特命機関夏目リサーチ   作:クライングフリーマン

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「笠置さん、選挙終ったね。」
「高山さん、認知症?先週の今日、聞いたよ。選挙と言えば、選挙妨害していたグループの1人が所謂『風刺Tシャツ』を着ていたらしい。


38.落書き被害

========== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 =========================

笠置・・・夏目リサーチ社員。元学者。元経営者。分室リーダー。

高山・・・夏目リサーチ社員。元木工職人。Web小説ライターでもある。

榊・・・夏目リサーチ社員。元エンパイヤステーキホテルのレストランのシェフ。元自衛隊員。分室のまかない担当?

夏目房之助・・・夏目リサーチのオーナー。EITO東京本部の副司令官。夏目リサーチの経営は妻と妹に任せている。

瀬名昌昭・・・ミュージシャン。コロニー以降、辛口コメントで有名になる。EITOに協力する場合もある。

 

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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 

※夏目リサーチは、阿倍野元総理が現役時代に設立された会社で、警視庁テロ対策室準備室が出来る前に出来た。スーパーや百貨店の市場調査会社が、「隠密に」テロ組織を調査するのに適していると、副総監が判断し、公安のアシストとしてスタートした。

夏目リサーチは、民間の市場調査を行うのと併行して、危機的状況を調査する、国家唯一の調査機関である。

 

午後10時。浅草、浅草寺裏手のビル。夏目リサーチ社分室。

「笠置さん、選挙終ったね。」

「高山さん、認知症?先週の今日、聞いたよ。選挙と言えば、選挙妨害していたグループの1人が所謂『風刺Tシャツ』を着ていたらしい。今日の案件ね、渋谷区の『落書き被害他対策シート』を貼った場所にペイントしていた人物と同じかどうか、という依頼なんだ。」

「ナンです、その渋谷区の『落書き被害他対策シート』って?」と準備中の榊が顔を出した。

「予め、絵の描いたシートを貼っておき、その上からペイントスプレーで描いても、雑巾とかで簡単に消せるらしい。公共施設とか有名な店のシャッターに貼るんだ。渋谷区では4年前から本格的に対策していたらしい。」

「成程、芸術家気取りの若者の『禁じられた遊び』に楔を打つんですね。」

そう言って、榊は厨房に消えた。

笠置はデータをセットしてから、高山に説明した。

「選挙期間中に選挙妨害したグループの映像を瀬名さんの事務所の人が撮影していたんだ。『風刺Tシャツ』なら目立つからね。渋谷区では防犯カメラを増設、市民からのSNS情報を呼びかけている。何人かは捕まっているが、逃げ足速いヤツもいるからね。それに、特徴としてパーカーのフードを被っている。」

「犯人検挙の役に立つなら、その特殊シート、どこでも使うようにしないとね。あ、単価高いの?」「いくらかは知らないが、安くはないだろうね。SNS情報ってのは、今時だね。昔は泣き寝入りしか無かった。皆、そのペイント小僧の虚栄心・自己満足。げーじゅつじゃあないよ。他人の所有物だし。もっと重い罪にしないとね。今は器物損壊罪、かな。罰金よりスプレー代の方が高いだろうな。ものによるかも知れないが。」

 

そうこう言っている内に、マッチング結果が出た。

お名前カードから、世田谷区の少年18歳と判明した。

 

笠置がデータを警視庁に送っていると、いい匂いが漂って来た。

 

今夜は、『雑炊づくし』だ。

梅雑炊、おろし鮭雑炊、かき雑炊、かに雑炊、牛だし雑炊、きのこ雑炊、さつまいも雑炊。

「名付けて、雑炊オーケストラ。」

「呼んだ?」と夏目が入って来た。

「はい。雑炊が、お待ちかね、ですよ。」と、榊が戯けて言った。

 

茄子の揚げ浸し、春雨のサラダ等、おかずも用意された。

恒例の夜食会の始まりだ。

 

―完―

 

※渋谷区では、街なかでの落書き被害が後を絶たないため、4年前から落書き対策の事業を行っています。

 

区によりますと、落書きの情報をSNSなどで受け付け、区が費用を負担して専門業者などに消してもらう取り組みでは、昨年度までの4年間に1445件の落書きを消し、その面積は合わせて1万5000平方メートルに上るということです。

 

また、心理的に落書きを描きにくくするなどの目的で、公共施設の壁などにあらかじめ絵を描いておく取り組みも行っています。

 

さらに、物理的に落書きが描きにくく、消しやすくもなる特殊なシートを貼ったり、コーティングしたりする対策は、区内の24か所で行ったということです。

 

シートを貼った場所では、専門業者に依頼しなくても区の職員が雑巾などで簡単に消すことができるとしています。

 

渋谷区環境整備課の吉澤卓哉課長は「落書きがあると、街の雰囲気が暗くなって、治安悪化の原因にもなる。落書きを美化して“アート”と言う人がいるが、描かれた側はたまったものではない。渋谷区は絶対に落書きを認めない」と話していました。

 




※渋谷区では、街なかでの落書き被害が後を絶たないため、4年前から落書き対策の事業を行っています。

区によりますと、落書きの情報をSNSなどで受け付け、区が費用を負担して専門業者などに消してもらう取り組みでは、昨年度までの4年間に1445件の落書きを消し、その面積は合わせて1万5000平方メートルに上るということです。

また、心理的に落書きを描きにくくするなどの目的で、公共施設の壁などにあらかじめ絵を描いておく取り組みも行っています。

さらに、物理的に落書きが描きにくく、消しやすくもなる特殊なシートを貼ったり、コーティングしたりする対策は、区内の24か所で行ったということです。

シートを貼った場所では、専門業者に依頼しなくても区の職員が雑巾などで簡単に消すことができるとしています。

渋谷区環境整備課の吉澤卓哉課長は「落書きがあると、街の雰囲気が暗くなって、治安悪化の原因にもなる。落書きを美化して“アート”と言う人がいるが、描かれた側はたまったものではない。渋谷区は絶対に落書きを認めない」と話していました。
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