軽い下ネタありです。
「今日まではアチキらがご飯の面倒見て上げるから一杯おあがりにゃん」
「ヒーローは体が資本。明日からの訓練に備えてしっかり食べろよ」
「「「「「「言われなくてもたくさん食べます!!」」」」」」
バスから泊まる部屋に荷物を降ろし、夕飯の時間。
用意された山盛りの美味しそうな食事を皆が貪るように食べていた。
何せ昼メシ抜きだったからなあ。
普段煩い連中も夢中で食事に集中していた。
空腹は最大の調味料でもあるし、単純に飯が美味いというのもある。食えなかった昼メシの分までたくさん食べよう。
「食事が終わったら風呂だが、A組とB組で時間を分けている。今日はA組が先、明日はB組が先だ」
「そっかーじゃあ風呂まで少し時間あるんだね。皆で何かゲームでもする?」
「いいね!!トランプもウノも持ってきてるよ!!」
時間潰しにゲームの相談をする女子達。タフだなあ。
俺達男は、
「俺達どーするよ?」
「疲れたからグタグタしてたい……」
「回原は?」
「んー……俺は少し日課の鍛錬してくるわ。毎日やらないと落ち着かなくてな」
「嘘だろ……まだ動けるのかよ……」
「体力ヤバすぎるだろ……」
そんなこんなで食事を終えて、それぞれの時間を過ごした。
「まあオイラわかってるんスよ……求められてるのはこの壁の向こうなんスよ……」
カポーーーーーーーーン
んでB組の風呂の時間。
合宿所の風呂はまさかの温泉だった!!
「めっちゃ最高じゃん!!」
俺含め喜びまくるクラスメイト達!!!
体を洗って湯につかり、今日一日の疲れを癒す皆。
……そして皆とは違う形で喜びを表現する奴も1人。
まあおわかりの通り、峰田である。
「流石にそれは見逃せないよ峰田」
「だな」
「小森を見たら目をつぶす……」
「……ほら黒色も殺気立ってるだろ。マジ辞めとけよ峰田」
男女の風呂を遮る高い木製の壁。
その壁に向かって仁王立ちする峰田を皆が止める。
「何だよオマエらはそれで良いのかよ!!この壁の向こうに桃源郷があるってわかってるんだぞ!!今こそ皆でこの壁をPlus Ultraするべきじゃねえのかよ!!!」
「するべきじゃねえって言ってるんだよ。ホントに辞めとけって」
「やかましいんスよ…」
「「「「「峰田ぁ!!!!!!!!!」」」」」
菩薩のような穏やかな顔で俺達にそう言うと、峰田は個性を使って壁を登り始めた!!!
「まじかよ!!ホントにやるか普通!!」
「速っ!!!」
「壁とは超える為にある!!Plus Ultra!!」
ホントにやるとは思ってなかった俺達は反応が遅れ、峰田を止められなかった。
慌てて湯を出て峰田の方に走る俺達!!
だがしかし!!峰田はすでに壁を登りきる所!!
今まさに壁を乗り越えようとするその瞬間!
「………!!!」
「………!!!」
下には届かない話し声。
なぜか壁の上にいた子供に手を払われて峰田が落ちてくる。
先生達も峰田警戒してくれてたのかな?
とりあえず落ちて来た峰田をキャッチしてやる。
「……オマエそろそろいい加減にしないといくら温厚なブラキン先生でもキレるぞマジで……」
「わかってるんすよ!!わかってるんすよ!!でも止められねえんだよぉ!!!!」
『ありがとー!!』
壁の向こうからは女子達のお礼の言葉。事態に気づき壁上の功労者を労っているのだろう。
「って!!子供が落ちて来ましたぞ!!!」
しかしお礼に反応して女子風呂の方を見てしまったのがいけなかったのだろう。功労者の子供が赤面しながらこちらに落ちて来た!!
それを宍田がキャッチ!!!
「……ふむ、落ちたショックで気を失っていますな。吾輩、一度風呂を出てこの子を預けて来ますぞ」
「悪いね宍田」
そう言うと子供をそのまま抱いたまま湯から出ていく。
……んで思ったより早く帰って来た。
「あれ?早いな宍田」
「A組の緑谷氏がちょうど脱衣場のすぐ外におりましてな。あの子供を引き受けてくれたのですぞ」
「良い奴だなぁ緑谷」
これで子供の件は一安心か。
さて……
と、皆で峰田を見る。
コイツどうしてくれようか……
そんな感じの俺達の視線に耐えきれず、峰田が、
「何だよ何だよ!!仕方無いじゃん!!女湯を遮る壁があったら越えたくなるのが男ってもんだろ!!覗きをしないで大人しくみんな裸で一発芸大会でもしてろって言うのかよ!!!」
「……まあ、お前が覗きをしないと約束するならそれも一案ではあるが」
「個性使っての一発芸大会とかは楽しそうだしね。風呂で全裸でやる事じゃない気はするけど」
「案外乗り気かよオマエら!!」
まあ個性使ってオッケーなら一発芸大会は楽しそうだよな。
みんな割と乗り気であった。
もちろん、俺も。
「はっはっは……では風呂で全裸の時にしか出来ない男回原渾身の一発芸でも披露しませう」
「あ……吾輩わかりましたぞ……これやらせるともう初手で大会優勝が決まってしまうやつですぞ……」
湯に戻ったクラスメイト達。
俺は1人お湯から出ると、背中を皆に向けて少し歩く。
ここなら皆が芸を見れるだろうという位置まで進む。
……そして股間の『リトル旋くん』にタオルをしっかりとかけて、俺は背後の皆へと振り向いた。
「では参ります1番回原旋……一発芸・チ◯コドリル!!」
「「「回原のヤツやりやがった!!!!」」」
「タオルごとアレがドリルしてやがる!!!」
「オマエ最初にそれやっちゃダメだろ!!」
「あの負けず嫌い!!一発芸大会でも全力で勝ちに来やがったぞ!!!」
「はい続けて参ります2番回原旋……一発芸・ドリルチ◯コ!!」
「「「アホか!!ソレさっきと逆回転してるだけじゃねえか!!」」」
ぎゃはははは!!!!と男湯に楽しい楽しい笑い声が響く。
俺も楽しくなってきたので笑う。
……まあ高校1年の合宿なんてこんなもんだろ。
男だけならこんなくだらない事で盛り上がりもするよね多分。
……ちなみに風呂を出た後のクラスの女子達の視線はめちゃくちゃ冷たかった。
あ……これひょっとして壁超えて向こうにも聞こえてた的なアレか……
特にクラスの女子で仲が良い拳藤と小大ですら冷たい目を俺に向けていた。
南無………
なおピクシーボブさんには好評だった模様。
「ハァハァ……ねぇねぇ君……ちょっと聞いたんだけど……ドリル……アソコがドリルするってホント?……ハァハァ……」
「辞めなさいホントにはしたないわよ……」
「完全に変なオジサンであるな」
ヨダレを垂らしながらこちらに向けて手をワキワキさせながら近寄ってくるピクシーボブさんを、マンダレイさんと虎さんが2人で引きずって連れ去っていく。
俺はそれを黙って見送る。
まあ仕方無いよね。
『対戦よろしくお願いします』なんて言う訳にもいかないしな。
こうして初日の夜は更けていった。
明日は朝の5時半集合だ。
軽く走っておきたいから、朝は何時に起きようかなあ?