最近よく思うことがある。
登山(登校)だるい、と…
だって週に5日毎朝登山とかもう部活じゃないか。最近は烏間先生の体育のおかげか毎朝のウォーキングの成果か分からないが、少し楽にはなってきた。なってきたがやっぱりだるいものはだるい。
最近は暖かくなってきたせいで登山を終えた頃にはそこそこ汗ばんでいる、ベタベタしていて気持ちが悪い。最近はスクールバッグの中に制汗剤とボディシートを常備させている。E組校舎はエアコンが存在しない、夏場はきっと地獄になるだろうな…
10分強の登山を終えようやく登校。教室に入り軽くみんなと挨拶を交わす、まるで普通の学生みたいだな、ちなみにここは暗殺教室。今日も朝は暗殺から始まる。いつもの様に入ってきた殺せんせーは低クオリティな人型に化けていて、横にはエッチなお姉さん…ん?
「イリーナ・イェラビッチと申します、皆さんよろしく!」
ほ?
「そいつは若干特殊な体つきだが気にしないでやってくれ。」
ん?
「ヅラです」
「構いません!」
構えよ。人じゃねえぞソイツ。
「あぁ…見れば見るほど素敵ですわあ…その正露丸みたいなつぶらな瞳、曖昧な関節…私とりこになってしまいそう…」
「いやあお恥ずかしい…」
人じゃねえぞソイツ!
「なあ渡辺、この時期に赴任ってことは…」
菅谷君が前から話しかけてくる、まあそりゃそうなるわな。ヘンテコな暗殺教室に赴任してきたリアル外国人教師、本校舎では見なかった顔。
「まあ間違いなくこっち側、暗殺者じゃろうな…」
「ん?じゃろうな?」
「エッホン…だろうな…」
危ねぇ〜。ジジイバレ怖いです。
・・・
「ヘイパス!ヘイ暗殺!」
休み時間、生徒ほぼみんなでサッカーもどきをしている。もどきだろ、殺せんせーにボールを当てるのがメインになってんだから、なんならナイフも銃も使ってるし。ちなみに俺はゴールキーパー。得点がメインじゃないから棒立ちで済むね。
「殺せんせー!烏間先生から聞きましたわ、すっごく足がお速いんですって?」
「いやあそれほどでも…」
デレデレすんな。演技だから。
「お願いがあるの…一度本場のベトナムコーヒーを飲んでみたくて、私が英語を教えている間に買ってきて下さらない?」
「お安いご用です。ベトナムに良い店を知ってますから!」
そう言い殺せんせーは飛んで行った。マッハ20でベトナム、どのくらいの時間で着くんだろうな。俺バカだから分かんねえわ。
にしてもこんなバレバレの演技に鼻の下伸ばしてる所を見ると、なんだかなあ…
「で、えーと…イリーナ先生、授業始まるし教室戻ります?」
「授業?各自適当に自習でもしてなさい。それと、ファーストネームで気安く呼ぶのやめてくれる?あのタコの前以外では先生を演じるつもりも無いし、イェラビッチお姉様と呼びなさい。」
イリーナ先生もといイェラなんとかお姉様は煙草を吸い始めた…羨ましい!!!タバコ吸いたい!!!(シガレットポリポリ)
「…で、どうすんの?ビッチねえさん」
「略すな!!」
「ブッ…!!!」
「誰よ今笑ったの!!」
ビッチねえさんが銃を向けてきた、不意打ちだったからしょうがないだろ…赤羽君は本当に煽り性能が高い。面白くて最近割と好印象、顔も良いしね、好きになっちゃう。男だけど。
本作品にBL要素はございませんわ!!!
「潮田渚ってあんたよね?」
ビッチねえさんが渚に近付く、そして…
……
しかも濃密な、中学生には刺激の強い
渚がどんどんしなしなになっていく、どうやらフルコンボのようだ、ドン。
「その他も、有力な情報持ってる子は話に来なさい!良い事してあげるわよ…女子にはオトコだって貸してあげるし。技術も人脈も全て有るのがプロの仕事よ、ガキは外野でおとなしく拝んでなさい。」
なるほど、今の言葉で俺はひとつ思った。
こいつ嫌いだわ。
「あと、少しでも暗殺の邪魔したら…殺すわよ。」
あー、嫌いだわ本当に。たぶんみんな思ってるだろうな。
本来であれば今は英語の授業、殺せんせーは不在。ビッチねえさんはタブレットでなにかを見ている。黒板にデカデカと書かれてある通り自習らしいです、本当に授業なんてやるつもりないんですね。まあ自習な上に殺せんせーもいないしやりたい放題だわ。ヘッドフォンつけて音楽聴いて自分の世界へ…
「…ビッ……さいわね!」
ヘッドフォンを貫いてビッチねえさんの声がつんざいてくる。何事よ?
「まず正確な発音が違う!日本人はBとVの区別もつかないのね!」
確かに、bestとvestとかね。分かんないよね。
「正しい発音を教えてあげるわ。まず歯で下唇を軽く噛む!ほら!」
なんか授業っぽい、アム…
「…そう、そのまま1時間過ごしてれば静かでいいわ。」
イラァ……
バカ正直に下唇アムアムしちゃったよ。何だこの授業…
「赤羽君、一緒にサボろうか。」
「お?いいね〜、俺もそう思ってたとこ。ついでに昼も食べようよ。」
「食べたらそのまま寝るか。」
やはり彼は話のわかる子で助かる、良い場所を案内してくれるらしい。時間の無駄だからね、下唇を噛むだけの授業。
ビッチ?関係ないね。サボる!!!
「ほお、ここが赤羽君のサボりスポットか。」
「いいでしょここ、日もあんま当たんないから涼しいんだよね〜。」
赤羽君の案内で着いたここは、校舎の横を少し進んだ軽い茂みの中。木々に囲まれていて、確かに日はそこまで当たらない。絶妙な木陰の加減。
「でも意外だなあ、渡辺がサボろうなんて。」
「授業が進まん教室にいた所でなんのメリットも無いわ。下唇痛いし。」
「やってたんだ、下唇。」
「…腹立たしい気持ちで自習するくらいならサボる方が清々しいわい。」
「…へぇ〜。」
含みのある表情で赤羽君がこちらを見つめてくる。新しいおもちゃをみつけた子供のような、それでいて悪意を持っているその表情…
「なんだ…?」
「気になってたんだけどさ、なんでたまにジジイみたいな喋り方すんの?」
「…っ!?」
馬鹿な!?喋り方は若者に合わせていたはず、完璧に喋っていたはずなのに…!
「…出てたか?」
「うん、ふいにちょこちょこ。ポロッと出てるけど…な〜んでそんな喋り方してんの〜?」
企み顔でこちらをジィっと見つめてくる、なんか、こころなしか角としっぽ生えてるように見えるんだけど気のせい?悪魔なの?
「……昔からのクセでの。意識はしとるんじゃが、いまいち性に合わん。一人称だって、ワシと言っていた方が慣れとる。」
「…ははっ。ホントにジジイみたい。」
「笑うでないわ…この事はクラスの皆には内密で頼むぞ…」
「ン〜?」
「ン〜?じゃないわ…放課後煮オレ奢りで手を打ってくれんか。」
「…へぇ〜、渡辺も好きなの?」
煮オレという単語を口にした途端悪魔の角が消えた気がする。赤羽君好きだもんね煮オレ。ジジイにはよく分からないよ…
「いや、ワシは好かんが。よく飲んでるだろ煮オレ、好物かと思っての。」
「最近はレモン煮オレよく飲んでるかな〜。」
赤羽君の煮オレトークが始まった。どうやらご機嫌を取れたみたいで何より、レモン煮オレ…飲んでみてもいいかもな。
「それにしてもさ。」
「ん?」
「案外話せるじゃん渡辺、もっと取っ付き難い奴だと思ってたけど。」
「取っ付き難い…そう見えたか?」
「まあね〜。いつも皆が集まってる所にはいるけど1歩引いたところから見てるだけって感じだったし、でも寺坂みたいにグレてる訳じゃない。」
「…ワシには、お前さんたちのようにキラキラできん。少し身を引いたところから眺めているくらいが、ワシには丁度いい。それだけの話じゃよ。」
確かに体は皆と同じ。だが、前世の記憶があるが故に、精神が皆と離れすぎている。いっそ前世の記憶なんて無かった方が、皆と同じ目線で、皆と同じ距離で…もっと仲を深められたのかもしれない。老い過ぎた精神では、踏み出すのも躊躇してしまうものだ。歳なんて取りたくないものだ。
そんな事を思いながら目を閉じ、意識を手放した。
昼休みを終え5時間目、ビッチ姉さんは暗殺に失敗したらしい。その後生徒から反感を買い学級崩壊したんだとか、でもなんやかんかあってクラスに受け入れられたとか、ビッチ姉さんからビッチ先生に進化したんだとか。
ワシ寝てたから何も知らないんじゃが!?
気が付いたときには赤羽君居なかったんじゃが!?
殺せんせーからサボりに対するバツマークを頂きました。なんでワシだけ…あとワシバツマーク貰いすぎてない?
追記 レモン煮オレは案外イケた。
ビッチ先生回?いいえ、カルマ君の回でした。
原作ではカルマ君は教室に居ましたが、改変させていただきました。
これが二次創作!!!
土日に投稿とか言ってましたが、今日は金曜日です。
ヒントは有給。
評価、感想、誤字脱字報告お待ちしております。
3連休開始!!!