代星-我らが母国はいかにして勝利したか、あるいは我らの祖国はいかにして滅びたか-   作:ライト鯖

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第六十三話 交錯する神話

 

「祐輔、死んだとばっかり…私─私…!」

 

樱花(インファ)は青木祐輔の下へと駆け寄る。

勢いそのまま彼の身体の実在を確かめようとしたが、既のところでピタリと足を止めた。

彼女の方を振り向いた彼は、微笑を浮かべていた。

しかし、その笑顔に、樱花が安堵を覚えることはなかった。

 

「─心配をかけてしまったみたい……だな」

「…何で直ぐに連絡してくれなかったの?」

「少し、長く治療を受けていた。今は、もう問題ない」

「そう。──ねえ、祐輔」

 

樱花は何処となく感じられる、原因も分からない不安感に押し潰されそうになりながら、彼に語りかける。

 

「どうかした?」

「…大丈夫?」

「もうすっかり健康だよ。起源国の医療は凄いな。危ないとこだったらしい」

「そう。…でも、生きてて本当に良かったよ」

「うん」

 

それじゃあ、と去ろうとする祐輔を、樱花は呼び止める。

 

「待って。─急いでるの?」

「…いや。…呼び出しを受けていてさ…"平等派"の方達から」

「あ、そっか。…ごめん。じゃあ食事とかは難しそうだね」

「ああ……。すまない。暫くは難しそうかも。"奇跡の帰還者"だから 」

 

樱花は申し訳なさそうな笑みを浮かべ、困り顔を作って謝罪する。

 

「ごめんなさい。…そうなるよね…」

「謝ることじゃないよ。…でも、そういう事だから」

「あ、最後に。次はいつ空いてる?来週とか」

「来週は休暇を与えられててね。自由、というわけには行かない奴。家に帰って家族に顔を見せに行くことになっている」

「そっ…か…。やっと会えるんだね」

「ああ。楽しみだ」

「なら、楽しんできて。…長々と引き留めちゃってごめんね」

 

樱花の笑顔に、彼も微笑で返した。

 

「それじゃ。また」

「うん」

 

頷いてから樱花は、既に二、三歩程彼女から距離を空けている祐輔に聞こえるか聞こえないか、という声音で小さく呟く。

 

「ねえ、祐輔」

 

彼は耳聡くそれを聞き取り、チラリと彼女を一瞥する。

 

「どうしたんだい?」

 

彼の反応したことを見、彼女は、何かを確かめるようにして、ゆっくりと口を開く。

 

「──愛してる」

 

一瞬、彼はフリーズしたように固まったが、直ぐに照れたように顔を紅潮させて見せ、照れ臭そうな表情でもって、微笑みを向ける。

 

「俺も、愛しているよ。樱花」

 

 

更に数日。

起源国と銀河連盟軍の膠着は中々動かずに日数だげか経過していた。

銀河連盟軍が多少は押しており、ディスティニア大陸近傍の諸島は既に銀河連盟によって制圧されている。

しかし、未だ大陸へはたどり着けておらず、時間だけが進む。

 

リオ・グランデの件から恐らく起源国もある程度は対処方針を見直しているだろう。

つまり、援軍到着までの猶予の問題が出かねない。

 

故に、基之は焦りを募らせていたが、しかし、決定打を得ることは出来ていなかった。

そんな折、一つの報告が齎される。

 

「基之司令」

「どした?」

 

伝令に来たオペレーターの一人に目を向ける。

 

「司令に会いたいという起源国人を捕縛したと…」

「どういうことだ?」

「はっ。新たに制圧したニュープエルト・リコ島に構えた基地に"取引相手"と称して訪ねてきまして。基之さんに会わせろ、と」

 

基之は一人の候補を脳裏に浮かべていた。

しかし、まさか、という思いもあった。

彼は起源国でもかなりの影響力を持つ企業家であったはずだ。

何故こんな場所に一人で?。

 

「─考えても仕方ないな。名は名乗っているか?」

「いえ。…しかし、"伝令"と名乗っているそうです」

「…あー。やっぱり…?駅伝だから、ってことか」

「は…?」

「こっちの話だ。丁重に扱いここに護送を」

「起源国人ですが…」

「だから?…彼は協力者だ。所属等関係あるものか」

「…はっ。直ちに」

 

基之の同じ事を言わせるな、という圧を感知した伝令は肩を張り、即座にその職務を果たしにいく。

 

その日の夜。

1週間近く戦闘を繰り返していると、お互いタイミングを掴めるようになってきている。

それ故、戦闘が殆ど発生しない時間が1日の中に幾つか生まれているのだが、その時間の一つに基之は客人と向き合っていた。

 

「お久しぶりですね。カルミネ・ソルデットCEO」

「ええ。お久しぶりです基之さん。今は、銀河連盟軍司令なのでしたかね」

「はい。おかげさまで。貴方は何故ここに?

お会い出来るのはもう少し後かと思っていましたよ」

 

基之の問に、カルミネは少々誤算が生じたもので、と苦笑を浮かべる。

 

「誤算、ですか」

「ええ。とはいっても、大方針は変わりませんのでご安心を」

 

そうですか、と基之は頷きつつ、「しかし」と続ける。

 

「私は貴方の大方針を知りません」

「…その前に、リオ・グランデでの勝利をお祝い申し上げます」

「どうも」

「そう警戒しないでください。これは本題にも関係することなのですよ」

「と、言うと?」

「今までは様子見をしていました。貴方方がハヤブサを解放し、もう一つ位は星系を奪える力があるかどうか」

 

基之は思わず吹き出してしまう。

 

「相変わらずえらく正直ですね」

「今更変な嘘を付く理由もありませんから」

 

コホン、とカルミネは本題へ話を戻す。

 

「貴方方は見事リオ・グランデを解放し、このルイス・プラネットへたどり着いた。

だから、私はここまで来たのです。元々このタイミングで合流する為にこの星系に留まっていたのですよ」

「しかし、そうなると貴方の会社は…」

 

ああ、とカルミネは悪戯っぽく笑う。

 

「問題ありません。この後、貴方方がニューサンフランシスコを制圧した後、ですね。私は誘拐されたことにしますので」

「…ハハッ。なるほど」

「ご理解いただけましたか。さすがというべきでしょうか」

「お世辞は結構ですよ。しかし、そう上手くいきますかね」

「行きますよ。起源国は経済に悪影響のある行動を軽々には取れない」

「そういうものですか」

「彼等は地球経済を奇跡的に、無論、演出によるものですが、回復させ、神がかり的な軍事手腕で地球を統合したことを神話に、人類独裁の正統性の拠り所としているのです」

「復讐主義は軍事拡張と"復讐派"の拠り所でしかない。

起源国の本質、根源は結局、建国の神話にあるのです」

 

だからこそ、と両手を広げる。

 

「我々が先んじてCEOが人質に取られた、と。しかし、そんな脅しには屈しない。国家に尽くす、と声明を発表すれば彼等は軽々に手出しが出来ない。他の大企業の猜疑や政府への不信を呼びかねませんから。

だから、彼等は神話にしがみつくことでしょう」

「そして、弟に会社を引き継がせ、そのまま情報を地球から送って貰います。

私のプランの要旨がこれです」

 

ただ、とカルミネは再び苦笑を顔に戻した。

 

「誤算の話をしましょう。総督府に情報を漏らした裏切り者がいましてね。…本土にはまだ情報は行っていないでしょうが…さっき言った理由から、です。

しかし、こうして急いでここに来ねばならなくなりました。それに、時間が経ちすぎればさすがに連中も動いてしまう」

 

前に一度しか会ってないがその時も本題まで長かったな…。と脳裏に過ぎりつつも、基之は神妙な顔で頷き、話を引き継ぐ。

 

「要するに、貴方の大方針を完遂する為には素早くニューサンフランシスコを抑える必要がある、と」

「ええ。更に正確に言うならば、ライアン・マルドゥーンとその周囲の人間ですね」

「そいつらだけなんですか?情報を掴んでいるのは」

「ええ。ほぼ確実にね。掴んでいる、といっても具体的な所までは見えていないようですし、あからさまな脅しをかけてきたことからしても、強力な手段を取りづらい状況であると予想出来ますから」

 

不味い。また話が長くなりそうなスイッチを押してしまったらしい。

基之は若干後悔をしつつ、軌道修正を試みる。

 

「わかりました。…とは言っても我々も苦戦していましてね。何処まで早められることか…」

 

ああ、忘れていた。とカルミネは自身の端末をオンにし、一つのファイルを基之へ転送した。

 

「これは……。!」

 

それは起源国軍に関する情報を纏めたデータファイルであった。

 

「この総督府における起源国軍の主要軍事施設の位置、守備兵力の概算。大気圏内飛行空母型戦艦、"ウリエル"の駐屯基地候補。総督府高官の名前と顔、所属派閥に何人かのウィークポイント、etc…」

 

ニヤリ、とカルミネは笑う。

 

「私が人脈や金を駆使して集められるだけの情報を集めて纏めたものです。どうです?攻略に使えるのでは?」

「ええ…これは…凄い情報です。ありがとうございます。心から感謝を申し上げます」

 

基之は素直に頭を下げて礼を述べた。

 

「よしてください。我々は協力関係。互いの目的の為です。このくらいは…あ、そうそう。同じ情報を幾つかの有力なレジスタンスグループにも送っているんですよ」

 

基之は少々迂遠な話し方をしがち、という欠点等補って余りある能力と貢献をしてくれたカルミネの評価を心中で改めつつ、話の続きを目で促した。

 

「彼らの幾らかに熱意か、或いは能力のある人間がいれば、貴方方の助けになるでしょうな」

「確証のない事象に賭けるわけには行きませんがね…しかし、この情報だけでも充分だ。

これを参考に作戦を練り直します」

 

基之はここに来て、手詰まりを感じていた大きな、そして暗い壁に、光の漏れ出すヒビが走ったように感じられていた。

 

「これで勝てる…いや、勝つ!」

 

自らを奮い立たせ、基之は改めてカルミネへ礼をする。

 

そしてカルミネを客室へと案内させ、基之自身はそのまま深い思索の海へと潜るのであった。

 

基之は参謀陣を集め、カルミネを紹介した後、作戦会議を行った。

 

リオ・グランデから参加している新顔や宇宙に出てから幹部に名を連ねるようになった者達は不審を露わにしたものの、カルミネの提供した情報を見ると、それらは直ぐに薄れることとなる。

 

参謀に抜擢されるような人材は、人種的偏見よりも目前の事実が勝つのだ。

無論、偏見がない、という意味ではないが。

 

「しかし、結局の所、ディスティニア大陸へ進出せねばこの情報も余り意味がないのでは?」

「意味ならある。いや、作るんだ」

 

基之の構想に参謀らが修正や助言を加えた策は2日と経たない内に纏められ、準備が進められた。

 

こうなった以上、損害の一番少ない方法を取るべきだ。

そう腹に決めた基之は、一部の艦を分艦隊として分け、大気圏外から全速で突入、起源国軍基地を強襲する策に出ることとしたのである。

 

ステルスで可能な限り発見を遅らせ、基地を襲撃。

増援到着前に再び大気圏外へ逃げる。

そうして起源国軍の戦力を混乱、分散させて、海上での決戦を有利に進める。

それこそが作戦の骨子であった。

 

そしてその作戦は実行に移され、各地の起源国軍基地は銀河連盟軍の急襲を受けることとなる。

 

「閣下!敵です!…こんな後方に…!」

「な!?距離は!?」

「正確には不明!ですが既に大気圏内へ突入されています!!」

「迎撃ミサイル発射!航空機も出せ!」

 

襲撃された基地では当然応戦の構えが取られたが、大気圏内で宇宙戦艦と戦闘することを想定した特殊兵器でもない限り早々簡単に撃墜出来るものではない。

故に、殆ど一方的にレーザーキャノンとミサイルの雨に見舞われることとなったのである。

 

「准将閣下。ディスティニア各地の軍事施設から救援要請が再び届いております」

 

第十二星系総督府最大の軍事基地、ニューサンフランシスコ駐留基地の司令官は、冷静さを保とうとしているオペレーターからの報告に、何度目かの否を突きつける。

 

「だめだと言ったろう。恐らく連中の本命はここだ。我々の戦力を分散させ、各個撃破に持ち込むつもりだろう。そうはさせん。

この基地への襲撃に備え、我々は待機する。

無論、偽装した救援受諾の文章だけは送っておけ。

連中が自らの策の成功を確信し、ここに向かってくるのを待つのだ」

 

准将の判断は正しいのだろう。

極めて常識的かつ順当な判断だ。

最も兵力の多い基地"以外"が襲われできるとなれば、警戒するのは戦力の分散。

敵が分散していることを利用し、基地の戦力を一箇所に集中することでの各個撃破も可能性としてはある。

 

だが、それには当然大きなリスクを伴う。

殆ど空になったニューサンフランシスコ基地が襲われるリスクを天秤にかけねばならない。

そして、起源国軍にとってこの基地は奪われる訳には行かないのだ。

 

何せ、現状第十二星系総督府の軍が銀河連盟に対抗しうる唯一の兵器、"ウリエル"の7割がこの基地に駐屯しているのだから。

 

 

 

しかし、基之はニューサンフランシスコ基地を狙ってなどいなかった。

勿論、明確な隙があれば奪うことも視野には入れていたが、最重要ではない。

 

狙いは既に達成されているのだ。

ニューサンフランシスコ基地の戦力を基地に留めておくこと。

 

つまり、各個撃破や背後からの急襲を恐れて動かない現状をこそ望んでいたのである。

各地の基地を破壊し、"ウリエル"の明白な所在を把握、起源国軍の戦力を目減りさせる。

それが主要な目的であり、各基地へ戦力を分散させている以上、ニューサンフランシスコ基地戦力と対等以上に戦える戦力を用意することは厳しい。

 

故に、あえて狙わず放置したのである。

他の軍事施設を攻撃して"ウリエル"が発見出来れば良し。

そうでなくとも、所在は自ずと明らかになる。

 

基地司令が待機を決定した時点で、この作戦における基之の勝利は確定した。

だが、これはあくまで準備段階である。

決戦の為の──。

 

 

しかし、基之にとっても起源国軍にとっても想定外の事態がニューサンフランシスコ基地に訪れようともしていた。

基之があえて見逃したこの基地。

偶然にも、彼らのターゲットとなっていたのだ。

 

彼ら、即ち"FSLF"、ジェラルド・ターレスとジョン・アレンのレジスタンス組織である。

 

彼らは"ウリエル"の奪取、或いは破壊を目的とし、独自に構築したネットワークからニューサンフランシスコ基地に目星を付けていたのだ。

カルミネからの情報提供、起源国軍内の反体制派、或いは金の亡者達から得た情報。

これらを組み合わせ、彼等はニューサンフランシスコ基地襲撃を決定していた。

 

銀河連盟軍の攻撃が各基地を襲い、凡そ被害の規模も明らかと成りつつある頃、ニューサンフランシスコ基地には警報が鳴り響くこととなった。

 

「行くぞ!ジョン!」

「ああ。恐らく標的は地下の格納庫だろう。寄り道は無しだ!」

「高く付きそうだしな!」

 

ジェラルド、ジョンは仲間達と共に基地のゲートを装甲車、と言ってもトラックに自前で廃材やら鉄板やらを取り付けた無いよりはマシなハリボテだが、で以て強行突破。

金に汚い軍人らが横流しした武器の市場、ブラックマーケットで仕入れた銃火器、爆弾をふんだんに浪費し、基地へ突入。

 

そして彼等は、"ウリエル"、第十二星系に残された"炎"を奪うべく、走る。

 

「撃て!撃て!弾薬の数は気にするな!ここが大一番!ここで勝てば、自由合衆国の未来が、明日が再生する!」

 

ジェラルドは仲間達を奮起させんと叫ぶ。

ジョンはその横で冷静にゴーグル型戦闘用端末から情報を得つつ戦術を立てていく。

 

「二番隊!恐らく敵が近い!一旦停止し待ち伏せ!」

「五番隊!そこで壁越しに斉射!地図によればそっちに小規模な武器庫があるはずだ!」

 

爆発音。

ジョンはよし。と呟いてから再び指示を飛ばす。

 

「運が良い。誘爆してくれたようだ。五番隊ははのまま直進し、二階へ通じる階段を破壊しろ。

増援の到着を遅らせるんだ」

『二階に昇って、三階へのを破壊しちゃだめですかね?』

「魅力的だが、敵が近そうだ。もしも全く気配が無ければそれで構わない」

 

「!ジョン、屈め」

 

通信中であっても、ジョンはジェラルドの声には脳のチャンネルを必ずオープンにしている。

ジョンが即座に身を低くすると、真横を護衛するように走っていたジェラルドはジョンの折り畳まれた背中越しに見える敵へ銃弾を浴びせた。

 

「行けるか?」

「ああ。問題ない。─五番隊、状況は?」

 

安全な後方で作戦指揮をする、というのも組織を見た時には重要な選択肢だろう。

だが、ジェラルドとジョンはそれをしない。

 

仲間が死地に向かっているのに自分達だけ、という情緒的な理由は勿論ある。

だが、それだけではない。

しないだけでなく、出来ないのだ。

 

起源国軍はセオリーとして、襲撃などを受けた際に通信設備が損傷を受けると同時、電波妨害装置を起動させるのだ。

つまり、後方からの指揮は難しくなる。

短距離で、かつ電波妨害を可能な限り対策した"特製品"であればどうにか、という状況なのである。

 

故に2人は、情緒的、技術的、二つの理由から前線に出ざるを得ないのだ。

 

そして、だからこそ、二人は、ジョンが戦術指揮を取り、それをジェラルドが守る、というコンビネーションを編み出した。

 

『五番隊!二階への階段を爆破!敵が来ておったんで三階は諦めました』

「上出来。六番隊!東通路の地下階扉はどうなってる?!」

『ガードが固い!精鋭1個小隊が入り口だけに割かれている!一旦撤退する!』

「了解。そのまま攻撃の姿勢だけは維持しておいてくれ!」

 

ジョンは次々指示を飛ばす中でも、ジェラルドの動きの邪魔とならないよう、身を屈めたり、ステップを踏むかのようにジェラルドとの立ち位置を入れ替えたり、前へ少し進んだり下がったり。

軽快に動き、ジェラルドの行動を一切阻害しない。

 

二人は互いをそれ程までに信頼していた。

背中を預けられる、或いは、指揮の全てを委ねられる。

互いが互いを信じ、両者は自らの職務を完遂する。

 

それこそが、彼等のやり方であった。

 

「一番隊、西側地下階扉にたどり着いた。

此方も六番隊と同じく、だな…さてどう突破したものかね」

 

ジェラルド、ジョンは隊を率い、地下への入り口を発見した。

だが、そこにはかなりの数の起源国軍人がいる。

 

「強行突破はさすがに難しいだろうね」

「ああ。だからこそ、作戦が必要だな──」

 

 

再び空へ戻って、ディスティニア大陸とニューアメリカ大陸を隔てる海上。

そして空中。

 

銀河連盟艦隊は早速撹乱作戦から戻ってきた艦も隊列に加え、"ムリエル"艦隊との決戦に備えている。

まだ、ニューサンフランシスコ基地に"ムリエル"の殆どが駐留していることも、"FSLF"が基地を襲っていることも知らない故に、来る筈の敵軍を暫く待ち構えることになるのだった。

 

 

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