言い訳をします、歯車なんです、社会の。
暗殺教室再放送スタートしましたね。私は田舎出身なのでTVerでおっかけます。新op新ed、わりと好きです。
仕事の合間浮かんだワンシーンをどうぞ。
本編とは関係ございません、オリジナルです。
とある日の昼休み。
ワシ…俺はさっさと昼飯を食べ終え、廊下で歯を磨いている。歯は大事にした方がいいぞ君達、年老いたらどんどん脆くなっていくからな。
入念な歯磨きを終え、向かうは校舎裏の軽い林。何をしに行くのかと言うと…
「今日も頼むぞ、愛しのリードよ…」
昼休みの楽しみ、サックスである。興味無いかもしれないが本校舎時代は吹奏楽部に所属していた。担当はサックス。サックスといえば思い浮かべる形のアルトサックスである。サックスにも色々種類があり、形も異なる。
今はリードの選別中。リードというのはまあ、各自興味があったら調べてくれ。本編には何の関係もない。露骨な事を言うなって?うるさい。
リードは生き物、その日の湿度やテンションで変わってくる。毎日入念に世話をしてやらないとダメになりやすい。リードを数本付け替えては吹き付け替えては吹きを繰り返す。
「今日はお前に決めた、よろしくな。」
ちなみにリードには隅に番号を書いておくといい。良いリードがどれか番号を見ればすぐに分かるからな。
軽く音を鳴らし、いざ。
「〜♩」
自分の好きな曲を演奏する。今吹いているのはもちろん「遊戯」である。これも気になったら調べてみるといい。
楽器を触っている時だけは心が軽やかだ。雑念は失せ、ただ吹きたいように吹く。この時間だけは誰にも邪魔されたくないな。
でもやはり、1人は少し寂しい。本来この曲は四重奏。1人でやるにはパートがキツい。自分の担当パートを吹き、いけそうなら他のパートも吹いてみるがいかんせん息がもたない。独奏もいいが、人数がいてこそ輝く。吹奏楽団でも入団してみようかとよく思う。今度渚を誘ってデュオもいいな。
「…ふう。」
「…すごいな。」
「のわっ!?誰!?」
急に背後から声が聞こえ飛び退いて振り返る。
黒くて目までかかった髪、銃を扱わせたら敵無しの千葉君だった。その隣には速水さん。速水さんも射撃がお上手。
「悪い、そんなにビックリさせたか…」
「いやいや、すまない千葉君。集中してたもんだから気付かなんだ…」
「それ、サックスだっけ?」
「ああ速水さん。そう、サックス。昼休みはいつも色んな場所で吹いてる。」
「色んな場所で?」
「そう。場所を固定すると見える景色が同じでつまらないだろう?だから毎日場所を変えて吹いてるって感じ…千葉君と速水さんは射撃の練習か?」
「ああ、いつもここでやってる。」
千葉君はそう言い銃にBB弾を装填し始めた。2人はいつもここで練習をしてるとは、熱心で素晴らしい。というか男女で練習か…しかも毎日。この2人さては…
「それはすまん、邪魔したな。場所を変えよう。」
「いいって、続けてくれ。」
「うん。たまには音楽聴きながら練習するのもいいかもね。」
「…そうか。じゃあリクエストあればなんかやるけど…できる範囲でだけどな。」
「リクエストか…速水は?」
「ん……今は特に出てこないかも。」
「俺も、適当になんか吹いてくれ。」
ちょっと悲しい。こういう時は好きな曲吹いてあげてワイワイするのが定石なのにな…流行りの曲とか一応練習してるのにな…いつ無茶振りされても困らないように…まあこの2人は無茶振りしてくるようには見えん。
「そうか…じゃあさっきと同じやつでもやろうかな。」
そう言い先程と同様遊戯を吹き始める。やっぱこの曲好きなんだよなあ…飽きたりしない。
千葉君と速水さんの方を向いたらもう練習始めてる。的を立てて少し離れた場所から撃つ。弾はしっかり的の中央に向かって飛んでいく。飛んでいうと言うよりかは、弾が的に吸い込まれていくかのような見事な射撃。しかしすごいな本当に。生前スナイパーだったのかと思うくらい上達が早い。メッキメキだ。
なんかもうこの2人って、職人みたいでかっこいいな。黙々と、最低限の会話を済ませ撃つ。また少し話して撃つ。尊いってこういう事を言うのかもしれない。
一通り演奏を終え一度サックスを口元から離す。
「こうやって見るとまるでアニメのワンシーンみたいだな…」
「アニメ?」
千葉君が俺の独り言に反応する。聞こえてたか、集中を欠いてしまったか。
「いや、校舎裏で銃を構える2人の学生っていうのがな…自分で曲を演奏してるから余計に。」
「ああ…そういうことか。」
「確かに、普通だったら見ない光景だよね。」
「音楽は良いぞ。普通の光景も音楽を加えれば華やかになる。例えばそうだな…今のシーンにピッタリな音楽を……」
射撃のシーンにピッタリな音楽を考え、オリジナルを即興で吹いてみる。短調、少しシリアス、重い音かつテンポよく。
「…こんな感じ、今にピッタリじゃないか?」
「それ、今考えてやったのか?」
「ああ、即興だからクオリティはいまいちだけどな。」
「すごいね、ドラマとか映画みたいになった。」
「音楽は日常を彩る鍵だからな。2人に伝わったみたいで嬉しい。」
「渡辺、本当に音楽好きなんだな。」
「大好きだよ、音楽は素晴らしい芸術だからな。これなしでは生きていけないと思ってる。俺は音楽と共に生き、死ぬ時は音楽と共に心中する。」
「「心中って…」」
「あれは俺が…」
音楽との出会いについて話そうとした矢先、校舎から予鈴のチャイムが鳴る。少し話に熱中しすぎたみたい…チャイム?
「…これって、遅刻?」
「「…あ」」
5限目、3人で仲良く遅刻し殺せんせーからバツのマークを貰いましたとさ。
めでたくなしめでたくなし。
ありがとうございました。ふいに思い立ったお話で本編とは関係ありません。次からまた本編に戻ります、まだ単行本で考えると1巻の途中、1冊も終わってないんですアセアセ。毎週土日のどっちかに1話は投稿できるよう頑張ります。感想評価お待ちしております。ではまた次回。