、ちょ、ちょうどチョコレート持ってるから横島に渡しとくじゃん!」
そんなことを言い出したハーピーが、綺麗にラッピングされたチョコレートを俺に渡して素早く立ち去っていった。
なんてことがあったが到着した事務所の入り口には、メドーサが居て、お高いチョコレートが入った紙箱を「ボーヤにやるよ」と言って渡してくるメドーサ。
「お返しは期待しとくよ」
笑みを浮かべてそう言ったメドーサは、3倍返しを期待しているようだ。
今年は3つチョコレートを貰うことができたが、渡してきた相手は全員人間ではない。
机妖怪の愛子にハーピーとメドーサからチョコレートを貰った俺がお返しをどうしようか考えながら、事務所を出て歩いていると、女性に嫌われている西条を発見。
女性に嫌われる魔法薬の原液がかかったチョコレートを食べてしまったことが原因で、酷い目にあっていた西条。
「横島くん!文珠を使って助けてくれ!値段は言い値で払うから!」
そう言ってきた西条は女性に嫌われたことが今まで無かったのか、かなり追い詰められているようだ。
今回は特に悪いことをしていないのに可哀想だとは思ったので、文珠を使うと決めた俺は「魔」「法」「薬」「中」「和」の5文字を込めた5個の文珠を使い、西条に使われた魔法薬の効果を中和。
「これで大丈夫だろ、じゃあ文珠5個使ったから5000万の支払いを待っとくよ」
「ありがとう横島くん!必ず支払わせてもらうよ!」
魔法薬の効果が中和されて女性に嫌われることが無くなった西条は、俺に心の底から感謝していた。
西条が銃で自分の頭を撃ち抜こうと考える前に、魔法薬の効果を中和しておいて良かったのは間違いないな。