遂に始まった運命大戦。俺が参加したため参加者は奇跡,無双,万化,標,禁忌,零,時の運命者+俺の8人による勝ち抜き戦となった。
初戦でアキナ後輩がピンク髪のヘソ出しお姉さんを倒し、次戦でタイゾウさんがアイドルを打ち倒し、アキナ後輩とタイゾウさんによる2回戦は何とアキナ後輩が勝ち上がった。防御系トリガーの一切を抜く選択には見ていた誰もが驚愕した。
そしてハゲが零に倒され(ブラックアウト一同ガッツポーズ)、遂に俺の番が回ってきた。
相手は『時の運命者』なるカードを有する男(?)で、厚底シューズ+大きめな黒のフード付きパーカーに狐面というかなり奇怪なナリをしていた。あの格好で昼間も練り歩いているのだろうか。それとも夜になったら仮面を付けているのだろうか。どっちにしろ面白い生き方をしてるなと失礼ながら思ってしまった。
「えっと・・・よろしく、お願いします・・・」
あまりにもアレな格好だったため情報収集も兼ねて挨拶をしてみるが、反応は無かった。聞こえていなかったのかと思うぐらいガン無視だった。そんなにファイトに集中したいのだろうか。・・・まぁ倒したら分かるか。
「「・・・・・・スタンドアップ、ヴァンガード!」」
「『号笛の奏者 ビルニスタ』」
「『変化の始まり 倉田ましろ』」
「私のターン。『愛琴の奏者 アドルファス』にライド。ターンエンド」
「俺のターン。『夏空のハーモニー 倉田ましろ』にライド。スキル発動、1枚ドロー。そして山札からグレード1の楽曲『Daylight-デイライト-』を手札に加え、プレイ。山札の上1枚を公開し手札に。トリガーだったので倉田のパワー+5000。倉田でヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
「ダメージチェック、クリティカルトリガー。倉田のクリティカル+1、パワー+10000」
「っ・・・・・・・・・」
時の運命者 ダメージ0→2。
「ターンエンド」
「私のターン。『麗弦の奏者 エルジェニア』にライド。スキルにより2枚ドローし、1枚捨てる。ペインキラーを2枚コール。エルジェニアでアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック、ドロートリガー」
ショウマ ダメージ0→1。
「ペインキラーでアタック!」
「ガード」
「・・・ターンエンド」
「俺のターン。『特別な自分 倉田ましろ』にライド。山札の上から7枚見て、『Daylight-デイライト-』を手札に加え、プレイ。トリガーだったので倉田のパワー+5000。
『気品満ちる英才 八潮瑠唯』(G2右上R)をコール。スキル発動。楽曲をサーチし、捨てて自身のパワー+5000。
『輝く光彩 桐ヶ谷透子』(G2左上R)をコール。
八潮さんでヴァンガードにアタック。ソウルブラスト1し、手札からトリガーを公開することでドロップから楽曲を1枚手札に加える」
「ガード!」
「倉田でヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
「ドライブチェック、クリティカルトリガー。倉田のクリティカル+1、桐ヶ谷さんのパワー+10000」
「ダメージチェック、ノートリガー」
時の運命者 ダメージ2→4。
「桐ヶ谷さんでヴァンガードにアタック」
「ノーガード。ダメージチェック、ドロートリガー」
時の運命者 ダメージ4→5。
「・・・・・ねぇ」
俺が声をかけると、盤面に集中していた狐面が顔を上げた。どうやら今度は聞いてくれるみたいだ。
「ねぇ。俺のトリガー率って知ってるでしょ?」
「・・・」
「・・・どうしてガードしないの?」
俺は生まれてから今までドライブチェックで狙いを外したことが1度も無い。デラックスで、事前に並びを公開してファイトした時も、事前の並びを捻じ曲げ衆目の前でトリガーを出した。あの人形が言っていた通りオカルトパワーのような何かがこのデッキにはあるのだと思う。
そういうワケなので、次のターンで恐らくオーバートリガーが出る。多分、メイビー。
そして勝つためにはソレを想定し、6ターン目までに可能な限りダメージは抑えるべきなのだが、時の運命者は躊躇なくガードを緩めた。察しはつくが念のために聞いてみると、時の運命者は躊躇無く叫んだ。
「・・・・そんなの、勝つために決まってるでしょ!!!」
「・・・・・・」
「決意の翼、未来よりここに!!!『時の運命者 リィエル=アモルタ』にライド!!!」
1ターンで4点ヒールの俺に勝ちきることはまず不可能だ。なので5ターン目に完全ガードが無いと防ぎ切れないと考え、早めにダメージを受けて手札を増やしたかったらしい。増えた手札を4ターン目に集中させ5ターン目の勢いも削ぎたいようだが、さぁどうなる。
「『サルヴァール・ドラゴン』(G3左右R)を2体,そして『ユユリア』(G1中央R)をコール!サルヴァールでヴァンガードにアタック!」
「ガード」
「リィエル=アモルタでヴァンガードにアタック!!スキル発動!サルヴァールをバインドし同名のカードをコール!」
「ノーガード」
「ツインドライブ・・・・・・」
時の運命者は山札の上に手を置き、一呼吸を置いた。
そして。
「ゲット!!!オーバートリガー!!!リィエル=アモルタのパワー+1億!更に前列のリアガード全てがドライブチェックを得る!!!セカンドチェック、クリティカルトリガー!!!リィエル=アモルタのクリティカル+1、サルヴァールのパワー+1000!!!」
やっば。
「アナタの弱点はトリガーを出しすぎてリアガードと完全ガードが少ないところ。アナタは今、十分な完全ガードを持っていない。違う?」
「っ・・・・・・ダメージチェック、ドロートリガー。ダメージチェック、ドロートリガー」
ショウマ ダメージ1→3。
「サルヴァールでアタック!」
「ノーガード!」
「ファーストチェック、クリティカルトリガー!サルヴァールのクリティカル+1、もう1体のサルヴァールのパワー+1000!」
ショウマ ダメージ3→5。
「ペインキラーのブースト、サルヴァールでアタック!」
「ノーガード」
「ファーストチェック、クリティカルトリガー!!!サルヴァールのクリティカル+1、パワープラス10000!セカンドチェック、クリティカルトリガー!!!サルヴァールのクリティカル+1、パワー+10000!」
「ダメージチェック、ヒールトリガー×3!!!ダメージ回復」
ショウマ ダメージ5→5。
「ターンエンド」
これで時の運命者の手札は10枚以上。対して俺の手札は7枚。倉田は防御寄りの効果なので恐らくのこのターンでは勝ちきれない。そして次のターンには十中八九ディバインスキルが飛んでくる。
こんな状況に、俺は思わず呟いてしまった。
「・・・本気で、勝つ気なんだ」
インチキトリガー野郎にここまで食い下がるのはライカさん以来じゃなかろうか。何だか嬉しくなってしまった。
「俺のターン、スタンドアンドドロー!」