「ねえ、お名前はどうしよっか。」
彼女はふと呟いた。
今まで散々聞かされたが、彼女達は中々に決め倦ねるているようだった。この問題に私が立ち入っていいものかといつもの抵抗を見せたが、彼女は私の抵抗を「大丈夫よ。」と返した。絶対に伝わっていないと嘆いても、当たり前のように彼女には伝わらない。
この病室には今、彼女と私の2人きりだった。
彼がこの場に居らずに考えてもいいのかとも思った。
「彼と話してもいいのが中々に見つからないの。そろそろ産まれるじゃない?だから、できるだけ早く決めておかなくっちゃと思ったの。」
確かに半年以上も悩んで決まってない。そろそろ出産予定日も近いらしい彼女は産まれるまでに決めておきたいのだろう。彼と2人で真剣に考えてもいいのが思い浮かばなかったと言う彼女は、そこで私を頼ったのだろう。
しかし、私が意見を言うことは無かった。言えなかったとも言える。考えはするものの1つの案として出すことは一切無かった。どの案にも彼女の思いがあるが私は肯定も否定もしなかった。彼女は私がこうするのを分かっていたからか、1人で呟きとも言えるような感じで喋り、私に語りかける感じでも喋っていた。
今日も彼が来た。彼が来ても彼女は名前を考えていた。
私を交えて?彼女らはいつもの名前決めを行った。
私が死ぬ9日前には彼女らで名前を決めることはできなかった。
今になって思い返すと、私の意思は彼女には伝わっていた。どれだけ顔を見られなかったとしても彼女は把握できるのだと思った。それだけに私は死にたくなかった。
どれだけ優れた知性があってもこんな死に際に分かるんじゃ意味ないと嘆かざるを得なかった。
私が死ぬ9日前は私にとっての……。
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私が死ぬ8日前は、1人だった。誰かが側にいてくれていたが誰かを思うほど余裕は無かった。
暗かった。痛かった。辛かった。
マイナスな言葉しか出てこない。誰も頼れない。誰も気付いてくれない。いや、誰かは気付いてくれた。
私が辛いと分かると医者を呼んでくれたのだろう。
2日間私は苦しめられたが、治すことができた。
この苦しみは前に一度味わった。いや、前よりも悪化していた。しかし、誰かが直ぐに医者を呼ぶ判断のおかげで私の苦しみ長くは続かなかった。
私が死ぬ7日前は、誰かに感謝していた。誰かを今よりもっと好きになった。
あの、感覚がほとんど無くなっていき苦しみのみが与えられる中、医者を呼んだのかも憶測でしか無いが、私の異変に気付いてくれた誰かには心当たりがあった。
100%とは言わないので私は誰かと表現しているが、99%で誰かが誰であるかが分かっている。
私にとって一番大切な人を私は思い浮かべていた。
私と一緒に▓んだあなた。