「ねぇ。Morfonicaの歌って聞いたことある?」
「・・・何の話だ」
絶望少年にしては色々と話を聞いてくれる呼続スオウ君は、やはりちゃんと聞き返してくれた。
「いいから。聞いたことある?」
「・・・・・・無い」
「そっか。じゃあ後で聞いてみて。俺のターン、『不完全なメタモルフォーゼ 倉田ましろ』にライド。
そして『きょうもMerry go rounD』をプレイ。山札から『咲かない蕾 "forte" 二葉つくし』(G2左下R)をコール。更に『虚想世界のディゾナンス "forte" 倉田ましろ』(G3V)にスペリオルライド!!!
更に手札から、『天才故の孤独 "forte" 広町七海』(G1右下R),『胡蝶之夢 "forte" 八潮瑠唯』(G2右R),『一人分の足跡 "forte" 桐ヶ谷透子』(G2左R)をコール!
倉田の効果で全員のパワーは+5000され後列からもアタックが可能となる」
「っ」
「倉田でヴァンガードにアタック。『きょうもMerry go rounD』の効果発動。手札からトリガーをソウルに入れ、トリプルドライブを得る」
「完全ガード」
「トリプルドライブ。ファーストチェック、フロントトリガー。前列のパワー+10000。セカンドチェック、フロントトリガー、前列のパワー+10000。サードチェック、クリティカルトリガー。八潮さんのクリティカル+1、パワー+10000」
オーバートリガーは出なかった。どうやら次のターンが勝負らしい。
「このターンにトリガーを発動しているため二葉さんのパワーは+10000!二葉さんでアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック、ノートリガー」
呼続スオウ ダメージ2→3。
「広町さんでアタック!スキル発動、ソウルのトリガー1枚をソウルブラストしパワー+5000!」
「ガード」
「桐ヶ谷さんでアタック!」
「ノーガード」
呼続スオウ ダメージ3→4。
「八潮さんでアタック!スキルにより、アタック時パワー+5000!」
「完全ガード」
「ターンエンド」
これでスオウ君はダメージ4。手札は5枚以下。これが恐らくスオウ君の・・・。
「ねぇスオウ君。俺の世界には何も要らないって言ってたけど、どういうこと?何かあったの?それとも、何があったのかも覚えてないかんじ?」
「・・・・・・」
「そんなにこの世界は嫌?」
「うるさい・・・」
「じゃあ最後に。圧倒的な敗北を経験しても、スオウ君は何も思わないのかな?」
「っ」
「あっ動揺した」
「ファイナルターン!!!ペルソナライド、ブラグドマイヤー!!!!」
「持ってるんだ・・・」
「アルウィム(G1左下R中央R)を2体コール!アルウィムのブースト、ブラグドマイヤーでアタック!スキルによりリアガードをバインド。ディバインスキル、発現。相手ヴァンガードの効果を無効にし、クリティカル+1」
「ノーガード」
「ツインドライブ。ファーストチェック、クリティカルトリガー。ブラグドマイヤーのクリティカル+1、ファルクラシアのパワー+10000!セカンドチェック、ノートリガー」
「ダメージチェック、ヒールトリガー×3」
ショウマ ダメージ3→6→3。
「アルウィムのブースト、ザムーグでアタック。スキルでクリティカル+1、パワー+5000」
「ノーガード。ダメージチェック、ヒールトリガー」
ショウマ ダメージ3→4→3。
「アルウィムのブースト、ファルクラシアでヴァンガードにアタック!」
「ガード」
「ターンエンド」
これでスオウ君のターンは終わり。ヒールトリガーは使い切ったけど、これで手札は潤沢なまま。次のターンでは完全ガードが使える。後は気兼ねなく倒すだけ。
「・・・・・・ごめんね。今日はちょっと本気だから」
「・・・・・・」
「ファイナルターン。ペルソナライド、『虚想世界のディゾナンス "forte" 倉田ましろ』。スキルにより後列もペルソナライドのパワー上昇を得る。
『きょうもMerry go rounD』をプレイ。山札から二葉さんをコール。
自身のスキルによりドロップから桐ヶ谷さんをコール。
終わりだよ。倉田でヴァンガードにアタック。色々あってトリプルドライブを得る」
「完全ガード!!!」
「ドライブチェック、オーバートリガー。二葉さんのパワー+1億、広町さんのパワー+1億。セカンドチェック、クリティカルトリガー。八瀬さんのクリティカル+1、パワー+10000。サードチェック、クリティカルトリガー。桐ヶ谷さんのクリティカル+1、パワー+10000」
これで桐ヶ谷さんと八瀬さんの攻撃をスオウ君は受けられない。ただ広町さんと二葉さんのパワーは1億。両方受ければスオウ君の負け。完全ガード3枚要求。
インチキ野郎のクソゲー盤面すぎて泣いた。
「八潮さんでアタック」
「完全ガード!!!」
「桐ヶ谷さんでアタック」
「ガード、インターセプト!!!」
これでスオウ君の手札は0。ヒールトリガー1枚でスオウ君は生き残ることができるが、さぁどうなる。
「二葉さんでアタック」
「ノーガード。ダメージチェック、ノートリガー」
呼続スオウ ダメージ4→5。
「広町さんでアタック」
「ノーガード。ダメージチェック、、、ノー、トリガー」
呼続スオウ ダメージ5→6。
「勝者、伊勢木ショウマ!!!」
「スオウ・・・・・・!!!」
敗北後。フラッと夜闇に消えようとしていた呼続スオウの背後から、明導アキナが呼び止めた。
「スオウ、惜しかったな!カッコ良かったぞ!!」
「・・・」
スオウは振り返らなかった。しかしアキナ後輩は構わず、声をかけ続けた。このまま逃がしたら二度と会えないんじゃないかという予感がアキナ後輩にはあったのである。
「俺、絶対勝ちたいんだ!!!デッキ作成とか、色々手伝ってくれるか?!」
「・・・」
「なぁスオウ!!!」
アキナ後輩がスオウの前に回り込むと、スオウの目から涙が流れていた。
「・・・・・・・・・!?」
「・・・・・・思い、出したんだ」
事故で両親を失い、過去を忘れ零の世界を生きてきた呼続スオウ。彼はショウマとのファイトの途中で、『ヴァンガードが好きで、親にヴァンガードで褒められることが好きだった自分自身』を思い出していた。
「勝ちたかった・・・。最強に勝って、俺は」
「・・・」
「・・・俺の代わりに、お前が勝て。明導アキナ」
「・・・・・・・・・おう!!!!」