グルメウマチューバー:ライスシャワー   作:ちいさな魔女

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異世界食堂がYouTubeで限定配信されているのを見まして、是非こちらでもクロスさせたいと思いました!

今回のお客様は、スイープトウショウとキタサンブラックです。

因みに、考えてるカップリングは以下の通りです
フラウンス:セイウンスカイ✕ニシノフラワー
クリザリ:シンボリクリスエス✕シーザリオ
キタサンハーレム:キタサンブラック✕スイープトウショウ、アーモンドアイ、ラッキーライラック(増えるかも?)


番外編:魔法少女とお祭り娘の異世界食堂

スイープトウショウ。トレセン学園でも一際目立つワガママウマ娘であり、常日頃から魔法の研究を続けている。

 

他人に指図されることを極端に嫌い、少しでも気に入らない事があると「ヤダヤダ!!」と癇癪を起こして腕を振り回し地団駄を踏む激しい気性の持ち主。教官や教師など目上が相手だろうと敬語を使わない、宿題は基本的にやらない、やってきたとしても気分によっては提出しないなど、(ウマ娘としては珍しくもないが)どこまでも我が道を行くタイプ。

 

その「ワガママ」っぷりは彼女なりの考えと行動指針に基づき、究極的には「レースの魔法」という目標に向かって邁進するためのものであり、扱いづらい態度もそうした背景を知ろうともせずに常識と規範を押し付けてくる「大人が考える“正しさ”」に対しての反発である。

 

そんな彼女は最近、トレセン学園でよく見るワガママな問題ぶりは、段々と鳴りを潜めていた。ワガママな時はあるが、その頻度は減ったと言ってもいい。

 

スイープに頭を悩ませるフジキセキどころか、シンボリルドルフでさえも驚く程だ。

 

一つ分かっているのは、七日に一度の土曜日に、スイープは何故か絶対に休む。トレーナーの意向や学園の行事に関係なく、絶対に土曜日だけは休むのだ。誰も分からない。何故土曜日なのか。どうしてその日は休むのか。

 

そしてその日、偶然なのか、運命が導いたのか、その日は一人だけ同行者が居た。

 

これは、とあるしあわせの青い薔薇に出会い、運命が変わった二人のウマ娘が、七日に一度だけ現れる『異世界食堂』に赴く、物語である。

 

―――――――――――――――――――――――

 

秋の始まりを告げる季節。世間ではお祭りが開かれる時期だ。

 

スイープは綺麗に整えた私服に着替え、財布にレースの賞金をたくさん入れて、早足で向かっていた。

 

スイープ「〜♪(One IN A Billion)」

 

今回はご機嫌な様子だ。何故なら今日は、楽しみにしている日だからだ。

 

スイープ(小さい頃、グランマが教えてくれた異世界食堂!彼処にまた行けるなんて思わなかったわ!)

 

全ては、スイープが小さい頃、幼稚園児だった頃に祖母と共にとある不思議な世界へ訪れた事を思い出した頃からだった。朧げにしか覚えていなかったが、グランマに案内された其処は、美味しい料理を食べられる素敵な場所である事、そして扉には『ねこや』と書かれた猫が描かれている事だった。

 

遠い過去の記憶であったものの、寮で目を覚ました時にふと思い出した。記憶を頼りに探したものの、其処には扉は存在しなかった。しかし、スイープは毎日訪れて、扉を捜す。そして、土曜日の昼頃に、見つけた。その扉を。

 

その扉を見つけた瞬間、スイープは扉のドアノブを掴み、扉を開けた。

 

其処で見たのは、スイープが夢にまで見た魔法の世界の人々、魔族、魔物、妖精、そしてエルフといった、異世界食堂の光景だった。其処で働く二人のウェイトレスに案内され、スイープの事を覚えていた店主からサービスでハンバーグステーキをご馳走してもらった。そして、其処で出会った妖精の女王やハーフエルフ、大賢者とも出会い、魔法を教わったのだ。そして、デザートにプリンアラモードとクレープを食べた。幸いにもお金は持ってた為、デザート代を支払って店を後にした。

 

それからというもの、スイープは土曜日には必ず異世界食堂へ食事と魔法の練習をしに行くのだ。

 

スイープ「ふふっ!」

 

スイープが駆け足になろうとした、その時だった。

 

???「あれ?スイープさん?」

 

スイープに誰かが声を掛ける。

 

スイープ「ん?何よ、キタサンじゃない」

 

それは、スイープのやる事にいつも付き合ってくれる、『学園のお助けキタちゃん』で知られるお祭り娘、キタサンブラックであった。

 

スイープ「今話しかけないでくれる?アタシは今、急いでいるのよ!」

 

キタサン「そうなの?でもスイープさん!アタシ、手伝える事があれば手伝うよ!アタシ、スイープさんの力になりたいからね!」

 

スイープ「うーん……分かったわよ。これからある所に行くけど、絶対に誰にも言うんじゃないわよ!これはただ遊びに行く訳じゃないんだから!」

 

キタサン「う、うん。スイープさんが真剣なのは知ってるからね。アタシもスイープさんの力になりたいから!」

 

スイープ「そう……なら、最後までとことん付き合いなさい!行くわよキタサン!」

 

キタサン「うん!スイープさん!」

 

2人は走る。ウマ娘専用レーンが敷かれた道路を走り、目的の場所へ向かう。

 

其処は、学園から数百メートルも離れた廃墟の小屋に現れていた。グランマとスイープが嘗て訪れ、そしてスイープが定期的に訪れる、1週間に一度、土曜日だけに現れる扉。

 

『異世界食堂』への入り口、『洋食のねこや』の扉である。

 

キタサン「この小屋……確か廃墟だったよね?こんな扉あったっけ?」

 

スイープ「そうよ。此処が魔法の扉、『異世界食堂』の入り口よ!さあ、入るわよ!」

 

キタサン「あっ!待って!」

 

キタサンの手を握って引っ張り、スイープはドアノブに手を掛けて捻り、扉を開ける。

 

扉を開けた瞬間、開閉を知らせるベルが鳴り響く。

 

――――――――――――――――――――――

 

アレッタ「いらっしゃいませ!あっ、スイープさん。また来てくれたんですね」

 

クロ『いらっしゃいませ』

 

店主「いらっしゃい。おっ、また来てくれたんだな。スイーピーちゃん」

 

三人の男女が出迎える。頭に角を生やす金髪のウェイトレスと、黒いロングヘアーのエルフ?の女性、そして店主であるコックの男性だ。

 

キタサン「えっ?今、頭の中に声が?」

 

スイープ「気にしないで頂戴。すぐに慣れるわよ」

 

店には見たことのない人達、人型の魔物達が食事をしている。頭の中に声が響く事に驚くキタサンだが、スイープが収めた。

 

スイープ「来たわよ。それと、今回は一緒にキタサンも居るわ」

 

キタサン「は、初めまして!キタサンブラックです!」

 

キタサンは挨拶をする。すると、店主は驚いた顔を一瞬見せる。

 

店主「っ!なる程……分かったよ」

 

アレッタ「空いている、お好きな席へどうぞ」

 

2人は空いてる席に移動し、向かい合う形で椅子に座る。

 

キタサン「す、スイープさん……ここって?」

 

スイープ「ここは異世界食堂よ。アタシは七日に一度、此処で食事をしながら、此処の魔法を習いに来てるの」

 

キタサン「えっ?異世界?でも、此処は日本の食堂に見えるけど……見たことない人達ばかりだ………」

 

スイープ「此処、アタシの知ってる日本じゃ無いらしいわよ?ウマ娘は居なくて、代わりに『馬』っていう生き物が居るらしいのよ」

 

キタサン「う、馬?馬ってなんだろ?」

 

スイープ「なんかアタシ達が動物みたいになった生き物らしいわよ」

 

そして、角を生やした魔族の少女アレッタが、氷水を持って来た。

 

アレッタ「こちら、お絞りとレモン水、そしてメニューになります」

 

キタサン「あ、ありがとうございます」

 

2人はコップを手に取り、水を飲み始める。キタサンは水を飲み終えた後、メニューを確認して料理を確認する。

 

スイープ「ねぇアレッタ。注文良いかしら?」

 

アレッタ「はい。何に致しますか?」

 

スイープ「決まってるわ!フルーツグラタンとモンブランよ!」

 

アレッタ「はい!フルーツグラタンとモンブランですね!」

 

キタサン「あっ!待ってください!アタシは……えっと……」

 

キタサンは周りを見渡す。すると、とある光景が映った。

 

ライオネル「カツ丼お代わり!!」

 

ガガンポ「オムライス、オ代ワリ」

 

リムル「俺もカツ丼頼む」

 

ミリム「オムライス大盛り、お代わりなのだー!」

 

クロ『かしこまりました』

 

ライオンの獣人に見える魔族と、リザードマンの2人が食べている光景を見たキタサン。更にその相席では、青髪の中性的な存在と、ツインテールの少女が2人の魔物と同じ物を食べている。その時、キタサンの中で注文する料理が決まった。

 

キタサン「あの、カツ丼とオムライス、大盛り、いえ、特盛でお願いします!」

 

アレッタ「はーい!フルーツグラタンとモンブラン、特盛カツ丼と特盛オムライス、承りましたー!」

 

店主「あいよ!」

 

厨房から、店主が了承の声を上げる。

 

アレッタが「では、失礼します」とメニューを回収し、その場を後にする。

 

すると、別の来客が訪れる。

 

クロ『いらっしゃいませ』

 

ヴィクトリア「うん、来た」

 

それは、この店ではプリンアラモードという渾名で通っている公国の姫、ヴィクトリアであった。

 

スイープ「あっ!プリンアラモード!」

 

キタサン「えっ?」

 

ヴィクトリア「うん。モンブランも、来てくれて嬉しい」

 

キタサン「えっ?えっと……」

 

キタサンの困惑を背景に、ヴィクトリアは2人と同じテーブルの椅子に座る。

 

スイープ「また魔法を教えてもらいたいの。この前言ってた、異世界食堂の扉を土曜日にいつでも呼び出せる魔法、教えてもらえる?」

 

ヴィクトリア「覚えててくれて嬉しい。私も教える」

 

キタサン「あ、あの、二人とも………さっき、食べ物の名前で呼びあってたよね?どうして食べ物の名前て呼び合うの?」

 

キタサンは、先程2人が食べ物の名前で呼びあってる事に驚いていた。当然の疑問である。

 

ヴィクトリア「初めまして。私はサマナーク公国皇女、ヴィクトリア・サマナーク。ここでは、プリンアラモードの渾名で通っている」

 

スイープ「アタシはモンブランで通ってるわよ。ここじゃ、それぞれの大好物のあだ名で呼び合うのよ。さっきキタサンが見た2人は、カツ丼やオムライスで通ってるわよ。だから、キタサンもここじゃ遠慮なく食べ物の渾名で呼んで良いわよ」

 

キタサン「成る程……分かったよスイープさ……あいや、モンブランさん!」

 

スイープ「いや……キタサンだけは普通に呼んで良いわよ…」

 

ヴィクトリア「ふふっ。二人とも、楽しそう」

 

そして、数分後。

 

アレッタ「お待たせしました。カツ丼とオムライスです!」

 

クロ『フルーツグラタンとモンブランです』

 

アレッタがお盆に乗せて運んできた器は二つ。一つは三つ葉が上に乗り、卵を被ったカツと米、そして玉ねぎがボリューミーな量のカツ丼。もう一つは、シンプルかつ美味しそうな香りが漂い、赤いケチャップが波を描くように掛けられたオムライスであった。どちらも成人男性が食べる量の3倍はありそうな量だ。見た目だけなら、ライオネルやガガンポが食べてる量より遥かに多い。

 

クロが運んできたのは、オレンジやキウイフルーツ、パイナップルが入った温かいグラタンであった。更にその隣に、クラシックで求道的で、日本の“侘びさび”を思わせる風情があるモンブランが並ぶ。

 

スイープ「来た来た!これを待ってたのよ!」

 

キタサン「凄い……何処にでもある料理なのに、こんなに美味しそう!」

 

スイープは待ってましたと言わんばかりに、フルーツグラタンを見た途端に目を輝かせる。キタサンも、シンプルな日本食にも関わらずより美味しそうに見えた。

 

フラン「師匠、ここのカレー、美味しかった」

 

師匠『ああっ、俺は食えないけど、フランが満足出来て良かったよ。また来ようぜ』

 

その隣を、猫耳に尻尾を生やす少女が通り、その背中には大剣を背負っている。2人は支払いを済ませた後に扉を開けて去っていった。そんな2人を見守りつつ、キタサンとスイープは食事を始める。

 

スイープ「ハムッ……んん♡堪らないわ♡」

 

カスタードソースが口の中で溶けて、酸味の効いたオレンジやキウイフルーツ、パイナップルと咀嚼する度に絡み合う。器に塗られたバターがグラタンと共に絡み合い、舌の上で踊る。喉を通る感触がスイープを魅了する。モンブランも、ゴロッとした栗の渋皮煮も印象的。黒糖入りメレンゲやきび砂糖入りクリームは深みのある甘さで、すっとキレよく引いていき、口の中を支配していく。

 

キタサン「ハムッ………シャクシャク……モグモグ……お、美味しい!しっかり焼いた卵と厚みのあるカツとホクホクなご飯、玉ねぎや三つ葉がアクセントになってて、シンプルながら美味しいよ!」

 

キタサンはカツ丼を早いペースで平らげていく。そして、オムライスも食べ始めると、柔らかな卵とケチャップやトマトソースで彩られたご飯の食感と味わいで口の中が満たされる。カツ丼とは違ったペースで平らげていき、軈て二つの皿はあっという間に無くなった。

 

キタサン「カツ丼とオムライス、お代わりお願いします!」

 

クロ『かしこまりました』

 

スイープ「キタサン早っ!?」

 

ヴィクトリア「カツ丼とオムライスもびっくりの早さ……」

 

キタサンはお代わりを注文した。

 

アニス「ん〜!やっぱり生姜焼き定食は美味しい!」

 

ユフィ「ストロベリーパフェ……こんなに美味とは!ここが、アニスの元いた世界の料理なんですね」

 

金髪の元気溌剌な少女は生姜焼き定食を食べ、可憐な銀髪の少女はパフェを食べていた。

 

イレイナ「マスター。美味しかったですよ」

 

店主「はい、ありがとうございます」

 

一人の魔女が、店主に挨拶をした。

 

そんな光景を2人は見ながら、ヴィクトリアと話を続ける。

 

ヴィクトリア「うん。それで魔法陣の完成。後はそれを、壁や地面に貼れば扉を出現させられる」

 

スイープ「やったわ!ありがとうヴィクトリア!」

 

キタサン「良かったねスイープさん!それに、ヴィクトリアさんも色々教えてくれて、ありがとうございます!」

 

スイープは紙に魔法陣を描いており、これで土曜日になればいつでも扉を呼び出せるようになった。キタサンも、公国でヴィクトリアが何をしてるのかを色々聞いた。キタサンもヴィクトリアにウマ娘やトレセン学園、そして友達の事も話した。

 

お互いに充実した時を過ごし、スイープとキタサンはそろそろ帰る事に。

 

――――――――――――――――――――――――

 

支払いを済ませ、扉から出て来た2人。

 

アレッタ&クロ「ありがとうございました!」『ありがとうございました』

 

そして、2人が扉を閉めた後、扉は半透明になった後に消えた。

 

スイープ「あの店は七日に一度、土曜日だけに行けるわ」

 

キタサン「そうなんだ。でも、ヴィクトリアさんから魔法陣を教わったから、いつでも行けるね!アタシ、土曜日には必ず予定を空けるから、また2人で行こうね!」

 

スイープ「当たり前よ!キタサンはアタシの、使い魔なんだから!」

 

こうして、ウキウキな気分のままその場から走り去る2人。美味しい料理を堪能し、異世界人とも交流した2人は、晴れやかな顔をしており、また来たいという思いを胸に抱いていた。

 

しかし、2人は知らなかった。この出来事を切っ掛けに、多くのウマ娘やこの世界の人々が、この異世界食堂へ赴くようになると。




キャラの解釈違いがある事は甘んじて受け入れます。

因みに、本作で考えてる番外編では異世界食堂を舞台とし、ウマ✕ウマのクロスを出したいと思います。また、他のキャラ達も定期的に異世界食堂へ招きたいと思います。

さて、背景に出たキャラ達のクロス作品は、以下の通りです。

『クロス作品』
・転生したらスライムだった件:リムル=テンペスト、ミリム・ナーヴァ
・転生したら剣でした:フラン&師匠
・魔女の旅々:イレイナ
・転生王女と天才令嬢の魔法革命:アニスフィア・ウィン・パレッティア&ユフィリア・フェズ・パレッティア
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