シンデレラグレイ~転生者を添えて~ 作:キャップちゃん
ついにやってきた中京杯、オグリキャップはベルノライトから芝用の蹄鉄を貰いとても喜んでいる、3人で作ったから喜んでくれるん素直に嬉しい。
控室で北原が作戦を言いそれをオグリキャップが静かに聞く、もう見慣れた光景になりつつある、これが終わりオグリがパドックに向かう時他は観客席へと移動した。
「お! ここ空いてますよ先輩」
「なんで出してんだ馬鹿野郎」
「うおわああああろっぺ「ムサカだ!」」
北原が見つけた席へ座ろうとした時背後から北原へ声をかけた人物が、自分の先輩で北原の叔父の六平銀次郎だ。
「先輩どもう」
「前の言いつけ通りちゃんとしてるじゃねぇかお前」
「え? 先輩? 知り合いなんですか? ってそんな事よりなんで来てるんですか!?」
自分と六平先輩との関係により今は何故ここに居るのか気になるらしい北原。
「ンなの俺の勝手だろうが、それより俺ぁやめとけつったよな? ジョー」
「それこそ俺の勝手でしょう! 何がダメって言うんスか!? 芝への対策ならちゃんとしましたよ!」
やはり親戚なだけあって遠慮がない言葉だ、そしてチラチラと目で何かを訴えかけないでください六平先輩。
「バッカ!そうじゃなくて…「ト…、トレーナーさん!! シシシ! シンボリルドルフさんが来てます!!」」
六平先輩の言葉を遮ってベルノライトが慌てて駆けてくる、ベルノライトの言葉を聞いて北原は上の席が見える場所へ移動した。
「うおおー! マジだ!! ホンモノ!?」
「来週のレースの為に先乗りしたんでしょうか!?」
「もしかして隣にいるのマルゼンスキー!? やべぇえええ!!」
「サイン貰えますかね!?」
はしゃぐ二人を見てからこちらへ顔を向ける六平先輩、そんな顔されても自分がしたい事は変えませんよ。
「お前本当に変わらねぇな、もう俺からは何も言わねぇからいつも通りちゃんとまとめろよ」
そういうとターフへ顔を向けてしまった、言われなくてもやりますよ六平先輩。
さてレースの結果だが後続を五バ身離しての圧倒的な一着だった、これに喜ぶチーム北原だったが黒服二人に声をかけられて困惑するのだった。
「北原様、少々ご同行お願いします」
連れていかれる北原、それに隠れながら付いて行くベルノライト、そして残った六平先輩と自分。
「付いて行かなくて良かったのか?」
「呼ばれたのは北原君だけだったし別にいいでしょ」
「お前なぁ………、はぁ………」
何か言いたげな表情だったがため息一つ吐きそこから黙ってしまう。
「………、何処まで進んでるんだ」
「何の事ですか先輩?」
「とぼけんじゃねぇよ、お前の事だ色々手ぇまわしてんだろ?」
少しの沈黙の後六平先輩が進捗を聞いて来る、すっ呆けようとしたがやはり無理だったか。
「とりあえずダービーまでは」
「? もうこうなっちまったら東海ダービーなんて出れねぇぞ」
「東海ダービーなんて自分は一言も言ってませんよ、自分はダービーとしか」
そういうと六平先輩は驚いた顔で凝視してきた。先輩、顔が皺くちゃになっちゃってと思いつつ言葉を待つ。
「………、ちゃんとやれるんだろうな?」
「はい」
いつになく真剣な声で確認を取ってくる、自分は短く自信をもって返事をするのだった。
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あの日から数日、北原は何やらぼーっとする事が増えた、トレーニングの時も上の空でベルノライトに心配される程である。
そんなある日オグリキャップと二人でチーム部屋でおにぎりを食べている時に北原が真剣な表情で入ってきた。
「オグリキャップ、話がある」
「………? 話?」
「邪魔なら出ていくがどうしたら?」
「先輩も聞いてください」
緊張した面持ちから出ていこうと提案したが残っていていいと言われ浮かした腰をまた下ろした。
「朗報だオグリ! 聞いて驚け? 何と中央にスカウトされたぞ!」
「…?」
先ほどの表情から一転して笑顔で話し始めた北原、しかし内容がいまいちわかってない様子のオグリキャップ。
「あのシンボリルドルフ直々に言われたんだぞ! 「オグリキャップを中央にスカウトしたい」って! しっかしすごかったな~、 オーラってーの? 流石無敗の三冠ウマ娘って感じだったよ!」
何かを悟られないように少し早口で話す北原、オグリキャップだからバレてないけど他が聞いたらバレるぞ、いや………、オグリキャップもうすうす気が付いてるんじゃないかな。
「電話番号だって交換したんだぜ? やっぱり俺と先輩の目に狂いはなかったって事だな! まぁ、東海ダービーは走れなくなるが………、お前ならもっとハイレベルなレースに出られるさ! どうする? 中央行くか? 先輩もこの提案いいですよね?」
「………」
じっと真剣な表情で北原を見るオグリキャップ、釣られて俺も真剣な表情に。
「行くとしたらキタハラ達も一緒に来るのか?」
静寂が部屋を包む、それに耐えきれなかったのか無理に笑いながら北原が話し始めた。
「は…、はっはっは! 俺が? 無理無理! 俺中央のライセンス持ってねぇし! 大体俺なんか「いけるぞ」…っへ?」
北原の言葉をぶった切って自分が声を出す。
「みんなで中央に行けるぞ? オグリキャップも北原君も、そして壁裏で隠れてるベルノライトもな」
自分の発言を聞いて固まる北原、隠れてたベルノも乗り出して部屋に入ってくる。
「中央には色々コネがあるんだ、なんってったってまだ中央のトレーナーでもあるからな」
皆に見えるように胸ポケットから中央トレーナーのバッチを取り出し見せつける。
「これからもみんなでやっていこうな!」
「………うん」
コクッと頷く笑顔なオグリキャップ、北原とベルノライトは固まったまま動かない、さてどこまで説明したもんか………。
※転生者はちゃんとトレーナ―資格の更新をしてました。