魔獣の額から、光が集束したと線となって空を切るを見て、僕は馴れないサイドステップでかわす。
『前進するんだ』
「ッ…」
奴等から集中放火を食らう前に姿勢を低くして前に跳躍、その勢いでまずは近くにいた奴に拳を当てる。
「…ってりゃ!!」
「■ぁ”■■ァ!!」
破砕音をたてるとその場で霧散した。
何かを落としたようだがそれを気にする前に追撃の光線がこちらを襲う。
それを幾度か繰り返し、
「ふぅ……これで全部?」
後方に避けては殴り、避けては蹴りを繰り返した後に、
5体いた魔獣を周囲に損害を与えず、跡形もなく静かに治めた。
「…はっ、はぁ~ぁぁ(ヘタっ」
『随分、疲れているね…とりあえず、体力を回復するのと…』
後これを…と、彼から三角形の立体物。
黒い三角錐なものを5個程受け取った。
「これは?」
『魔獣の核、グリーフストーンだよ』
「えっ…(ポイっ」
『汚物を見るような目で見ないでくれ、ボクらにとっても必要なんだよ』
投げたグリーフストーンを前足で軽く受け止めると僕に渡した。
そして、しっかり説明を受けた。
グリーフストーンは生き物の負の感情が集まり自然に生成された魔獣の核であること。
魔法少女は魔力を消費するとソウルジェムが濁り、この世から霧散して消えること。
その濁りを穢れと呼ぶことを学んだ。
『とりあえず、君のソウルジェムも穢れを取り除いた方がいい…』
「う、うん」
ペンダントにグリーフストーンを近付けると黒い靄の様なものがグリーフストーンに吸われていく。
限界を迎えそうなものからラナに渡していく。
…と言うかラナの背中どうなってるの?
等と疑問を抱いていると、ラナはこんな事を呟いた。
『しかし、君のソウルジェムはやはり違うね…』
「え?」
『穢れがあるように見えて無色透明のまま…異常だけれど。
それ以上に輝きが増しているのは気の性か…』
と、ラナがモゴモゴしている所に新手の魔獣が姿を表し、
私は彼女を抱くようにして攻撃を回避、スリーステップで下から魔獣を蹴り上げる。
「今夜は寝れそうにないね」
『君の頑張りには期待してるよ』
全くブラックな上司だ…と、苦虫を潰した思いを胸に抱いて2メートル半あるフェンスを棒高跳びの様に飛び越え、夜の街へ繰り出していくのであった。
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別の棟の屋上にて何者かが類たちの方を見ていた。
「ねぇ…あれって、魔法少女?」
「あっ、アナタは見えなかったわね」
両目を包帯で隠した黒髪の少女と車椅子に座る茶髪の少女。
「音の反響的に人がいるのは分かるわ。後、雰囲気的な感じかしら」
「どうする?」
車椅子の方が眼帯に訪ねる。
「とりあえず、普通に接してみましょう」
「そうね」
と、2人は室内へ戻って行った。
その時、彼女達の手元には何かが握られていた。
グリーフストーンの様な気配を持つ何かが…
~つづく~