御礼申し上げます。
これからもなるべく誤字脱字無いよう気を付けて完結まで更新頑張ります。
5キロ程度の距離を全力で走る。
空を翔けるオールマイトさんを懸命に追いかけながら。
必死に見失わないように追いかける。
やがて、ついさっきとてつもない威力の爆弾が爆発したばかりのような?そんな出来立てほやほやの廃墟のエリアに辿り着いた。
「……!!!」
「……!!!」
オールマイトさんが仮面のヴィランに攻撃を仕掛け、ヴィランがそれを防ぐ。
仮面のヴィランの近くにはトンガリと、他のヴィラン達もいた。
……やはり、さっきの判断は正しかったようだ。
オールマイトさんが急に最前線を離脱したのだ。
……より重視するべき戦線が他に出来たとのだと考えたさっきの判断は正しかった。
再度攻撃を仕掛けるオールマイトさん!
そしてヴィランのカウンターでオールマイトさんが遠くに吹き飛ばされる!!今のは空気砲的な個性か!?
「空気を押し出す……え?」
「シャア!!!」
……そこで、俺はようやく戦場に到着!!
「ぐはっ!!!」
仮面を被った謎のヴィラン!!
その仮面に走って来た勢いそのまま飛び蹴りをかます!!
「先生!!」
「ぐう………」
後方に吹っ飛ぶ仮面のヴィラン。
「中々いい仮面してんじゃねーの。一応叩き割るつもりで蹴ったんだけどな」
「貴様……」
「な!!何なのよあのヘンテコな仮面の男は!!」
「あの仮面ダサいです。カアイクないです」
他のヴィランの連中……手を顔に貼り付けてたり、オカマだったり、女子高生なりが俺を見てそう言う。テメエらが仮面についてウダウダ言うなよ。テメエらも正直変だぞ。
仮面を被った俺は、そのヴィラン連中とトンガリの間に立つ。
「テメエ……」
そんなトンガリと連中に、
「通りすがりの我流Zだ。多勢に無勢を武人として見過ごせないタチでね。義ではなく私情にて助太刀させてもらう」
「ふざけてんのかよテメエ!!!このクソドリ……!!」
最後まで言わせず、トンガリの言葉に俺は言葉を被せる。
「名乗れねえんだよ。察しろ才能マン」
バレる訳にはいかないのだ。
例え実際はバレていたとしても決定的な証拠だけは出す事が出来ない。
「……!!チッ!!!」
「我流Zですって!!まさかあの仮面の男が!!」
「……知ってるんですかマグ姉?」
「そりゃ知ってるわよ!!半年くらい前まで仮面を被って都内で暴れ回ってた、謎の腕利きヴィジランテじゃないの!!」
「……!!!!マジで何やってたんだテメエ!!」
まあ落ち着けトンガリ。
別に俺だってやりたくてやってた訳じゃない。
……しょうがなく修行でやってただけなんだから。
ここで吹き飛ばされていたオールマイトさんと仮面のヴィラン。2者がそれぞれ俺達とヴィラン達の方に戻ってくる。
「無事か爆豪少年!!!と!!ええと仮面の少年!!」
「くっくっく……ここで我流Zの参戦ねえ……梁山泊の秘蔵っ子か……これは流石の僕でも予想外だなあ」
「おや何かご存じで?」
「我流Z……凶悪なヴィランの多い都内で、個性を一切使わず武術のみで驚異的な活躍を見せた仮面のヴィジランテ……君等梁山泊はもう少し自分達の特異性についてしっかりと考えるべきだと思うねえ本当に」
「そりゃご忠告どーも」
まあわかるやつにはわかるか。
俺の答えに対し、仮面のヴィランは「ふぅ…」と息をつくと。
「……逃げろ、弔」
「……先生?」
「……オールマイトだけでなく、我流Zまでこの場・この間合いにいたら正直どうしようもない。弔、君はここから逃げて次に備えるんだ」
「せ!!先生!!先生はどうするんだよ!!」
「僕かい?僕は君らが逃げるまでの時間稼ぎでもするとしよう」
「……させると思うか
「……させて欲しいんだけど正直しんどいからどうしようかなって感じだよ本当に。君を僕が相手してる間に、弔と他の皆で爆豪くんを捕まえさせてから逃がす予定だったんだぜ本当は」
仮面越しにヴィランと目が合った気がするわ。
お前がここに来たせいで計画丸潰れだ、と。
仮面越しの視線がそう告げていた。
俺はそれにやれやれと肩をすくめて、
「男の子だろ?そっちからケンカふっかけて来ておいて、結果が出る前に嘆いてるんじゃねえよバーカ」
「くっくっく……はは……愉快だね君は!!」
心底楽しそうに仮面のヴィランは笑い、
「おお……そうだオールマイト……戦いを始める前に、先に君に伝えておくことがあったんだ」
そうして、勿体ぶって仮面のヴィランはオールマイトさんにこう告げた。
『死柄木弔は、志村菜奈の孫だ』
「………は?」
ん?
……急に何言ってんだコイツ……って!!!
「オールマイト!!!」
「はは!!」
俺は咄嗟に横に飛ぶ!!トンガリも!!
……唯一動けなかったのは、まさかのオールマイトさん!!
「ぐはぁ!!!!!!」
先ほどの空気砲らしき強力な個性!!!
その直撃!!まさかのノーガードのオールマイトさんにヴィランの攻撃が直撃した!!!
血を吐き吹っ飛ぶオールマイトさん!!
「嘘だろ!!!」
何だ!!
今何を言ったんだアイツ!!
あのオールマイトさんが戦闘中に思わず呆然としてしまうような一言?何じゃそりゃ!
いや切り替えろ!!
考えても多分今は仕方のないことだ!!
何せ仮面のヴィランが俺に向けて個性……黒い爪のような個性で攻撃を仕掛けて来ている!!考えてる時間がそもそも無い!
「ふふ!!素晴らしい反応だねえ!!」
「シッ!!」
その爪の攻撃!!このヴィラン2つ個性持ってんのか!?謎のそれを躱しつつ相手の懐に飛び込む!!
そして突きを……止める!!
「ははは!!!本当にスゴイね君は!!まさか衝撃反転の個性に気づいたのかい!?」
「気づいてねえよ!!カンだよ!!」
あと一歩踏み込んでたら死ぬ。
その直感に従って突きを止めただけの事。
サンズリバーの最前線で鍛えられた直感は伊達ではない!!
しかし3つ目の個性だと!?
何なんだコイツは!!
黒い爪の個性で俺を牽制しつつ、
「弔。早く黒霧を起こすんだ。そして黒霧の個性で逃げなさい」
「先生!!でも先生!!」
「本当に時間が無いんだよ弔。オールマイトもそのうち戻ってくる。一度この間合いに踏み込ませてしまった以上、我流Zはそう簡単に抑えられる相手じゃない。そして爆豪くんも決して油断出来る相手じゃない」
「シャア!!!」
「くっ!!……見ただろう弔。今のなんか当て身で全身に打撃を与えつつ、更に関節技で全身の骨と関節をボロボロにして、尚且つ僕を投げて地面に叩きつけようとしたんだぜ彼は!!それもその3種の攻撃を全て一瞬の間に!……本当に恐ろしいよね」
「よく言うぜ……何だかんだで凌いだくせに」
「肉体の自己再生能力を全開にして強引にね……」
「それでか……どうも当て身とか関節技で骨を砕いた感触が変だと思ったんだわ」
「もうやだなあ梁山泊……本当にやだなあ……」
割と普通の人間には絶対使わない柔術系の極悪技を凌いでおいてよく言うぜ。
現時点で3つの個性を……もしかしたらそれ以上の個性を持っているかもしれない、謎の凶悪なヴィラン。
手加減失敗した師匠達と同レベルの……つまり、俺にとっての最大の警戒レベルで相手をしている。
……それでも、仕留めきれないヴィラン。
……難敵だな。
「……クソが」
先ほどからトンガリは何度か俺の援護に入ろうとし、タイミングが掴めずにいた。
それだけの相手だ。
あの才能マンのトンガリが……接近は俺に任せて援護に入ったトンガリが……個性で援護すら出来ない。
……個性を使った戦闘の経験値が高すぎる。
個性戦闘に関する達人級。
俺のような武術特化は苦手なのだろうけど、個性対個性の戦闘に関しては最強レベル何じゃないかコイツ?
その事実がトンガリのプライドを激しく傷つけているのが本当によくわかる……だが、それでもトンガリが暴発しないのは相手のその恐ろしさを溢れる才能で察知しているからだろう。
トンガリは頭がいい。
戦闘に関しては特に。
……だから、コイツは俺にフロントマンを任せつつ色々考えているのがわかる。
……だから、俺は安心して前で戦える。
だから、踏み込める!!
「……とんでもない肘打ちと膝蹴りだね!!マトモに食らえば特注のマスクが砕かれそうだ!!」
「ああ!!遠慮しないならムエタイなんでね!!」
黒い爪の攻撃を掻い潜り、敵に個性を使わせ難い距離に肉薄。超接近戦を挑み、超接近戦闘で有効な肘打ちや膝蹴りを仕掛ける!
仮面のヴィランは衝撃反転とかいう個性で仮面を守りつつ、肉体にはダメージを敢えて受けて再生能力で凌いでいる。
……痛覚遮断とかも持ってるのか?
俺の打撃かなり痛いと思うんだが?
……冷静な対応だった。
「……さあ!早くここから逃げるんだ弔!」
「先生!!」
「起きたね黒霧!!さあ!!弔達を連れて逃げろ!!」
「チッ!!」
「わかってるよなトンガリ……」
「うっせーわ!!わかってるわボケが!!」
念の為に言ったがトンガリもわかっていた。
勝利条件を見誤るような男じゃないからな、コイツは。
今回の作戦はトンガリの救出が最優先。
そしてヴィラン逮捕だが……正直今逃げようとしている奴ら全てより、ここに残ろうとしているコイツ1人の方が確実に捕らえるべき相手だ。
もうコイツだけ仕留めれば過半数以上の問題が解決するのでは?そんなとてつもない存在感のヴィランだった。
黒霧と呼ばれたヴィラン……その個性で黒い渦に吸い込まれヴィラン達が消えていく。ワープ?なんつー便利な個性なんだ。
チートだろ流石に……
「オール・フォー・ワン!!」
そして入れ替わりのように平和の象徴が戻ってきた。
敵の攻撃が直撃し、先ほどよりボロボロになったその姿。
……しかし、未だに圧倒的な強さと存在感を見せるヒーロー。
平和の象徴。
「はっはっは!!ようやく戻ってきたねえオールマイト……ダメじゃないか……さっきまでは子供達に前線を任せて昼寝でもしていたのかな?弔にも逃げられ、過去は君の師匠も守れず、今は子供を前線に立たせるだなんて……最低最悪なんじゃないか君は?何処が平和の象徴なんだい?」
「オール・フォー・ワン!!」
「さあて……じゃあ僕は空を飛んで距離を取ろうかな……これなら流石にオールマイトと我流Zを同時に相手にしなくても……」
「空中三角蹴り!!!」
「やっぱやだなあ梁山泊……」
そして、更に更に戦いは加速していく。