グルメウマチューバー:ライスシャワー   作:ちいさな魔女

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タグを追加して、オムニバス形式にしてみました。それぞれが繋がってたり繋がってなかったりします。ウルトラマンマックスと同じ形式です。

後、作り方はネットやYouTubeの方々のやり方を参考にしてます。料理の仕方は独自解釈が混じってますので、ご容赦ください!

ウマ娘達のアカウント名はイメージであり、実際とは違って二つ名の方を使っております。


超巨大飯

ライスは食材の買い出しにスーパーへやって来ていた。これから作るのは、前世で好きだったゲームのご飯だ。

 

ライス「あの料理長が作ってたローストビーフ、ホントに美味しそうだったなぁ。ライスもいつか作れたら良いなって思ってたけど、今なら食材揃えれば似たような料理が作れそう」

 

そのゲームは、通称『猫飯』が美味しそうだと話題だった。ライスも舌鼓を打った一人だ。

 

ライス「キャンプやる時に焼きたかったけど、外だから虫も居るし、屋内の整ったキッチンでやろう!」

 

ライスはスーパーで必要な材料を買い揃えた。

 

ライス「お母様!お手伝いさん!買い物手伝ってくれてありがとう!」

 

お母様「良いのよ。ライスの作る料理が楽しみなんだから」

 

お手伝いさん「お嬢様の料理、楽しみです!」

 

お手伝いさんは、ライスの家で家事の手伝いとして雇われている家政婦だ。ライスとは幼少の頃からの知り合いで、こうしてよくお買い物やオフの日の暇潰しに付き合って居るのだ。

 

ライス達はスーパーを出て、買い物袋を抱えながら歩いていると、ライスがあるウマ娘を見つけた。

 

ライス「あれ?あの娘って?」

 

ライスが見掛けたのは、何やら悩ましげな顔をしながら歩いているトウカイテイオーの姿だった。私服姿から見るに、トレセン学園も休日なのだろう。しかし、落ち込んでいる様子が見られる。

 

お手伝いさん「あら、トウカイテイオーではありませんか」

 

お母様「無敗の三冠ウマ娘に最も近いとされる……でも、どうしたのかしら?」

 

ライス「……」

 

ライスは悩む。此処でもしトウカイテイオーに話し掛けたら、トレセン学園に通わずに皆を幸せにする人生設計が、思わぬ形で狂うかもしれない。トレセン学園に勧誘されるなんて事もあるだろう。

 

しかし、目の前で悩ましげなトウカイテイオーを放っておく等、出来なかった。

 

ライス「お母様!ライス、ちょっと行ってくるね!すぐに戻るから!」

 

お母様「えっ?ライス!」

 

ライスはお母様に荷物を預けると、テイオーの元へ歩き出した。

 

お母様「あの娘ったら、中学の時もそうだったわね」

 

お手伝いさん「そうですね……お嬢様が唯一問題を起こしたあの日……」

 

お母様「私も驚いたわよ。でもライスは、虐められてる子を放っておけなかったのね」

 

ライスは中学時代に、虐めを受けていたウマ娘や同学年の女子中学生を助けた事がある。ライスはいじめっ子達にウマ娘の力で取り押さえたが、ライスは停学処分を受けてしまった。しかし、いじめられっ子達やクラスメイト達の証言により、加害者達は退学処分を受けた。

 

流石のライスも叱られたが、後悔等はしておらず、寧ろ誇らしい表情を浮かべていた。両親はお説教をしたが、短めに終えたのだ。

 

お母様「お母様は分かってるわよ。あの子が優しい子だって」

 

お母様はライスを優しい目で見守った。

 

――――――――――――――――――――――

 

ライス「ねえ、ちょっと良いかな?」

 

テイオー「ん?なに?」

 

テイオーは足を骨折した。皐月賞、日本ダービーを無敗で勝利し、宝塚記念を迎える大事な時期に、足の骨が折れてしまった。

 

今は治りかけているものの、テイオーは一人になりたくて出かけていたのだ。

 

自分は大丈夫と言い聞かせているが、やっぱり悲しみというものは漏れ出てしまう。

 

何もせずにぶらぶら歩いていた所で、ライスシャワーに出会ったのだ。

 

ライス「落ち込んでたけど、大丈夫?」

 

テイオー「うん、大丈夫だよ。ってあれ?君、もしかしてライスシャワー!?」

 

ライス「ふぇっ?う、うん。そうだよ」

 

テイオー「やっぱりそうだ!この前のご機嫌なお昼ご飯の配信見たよ!すっごく美味しそうだった!僕も君のチャンネル登録したんだ!」

 

ライス「そ、そうだったの!?ありがとう!」

 

ライスはテイオーがチャンネル登録してくれた事に嬉しく思った。その証拠に、テイオーは自分のスマホでライスのチャンネルを見せてくれた。チャンネル登録者5800人。アーカイブの配信動画は再生数16万、そして3分間に纏めた動画は80万回再生を突破していた。

 

ライス「こ、こんなに再生数が!?初めてなのに、なんで?」

 

テイオー「ライスが可愛いからだよ!」

 

ライス「は、はうぅぅ………」

 

ライスは恥ずかしくなり、顔が赤くなる。

 

ライス「でも、ありがとう。チャンネル登録をしてくれて。所でテイオーさんはどうして此処に?」

 

テイオー「あー……聞く?実は……骨折したんだ。ウマ娘ならあり得る事だけどね。この前、痛み止め注射したんだよ。もー!」

 

ライス「そうなんだ。足は大丈夫?」

 

テイオー「こんなのすぐに治るよ!」

 

ライス「でも……落ち込んでるように見えたよ?」

 

テイオー「………別に、ライスには関係ないよ」

 

ライス「……でも、テイオーさんが悲しんでるなら、ほっとけないよ」

 

テイオー「……どうして?」

 

ライス「テイオーさんが悲しくしてるのが、嫌だから?」

 

テイオー「………其処まで言われたら、話さないのも、ね」

 

テイオーは、胸の内に秘めた気持ちを話した。骨折して、来年の春までレース出走は控えるように言われた。クラシック三冠を諦めるしかないという現実に、テイオーは負けないよう頑張ろうとした。しかし、どうしても不安はでてくるのだ。

 

ライスはテイオーの抱えた不安や悲しみを聞いた。

 

ライス「そうか………ライスには何も出来ないけど、テイオーさんの気持ちを聞けて良かったよ」

 

テイオー「僕も……気持ちを打ち明けられてスッキリしたよ。ありがとうライス!僕、やっぱり菊花賞に出たい!頑張ってみるよ!」

 

ライス「あっ!ダメ!」

 

ライスはテイオーの手を掴む。

 

テイオー「ら、ライス?」

 

ライス「あっ、ごめんね、急に止めちゃって!でも、ライスはやっぱり、テイオーさんの事を放っておけない!今此処でテイオーさんを行かせたら、将来テイオーさんをもっと悲しませちゃうかもしれない!そんな予感がするの!」

 

テイオー「えっ?ライス、何を言ってるの?」

 

ライス「テイオーさんには、クラシック三冠を取って欲しい!だから、テイオーさんを行かせたくない!無理させたくない!お願い!」

 

ライスはテイオーに訴える。テイオーはライスから向けられる圧に、思わず冷や汗が出てしまう。

 

テイオー「あっ、う、うん。分かったよ」

 

ライス「あっ……そうだ!テイオーさん、今日はライスの所に泊まって行ってよ!」

 

テイオー「えっ?ライスの家に?」

 

ライス「うん!今日の配信で、大盛りのご飯を作るんだけど、誰かに食べて欲しかったんだ。テイオーさんが菊花賞に出られるよう、誠意を込めて作るね」

 

テイオー「それって、僕がライスの動画に出るって事!?」

 

ライス「あっ、そうなっちゃうかも………て、テイオーさんが良ければだけど……」

 

テイオー「うん!出るよ!ライスの動画配信、僕出てみたい!ライスの料理、食べてみたいんだ!」

 

テイオーは動画配信に出られる事に嬉しさを感じて、ライスの提案を飲む事に。

 

テイオー「僕、早速外泊届けを出してくるね!大丈夫!今日は走らず、早歩きで寮に一旦帰るから!」

 

ライス「周りとか、交通事故とか、起こさないでね!」

 

テイオー「うん!待っててねライス!」

 

ライス「ライス、近くの公園で待ってるからね!」

 

テイオー「任せてよ!」

 

テイオーはライスに手を振った後、早歩きで帰路へ就き始めた。

 

ライス「ホントに大丈夫かな……?」

 

お母様「ライス、ホントに優しい子ね」

 

お手伝いさん「お嬢様の優しさ、伝わってますよ」

 

ライス「は、恥ずかしいよ……」

 

前世でアニメを見てから、テイオーが無念に沈む様子を見てから、今のテイオーが見ていられなかったとは、死んでも言えないライスであった。

 

ライス「何かしてやれる事って、テイオーさんに美味しい料理を食べてもらう事しか無いから、全力で作るね!」

 

お母様「ふふっ。私も出来る限り手伝うわ」

 

お手伝いさん「お嬢様、私もお手伝いします」

 

ライス「ありがとう」

 

なにせこれから作る料理は、大人数でやる方が一番効率よく作れるからだ。

 

そして、夕方頃にまで時間を進める。

 

ライスは公園でベンチに座り、絵本を読んでいた。すると、待っていた人物が現れた。

 

テイオー「ライスー!お待たせー!」

 

ライス「テイオーさん!あれ?もう一人居るよ?」

 

テイオー「ああっ、紹介するね!寮のルームメイトのマヤノトップガンだよ!」

 

マヤノ「マヤノトップガンです!よろしくね!」

 

ライス「よ、よろしくね。でも、今日作る料理は大盛りだから、お二人で食べるのも良いかも。アスリートだから、いっぱい食べて精を付けてね」

 

意外な客も含めた料理配信が、今始まる。

 

―――――――――――――――――――――――

 

6:25

 

ー皆、待っててね…ー

 

(ささやかな祈り:オルゴールバージョン)

 

ブロンズコレクター:そろそろ始まりそうだね

 

ターボエンジン:今日は何が来るかなー?

 

大器晩成:楽しみですな〜

 

鉄の女:今日も楽しみにしています

 

3分後………。

 

ライス『こ、こんライス〜………み、皆こんばんは!グルメウマチューバーの、ライスシャワーです!』

 

ブロンズコレクター:こんライス〜

 

ターボエンジン:こんライスー!

 

大器晩成:こんライスですぞ〜

 

鉄の女:こんライスです

 

ライス『えっと、今日はね。特別にゲストが来ています!今日はお母様と家のお手伝いさんも来てるの!』

 

お母様『こんライス!ライスのお母様でーす!』

 

お手伝いさん『こんライスです。お嬢様の家の家政婦です。よろしくお願いします』

 

三人はそれぞれ料理人らしいコックコートを身に着けていた。それだけで、今回の料理は本格的に作る事を意味していた。

 

名もなきヒトミミ:おおっ!めっちゃ美人!

 

名もなきヒトミミ:お手伝いさんも綺麗!

 

ハルウララがんばる:わー!ライスちゃんのママ、綺麗〜!

 

世代のキング:ホントに美人ね〜。ライスさんも綺麗な理由が分かるわ

 

ライス『そ、そうかな…ライス、恥ずかしいよ…』

 

お母様『良いじゃない。ライスはホントに綺麗な女の子なんだから』

 

お手伝いさん『はい、お嬢様は素敵な方です』

 

ライス『はううう………』

 

恥ずかしさに顔を真っ赤にするライス。

 

常識破りの女帝:やべぇ……スゲェ可愛い……

 

ミスパーフェクト:ホントよね………

 

驀進王:ホントに可愛いです!

 

ライス『もう〜!!ほ、他にもゲストが居るんだ!紹介します!お二人共、手洗い済ませた?』

 

テイマヤ『『はーい!!』』

 

名優:へっ?

 

皇帝:なんと!

 

影をも恐れぬ怪物:なに!?

 

コメント欄も、その声を聞いた途端に驚愕に包まれる。

 

テイオー『やっほー!最強不屈のウマ娘、トウカイテイオーだよー!』

 

マヤノ『マヤノトップガン!よろしくー!』

 

テイオーとマヤノも、コックコートをそれぞれ身に着けた状態で厨房に入って来た。

 

ブロンズコレクター:えええっ!?テイオー!?

 

ターボエンジン:おおっ!テイオーだぁー!!

 

お祭り娘:テイオーさんがゲスト!?凄い!!

 

勝利の探求者:マヤノまでゲストに来るとは、驚いたな!

 

皇帝:ハハハッ。まさか二人が2回目配信のゲストとはな

 

女帝:予想は難しいものですね

 

テイオー『あれ?なんか見たことあるようなリスナーだね』

 

マヤノ『あっ!チャット欄にブラ……あのウマ娘も来てるんだ!やっほー!』

 

ライス『ふふっ。じゃあテイオーさんとマヤノさんをゲストに、今回はアスリートにも食べて欲しい、力が湧いてくる精の付く料理を作っていきたいと思います。アスリートである以上、沢山食べる事ってよくあるよね?』

 

テイオー『レースが近いと食事制限はあるけど、やっぱり激しい練習の後はいっぱい食べたいよねー!』

 

マヤノ『うん!お腹いっぱい食べたいねー!』

 

ライス『うん。ライスも食べるのが好きだからね。其処でライスは、常に頑張っているウマ娘の皆さんの為に、大盛り料理を作るからね!』

 

ライスは厨房に揃えた食材を公開する。

 

ライス『これから作るのは『ローストビーフ』『魚介のトマトスープ』『巨大パエリア』『串焼き』の1セットの超巨大飯。沢山作るからね!』

 

そして、ライス達は調理に取り掛かる。

 

ライス『それじゃあ先ずは、時間の掛かるローストビーフから始めるよ。先ずは用意したお肉を使うね』

 

ライスはお肉を取り出した。肉は両手で抱えても収まりきらない程に分厚く大きいサイズだ。

 

テイオー『これ知ってる!ランプだよね!牛の腰からお尻に掛けての部位だよね!』

 

ライス『テイオーさん知ってるんだ』

 

テイオー『家の使用人がね、偶に使ってるお肉なんだ!』

 

ライス『そうなんだ。テイオーさんの家もお金持ちさんなんだね。それじゃあ、ランプ肉の全面に塩胡椒を掛けていくよ。しっかりと掛けていって、最初の味付けをします』

 

テイオー『任せてよ!』

 

テイオーはランプ肉の全面に塩胡椒を振り掛ける。裏面や横面は上向きにしてから、満遍なく振り掛けた。

 

ライス『じゃあ、バターを千切ってお肉に乗せるね。その前に乾かないように油を全面に適量を塗るよ』

 

テイオー『じゃあ、バターは僕が乗せるね。乗せる所を指示してね』

 

ライス『はい』

 

ライスは肉にサラダ油を掛けた後、手で全体に塗りたくった。そして、テイオーにバターを乗せる場所を指示した。

 

テイオー『わあ!これだけでも美味しそう!』

 

ライス『これを200℃のオーブンで焼くよ。熱いから気を付けてね』

 

テイオー『任せて!』

 

テイオーはステンレストレイにお肉を乗せると、手を洗った後に手袋をして持ち手を持った。そして、厨房の下部にあるオーブンにお肉を入れていく。

 

テイオー『あっちゅ!あっちゅ!』

 

ライス『あわぁぁ!大丈夫!?』

 

テイオー『あちちち!大丈夫!』

 

テイオーはオーブンの扉を閉めた後、スイッチを捻ってオーブンを起動させた。

 

ライス『あっ、皆知ってる?一流の料理人はね、オーブン前の温度って一回体で覚えたら、10秒間手を入れただけで大体分かるようになるんだって。でも耐えられるのは180度だから、良い子も料理人目指す人も、無理して真似したらダメだからね』

 

お手伝いさん『成る程……私も確かに、手を少し入れる内に分かるようになりましたから』

 

ライス『じゃあ、お肉は15分毎に見るよ。経過したら油を掛けて、あらかじめ切っておいたにんじんや玉ねぎをを入れます。表面の焼き色が充分付いていたら、アルミを被せてもう一度オーブンで15分焼く』

 

ライスは野菜を入れた後、肉に油を掛けた後にアルミを被せる。そしてオーブンで焼いて15分待つ。その間は雑談トークやチャットのコメントと会話をしたりして待つ。

 

ライス『ほら、焼けたよ』

 

テイオー『わあ!美味しそう!』

 

大型のミートフォークを使い、肉を掬い上げるライス。テイオーは肉の出来栄えに目を輝かせる。

 

波乱の逃げウマ娘:おお~っ!マジ美味そう!

 

ジャスティスビコー:なんだこのお肉は!?

 

ライス『まだだよ。ローストビーフ単体は完成したから、後はアルミを全体に被せて、焼いた時間と同じくらい休ませるよ』

 

テイオー『オッケー!』

 

テイオーはアルミを肉全体に被せて、トレイに乗せたままにしておいた。

 

ライス『それじゃ、肉と一緒に焼いたにんじんや玉ねぎに、白ワインとブーケガルニ、それからフォンドヴォーを入れて煮詰めます』

 

ライスは肉を入れる時に使ったステンレストレイに材料を入れると、ソースを濾して完成させた。

 

ライス『よし、これでローストビーフは完成。次はハンバーグを作るよ。テイオーさんお疲れ様。マヤノさん、行ける?』

 

マヤノ『もっちろん!マヤちんいつでもテイクオフ出来るよー!』

 

ライス『じゃあハンバーグだけど、今回は丸めません!ルーラード。つまり筒状にします!』

 

マヤノ『えっ!?丸めないの!?』

 

小さな天才少女:ハンバーグを丸めないんですか!?

 

トリックスター:いやいや、何か考えがあるんだよね?

 

ライス『うん。筒状にした後にカットして、それを煮ていくんだよ。太めになるから、トレーニングを頑張るウマ娘には理想的じゃないかな』

 

マヤノ『美味しそう〜♡』

 

ライス『じゃあ、ハンバーグのネタをラップで包むよ。筒状にするけど、かなり太めにするから、包んだら細くならないように伸ばしてね。それが終わったら、串で数カ所に穴を開けて、更にラップとアルミホイルで巻いていくよ』

 

お母様『まあ、それはかなり太い?大きい?サイズになるわよ?』

 

ライス『今回は大盛りだからね』

 

ライスとマヤノは、ハンバーグのネタをラップで包み込む。そして、ライスはラップを巻いて形を作っていく。その後に串で数カ所に穴を開けて、更にラップとアルミホイルで巻いた。

 

花開くサクラ:わあ、美味しそうです!

 

割れないガラス:ええっ、メジロ家で雇いたい腕前です

 

ライス『最後に糸を巻き付けたら、80度で40分、専用のオーブンで火を入れるよ』

 

世界制覇の大エース:おいなんだあのオーブン!?どっかのホテルの厨房にありそうな奴じゃねえか!?

 

ターフの演出家:良いね!アタシもコラボしに行こうかな?

 

スーパーカー:なんだかライスちゃんは不思議と応援したくなっちゃうわ!

 

ライス『えへへっ。じゃあ、40分は暫く話そうね』

 

ライスはタイマーをセットして、40分経過したら鳴るようにしておいた。

 

テイオー『ねえライス。僕の事を、どうして其処まで気にかけてくれるの?』

 

ライス『ん?やっぱり、テイオーさんが落ち込んでるのをほっとけなかったからかな。それに、テイオーさんには絶対に勝ってほしいんだ。クラシック三冠、獲りたいんでしょ?』

 

テイオー『ッ!うん!僕、カイチョーのような凄いウマ娘になるんだ!骨折なんて超えてやる!でもライスの言う通り、下手に頑張りすぎたらまた悪化しちゃうかもしれない。だから、ライス!僕、暫くトレーニングやレース出走は控えるよ!あっ、でも、歩く位なら良いよね?大丈夫!変に無理したりしないから!』

 

ライス『約束だよ!』

 

テイオー『もっちろん!』

 

すると、マヤノも会話に入って来た。

 

マヤノ『ホントにそう!テイオーちゃん、マヤに骨折の事を黙ってたよね!マヤちんそういうのすぐに分かるんだから!』

 

テイオー『ええっ!?やっぱり分かっちゃってたの!?』

 

マヤ『マヤ分かっちゃうもん!ライスさんの言う通り、歩くのは良いけど走るのは禁止!』

 

テイオー『うわぁぁぁん!やっぱり走れないのは嫌だー!』

 

ライス『そうだよ!でも、テイオーさんの走り、いつか見に行くね!それまでしっかり、体を休めるんだよ』

 

テイオー『ライス……うん!分かったよ!』

 

皇帝:不撓不屈、何事もコツコツとやる事だ。テイオー、君が私と同じ土俵に立つのを、私は待っているぞ

 

テイオー『ん?このコメント……あっ!もしかしてカイチョー!?やっぱりカイチョーも見に来てたんだ!凄いや!』

 

ライス『えっ?ふええぇぇっ!?もしかして、トレセン学園の生徒会長さん!?まさか、時々見かけるコメントって!?』

 

マヤノ『あっ、マヤ分かっちゃった。トレセン学園の皆、ブライアンさんも見に来てるでしょ?』

 

ライス『嘘……凄い!ホントにトレセン学園の皆さんも観てくれてるんだ!ライス、なんか嬉しいな……』

 

トレセン学園に通わなかったのに、まさか自分もトレセン学園と関わりを持つとは思わなかった。しかし、それはそれで悪くないと思えるライスであった。

 

お母様『それじゃあ、私は何をすれば良いかしら?』

 

ライス『お母様達の出番は後だよ。トマトスープとパエリア、串焼きを作るから、それまで待っててね』

 

お手伝いさん『かしこまりました。お嬢様』

 

そして、コメント欄やお互いに会話して40分が経過。アラームが鳴り響く。

 

ピピピピッ!

 

マヤノ『よし、焼けたよ〜』

 

ライス『じゃあ火が入ったから、次は冷ましておいてね』

 

マヤノ『は~い』

 

マヤノはハンバーグをテーブルに置いて、暫くした後に確認して、ちゃんと冷めたかどうか確認した。

 

ライス『じゃあマヤノさん。赤ワインで風味をつけるよ』

 

マヤノ『おー!大人な料理だねー!』

 

ライス『お肉と相性が良いからね。じゃあ、ハンバーグの表面に小麦粉をつけます。そしたら大きめのフライパンで焼いていくよ』

 

マヤノ『はーい!』

 

マヤノはハンバーグを小麦粉に付けた後、全体に満遍なく塗りたくるように付けていく。そして、トングを使って油で付けた熱したフライパンに乗せた。

 

ハンバーグを乗せた瞬間、食欲を唆る油の跳ねる音と肉が焼ける音が響き、匂いも辺りに広がる。

 

マヤノ『ん〜美味しそう〜♡』

 

ライス『堪らないよね〜♡』

 

ライス『次は半円形にカットして、鍋で煮詰めた赤ワインと合わせた照り焼きソースに絡めるよ』

 

マヤノ『うん!』

 

マヤノはハンバーグ色になるまで焼いていき、再びトングを使ってフライパンから上げる。その後、まな板に移した後、半円形にカットし、煮詰めた赤ワインと合わせた照り焼きソースに絡めた。

 

ライス『この料理、初めてなのによく出来るね』

 

マヤノ『なんとなくで分かっちゃうからね!』

 

ライス『凄いなぁ……マヤノさん天才だよ!』

 

マヤノ『えへへっ!ありがとうライスさん!』

 

暫く絡めた後、鍋に出来上がったハンバーグを見てライスとマヤノは涎が出そうになる。

 

マヤノ『わぁ〜♡早く食べた〜い♡』

 

ライス『が、我慢我慢!次、フライドチキンとガーリックシュリンプの串焼き行くよ!』

 

次の料理に入る為に、マヤノと交代するお母様。

 

ライス『それじゃ、この長い串に刺すフライドチキンとガーリックシュリンプを作るよ。先ずはマリネをするね』

 

お母様『ええっ、分かったわ』

 

ライス『先ず、ケンタッキーで使われる粉、カタカタチキンパウダーを使うよ。少し水を入れて、衣につける感じの仕上がりにするよ。その前に、手羽先に塩胡椒で味付けし、しっかりと和えるよ。その後に、水を加えながらケンタッキーの粉を混ぜます。お母様は水をお願いね。入れ過ぎないようにね』

 

お母様『任せて頂戴』

 

ライスは焼く前の手羽先をボウルに入れた後、塩胡椒で味付けを行った。片手でチキンをしっかりと和えさせた後に、お母様が水を加え、ライスがケンタッキーの粉をチキンに絡ませる。

 

因みにお互い手袋をしながらやっているが、やはり手袋に水でトロミの付いた粉が付いてしまう。

 

ライス『はわわっ!手に着いちゃうよ』

 

お母様『大丈夫よライス。私も初めてだから』

 

ライス『不安になる事を言わないで!』

 

しかし、絡まったチキンは揚げる前にも関わらず美味しそうな状態であった。

 

ライス『後はチキンを揚げて、こんがりとした美味しいチキンに仕上げるよ』

 

お母様『この為にホテルにありそうな厨房を用意したのね。なんだか最近、お金に困らなくなって来たお陰かしら?』

 

自分が神様から貰ったスキルのお陰とは、死んでも言えなかったライスであった。

 

暫く揚げた後、箸で掬うお母様。チキンの焼き具合を確認した。

 

お母様『まあ、美味しそうだわ♡』

 

ライス『それじゃあ、オーブンで火入れするよ』

 

お母様『えっ!?オーブンで火入れするの?』

 

ライス『うん。そうする事で更に美味しくするんだよ』

 

ライスはトレイにチキンを乗せる。そのままではなく、専用のペーパーに乗せた上でトレイに乗せている。

 

そして、オーブンに入れて暫く火を通す。

 

時間が経過した後にライスが取り出すと、其処にはお店の広告で見るようなチキン手羽先が、トレイの上に乗っていた。しっかりと焼かれた証拠である。

 

最強咆哮娘:おおっ!美味そうじゃねえか!!

 

のんびり癒やしウマ娘:わぁ〜、今すぐ食べたいですね〜

 

お人好しウマ娘:ホントですね〜

 

ライス『まだだよ。それじゃあ、ガーリックシュリンプ行きますよ』

 

お母様『ええっ』

 

手羽先をお手伝いさんに預けて、再び調理を始めるライスとお母様。

 

ライス『それじゃあ、海老の背中を開けます。素手でやると剥けちゃうから、包丁で少し刺すようにして、背中から尻尾を開けます』

 

お母様『殻は剥かないのかしら?』

 

ライス『剥かないよ。背中を開けるだけで良いの。ソテーするからね』

 

ライスは海老の背中を包丁で切って、細い切れ目を開けた。10匹全ての背中を開けたライス。

 

ライス『次に下味をつけます。先ず、みじん切りにしたにんにくをボウルに入れて、次に白ワインを入れるよ』

 

ライスはみじん切りにしたにんにくと白ワインをボウルに入れて、ボウルを揺らしてにんにくと白ワインを混ぜる。

 

ライス『お母様、レモン汁もお願い』

 

お母様『分かったわ』

 

ライス『汁を出し切ったら、皮も入れちゃって』

 

お母様『皮も入れるの?』

 

ライス『うん。お母様、落とさないようにボウルを揺らして中身を混ぜてね。その後は手袋をして、素手で海老の殻を割らないように混ぜてね』

 

お母様『分かったわ』

 

お母様はレモンを絞って白ワインやにんにくにレモン汁を掛けた後、使い終えたレモンの皮も入れた。今度はお母様がボウルを揺らし、中を混ぜた。

 

ライス『塩胡椒を入れて、しっかりと味付け。しっかり味付けしたら、オリーブオイルを入れるよ。そして、パセリアッシュも入れます。よく和えたら、このまま20分間漬けておきます』

 

お母様『もう、涎が出そうじゃない』

 

ライスはボウルにオリーブオイルを適量入れる。その後にパセリアッシュも入れて、より味付けしていく。お母様は海老をよく和えた後、その場で20分間漬けた状態にした。

 

ライス『この20分間は………『ただいま〜』あっ、お父様だ』

 

すると、厨房とは別の場所から声が響く。

 

お父様『ただいま〜。おっ、また何か作ってるのかな?』

 

撮影外から声を掛けてるのでお父様の姿は見えないが、親しげな様子が配信越しに伝わる。

 

コメント欄もほのぼのとした光景に癒されたというコメントが多い。

 

ライス『お帰りお父様。テイオーさん、マヤノさん。ライスのお父様だよ』

 

テイオー『ライスのパパ!僕、トウカイテイオー!よろしく!』

 

マヤノ『マヤノトップガンです!マヤもゴチになりまーす!』

 

お父様『ハハハッ!有名なウマ娘がウチにご馳走になるなんて、僕も嬉しいよ!ライス、良いお友達を持ったな!』

 

ライス『エヘヘッ。あっ、コメント欄の皆、今配信には映ってないけど、ライスのお父様も来てるよ。これから美味しい夕食が出来るから、家族やお友達皆で食べるからね』

 

不死鳥:まあ、それは楽しみですね

 

怪鳥:エルもお腹が空きマシター!!

 

ライス『ふふっ、完成するまで待っててね』

 

雑談しつつ準備を進める内に20分が経過。ライスはソテーパンを使って海老を焼き始める。

 

マヤノ『わぁ〜♡いい匂い〜♡』

 

テイオー『もうお腹が空いて来ちゃうよ〜♡』

 

ライス『待っててね〜♡お母様、オリーブオイルをお願い』

 

お母様『ええっ、分かったわ』

 

お母様は適量のオリーブオイルをソテーパンに掛けた。

 

ライス『後は、和えるのに使ったにんにくとレモン汁、パセリアッシュ入りのオリーブオイルも掛けたら……』

 

レモンの皮も入れた上で掛けるライス。

 

ジュワアアア〜ッ!!

 

お手伝いさん『よ、涎が出そうです!』

 

お父様『わぁ!これは美味そうだ!』

 

ライス『も、もう!まだトマトスープとパエリアが残ってるから!』

 

ライスはその後、キッチンペーパーを被せたトレイに乗せる。

 

テイオー『こんな風に出来るんだね』

 

ライス『まだだよ。火が通ってないから、オーブンで火を通します』

 

そして、ハンバーグに火を通した際に使ったオーブンを使い、充分火が通るまで焼いた。

 

ライス『よし、完成。後はチキンとガーリックシュリンプを串で突き刺して、パイナップルに突き刺せば完成だけど、それは後回し。お手伝いさん、トマトスープ作るよ』

 

お手伝いさん『お任せください』

 

超大型ウマ娘:トマトスープ!楽しみだよ☆

 

ライス『うん、期待して待っててね。これから作るのは、魚介類を使ったトマトスープだよ。イタリア風だし、体にも良いね』

 

お手伝いさん『イタリア風!イタリア料理は好きです!』

 

ライス『あくまでイタリア風だけどね。それじゃ、先ずは材料からだよ。2匹のイカを使います。ハマグリにムール貝10個、それからオマール海老も使います』

 

お手伝いさん『オマール海老?ロブスターとは違うのですか?』

 

ライス『同じだよ。オマール海老はフランス語で、ロブスターが英語。それだけだよ』

 

お手伝いさん『成る程。では、指示をください。お嬢様』

 

ライス『先ずは野菜を切るよ。玉ねぎ、にんじん、トマト、を一口サイズに切るの。ライスは鍋でにんにくとアンチョビを炒めるから』

 

お手伝いさん『かしこまりました。切り終えたら食材を渡します』

 

ライス『野菜の後は、イカも少しだけ炒めるよ』

 

お手伝いさんは水で洗い終えた野菜を一口サイズに切っていき、ライスが鍋でにんにくとアンチョビを炒めて香りを出し始める。

 

ライスはオリーブオイルを入れた後、お手伝いさんが切った野菜を投入し、炒めていく。更にイカを少量投入して更に炒めていくライス。

 

ライス『ある程度炒めたら、トマトピューレを加えてスープにします。煮込んできたら、残りのイカも投入するよ』

 

お手伝いさん『はい、お嬢様』

 

トマトスープの主な主役であるトマトピューレを加え、更に残った魚介類も全部投入した。

 

ライス『暫く煮込んだら、トマトスープの完成だよ』

 

お手伝いさん『美味しくなると良いですね』

 

ライス『結構豪快にやったからね。ライスも美味しく出来てると祈りたいよ』

 

お玉でスープをかき混ぜて、味を全体に馴染ませるライス。

 

ブロンズコレクター:おおっ!美味しそうじゃん!

 

理事長:期待っ!トレセン学園でも採用したいメニューだ!

 

秘書:うふふっ。もしライスさんがよろしければ、何時でも厨房へお誘いします

 

ライス『ありがとう。でもライスは、此処で配信していく方が良いかな。それじゃ、巨大パエリア作るよ。テイオーさん、マヤノさん、お手伝い宜しくね』

 

テイオー『うん!任せて!』

 

マヤノ『マヤちん何時でもOK!』

 

ライス『それじゃ、パエリアを作るよ。今回は昔の日本風に大きな釜で炊いていくからね。機械じゃなくて、ちゃんと炊けてるか自分の目や手で確認するよ』

 

テイオー『電気の釜じゃないんだ』

 

マヤノ『それも面白そう!』

 

ライス『ふふっ。更に、魚介の出汁も足して美味しくするからね。パエリアっていうかピラフみたいな感じかな』

 

気ままなお姫様:わあ、楽しみだね!

 

ライス『これはどうも、お姫様。パエリアも楽しみにしててね。それじゃ、作っていくよ』

 

ライスは材料を揃え始める。

 

ライス『パエリアフォンっていうのを配信前に作ってみたよ。これを作るポイントは、ローストしたアーモンドをパエリアフォンに混ぜてみたんだ』

 

マヤノ『へぇ~、それは美味しそう!』

 

ライス『あっ、これ秘密だった』

 

テイオー『もう、言っちゃってるよ!』

 

ライス『エヘッ、ごめんなさーい』

 

テイオー『何時からそんなキャラになったのー!?』

 

コメント欄が爆笑に包まれ、その場も笑いで満ちる。

 

ライス『エヘヘッ。それからサフランとチキンブイヨンも使います。其処に魚介の出汁も加えて、より美味しくするんだよ』

 

テイオー『あれ?秘密にしてたんじゃ』

 

ライス『もう言っちゃったよ』

 

テイオー『ワケワカンナイヨー!』

 

ライス『あっ。もうご飯は研いであるから、パエリアフォンで炊くよ。大きな釜に研いだご飯を入れて、パエリアフォンを水代わりに入れます。マヤノさん、お願いね』

 

マヤノ『おっ任せ〜!マヤちんテイクオーフ!』

 

マヤノはボウルに入れてある研ぎ終えているお米を釜に入れていき、ライスが用意したパエリアフォンの袋を破って中身を投入。火を付けて炊き始めた。

 

ライス『じゃあ、パエリアと和える野菜を炒めます。先ず派にんにくから、その次に玉ねぎを炒めます』

 

ライスは細かくスライスしたにんにくと玉ねぎを鍋で炒めた。

 

ライス『次にパプリカも加えて更に炒めて、最後に塩胡椒で味を整えます』

 

食べやすいサイズに切ったパプリカを鍋に加えて炒めた後、最後に塩胡椒で味付けをしたライス。鍋から塩胡椒で味付けされた野菜とにんにくの良い香りが、鍋の煙と共に漂って来た。

 

マヤ『わぁ〜♡夕食が楽しみ〜♡』

 

ライス『もう7時過ぎてるけどね』

 

ライス達が窓の外を見ると、外は真っ暗だった。長い事調理と雑談をしていた為か、時間が掛かってしまった。

 

ライス『マヤノさん、飾り用のパプリカをしんなりする程度に火を通して。鍋で焼いても良いから』

 

マヤノ『任せて〜♡』

 

ライスの指示通り、鍋で飾り用のパプリカを複数炒めるマヤノ。

 

ライス『じゃあ次、海老を炒めます。10匹の海老を木の串で一匹につき一本刺して、海老の向きをほぼ真っ直ぐに整えます。そしたら熱したフライパンにオリーブオイルを入れて、熱した海老を炒めます』

 

ライスは串刺しにした海老を鍋で炒めていく。

 

ライス『プロならフランベするんだけど、今回は料理酒を掛けるだけだからね』

 

テイオー『えー、フランベ見たかったなぁ』

 

ライス『危ないからダメ。ライスはまだ調理師免許を取得してないし、例え熟練者でも失敗したら大惨事になるの。だからこれで我慢してね?』

 

テイオー『ちぇー』

 

マヤノ『でも美味しそう!マヤちん早く食べたーい♡』

 

ライスはキッチンペーパーを被せたトレイに、しっかりと焼けた海老達を乗せる。その後、鍋に水を入れた。暫く煙の中で熱した後に、鍋にムール貝を全て入れる。

 

ライス『よし、思い切ってムール貝を入れちゃうよー!』

 

お母様『あらライス。さっきから思ってたけど、随分気合い入れてるわね』

 

ライス『今まで一番の大仕事だもん!気合い入っちゃった!』

 

ライスはムール貝をトングを使って炒めた後、海老が入っているトングに鍋を傾けて入れた。

 

ライス『じゃあ、海老とムール貝もオーブンに入れて火を通します。マヤノさん、お願いね』

 

マヤノ『離陸準備OK!』

 

ライス『食材を離陸させないでね!?』

 

マヤノはふざけつつも、ライスから渡された物をオーブンに入れて、加熱させる。激しくふざけた割には、かなり丁寧な動作だ。

 

そして、時間が経過した後にオーブンから火を通した海老やムール貝を取り出した。

 

ライス『それじゃ、釜を開くよ。それ!』

 

ライスは釜の蓋を開けると、其処には黄色く染まったご飯がホカホカの状態となっていた。しゃもじでかき混ぜると焦げも見られるが、それが余計に食欲を唆る。

 

ライス『わああっ♡美味しそう♡』

 

マヤノ『もう♡早く盛り付けちゃおうよ♡』

 

ライス『まあ待って。炒めた野菜と魚介の出汁を入れたら、最後に塩胡椒を適量掛けて味を整えるよ。そしたら、この大っきなお皿に盛り付けるよ。山のように盛るから、マヤノさんはお皿を支えてね』

 

マヤノ『任せて!』

 

ライスはしゃもじでパエリアを掬うと、マヤノが支えているお皿へ盛り付けていく。お皿の大きさだけでも人間が一人で食べるには大き過ぎる量だ。しゃもじ自体も、普通のしゃもじよりも大きな物を使っている。そうでなければ混ぜる事も出来ないし、掬う量も少なくて効率が悪いのだ。

 

そして、マヤノとライスは海老やパプリカ、ムール貝をパエリアに飾っていく。

 

ライス『よし、パエリアの完成!』

 

テイマヤ『『おおおおーっ!!』』

 

パチパチパチパチ!

 

鉄の女:中々の大きさですね

 

大器晩成:美味しそうですなぁ!

 

日本総大将:美味しそうです♡なんまら大きいべぇ♡

 

ライス『人数分はあるから、それぞれの分も盛り付けていくよ。テイオーさんとマヤノさん、勿論食べられるよね?』

 

テイオー『もっちろん!パエリアは大好きだよ!』

 

マヤノ『ウマ娘だし、鍛えてるもん!お腹空いてきちゃうよ!』

 

ライス『お母様、お手伝いさん。次は串焼き風に盛り付けるよ。ライスの言う通りに串に刺してね』

 

お母様『分かったわ。お父さんの分も用意してあるなんて、ライスはホントにいい子ね』

 

お手伝いさん『将来は素敵なお嫁さんになれますよ』

 

ライス『えへへっ、そうかな……』

 

こうして、お母様とお手伝いさんも、ライスの指示通りに串焼きを盛り付けていく。それぞれ4等分に切り分けたハンバーグも串に刺して串焼き風にして、ガーリックシュリンプとチキンも一本につき4つずつ串刺しにしていく。更に、予め作っておいた小さなローストビーフを4等分に切って串刺しにして、半分に切り分けたパイナップルに突き刺す。

 

ライスは、ローストビーフを中心からやや右側(ライスから見て)に包丁を通して切った後、一つの皿に盛り付けていく。

 

そして、テイオーとマヤノはトマトスープに具材を盛り付けていく。魚介のトマトスープが完成し、大きな銀のお皿に乗せた。

 

料理を一つの大皿に乗せていった。

 

そして…………

 

ライス『と、言うわけで、完成しました〜!!』

 

全員『『『『おおおおーっ!!』』』』

 

ライス達が完成させた料理。それは、正に明日へ向かって走り、勝利を追い求めて努力するウマ娘に精を付ける、ボリューム満点な料理だった。

 

皇帝:こ、これは凄いな……

 

アイドルウマ娘:物足りない気がするが、それでも美味そうだな

 

砂のハヤブサ:すごーい!!ライスちゃん料理の腕が良いね!

 

ライス『いや〜、此処まで作ったの初めてだよ……』

 

マヤノ『いや〜、此処まで大きなのって中々作る機会が無いよ〜……』

 

女傑:アッハッハッ!こりゃ敵わないねぇ!

 

驀進王:素晴らしい!驀進する為にもいっぱい食べなくてはなりません!これだけ食べれば、私もいつか長距離を走れるようになるでしょう!!

 

テイオー『コメント欄も大盛り上がりだよ!』

 

お手伝いさん『そりゃあこれだけの量ですから……もう疲れました……』

 

ライス『エヘヘッ。皆もありがとうね?ライス達の料理配信に此処まで付いてきてくれて。アーカイブには残すし、この配信は多分3分間じゃ収まりきらないから、出来る限り短くして動画で流すからね?食べてる様子は、また今度動画で流すから、今日は此処までだよ』

 

マヤノ『でも、マヤは楽しかったよ!またこうして、ライスさんと料理したいな!』

 

テイオー『ありがとうライス。僕、こうしてライスやマヤノ、ライスのママやお手伝いさんと一緒に料理配信出来て、楽しかったよ。僕、ライスの言う通りに休んでるよ。無理しないって誓うから』

 

ライス『うん。それでは後で、実食したいと思います。実食動画は後日投稿します。それでは皆さん、ありがとうございました!おちゅライス〜!はううう〜!』

 

マヤノ『アハハッ!ライスさん可愛い〜!』

 

ライス『もう!からかわないでよ〜!』

 

ーありがとうございます……ー

 

(BGM:ささやかな祈り・オルゴールバージョン)

 

―――――――――――――――――――――――

 

翌日の朝。テイオーはマヤノやライスと共に、寮への帰路に就いていた。

 

テイオー「僕は、菊花賞に出る。クラシック三冠を絶対に取るんだ」

 

ライス「でも、練習したら、テイオーさんはきっと……」

 

テイオー「大丈夫。軽く歩く程度なら再発しない。注射は嫌だけど、菊花賞まで我慢する。でもマヤノ、僕が無理しないよう見張って欲しいんだ」

 

マヤノ「うん。マヤちん、テイオーちゃんの監督になりまーす!トレーナーちゃんには、テイオーちゃんの監督役でスピカに仮所属するって伝えるね」

 

テイオー「ありがと、マヤノ。それからライス。美味しい料理、ありがとね。あんなに美味しくてボリュームのある料理は初めてだよ。でもなんだか、元気が出た気がする!ありがとう、ライス」

 

ライス「ううん。ライスはね、美味しい料理を作って、テイオーさんにお腹いっぱい食べさせる事しか出来ないから」

 

テイオー「ううん。ライスのお陰でゆっくり出来たよ。僕は暫くトレーニングを休む。でも、体は無理しない程度に動かす。偶にライスのご飯、食べさせてね」

 

ライス「それくらいしか出来ないけど、それでテイオーさんが満足してくれるなら、ライスは何時でも歓迎するよ。それで、見せて頂戴!無敵のテイオー伝説を!無敗のクラシック三冠達成を!」

 

テイオー「うん!僕、頑張るからね!菊花賞、ライスも見に来てよ!」

 

ライス「勿論だよ!」

 

マヤノ「マヤも見に行くね!テイオーちゃん伝説、絶対にクラシック三冠取って来てよ!」

 

こうして、一人のウマ娘の運命が変わった。1度目の骨折によって、本来絶たれる筈だった未来が変化した。

 

ライスがあの時作った超巨大飯の料理配信も話題となり、その後に投稿された切り抜き動画や食事動画は、飯テロ動画としても話題となった。

 

しかしライスにとっては、テイオーやマヤノに自分の料理を振る舞えた事が、再生数やチャンネル登録者の数以上に満足出来る結果を得られたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、運命の日。

 

 

 

 

 

沖野「しっかし、驚いたぜ。宝塚記念の出走を断念して、夏合宿も歩くだけでほぼ休みがちになったかと思えば、骨折も殆ど治っちまうなんて。一体何したんだ?」

 

彼の名は沖野。チームスピカのトレーナーだ。

 

テイオー「たっぷり休息を取って、適度に歩く事で体を動かして、美味しいご飯を食べて、長時間ぐっすり寝る。ライスから教えてもらった事をしただけだよ」

 

テイオーは勝負服を身に着けていた。赤い炎、不死鳥を彷彿とさせる勝負服で、腰にはドリームキャッチャーを取り付けていた。

 

テイオー「ちゃんと見ててねトレーナー!テイオー伝説の瞬間を!」

 

沖野「まあ、細かい事は、今は聞かない。行って来いテイオー!お前の力を見せてやれ!」

 

テイオー「オー!!」

 

こうして、テイオーは運命の舞台に挑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナウンス『クラシックロードの最終地点!!京都で開かれる菊花賞!!最も強いウマ娘が勝つこのレースで勝利し、最強の称号を手にするのは誰か!?』

 

観客『『『わあああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!』』』

 

菊花賞が大歓声に包まれる。

 

アナウンス『一番人気はもちろんこの娘!!悲願の無敗クラシック三冠を達成なるか!骨折から奇跡の超回復を遂げた帝王!!トウカイテイオー!!』

 

テイオー「行くぞー!テイオー伝説は、ここからだー!」

 

観客『『『わああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!』』』

 

観客が大歓声に包まれる。

 

ライス「テイオーさーん!!頑張れー!!」

 

マヤノ「テイオーちゃーん!!約束守ってよー!!」

 

テイオー「うん!」

 

テイオーは、チームメイトだけでなく、ライスとマヤノの姿も見つけた。軽く手を振った後に、ゲートへ向かって歩いていく。

 

アナウンス『ゲートイン、完了!トウカイテイオー、悲願の三冠達成なるか!』

 

静寂が包み込み、テイオーを含めた出走するウマ娘達が、走る構えを取る。

 

ガシャンッ!!

 

ゲートが開く。

 

テイオーが、周りのウマ娘達が、一斉に走り出した。

 

 

テイオーの伝説が、誕生しようとしていた。

 

 

皇帝に次ぐ偉業を果たす、無敵の帝王。

 

 

確かな事は、その日の菊花賞は大歓声と感動に包みこまれた事である。




何でこんなに長く書いたんだ!?

料理名

・超巨大飯
元ネタ:『モンスターハンターワールド』の『超巨大モンハン飯』
モンハンワールド:アイスボーンにて登場した料理。ライスは記憶にある料理を出来る限り再現した。作者はとあるYouTubeチャンネルの再現した様子を見て書いた。

『ローストビーフ』
ランプ肉:4kg
塩胡椒
サラダ油:150cc
玉ねぎ:150g
にんじん:150g
セロリ:150g
にんにく:3片
ブーケガルニ
白ワイン:400cc
フォンドヴォー:1000cc

『イタリア風の魚介トマトスープ』
玉ねぎ:400g
にんじん:200g
トマト:2個
イカ:2匹
ムール貝:10個
ブーケガルニ
オマール海老:1尾
ブイヨン:2000cc
トマトピューレ:1000cc
塩胡椒
砂糖
バター
オリーブオイル

『巨大パエリア』
米:1升5合
パエリアフォン:1升5合
玉ねぎ:2個
パプリカ赤:2個
パプリカ緑:2個
ムール貝:10個
海老:10匹
オリーブオイル:100cc
塩胡椒

『チキンとガーリックシュリンプの串焼き』
・チキン手羽先
手羽元:10本
カタカタチキンパウダー:適量

塩胡椒
・ガーリックシュリンプ
海老:10個
にんにくみじん切り
白ワイン
オリーブオイル
レモン汁
パセリアッシュ
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