シンデレラグレイ~転生者を添えて~   作:キャップちゃん

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前回のあらすじ、オグリが勝った!オグリが食った!


5話

 

 いつも通り二人の練習を北原と見るつもりだったがそろそろ動き出さないといけないと思い付き嫁と一緒に車で本家へ。

 自分の家は普通の家なのだが嫁さんの所がまぁ大きい所で使えるものは使わないと自分の計画が進まない、神様っぽい人から貰ったスキルでどうとでも出来るがそれだと面白くない、生きてる人間が人間である限り人間として出来る事をしないと何も面白くない。

 デウスエクスマキナ的な存在になって遊んだ時間軸もあったが………、それはそれで面白かったな。

 

 「それで協力して欲しいと?」

 

 「はい、とても感動的で皆が喜ぶ話じゃないですか? レースも今まで以上に賑わう事間違いなしですよ」

 

 「まぁいいでしょう、貴女もそこは了承してるの?」

 

 「旦那を立てるのが嫁の務めなので」

 

 そういうと大奥様は頷いた、これで協力してくれるだろう。しかしいつ来ても本家の屋敷はデカくて迷いそうになるし来るの嫌なんだよな、けど久しぶりに来たし少しぶらつくか。

 

 「ねぇアナタ、本当に良かったの?」

 

 「ん? 何が?」

 

 「本人に言わない事よ」

 

 「あぁ、いいのいいの。 下手に今言うと色々こじれるからな」

 

 二人で仲良く廊下を歩いていると嫁さんが話しかけてくる、その疑問はごもっともだが自分が楽しいと思うやり方でやりたいしごまかす事に。嫁さんはこういう時やれやれ顔になりながらもそれ以上聞いてこないからかわいい奴である。

 

 「それにしてもこの家に来るのも久しぶりね、まだアナタの指導で走っていた時の事を思い出すわ」

 

 「そうだな、それなら時間もあるし少し昔みたいに指導しようか?」

 

 「ふふっ、それもいいですわね」

 

 そうしてイチャイチャしながら庭にあるターフへと歩いて行くのだった。

 

 

 

 

 ターフにつくと今はちびっこ達が本家所属の専属トレーナーに走り方を教わっている最中だった、近くに住む親戚の子達なので見知った顔もちらほらと見える。

 

 「わぁ! あばちゃんだ!」

 

 「あばちゃんも走るのー?」

 

 「一緒に走ろーよ!」

 

 「あらあら私と走るの?」

 

 ちびっこ達がこちらに気が付くと駆け寄ってきて嫁の周りに群がる、こうなったら自分は何もできないのでただ見守るのみだ。

 楽しそうに走っているのを見ると今笠松で見ているウマ娘達の事を思い出す、入学したての時は皆こんな感じでキャッキャウフフと楽しんで走っているのに年が経つにつれ………、今は嫁とちびっこ達が楽しそうにしてるのを見るか。

 

 「珍しい人が居ると思えば貴方は何をしてるのです?」

 

 「なにこの美しい光景を特等席で見てるだけだよ」

 

 ふいに後ろから声をかけられる、知っている声なので振り向かずに答える事に。

 

 「八面玲瓏、良い光景だ。 それで貴方達は何故家に?」

 

 「ちょっとした野暮用だよ、用事はもう終わったし少し昔を思い出してターフへ出てみればこの有様よ。 っでお前はなんで家にいるんだ?」

 

 「なに、同じように野暮用で戻っただけです。しかしこうしてお話するのも久しぶりですね」

 

 「そうだな、ここ数年忙しそうにしてたから声を掛け辛かったんだ」

 

 「はははっ、それはすまない」

 

 和やかに話しながら二人で嫁とちびっこ達を見る、こうして話していると小さい時とは全然雰囲気が変わっている事に笑みがこぼれる。

 

 「まぁ元気そうで何よりだよ、ライオンちゃん」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 一方その頃、オグリキャップ達はと言うと。

 

 「そんな………、嘘だろ? 嘘だと言ってくれキャップ!!」

 

 「トレーナー! そんなこと言っても………、もうどうにもできないんです………」

 

 「ベルノ! だって! キャップだぞ? あのキャップなんだぞ!!」

 

 「そうです!! けどオグリちゃんはもう………ッ!!!」

 

 「くそぅ! どうして………、どうしてなんだよ!!」

 

 静寂の中二人の声だけがやけに響く、どうにもできないと解っていながらも声を荒げてしまう北原。そんな北原をどうにかしようと同じく声を大きくしてしまうベルノライト。

 

 「昨日だってあんなに………、あんなに!!」

 

 「トレーナー………」

 

 手を握りしめ俯く、そんな姿をベルノライトはどうしようもなくただ茫然と立ち尽くして見るしかできない。

 

 「………、あんなに運動神経は良かったじゃないか、なんで! なんで泳げないんだキャップ!!」

 

 ガバッと顔上げプールに指を指す、その先にはどう見ても溺れている様にしか見えない姿で水中を進むオグリキャップの姿が。

 

 「トレーナー、一緒に泳げなくても大丈夫なプラン考えようね」

 

 「そうだなベルノ、しかし浮いてこないな」

 

 「「………」」

 

 「「ヤバイ!!」」

 

 なんとかプールから救出されたオグリキャップ、どうして泳げないか北原が聞いてみたところ「カサマツには海が無かったから」と少し恥ずかしそうに言ったのだった。史実では泳ぐのが死ぬほど嫌いだったらしい、温泉は大好きなもよう。

 オグリキャップ達はなんやかんやあるが今日もトレーニングをするのだった。

 

 




※オグリが泳いだプールは笠松トレセン近くの温水プールです。
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