不動遊星の初体験を奪いたい   作:うおのめちゃん

37 / 37
36話 可能性の先にあるもの

 アーククレイドルの内部を、四台のDホイールが疾走していた。

 無機質な通路。壁面を走る無数の光。規則正しく明滅する電子信号。

 その中を先頭を走る遊星に続き、謎のD・ホイーラー、綴、テイルが駆け抜けていく。

 しばらくして、遊星が口を開いた。

 

「そういえば、あんた。どうしてここの仕組みを知っている?スキャンしたからといって、なぜこの場所の構造や仕組みにまで精通しているんだ?」

「……わからない」

 

 謎のD・ホイーラーは、僅かに沈黙してから答えた。

 

「わからないが……その答えは、この先にあるはずだ」

 

 そして、後ろを走る二人へ視線を向ける。

 

「綴、テイル。キミ達なら、その答えすらも観測したのだろうが……言わないことに意味があるのだろう。違うか?」

「ええ」

 

 綴が静かに答える。

 

「貴方が記憶を取り戻した、その瞬間。そこで貴方自身がどう判断するのか……それが重要なのよ」

「正確には観測したのは綴だけだけどな」

 

 テイルが横から口を挟む。

 

「おれは口頭でしか伝えられてない。けど――おれも、ここには見覚えがある気がしてるんだな、これが」

「……貴方の魂と融合している《創星神 tierra》が関わっているの?」

 

 綴の問いに、テイルは苦笑した。

 

「それがZ-ONEとどう関連しているかまでは、まだ記憶にないなあ」

 

 一瞬だけ、テイルの表情から軽さが消える。

 

「そもそも、ガキの頃から大人になるまでの記憶がないってのも、今じゃ相当不穏に思えるね」

 

 冗談めかした声音。

 だが、その言葉の奥には明確な警戒があった。

 

「前にも言ったが……おれが敵に回った時の覚悟はしてくれ」

「……おまえを《tierra》から解放する方法はないのか?」

「そう簡単にひっぺがせるんなら、わざわざ【エクゾディア】で封印したりしないだろ?そら、駄弁ってる時間も終わりだ!」

 

 前方に光が見えてきた。暗い通路の先。出口だ。

 

「覚悟を決めないといけないわ……全員ね」

「着いたぞ!」

 

 謎のD・ホイーラーがブレーキを踏み込んだ。

 四台のDホイールが一斉に停車する。

 そこは――広大な空間だった。。

 中央には、天井を突き抜けるほど巨大な黒い柱がそびえ立っている。

 柱の表面を無数の電子信号が走り、青白い光が脈打っていた。

 まるで巨大な生命体の血管のようだった。

 そして、その足元。床の下では、途方もなく巨大な歯車が回転している。

 低い唸り。重い振動。その一つ一つが空間全体を震わせ、Dホイール越しに身体の奥まで響いてくる。

 

「これが……遊星ギアか」

 

 遊星達四人がDホイールを降りて周囲を見渡す。

 

「俺達の相手は、どこにいるんだ?」

「待って」

 

 綴が制した。

 その表情には、決意と――ほんの僅かな怯えがあった。

 

「僕が観測した“物語”では……」

 

 綴が謎のD・ホイーラーを見る。

 

「貴方の記憶は、ここで戻る」

「そして――“物語”の観測外だけど、おれもそうなる予感がある」

 

 テイルは自分の胸に手を当てた。

 

「記憶の保管を別々に分ける意味もないしな」

「……綴。それは、つまり……」

 

 その先を、遊星は口に出せなかった。敵になる。

 そう言葉にしてしまえば、今までの全てが壊れてしまう気がした。

 謎のD・ホイーラーにも、テイルにも、これまで何度も助けられてきた。

 

「……だが、それでも私は真実を知りたい」

「そんじゃ――どっかで見てるZ-ONEさんよ、手っ取り早くやってくれ!」

 

 その瞬間だった。

 地面から、虹色に輝く八つの小さな球体が浮かび上がった。

 八つの光はそれぞれ二人へ向かって飛翔する。

 謎のD・ホイーラーも、テイルも――避けなかった。

 光が二人の身体を包み込む。

 眩い輝き。そして――沈黙。

 やがて、光が消えた。

 

「全てを……」

 

 謎のD・ホイーラーが顔を上げる。

 

「全てを思い出した」

 

 その声は、これまでとは違っていた。

 

「私に課せられた、使命の全てを」

「おれも、だ」

 

 テイルが続ける。

 だが――その声音には、どこか違和感があった。

 いつもの飄々とした軽さがない。

 まるで、自分ではない誰かが、同じ身体の中で目を覚ましたような。

 

「けど、自己紹介はあんたが先でいいぜ」

「二人とも、大丈夫なのか……?」

 

 遊星が尋ねる。

 

「それに、使命って……?」

 

 謎のD・ホイーラーは答えなかった。

 ただ、ゆっくりと手を上げる。赤いサングラスへと指をかけ――外した。

 隠されていた素顔が、露わになる。

 その瞬間。遊星の目が見開かれた。

 知っている。忘れるはずがない。共に戦った。笑い合った。何度も背中を預けた。

 そして――仲間だった。

 

「遊星」

 

 男が静かに口を開く。

 

「綴」

 

 聞き慣れた声だった。

 何度も聞いた声。

 共に戦い、笑い、支え合った――仲間の声。

 

「キミ達と闘うべき相手は……ボクだ!」

「ブルーノ……おまえだったのか!?」

 

 そこに立っていたのは、紛れもなくブルーノだった。

 しかし。その瞳に宿るものだけが、かつてとは違っていた。

 

「ボクの名前は――アンチノミー」

 

 過去を捨てた男の名を、彼は告げた。

 

「そして、遊星ギアを……このアーククレイドルを守る者」

 

 その隣で。テイルが、ゆっくりと顔を上げた。

 綴は、なぜか嫌な予感を覚えた。

 琥珀色の瞳。いつもの表情。いつもの身体。

 なのに――何かが違う。

 

「そして、おれ……」

 

 テイルが自分の胸へ手を当てる。

 その瞬間。琥珀色の瞳の奥で、何かが瞬いた。

 

「……いいや」

 

 口元が歪む。

 

「――“吾輩”は……」

 

 空気が変わった。

 ほんの一瞬前までそこにいた青年の気配が、まるで塗り潰されていく。

 姿勢が変わる。表情が変わる。そして――声が変わった。

 

「『旧人類殲滅機構』――《創星神 tierra》!」

 

 尊大で、傲慢。

 人間を同じ地平から見ていない者の声音だった。

 琥珀色だった瞳は、いつしか禍々しい紅へと染まっている。

 

「同じく、このアーククレイドルを守る者」

 

 一拍。紅い瞳が綴を見据える。

 

「気軽に――ティエラと呼ぶがよい」

「テイル……!」

 

 綴が叫ぶ。

 だが、そこにいるのは彼の知るテイルではなかった。

 

「どうしたの……テイル!」

「なに、心配はいらん。吾輩が表に出ているだけで、奴が消滅したわけではない」

 

 自分の身体を、まるで借り物のように扱う。

 

「安心せよ。いわば――スリープモードというやつだ」

 

 そして紅い瞳が遊星へ向く。

 

「それよりも――遊星の方が戸惑いが大きいようだが?」

 

 綴は拳を握り締めた。

 分かっていた。この瞬間が来ることを。

 けれど、知っていることと、目の前で見ることは違う。

 仲間だった二人が。自分達と共に走ってきた二人が。

 今、敵として立っている。

 

「……アンチノミー、ティエラ……?」

 

 遊星の声に怒りが混じる。

 

「ふざけるな!おまえ達は俺達の仲間、ブルーノとテイルだ!」

「違う」

 

 アンチノミーは静かに首を振った。

 

「ボクはZ-ONEの仲間、アンチノミーだ。ここから先にキミ達を通すことは出来ない」

「やっぱり……その道を選択するのね、あなたは……」

「綴は知っていたのか!」

 

 遊星が振り返る。

 

「どうして今までそれを……!」

「遊星」

 

 綴は目を伏せた。

 

「貴方にそれを言ったところで、信じられないでしょう。もちろん、記憶を失っていたアンチノミー自身も」

 

 そして、静かに続けた。

 

「加えて、喋った時点でZ-ONEがどう動くか分からない。そんな不確定な賭けに、僕は出られなかった」

「……」

 

 遊星は何も言えなかった。

 綴も、それ以上は語らなかった。

 自分が観測した未来。

 そこに描かれていた結末。

 それを知っていたからこそ、彼はここまで沈黙してきた。

 

「ボクがキミ達の仲間になったのは、このアーククレイドルを呼び出し、ネオドミノシティを消滅させるため」

 

 アンチノミーの言葉が、遊星の胸を抉る。

 

「俺達を……騙していたと……」

「結果、そういうことになる」

「結果だと……!」

「キミ達を完全に信用させ、仲間となるため――ボクの、アンチノミーとしての記憶はZ-ONEによって消された。そして遊星。キミを守り、助けるという使命だけが、ボクの中に残された」

「それじゃあ……」

「ここに辿り着くまで、ボク自身、キミ達の味方だと思っていた」

 

 アンチノミーが一瞬だけ目を伏せる。

 

「5D'sの仲間として。そして綴やテイルの仲間として」

「……僕達の理想としては。ここでアンチノミー、貴方と衝突しないことを望んでいたのよ」

 

 一瞬。

 その瞳に、僅かな寂しさが宿った。

 

「けど……やはり、そうはならないのね」

「ハッ!」

 

 ティエラが鼻で笑った。

 

「今思えば、そんな理想――戯言でしかないと思うがね」

 

 その紅い瞳がアンチノミーへ向く。

 

「Z-ONEとの間にある絆を、アンチノミーは無視できんよ」

「……」

 

 アンチノミーは否定しなかった。

 むしろ、その言葉を受け入れるように静かに目を閉じる。

 

「キミ達は良く戦った。その力は、アーククレイドルを呼び出すための大いなる引き金となった。後は、ネオドミノシティの消滅と――」

「それに伴う愚か者共の殲滅、だな」

 

 ティエラが言葉を引き取った。

 

「アポリアが言っていただろう?」

 

 紅い瞳が笑う。

 

「破滅の未来は、人類が愚かな欲望を抱いたが故に起きたのだと。それを防ぐために、吾輩という神はここにいる!愚か者共を滅ぼし、未来を変える!」

「そんなこと、させないわ!」

 

 綴が前へ出る。

 その声には、もう迷いがなかった。

 

「遊星、覚悟を決めないとダメよ!」

「綴……」

「無駄だよ。キミ達はボク達を倒さない限り、遊星ギアを止めることも、太陽ギアへ辿り着くことも出来ない。キミ達に残された道は――ボク達と闘うことだ」

「やるしかないのか……!ブルーノ!テイル!」

「くどいな!」

 

 ティエラが一喝する。

 

「迷うな!」

 

 その姿には、もはやテイルの面影すら異質なものとして映っていた。

 

「それが英雄の在り方か?吾輩達に勝利しない限り、ネオドミノシティを救うことは出来ん!」

 

 そして、ティエラが笑う。

 

「だが――我等の使命は……」

「ここから先にキミ達を通さないこと」

 

 アンチノミーが引き継いだ。

 

「さあ戦え!遊星、綴!」

 

 遊星は目を閉じた。ほんの僅かな時間。そして――ゆっくりと目を開く。

 そこにあったのは、困惑ではなかった。決意だった。

 

「……そうだ。俺は仲間を、みんなを守らないといけないんだ!」

 

 ブルーノではなく。アンチノミーを見据える。

 

「アンチノミー、ティエラ!俺達はアーククレイドルを止める!誰であろうと、立ち塞がるなら――倒すまでだ!」

「そして破滅の未来を回避するわ!僕達、今を生きる人々の可能性で!」

「それでいい……」

 

 アンチノミーが微笑む。

 

「ボク達との闘いに迷っているようでは、キミ達は到底Z-ONEに勝てないからな……来い、遊星、綴!」

「人の可能性を――精々示してみるがよい!吾輩に見せてみよ!」

 

 四人が一斉にDホイールへ騎乗した。

 

「フィールド魔法――《スピード・ワールド2》、セット!」

『DUEL MODE ON』

 

 機械音声が響く。

 次の瞬間。

 空間そのものが、塗り替えられた。

 全てが光の粒となって消えていく。

 その代わりに現れたのは――無限の星々、漆黒の宇宙。

 その中心を、四台のDホイールが走る。

 

「これは……」

 

 遊星が息を呑む。

 

「キミ達の最期を飾るに相応しい、死のコースだ」

 

 巨大な惑星が、目の前で燃えている。

 赤黒い炎が大気を覆い、地表が崩壊していく。

 その遥か先。宇宙そのものを歪ませながら、巨大なブラックホールが存在していた。

 光さえも逃さない、漆黒の穴。

 

「あれが敗者を待つ場所だ」

「クークックック……!敗者はブラックホールに飲まれ、消えるのだ!」

 

 紅い瞳が、遊星と綴を射抜く。

 

「覚悟せよ、遊星、綴!」

「なんだと!?」

 

 遊星が驚愕する。

 

「どちらかが負け、消滅しない限り、この空間からは抜け出せないのね……」

 

 綴は周囲を見渡す。

 恐怖はある。足が竦みそうになる。

 けれど――もう退かない。

 アンチノミー。かつてブルーノだった男。

 ティエラ。かつてテイルだった身体に宿る、正体不明の神。

 彼らを倒さなければ、未来は救えない。

 綴はハンドルを握り締めた。

 

「……行きましょう、遊星」

「ああ!」

 

 アンチノミーがアクセルを踏み込む。

 

「さあ、いくぞ!不動遊星!」

 

 ティエラもまた、アクセルを踏み抜いた。

 

「湯上綴!」

 

 燃え盛る惑星。

 迫り来るブラックホール。

 その間を縫うように、四人のDホイールが疾走する。

 それぞれの想いを乗せて。

 

「「「「デュエルッ!!」」」」

 

 先攻を取ったのはアンチノミー。次いで遊星、ティエラ、綴の順となった。

 

「ボクのターン!」

 

アンチノミーSPC0→1

遊星SPC0→1

ティエラSPC0→1

綴SPC0→1

 

 手札を確認する。迷いはない。

 必要なカードを見極めた瞬間、アンチノミーは即座に動いた。

 

「ボクは、チューナーモンスター《TG スクリュー・サーペント》を召喚!」

 

 宇宙空間を切り裂くように、一体の機械海竜が出現する。

 鋼鉄の鱗が鈍い光を反射し、螺旋状の身体を捻りながら宙を泳ぐ。その姿は生物というより、機械と海獣を融合させた兵器そのものだった。

 

「さらに、自分フィールドのモンスターが「TG」のみの場合、《TG ドリル・フィッシュ》を手札から特殊召喚!」

 

 機械の魚が宇宙を泳ぐ。

 頭部に備えられた巨大なドリルが高速回転し、星々の間に無数の光の軌跡を描いた。

 

「チューナーと非チューナーが揃った……!」

 

 遊星が警戒を強める。

 

「ボクはレベル1の《ドリル・フィッシュ》にレベル4の《スクリュー・サーペント》をチューニング!」

 

 機械海竜が螺旋の光輪へと変わり、《ドリル・フィッシュ》が一条の光となる。

 二つの光が一直線に並び、五つの星が走り抜けた。

 

「リミッター解放、レベル5!レギュレーターオープン!オールクリアー!GO!シンクロ召喚!―――カモン! シンクロチューナー《TG スター・ガーディアン》!」

 

 爆ぜた光の奔流。

 その中心から、一体の人型機械が姿を現した。

 白銀を基調とした装甲。流線型のフォルム。

 そして、その姿には――アンチノミー自身を思わせる意匠が刻まれていた。

 右腕に装着されたユニットは、彼の愛機デルタ・イーグルを彷彿とさせる。

 

「自分をモチーフにしたモンスターとは、洒落ているな!」

 

 ティエラが愉快そうに嗤う。

 

「……もっとも、これは始まりにすぎんが」

 

 その言葉を意に介さず、アンチノミーは次のカードへ手を伸ばした。

 

「特殊召喚に成功した《スター・ガーディアン》の効果発動!墓地から《スクリュー・サーペント》を手札に加える。そして、《スター・ガーディアン》第二の効果!手札から「TG」モンスター1体を特殊召喚する!ボクは、サルベージした《スクリュー・サーペント》を特殊召喚!」

 

 再び機械海竜が姿を現す。

 

「特殊召喚した《スクリュー・サーペント》の効果発動!墓地に存在するレベル4以下の「TG」である《ドリル・フィッシュ》を復活させる!」

 

 海竜の周囲に渦が巻き起こる。

 その渦の中心から、再び機械の魚が飛び出した。

 

「またシンクロ召喚をするつもりね……」

「ボクは再びレベル1の《ドリル・フィッシュ》に、レベル4の《スクリュー・サーペント》をチューニング!」

 

 再び、二つの光が交わる。

 宇宙空間を白い閃光が貫いた。

 

「リミッター解放、レベル5!レギュレーターオープン!スラスターウォームアップ、OK! アップリンク、オールクリアー!―――GO!シンクロ召喚!カモン、《TG ハイパー・ライブラリアン》!」

 

 光の奔流が収束する。その中心から、一人の司書官が悠然と姿を現した。

 白を基調としたアカデミックドレス。眼鏡の奥で、鋭い瞳が光る。

 

《TG ハイパー・ライブラリアン》ATK2400

 

「シンクロチューナーとシンクロモンスター……!」

 

 遊星が息を呑む。

 

「来るのか!アクセルシンクロが!」

「残念だが――アクセルシンクロは終着点ではない。ただの通過点に過ぎない!……「TG」モンスターが存在することで、《TG ブースター・ラプトル》を特殊召喚!」

 

 機械の翼を広げ、ブースターを備えた原鳥類が飛翔する。

 

「さらに、場の《ライブラリアン》を対象に、手札のチューナーモンスター《TG ギア・ゾンビ》を特殊召喚!」

 

 歯車をまとった機械の死者が、虚空から這い出した。

 

「対象となった《ハイパー・ライブラリアン》の攻撃力は1000ポイントダウンする!」

 

《TG ハイパー・ライブラリアン》ATK2400→1400

 

「この展開は……!いけない!」

 

 先を読んだ綴の顔が強張る。

 

「レベル1の《ブースター・ラプトル》に、レベル1の《ギア・ゾンビ》をチューニング!」

 

 二体の機械が光となって交わる。

 

「リミッター解放、レベル2!レギュレーターオープン!ナビゲーション、オールクリアー!―――GO! シンクロ召喚!カモン!《TG レシプロ・ドラゴンフライ》!」

 

 機械仕掛けの蜻蛉が飛び出した。

 

「シンクロ召喚に成功したことで、《ハイパー・ライブラリアン》の効果発動、カードを1枚ドローする!」

「その効果にチェーンするわ!」

 

 綴がカードを掲げる。

 

「相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、手札を1枚捨てて《カオスハンター》の効果発動!このカードを特殊召喚する!」

 

 白銀の髪を靡かせ、鞭を携えた女狩人が現れる。

 

「さらに、手札コストとして墓地に送られた《ダンディライオン》の効果!《綿毛トークン》2体を守備表示で特殊召喚!」

 

 小さな顔を持つ綿毛たちが、宇宙空間でふわふわと揺れた。

 

「……なるほど」

 

 アンチノミーが静かに笑う。

 

「ボクの切り札の効果を知っているからこそ、このタイミングで展開してきたか……だが!それでボクは止まらない!」

 

 デルタ・イーグルが加速した。

 宇宙空間を走る四台のDホイール。

 その中で、アンチノミーだけが別次元へ踏み込んだように速度を増していく。

 

「……来る!」

 

 綴が叫ぶ。

 

「これが――アクセルシンクロの先にある答えだ!」

 

 アンチノミーの周囲を、無数の光が走り始めた。

 風が生まれる。宇宙には存在しないはずの風が。

 その一筋の風は、星々を巻き込みながらアンチノミーのDホイールへと収束していく。

 

「―――限界を打ち破る境地!トップクリアマインドッ!!」

 

 瞬間。世界が――色を失った。

 いや。正確には、色そのものがアンチノミーの速度に追いつけなくなった。

 青。赤。緑。金。

 無数の光が宇宙の果てまで駆け抜け、四人の視界を覆い尽くしていく。

 

「遊星、見るがいい!」

 

 アンチノミーの声だけが、光の奔流を貫いた。

 

「レベル2の《レシプロ・ドラゴンフライ》と、レベル5の《ハイパー・ライブラリアン》に――レベル5の《スター・ガーディアン》をチューニング!」

 

 三体のシンクロモンスター。

 それぞれが異なる光となり、一本の巨大な螺旋を描きながらさらなる加速を生む。

 

「リミッター解放、レベルマックス!レギュレーターオープン・オールクリアー!無限の力よ!時空を突き破り!未知なる世界を開け!」

 

 収束した光が、爆発する。世界が白に染まった。

 

「―――GO!デルタアクセル!カモン!《TG ハルバード・キャノン》!!」

 

 宇宙空間に巨大な人型兵器が降臨する。

 黒鉄の装甲に、黄色と橙のラインが走る。

 両肩には二基の巨大なキャノン砲。

 その手に握られたハルバードは、兵器という言葉では到底収まらないほど巨大だった。

 ただ立っているだけ。

 それだけで、周囲の星々が震えているように錯覚する。

 

《TG ハルバード・キャノン》ATK4000

 

 降臨した瞬間、周囲の超新星が連鎖するように爆発した。

 膨張した衝撃波が宇宙空間を駆け抜け、遊星と綴のDホイールを激しく揺さぶる。

 

「うわぁああああッ!」

「きゃあああああッ!」

 

 二人は必死にハンドルを切り、なんとか態勢を立て直す。

 だが――目の前に立つ《TG ハルバード・キャノン》を見上げた瞬間、言葉を失った。

 巨大。それだけではない。

 そこに宿る存在感が、これまでのシンクロモンスターとは明らかに違っていた。

 《ハイパー・ライブラリアン》。《レシプロ・ドラゴンフライ》。《スター・ガーディアン》。

 それら三体の力を超えて、一つの巨大な完成形へと昇華された存在。

 それが――デルタアクセルシンクロ。

 

「これは……!」

 

 遊星が呟く。

 

「遊星、綴!見たか!3体のシンクロモンスターによるシンクロ召喚!これが――アクセルシンクロを超えたシンクロ!デルタアクセルシンクロだ!」

 

 その声には、かつてブルーノだった男の情熱が僅かに残っていた。

 背後で《TG ハルバード・キャノン》がハルバードを構える。

 

「デルタアクセルシンクロ……!」

 

 遊星が、その名を噛み締める。

 綴もまた、巨大な機械兵器を見上げた。

 そして二人は理解する。――この男は、本気だ。

 アンチノミーは、自らの切り札を最初からこの決闘の舞台へ叩きつけてきた。

 

「《ハルバード・キャノン》はモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にして破壊することが可能だ。この効果は、このカードのシンクロ素材の数……つまり三回行うことが出来る」

「モンスターの召喚を封じる能力……!!」

「カードを一枚伏せ、ターンエンド。さあ遊星、キミのターンだ。この状況にどう立ち向かう!」

「……俺のターン!」

 

アンチノミーSPC1→2

遊星SPC1→2

ティエラSPC1→2

綴SPC1→2

 

 遊星は自分の手札を見つめた。

 目の前に立ちはだかる《TG ハルバード・キャノン》。

 その圧倒的な制圧能力を前に、迂闊にモンスターを召喚することはできない。召喚そのものを無効にされれば、反撃の糸口すら掴めない。

 

「召喚を封じられては攻勢に出ることも出来ない……モンスターをセット。カードを三枚伏せ、ターンエンド!」

 

 遊星は防御に徹した。

 それを見たティエラが、喉の奥で笑う。

 

「我々を倒すと宣った割には消極的だな!強大な力の前では何も出来ぬか。ならば見せよう――さらなる進化を!吾輩のターン!」

 

アンチノミーSPC2→3

遊星SPC2→3

ティエラSPC2→3

綴SPC2→3

 

「吾輩は《Sp-オーバー・ブースト》を発動! 自分用SPCを6増やす!」

 

ティエラSPC3→9

 

 Dホイールのエンジンが唸り、彼を包む空間そのものが震えた。

 

「さらに、SPCを4つ取り除き、手札のモンスターを捨て《Sp-ワン・フォー・ワン》を発動!デッキからレベル1のチューナーモンスター、《グローアップ・バルブ》を特殊召喚する!」

 

ティエラSPC9→5

 

 光の粒子が集まり、巨大な目玉を持つ球根がぽん、とフィールドへ現れる。

 その小さな身体とは裏腹に、ティエラの紅い瞳には一切の迷いがない。

 

「さらに、手札コストとして墓地に送られた《ダンディライオン》の効果発動!「綿毛トークン」を二体特殊召喚する!」

 

 ふわり。

 ティエラのフィールドに、二つの綿毛が舞い降りた。

 小さな顔を持つ愛らしい綿毛たちが、まるで何事もないかのように宙を漂う。

 

「僕と同じ技を……!」

 

 綴が歯噛みする。

 

「同じ技?違うな。これは進化への階なのだ」

 

 紅い瞳が、三体の小さな生命を見下ろす。

 

「レベル1の「綿毛トークン」に、レベル1の《グローアップ・バルブ》をチューニング!」

 

 綿毛が光へと変わる。一つの星となって宙へ昇る。

 それを追うように、《グローアップ・バルブ》もまた一条の光へと姿を変えた。

 二つの星が重なり合う。その瞬間、ティエラの周囲を紅い光が走った。

 

「これぞ新たなる可能性の扉。資格持つ者を遥かなる地平へと誘え!――シンクロ召喚!シンクロチューナー、《フォーミュラ・シンクロン》!!」

 

 爆発的な光がフィールドを包み込む。

 光の奔流を突き破り、レーシングカーをその身に装着した人型ロボットが飛び出した。

 車体の前輪が高速回転し、空間そのものを切り裂くような甲高い駆動音を響かせる。  《フォーミュラ・シンクロン》が、加速する世界そのものを体現するかのようにフィールドを駆けた。

 

「《フォーミュラ・シンクロン》がシンクロ召喚に成功したことで、効果発動。カードを1枚ドローする」

 

 ティエラは引いたカードを確認すると、すぐさま次の手を打つ。

 

「吾輩はさらに、SPCを4つ取り除き、《Sp-エンジェル・バトン》を発動。カードを2枚ドローし、1枚を捨てる。そして、チューナーモンスター《デブリ・ドラゴン》を通常召喚!」

 

ティエラSPC5→1

 

 甲高い咆哮。

 現れたのは、《スターダスト・ドラゴン》をそのまま小型化したかのような小竜だった。

 

「召喚成功時、効果発動!墓地から攻撃力500以下のモンスター、《ダンディライオン》を復活させる!」

 

 《デブリ・ドラゴン》が翼を広げ、鋭く嘶く。

 その足元から土煙が噴き上がった。

 次の瞬間、地面から飛び出したのは、タンポポをライオンに見立ててぬいぐるみのように仕立てた、愛嬌のある小さなモンスター。

 

「レベル1の『綿毛トークン』に、レベル4の《デブリ・ドラゴン》をチューニング!」

 

 小さな綿毛が光となる。

 《デブリ・ドラゴン》もまた光へと変わり、その二つが重なった瞬間――眩い閃光が弾けた。

 

「生と死を越え、幾千の輪廻を巡りし魂よ!終わりなき転生の果て、その力を今ここに!――シンクロ召喚!現れろ、《転生竜サンサーラ》!」

 

 光の奔流が収束する。

 そこから姿を現したのは、胸部にアンクの印を刻んだ紫色の竜。

 死と再生、その輪廻そのものを象徴するような竜が、ティエラのフィールドに降り立った。

 

「まだだ!デッキトップのカードを一枚墓地に送り、墓地の《グローアップ・バルブ》の効果発動! このカードを特殊召喚する!」

 

 光の道が一本、フィールドへ伸びる。

 その上を転がるように、先ほどの球根が再び現れた。

 

「さらにさらに!手札から《ジェスター・コンフィ》を特殊召喚!」

 

 今度は玉に乗った道化が、くるりと宙返りをしながら出現する。

 

「レベル1の《ジェスター・コンフィ》と、レベル3の《ダンディライオン》に、レベル1の《グローアップ・バルブ》をチューニング!」

 

 三体が同時に光へ変わる。

 道化。タンポポ。そして球根。

 三つの光が螺旋を描き、フィールド上空で一つへと収束していく。

 

「虚無より生まれし正義の闇が、万の魔を断つ刃となる!――シンクロ召喚!来い、《A・O・J カタストル》!!」

 

 白亜の巨体が轟音と共に着地する。

 立ち塞がる者をことごとく薙ぎ払う機獣。

 金色の頭部、その中央に埋め込まれた翡翠色の単眼がぎらりと輝く。

 それは、敵を焼き払うためだけに存在する殺戮の光だった。

 

「墓地に送られた《ダンディライオン》の効果により、再び「綿毛トークン」二体を特殊召喚する!」

 

 再び、二つの綿毛がフィールドへ舞い降りる。

 そして――ティエラのフィールドには、二体のシンクロモンスター。シンクロチューナー。

 加えて、二体の綿毛トークン。

 それぞれのモンスターが放つ光が重なり、フィールド全体を異様な輝きで満たしていく。

 

「この布陣は……!」

 

 遊星が息を呑む。

 

「まさか、貴方も!」

 

 綴が目を見開く。

 その瞬間。

 

「フハハハハハハハッ!」

 

 ティエラの哄笑が、宇宙空間そのものを震わせた。

 

「ゆくぞ――!コード:トップクリアマインド、解放!」

 

 次の瞬間、ティエラのDホイールが爆発的な加速を開始した。

 アンチノミーが人の限界を超えて辿り着いた境地。

 それを――ティエラは、神の権能によって再現する。

 エンジン音が消える。風すら消える。

 時間さえも置き去りにされたかのように、ティエラの周囲からあらゆる音が消失した。

 ただ一つ。紅い光だけが、世界を切り裂く。

 

「レベル5の《転生竜サンサーラ》と、レベル5の《A・O・J カタストル》に、レベル2の《フォーミュラ・シンクロン》をチューニング!」

 

 三体のシンクロモンスターが一列に並ぶ。

 そして――そのすべてが、光となった。

 螺旋が生まれる。光の螺旋。

 それはただ回転しているのではない。

 空間そのものを巻き込み、時の流れすら捻じ曲げながら、さらなる速度へと加速していく。

 

「これは、いったい……!?」

 

 宇宙が震えた。

 燃え盛る惑星の光さえ、その螺旋の前では霞んでいく。

 遊星は思わず目を細めた。

 綴は息を呑み、ただその光景を見つめる。

 アンチノミーの《TG ハルバード・キャノン》。

 人間が限界を超え、到達したデルタアクセルシンクロ。

 ならば――今、ティエラが生み出そうとしているものは何なのか。

 

「三つの星が重なりし時、さらなる境地への門は開かれる!限界を超え、天上すら焼き尽くす究極の力となれ!」

 

 ティエラの声が響く。

 それはもはや、デュエリストの口上ではなかった。

 神が世界そのものへ言葉を刻みつけるような、絶対的な宣告。

 祝詞を告げ終わった瞬間。

 光が爆発した。

 

「――デルタアクセルシンクロ!彼方より飛来せよ!」

 

 轟音。

 黄金の風が吹き荒れた。

 いや――風そのものが、燃えていた。黄金の炎が宇宙を駆け抜ける。

 それは一条の流星となり、光の彼方からこちらへ向かってくる。

 そして巨大な翼が、黄金の炎を切り裂いた。

 次いで現れたのは、白銀の鱗。

 その巨体を覆う装甲の隙間から、宇宙そのものを思わせる青白い輝きが漏れ出している。

 長大な翼が一度、羽搏く。その一撃だけで空間が震えた。

 星々が揺らぎ、遠方の惑星から噴き上がった炎すら吹き散らされる。

 黄金の風を纏いながら、その竜はゆっくりと頭をもたげた。

 ――宇宙を抱く白銀の竜。

 

「―――《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》!!」

 

《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》ATK4000

 

「これは……!」

 

 遊星が息を呑む。

 

「デルタ……アクセルシンクロ……!」

 

 綴は震える声で呟いた。

 目の前に立つのは、ただのモンスターではない。

 アンチノミーが人の可能性によって辿り着いた境地。

 それと同じ場所へ――ティエラは、神として到達してみせたのだ。

 

「……なぜ。なぜ貴方が、そのモンスターを……!」

 

 綴の声が震えた。

 目の前に立つ《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》。

 それは、綴にとっても、そしてこの世界に生きる遊星たちにとっても、ただの強力なシンクロモンスターではない。

 シンクロ召喚という可能性が辿り着く、ひとつの極点。

 Z-ONEたちが生きた歴史――綴の言う「正史」において、不動遊星が到達した究極の境地。

 それを。今、遊星と敵対するティエラが呼び出した。

 

「《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》は、Z-ONE達が生きた歴史――不動遊星が英雄となった“正史”における、シンクロ召喚の頂点!いくら貴方が神だとしても、明鏡止水を遥かに超えたその境地に至れるはずが……!」

「フハハハハ……!」

 

 ティエラが笑う。嘲笑ではない。むしろ、綴の疑問を楽しむような笑いだった。

 

「そこまで驚くことかね?」

「……何?」

「吾輩が《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》を呼べたことが、それほど不思議か?」

 

 紅い瞳が、白銀の竜を見上げる。

 その瞳の奥には、底知れぬ時間が沈んでいた。

 

「吾輩は人間ではない。人間のように欲望を抱き、競い、奪い、争い、その果てに己自身を滅ぼす存在でもない」

 

 ティエラが片手を広げる。

 

「ならば――人間が辿り着いた境地に、吾輩が辿り着けぬ道理などあるまい?」

「……理屈になっていない!」

 

 綴が叫ぶ。

 

「《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》は、ただ強いモンスターを呼び出せばいいというものじゃない!遊星が、仲間との絆や数え切れない戦いを乗り越えて辿り着いた――人間の可能性、そのものなのよ!」

「ほう?ならば、問おう。人間でなければ、人間の可能性を持てぬと誰が決めた?」

「……!」

「吾輩は、とある目的のために生み出された存在だ。人間を滅ぼすために生まれた神――それが吾輩、《創星神 tierra》だ」

 

 その言葉に、遊星が眉を寄せる。

 

「人間を……滅ぼすため?」

「そうだ」

 

 即答だった。そこには一切の躊躇もない。

 

「だが、吾輩はこの世界の人間ではない」

「……どういう意味だ?」

「そのままの意味だ。吾輩は、この次元とは異なる世界から流れ着いた」

 

 空気が変わった。遊星も綴も、思わずティエラを見る。

 アンチノミーだけは、何も言わない。ただ、静かにその話を聞いていた。

 

「吾輩は、湯上綴。貴様の言う“正史”とは異なる世界から、この歴史へと流れ着いた存在なのだ」

「異なる……世界?」

「そう。そして吾輩が辿り着いた時、その世界ではすでに――人類の数は、最盛期の二割にも満たなくなっていた」

「……!」

 

 綴の顔から血の気が引く。

 遊星も息を呑んだ。

 ティエラは淡々と続ける。

 

「機皇帝との戦争。天変地異。文明の崩壊。人間は己の欲望が破滅を招いたことを理解していた」

「それなら……!」

「それでも、何も変わらなかった」

 

 ティエラの声が低くなる。

 

「人間同士の戦争は続いた。貧困も、差別も、憎悪も消えなかった。自分達が滅びへ向かっていると理解しながら、人間は争うことをやめられなかったのだ」

 

 紅い瞳が、遊星を射抜く。

 

「その時、吾輩は理解した。吾輩が何もしなくとも、この世界は滅びる」

「……」

「機皇帝だけを倒しても意味はない。天変地異を止めても意味はない。人間自身が変わらぬ限り、別の破滅が訪れる」

 

 紅い瞳が、静かに遊星たちを見渡す。そこに怒りはなかった。

 憎しみすらも。ただ、長い時間をかけて一つの結論へ辿り着いた者だけが持つ、冷たい確信があった。

 

「だからこそ、吾輩は決めた」

「何を……?」

「人類を、救う」

「……え?」

 

 思わぬ言葉に、綴が目を見開く。

 ティエラは口元を歪めた。

 

「ただし――すべてを、ではない」

 

 その言葉と同時に、紅い瞳が細められる。

 

「目的のない破壊など、つまらぬ」

「……!」

「愚かな欲望を抱き、他者から奪い、争いを生み、世界を滅びへ導く者。そういう人間を排除する」

 

 一言。また一言。まるで当たり前の理屈を説くように、ティエラは続ける。

 

「そして、僅かに残った者を生かす。己の欲望を律し、他者を思いやり、世界を壊さぬ精神性を持った者だけをな」

「それじゃあ……おまえは、人間を選別するつもりなのか」

「そうだ」

 

 ティエラは迷いなく答えた。

 

「愚かな者を取り除き、優れた者だけを残す。そうすれば人類は滅びずに済む」

「……そんなのは。救うなんて言わないわ」

「なぜだ?」

「だって、それは――」

「理解できぬか?」

 

 ティエラが首を傾げる。

 

「ならば、貴様ら人間に問おう。百人を救うために九百人を犠牲にすることと、千人を救うために一人も犠牲にしないこと。どちらが現実的だ?」

「……!」

「吾輩は理想論を語っているのではない。破滅した世界を、この目で見た」

 

 その声音には、初めてわずかな苛立ちが混じった。

 

「だからこそ、吾輩は知っている。人類全てを救おうとすれば、誰一人として救えぬ」

「それが……おまえの目的なのか」

「そうだ。愚かな欲望を持つ人間を排除し、僅かな者を残す。それによって、人類という種そのものを存続させる」

 

 あまりにも静かな声だった。

 だからこそ、その思想は恐ろしかった。

 

「それが、吾輩の目的だ」

 

 綴は何も言えなかった。

 目の前の存在は、自分が悪だとは微塵も思っていない。

 むしろ――自分こそが人類を救う者だと、心の底から信じている。

 

「……それで、テイルは?」

 

 綴が問う。

 ティエラの表情から、わずかに笑みが消えた。

 

「当時、まだ少年だったテイル・バウンサーが、偶然、吾輩を拾った」

 

 ティエラは自分の胸元へ手を当てる。

 

「未成熟な精神。幼い肉体。だが、それゆえに吾輩が入り込むことは容易かった」

「……だから、テイルに……」

「そうだ」

 

 あまりにもあっさりと答える。

 

「吾輩には、あの世界で活動するための身体が必要だった」

「じゃあ……テイルは、ずっと……」

「安心せよ」

 

 ティエラが鼻で笑う。

 

「奴は消えておらん」

 

 胸元を、指先で軽く叩く。

 

「今も吾輩の中にいる」

「……!」

「吾輩と奴の魂は、もはや分離できぬほどに融合している。奴が吾輩を受け入れたのか、吾輩が奴を喰らったのか――今となっては、どちらでもよい」

「よくない!テイルを返して!」

「返す?」

 

 ティエラが不思議そうに笑う。

 

「まるで奴が死んだかのように言うな。先ほども言ったであろう?奴は眠っているだけだ」

「……テイル」

 

 綴が小さく呟く。

 ティエラはその声を聞きながらも、何の感慨も示さない。

 

「先ほども言ったが、いわばスリープモードというやつだ」

 

 その言葉には、かつてのテイルを思わせる温かさなど微塵もなかった。

 まるで、機械の停止状態を説明しているだけ。

 それが何よりも、綴には腹立たしかった。

 

「……おまえは、テイルを道具にしたのか」

「必要だったから利用した。それだけだ」

「……!」

「だが、あの少年もまた、吾輩の力を必要としていた」

「違う!」

 

 綴が即座に否定する。

 

「テイルはそんなこと――」

「そう思いたいのだろうな」

 

 ティエラはそれ以上、反論しなかった。

 ただ、話を先へ進める。

 

「そうして吾輩は、滅びゆく世界を渡り歩いた」

「……どれくらいの間を?」

 

 遊星が問う。

 

「さあな」

 

 ティエラは宇宙を見上げる。

 

「十年か。百年か。それとも、もっと長かったか」

 

 その顔に、初めて遠い過去を懐かしむような表情が浮かぶ。

 

「神にとって、時間など大した意味を持たぬ」

 

 その言葉に、アンチノミーの眉が僅かに動いた。

 

「だが――そんな吾輩の耳に、ある噂が届いた」

 

 ティエラの紅い瞳が細くなる。

 

「――不動遊星という男が、人類が機皇帝に滅ぼされないための方法を知っている、と」

「俺が……?」

「貴様ではない」

 

 ティエラは即座に否定する。

 

「ここにいる不動遊星ではない」

 

 遊星が息を呑む。

 

「吾輩が出会ったのは――破滅の未来に生きる、“不動遊星”だ」

 

 静寂が落ちた。

 その名を聞いた瞬間、アンチノミーが初めて目を伏せる。

 

「……そう」

 

 その声は、今までよりもずっと小さかった。

 

「あの“不動遊星”だ」

「……アンチノミー?」

「ボクも……その世界にいた」

 

 遊星が振り返る。

 アンチノミーは苦しそうに目を閉じた。

 

「当時のボクの名前は、ジョニーだった」

 

 そこに、先ほどまでの冷静なアンチノミーはいなかった。

 記憶の底に沈めていたものが、ゆっくりと蘇っている。

 

「ボクは彼と出会った。そして――救われた」

「……」

「だから、彼が“英雄”と呼ばれた理由を、ボクは知っている」

 

 ティエラが静かに頷く。

 

「そうだ」

 

 その声に、僅かな敬意が混じった。

 

「吾輩が旅を続け、ようやく接触した男こそ――その世界の不動遊星だった」

 

 ティエラは、思い返すように目を細める。

 

「奴は、クリアマインドという思想を人々へ説いていた」

「クリアマインドを……」

「だが、吾輩は奴に告げた」

 

 ティエラの声が冷たくなる。

 

「貴様がクリアマインドを、僅かな人間に布教したところで、この世界の破滅は止められぬ」

「……」

「モーメントの暴走。天変地異。そして人類そのものの崩壊」

 

 紅い瞳が燃える。

 

「ならば、その前に――吾輩の権能をモーメントへ接続せよ」

「……まさか」

 

 綴が息を呑む。

 

「モーメントそのものを使って……?」

「そうだ。吾輩の力によって、愚かな欲望を持つ人間だけを抹消する」

「そんなこと……!」

「そして、残った者達によって新たな人類を築く」

 

 ティエラの声は、どこまでも穏やかだった。

 

「それこそが、吾輩の考える救済だ」

「……だけど」

 

 アンチノミーが口を開く。

 その声には、かつてのジョニーの記憶が重なっていた。

 

「そんなことを――“不動遊星”が選択するわけがないんだ」

 

 ティエラがアンチノミーを見る。

 

「そうだ」

 

 その答えには、妙な確信があった。

 

「だからこそ――吾輩は、奴に何度も問い続けた。人類を救うために、人類を選別することは間違いなのか?」

 

 白銀の《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》が、低く咆哮する。

 

「答えは――最後まで変わらなかった」

 

 ティエラの口元が、不敵に吊り上がる。

 

「“不動遊星”は、たとえ世界が滅びようとも――人間を選別することを拒んだ」

 

 ティエラの声から、初めて笑みが消えた。

 

「だから吾輩は、あの世界で止められた」

「止められた……?」

「そうだ」

 

 紅い瞳が細められる。

 

「吾輩を止めたのは、未来の人間達だ。吾輩の力を恐れ、そして利用した」

「利用……?」

「《超融合》だ。吾輩の魂と、テイル・バウンサーの魂を融合させた。そして【エクゾディア】を器として、吾輩の破壊の権能を封じ込めたのだ」

「……!」

 

 綴の表情が強張る。

 それは、これまで彼が知っていたテイルという青年の存在そのものを揺るがす事実だった。

 

「じゃあ……テイルは、僕と出会ったあの時から……」

「吾輩と共にいた」

 

 あまりにも平然とした答えだった。

 

「奴が祈ることで貴様に都合のいい奇跡を与えられるのも、神という存在に対し敬虔であることも、全て吾輩と融合した影響だ」

「テイル……」

 

 綴の唇から、その名が漏れる。

 しかしティエラは、あえてそれ以上には答えなかった。

 

「奴らは吾輩を封じる際、こう言っていた」

 

 ティエラの声が、僅かに低くなる。

 

「“不動遊星に妙なことを吹き込むな”とな」

「……」

「“こんなクソみたいな世界に転生して、ようやく掴んだ僅かな希望を邪魔するな”――そう言っていた」

「転生……?」

 

 遊星が眉を寄せる。

 

「綴が転生したことと、何か関係があるのか?」

 

 遊星の問いに、ティエラはすぐには答えなかった。

 紅い瞳が、綴へ向く。

 

「……奴らに関しては、知らぬ」

「何?」

「だが――」

 

 そこで、ティエラの表情が僅かに変わった。

 何かを思い出したように。

 

「“転生”という言葉で、吾輩も一つ思い出した」

「……?」

「吾輩は、別世界に存在する魂を――この世界へと送り込むことが出来る」

「……!」

 

 綴の瞳が見開かれた。

 それは、彼自身が誰よりも知っている事実だった。

 自分がこの世界に生まれ変わった理由。

 そして、その命を与えた存在。

 

「まさか……」

「そうだ」

 

 ティエラは綴の言葉を遮るように答えた。

 

「貴様のことだ、湯上綴」

「……!」

 

 胸の奥を直接掴まれたような感覚。

 かつて自分が“転生”した理由。

 その答えを知る存在が、今、目の前にいる。

 

「だが――破滅の未来へ別世界の魂を送り込んだところで、何になる?」

 

 ティエラの声は淡々としていた。

 

「どれほど優れた魂であろうと、あの世界ではあまりにも無力だ。生まれた瞬間から、破滅へ向かう流れに呑み込まれる。ならば」

 

 紅い瞳が、再び綴を捉える。

 

「破滅する前の世界へ送り込めばよい」

「……!」

「吾輩は封印されながらも、時を渡ることが出来た」

 

 ティエラの口元に、僅かな笑みが浮かぶ。

 

「そして――封印されたこの身ごと、過去へ逃れた」

「過去って……まさか」

「そうだ」

 

 ティエラの紅い瞳が、静かに遊星を見据える。

 

「――ゼロ・リバースが起きた時代へ」

「……!」

「そして、吾輩は《ナチュルの神聖樹》を用いた」

 

 その言葉と同時に、ティエラは自らの胸へ手を当てた。

 そこには、テイルの魂が眠っている。

 いや。正確には、テイルとティエラは、もう二つの存在ではない。

 かつて《超融合》によって結び付けられた二つの魂は、長い年月を経てもなお、完全に分かれることなく一つの肉体に宿り続けていた。

 

「吾輩は、そこで一つの可能性を試した。別世界の魂を、この世界へ送り込むことを」

「……それが僕なのね」

 

 綴の身体が僅かに強張った。

 

「そうだ。吾輩は、貴様をこの時代へ転生させた」

「……」

「だが、転生には莫大な力が必要だった。しかも吾輩は、すでに封印の身。そう何度も権能を振るえる状態ではなかった」

 

 ティエラは淡々と語る。そこに誇らしさはない。

 むしろ、遠い過去を記録する機械のような声音だった。

 

「結果として、吾輩は力をほとんど使い果たした。そして、この肉体の主導権をテイル・バウンサーへ返すことになった」

「……じゃあ、あの頃のテイルは……」

「紛れもなく、テイルだ」

 

 その答えだけは、妙に明確だった。

 

「吾輩は眠りについた。だが、魂そのものが分離したわけではない。ゆえに、吾輩の中に残された目的もまた消えなかった」

 

 ティエラの視線が、再び綴へ向く。

 

「――転生させた人間を導く」

「……」

「それだけは、テイルの人格と融合した後も残り続けた」

 

 綴は何も言えない。自分が生まれ、この世界で生きてきた時間。

 その始まりに、この存在がいた。知らぬ間に。ずっと、自分の魂の奥底に。

 

「だからこそ、貴様に力のないカードを与えた」

 

 ティエラが続ける。

 

「だからこそ、貴様が危険に晒されれば、テイルとして貴様を守った。用心棒などと嘯きながらな」

「……あれも、ティエラの意思だったの?」

「すべてが吾輩の意思だったわけではない」

 

 そこで初めて、ティエラの表情が僅かに変化した。

 

「テイル・バウンサーという人間もまた、貴様を守ろうとしていた。それは吾輩の指向性と一致していたに過ぎぬ」

「……テイル」

「貴様らは吾輩よりも遥かに人間らしい。だからこそ、時として吾輩の予測を外した」

 

 その言葉に、綴は僅かに目を伏せる。

 

「……例えば?」

「貴様が、不動遊星をサレンダーさせたことだ」

「!」

 

 遊星が目を見開く。

 

「あれは……」

 

 綴の頬が僅かに熱を帯びた。

 

「僕が決めたことよ」

「そうだ。だが、テイルは貴様の後押しをした」

 

 紅い瞳が、どこか愉快そうに細められる。

 

「それにより、貴様自身が選び、そして――貴様自身が不動遊星に勝負を挑んだ」

「……」

「それによって、この世界の不動遊星の心に、貴様という存在は強く刻み込まれた」

 

 遊星が黙り込む。

 あの時の記憶が蘇る。

 綴に、自分が勝利を譲った瞬間。

 あれがなければ、今の二人の関係は存在しなかったかもしれない。

 

「結果だけを見れば、あれは吾輩にとっても悪い結果ではなかった」

 

 ティエラは肩を竦める。

 

「だが、同時に危険な行動でもあった。イリアステルにとって不都合な歴史を生み出せば、貴様という存在そのものが歴史から抹消される可能性すらあった」

「……それを理解していても、僕はやった」

「そうだ。そこが、貴様の面白いところだ」

 

 その声音には、ほんの僅かな評価が滲んでいた。

 

「合理性だけで動くのであれば、貴様はそんな選択をしなかった。だが、貴様は違った。遊星に自分を刻みつけたい――そんな、実に人間らしい欲望を選んだ」

「……悪かったわね」

「褒めているのだ」

 

 ティエラが愉快そうに笑う。

 

「吾輩には理解し難い。だが、だからこそ価値がある」

 

 そして。その笑みが消える。

 

「しかし――Z-ONEはその影響を利用しようとしていた」

 

 ティエラの紅い瞳に、初めて明確な敵意が宿った。

 

「しかも奴は、破滅の未来で封じられていた吾輩の権能を手にしていたのだ」

「……Z-ONEが?」

「そうだ。奴には、人類を救うという意思があった。だからこそ、吾輩の力を利用することを躊躇ったのであろう」

「なら、どうして……」

「簡単な話だ」

 

 ティエラが言葉を遮る。

 

「奴は最後に、選択したのだ」

 

 紅い瞳が、遊星を射抜く。

 

「クリアマインドに至れぬ者を切り捨てるという選択を」

「……!」

「その瞬間、奴は吾輩の目的を否定しなかった」

 

 ティエラの口元が歪む。

 

「否。むしろ――吾輩の力を必要とする未来を、自ら選んだのだ」

 

 それまでの話が、一本の線となって繋がる。

 破滅の未来。人類の愚かさ。

 それを見たティエラ。人間を選別し、少数だけを生かそうとした神。

 その思想を拒絶した“不動遊星”。

 そして、封印されたティエラと、その魂を宿したテイル。

 綴の転生。そして――Z-ONE。

 

「だから吾輩は、ここにいる。人類を滅ぼすためではない。人類を――選ぶためだ」

「そんなの……!」

「そして、その選択をしたZ-ONEを、吾輩は否定しない」

 

 ティエラの笑みは、もはや人間のものではなかった。

 

「なぜなら――ようやく吾輩の目的を理解し、それを実行する者が現れたのだからな」

 

 その隣で、アンチノミーは沈黙していた。

 かつての自分が知るZ-ONE。

 かつての自分が信じた未来。

 そのすべてが、今まさに目の前で一つに繋がっていく。

 

「……だから、キミはZ-ONEの側にいるのか」

「無論だ」

 

 ティエラは即答した。

 

「吾輩と奴の目的は、完全に同じではない。だが――人類をこのまま生かしてはならぬという結論だけは同じだ」

「……それでも、僕は認めない」

「ほう?」

 

 ティエラの紅い瞳が、綴を射抜いた。

 嘲りか。あるいは、興味か。そのどちらともつかない視線だった。

 

「人間が愚かだからって、誰かが生きる価値を決めていい理由にはならない!」

 

 綴は言い切った。恐怖はある。

 目の前にいるのは、自分をこの世界へ送り込んだ張本人。

 その魂を抱えたまま、長い時を越えてきた存在。

 そして今、アーククレイドルの上で人類そのものの命運を左右しようとしている――神。

 それでも。綴は退かなかった。

 ティエラは、そんな綴をしばらく黙って見つめていた。

 

「……なるほど」

 

 やがて。その口元に、ゆっくりと笑みが浮かぶ。

 

「ならば見せてみろ、湯上綴」

「……何を?」

「貴様がかつて――吾輩自身によってこの世界へ送り込まれた人間でありながら、吾輩の導いた未来すら覆すほどの可能性を持つ人間だということをな!」

「……!」

 

 綴の瞳が揺れた。その言葉は、挑発だった。

 だが同時に――どこか試すような響きもあった。

 ティエラにとって、湯上綴は単なる敵ではない。

 自らの手でこの世界へ送り込んだ存在。

 自らの意志を受け継ぎながら、それでも自らとは異なる答えを選ぼうとしている存在。

 だからこそ。その可能性が、本当に自分の理解を超えるものなのか。

 ティエラ自身が確かめようとしていた。

 

「カードを2枚伏せ、エンドフェイズ」

 

 ティエラが手札を置く。

 そして、フィールドに残された《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》を一瞥した。

 白銀の竜は、燃え盛る宇宙の中で静かに翼を広げている。

 その姿は、まるでティエラ自身の意思を具現化したかのようだった。

 

「《オーバー・ブースト》の効果により、吾輩のSPCは1となる」

 

ティエラSPC1→1

 

「ターンエンド!」

 

 静寂。超新星の残光が、宇宙空間を淡く照らしていた。

 遊星と綴の前には、アンチノミーとティエラ。

 そして、その背後には二体のデルタアクセルシンクロモンスター。

 《TG ハルバード・キャノン》。《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》。

 どちらも、かつて人類が辿り着いたシンクロ召喚の極致。

 その二体が並び立つ光景は、まるで人類の可能性そのものに対して、神が最後の答えを突きつけているかのようだった。

 だが――綴は、ゆっくりと自分のデッキへ手を伸ばす。

 恐怖を捨てたわけではない。迷いが消えたわけでもない。

 ただ、一つだけ。自分がここにいる理由を、思い出していた。

 ――自分は、人の可能性を示すためにここにいるのだと。

 綴はデッキを見据える。

 

「……僕のターン」

 

 彼の物語は再び、動き始める。

 




難産でした。
説明をいかに読者にわかりやすくするかは、永遠の課題ですね。

ティエラというキャラクターと彼の説明は

  • 受け入れることが出来た
  • 出来なかった
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:5文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

何!?ズァークとは「もう1人のボク!」ではないのか!?(作者:辛味噌の人)(原作:遊戯王)

A.そうとも言えるしそうでもないとも言える。▼ トマトに転生したOCG次元のARC-Vミリしらオリ主が次元戦争を駆け抜けるお話。▼ 揺れるママママインドの代わりにOCG知識と遊戯王語録を詰め込んだ男はデュエルでみんなに笑顔を届けられるのか?


総合評価:5387/評価:8.61/連載:12話/更新日時:2026年08月21日(金) 23:14 小説情報

TS転生者「不死鳥は 再び墓地より 舞い戻る」(作者:ししゃしょしぇい)(原作:遊戯王)

前世で愛用していた紙(ヲー)が、なんか神(ラー)になっていた件。▼なにコレ、めっちゃ使いたいんですけど。▼でも原作には関わりたくないんですけど。▼そんな矛盾した欲求を抱えたコミュ障TS転生者が、アニメ遊戯王ZEXAL世界で「平穏な生活」を目指す話。▼なお、秒で失敗した模様。


総合評価:10208/評価:8.76/短編:4話/更新日時:2026年08月21日(金) 20:03 小説情報

Fate/hollow adaptation――異戒の華は冬木に咲く​(作者:りー037)(原作:Fate/)

十年前の冬木。第四次聖杯戦争の裏側で、大聖杯のシステムすら想定し得なかった「致命的なバグ」が産声を上げた。▼魔術師たちの野望と妄執が渦巻く中、地獄のような環境から一人の少女が解放される。▼間桐桜。彼女の足元に広がる「虚数」の影は、マスターを失い世界から消滅するはずだった理外の怪物――あらゆる事象に適応し破壊する『異戒の神将』と奇跡的な融合を果たしていた。


総合評価:3843/評価:8.58/連載:32話/更新日時:2026年08月11日(火) 02:54 小説情報

テスカになって冥界で魂を導く話(作者:ナイ神父)(原作:Fate/)

▼此処はミクトランパ、なんの因果か死後に冥府の神に成った男は今日も冥府にて死者と語らい魂を導く▼だがここに来る戦士は皆違う世界の存在で…?▼・作者が思いついた死んでほしくかったり諸々様々な作品の人を冥界でテスカトリポカ成り代わり主が導く話です▼・その都合上多重クロスオーバータグを付けていますが各々のシリーズではテスカトリポカ以外は他作品と繋がることはありませ…


総合評価:5834/評価:8.56/連載:7話/更新日時:2026年05月23日(土) 23:10 小説情報

転生サトシの旅路(作者:ナノブ)(原作:ポケットモンスター)

これは、アニポケのサトシが一生を終えた記憶と、アニポケを見ていた人の記憶両方を持った転生者サトシが、波導と呼ばれるチートを駆使して行く旅路を記したもの。▼サトシ至上主義が書くポケモン小説です。▼作者はポケモンライト勢であり、にわかです。


総合評価:3985/評価:9.15/連載:36話/更新日時:2026年06月27日(土) 18:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>