お前がブリュンヒルデになるんだよ!   作:シシカバブP

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新章って気がしない。

サブタイの元ネタはアニメ1期の10話「セシリアはエロイなぁ」
BD版では、セシリアの勝負下着を拝めたという……時代でしたねぇ。


臨海学校
第23話 倉持はクソだなぁ。


 学年別トーナメントが中止となって数日。1年1組では案の定、専用機持ち連中が大暴れしてたらしいが、ウチの4組は平穏な日々を送っていた。

 大暴れの内容? デュノアの『女の子宣言』とか、ボーデヴィッヒの『私の嫁宣言』とかだな。まあ前回も今回も、のほほんからの又聞きでしかないんだが。

 いや、又聞きっていうのも違うか。のほほんがその当時の状況を録音してたのを聞いたんだが、まあまあすごい内容だった。

 

『そっかー、デュノア君じゃなくてデュノア"さん"だったんだー』

『おかしいと思った! 美少年じゃなくて美少女だったわけね』

『って、織斑君、同室だから知らないってことは――』

『ウェ!?』

『いぃぃぃちかぁぁぁぁ!』

(凰が衝撃砲をブッパする音)

『う、うわぁぁぁぁ!……って、あれ? ら、ラウラ?』

『ふむ、無事なようだな』

『あ、ああ、助かったぜ。サンキューーむぐっ!?』

『お、お前は私の嫁にする! 決定事項だ!』

『ななな、何してんのよぉぉぉぉ!!』

(衝撃砲&レーザーライフル&パイルバンカーの射出音)

 

 ……うん、お前ら『特定施設以外でのIS無許可展開禁止』って規則はどうした? 一夏が悪い? そういう問題じゃねえ! (代表候補生の)教えはどうなってんだ、教えは!

 

 とまあ繰り返しになるが、4組はそういった騒動とは無縁で毎日を過ごしている。先日もクラス全員、データ取りのための試合が恙なく終わり、あとは臨海学校と期末テストだけとなっていた。

 

「それじゃあ連絡事項ですが、来週から校外特別実習期間があります。皆忘れ物とかしないようにね」

 

「「「はーい!」」」

 

 SHR、エドワーズ先生に対してクラス全員が元気よく返事をした。

 

「特別実習って、臨海学校のことなんだよね?」

 

「そうそう。3日間の内、1日目は移動以外は自由時間なんだって!」

 

「海かぁ。水着を用意しておかないと!」

 

 SHRが終わり、さっそく臨海学校の話題でクラス中持ち切りになった。

 

「陸」

 

「はいはい、水着買いに行こうな」

 

「ん!」

 

 駅前のショッピングモール『レゾナンス』、そこで前回は簪と水着を買いに行ったんだが、今回も同じようにデートとなりそうだ。

 

「陸から誘うの(☆`• ω •´)b」

 

「そりゃお前、何年の付き合いだと思ってるんだ」

 

 前外史も含めたら、そろそろ100年越えるぞ。あっ、真っ白世界でのインターンも含めたらもっとか。

 

「宮下君と更識さん、相変わらず……」

 

「あれが『ツーカー』ってやつか……」

 

「甘いっ! 甘すぎるっ!」

 

 周りから視線が刺さるが、もう気にならねぇ。なんせ入学初日から簪がブチかましたからな。もう何も怖くない。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 なんて思ってたその日の晩。

 

「陸くーん、悪いニュースと悪いニュース、それから悪いニュース、どれから聞きたい?」

 

「いい話題はないのかよ」

 

 寮部屋で刀奈から意味のない3択を出され、簪共々微妙な顔になった。それ選択肢ないじゃん。

 言い出した刀奈も不機嫌そうな顔をしているところを見るに、マジで碌でもない内容ばっかなんだろうな。

 

「……なら、一番害のないニュースから」

 

「はいはい。それじゃあ一番害のない話から。陸君、日本政府から補助金が出てるでしょう?」

 

「出てるな」

 

 これも前外史と同じく、『男性操縦者のデータ取り』という名目でもらってる。確か一夏ももらってるはずだ。

 

「補助金、打ち切られました!」

 

「へぇ、あっそ」

 

 マジで割とどうでもいい話だった。

 なんせ今回は如月重工のエンジニアとしてそこそこの給金をもらってるから、今更補助金打ち切られたところで痛くも痒くもない。

 

「お姉ちゃん、もしかして"また"倉持?」

 

「正解。正確には、倉持技研と女権団がタッグを組んでって感じよ」

 

「うわ~、しょーもな」

 

 聞けば、女権団も『千冬様の弟君以外の男なんて認めるものかぁ!』と憤っていて、それが倉持のレイモンドと化学反応を起こして有毒ガスを発生させたそうだ。

 今回も、俺が折れて技術供与しない限り続くんだろう。なお俺の月給、補助金の○○倍ある模様。世界シェア第2位舐めんな。(ちなみに1位はアメリカ)

 

「倉持と女権団は『混ぜるな危険』だったか」

 

「"触れたら荒れる"って意味では、倉持はまさしく塩素系漂白剤」

 

「簪ちゃんうまい! そうなると、女権団は根拠のない優越感に"酔ってる"からアルコールね」

 

 刀奈が扇子を開くと『座布団』の文字が。別に大喜利やってるわけじゃねぇから。確かにそいつら混ぜたら塩素ガスが出てくるけども。

 とにかく補助金の打ち切りは、俺の懐に全くのノーダメージってわけだ。

 

「これが一番害がないのか。次は?」

 

 すると刀奈の眉間に皺が。なんか言いにくそうだな。

 

「次なんだけど……野崎さんがねぇ……」

 

「野崎? 誰だ?」

 

「日本の代表候補生よ。私と代表の座を争ってたの」

 

「へぇ」

 

 その人も、織斑先生と同時期に候補生になったんだとか。言っちゃあなんだが、そろそろ引き際じゃねぇか?

 

「その野崎さんが先日、如月の工場にやって来たの」

 

「なんでまた」

 

「それがねぇ……」

 

 俺が聞くと、刀奈の口からデッカイため息が漏れた。

 

「打鉄弐式、開発凍結ですって!」

 

「「あっ(察し」」

 

 なるほど、そう来るか。

 

「その野崎って人が、打鉄弐式を渡される予定だった。けど織斑君の白式にリソース全振りして……」

 

「前外史で簪が引かされたハズレくじを、その野崎って人が引かされたわけか」

 

「そういうこと」

 

 3人揃ってため息。ホント倉持は倉持だな。相変わらず引継ぎ先も無しか。

 

「あっ、だから如月重工、というよりはお姉ちゃんのところに」

 

「ええ。元々年齢的に代表候補生を返上しようか悩んでたらしいんだけど、今回の件で倉持の担当者をぶん殴って辞めて来たそうよ」

 

「「グッジョブ」」

 

「2人揃ってサムズアップは止めて。野崎さんの実力は私もよく知ってるし、とりあえず簪ちゃんの同僚として雇用することに決めたわ」

 

「私の同僚、つまりテストパイロット?」

 

 ふむふむ。簪が学園にいる間、その野崎って人が代わりを務めるってことか。いいんじゃね?

 

「ん? それが俺の補助金打ち切りより害があるのか?」

 

「その後、倉持が騒いでたのよ。『我が倉持の技術者を殴って逃亡するとは、野崎は如月のスパイに違いない! 謝罪と賠償を要求する!』って。打鉄弐式の件を持ち出したら、捨て台詞を吐いて消えてったけど」

 

「「ああ、うん」」

 

 もうなんというか……ホント倉持だなぁ!

 

「それで、一番害のある話なんだけど」

 

 そこで区切ると、刀奈は紙切れを1枚、俺と簪の前に出した。

 

「今朝、その倉持技研からやって来た要求書……いえ、『要求書っぽいナニカ』よ」

 

 疲れた顔の刀奈から紙を受け取り、中身を読み進めていく。なになに……

 

 

=====================

如月重工株式会社 更識楯無

 

倉持技研は如月重工に対し、下記の内容を要求する。

 

1. 要求内容

・如月重工の株式譲渡(100%)

・如月重工の技術及び製品が、全て倉持技研からの盗用であることを認めること

・宮下陸の身柄引き渡し

 

2. 要求理由

・日本はIS発祥の地であり、倉持技研は日本政府公認のIS開発企業である。

・倉持技研にIS関連のあらゆる技術が集まっていることは、自明の理である。

・如月重工は倉持技研の完全子会社になることが、あるべき姿である。

 

3. 要求根拠

・倉持技研より技術力がある企業や団体は存在しないし、存在してはならない。

・宮下陸は日本国籍を有する。よって日本政府公認である倉持技研に所有権がある。

 

4. 回答期限

〇〇年〇〇月〇〇日までに、誠意ある回答を求める。

=====================

 

 

「……」

 

「り、陸? 大丈夫?」

 

「眩暈がして来た……」

 

 内容が香ばしすぎて、どこからツッコんだらいいもんか……これ、企業からの正式な書類なんだよな? ガキのごっこ遊びでも、もう少しまともな文章になるだろこれ。

 1億歩譲って、如月重工を買収させろって言うならまだ分かる。けど株式100%"譲渡"って……『お前の会社、タダで寄こせ!』ってことだろ? アホか。

 

「だから言ったでしょ。要求書っぽいナニカって」

 

「それにしたって、これは無いだろ。……あっ、署名レイモンド」

 

 署名欄を見た途端、その内容に納得した。どうりで支離滅裂なわけだ。……いやいや、それにしたって検閲ぐらいしろよ倉持。

 

「それでお姉ちゃん、どうするのこれ?」

 

「念のため、倉持に送り返したわ。そうしたら『子供のイタズラですな』ですって……ザケンナァァァァ!」

 

「おおお、落ち着いてお姉ちゃん!」

 

「割れる! そんな力いっぱい殴ったら、サイドテーブルが割れるって!」

 

 簪と2人掛かりで止めにかかるが、怒りゲージMAXの刀奈は止まらない。

 

「アンタのところの馬鹿でしょ!? それをさも無関係みたいにぃぃ! これ見て午前中ずっと頭痛が酷かった、私の苦しみは何だったのよぉぉ!」

 

「そ、それで、結局どうなったの?」

 

「はぁ……はぁ……! すぅぅ……はぁ……結局要求は取り下げというか、要求自体無かったことにされたわ」

 

「うわぁ……」

 

 ドン引きだよ。吐いた唾を飲むどころか、吐いたことすら無かったことにするとか。お前ら本当に社会人か?

 

「これ、俺への害というよりは刀奈への害がデカかったな」

 

「まったくよ……陸君、対応した倉持の副所長殴らなかった私を褒めて~」

 

「これは褒めざるを得ない」

 

「うへ~……❤」

 

 ベッドの上に座ると、刀奈を膝枕して頭を撫でてやる。刀奈といい簪といい、野郎の膝枕とか嬉しいか? 本人達が良いって言うならいいけどよ。

 

「陸」

 

「ん?」

 

「これはお姉ちゃんを労ってあげるためにも、次の週末は3人でレゾナンスに行こう」

 

「刀奈もか? 俺はいいけど、お前はいいのか?」

 

「うん」

 

「えっ! 3人でデート!? 行く行く!」

 

 うおっ、復活早ぇな! あと急に頭上げるなって、俺の顔面と正面衝突しそうだっただろ。

 

「簪ちゃんは臨海学校で一緒だろうから、ここはお姉さんが一足先に、陸君にセクシー水着を披露しちゃうわ♪」

 

「……陸、私もセクシーな水着を」

 

「やめいやめい」

 

 簪にセクシー路線は似合わんって。それと刀奈、実妹を煽るな。




1組のいつもの光景(白目)
ちーちゃんに折檻されても無断展開をやめないヒロイン勢(原作通り)
……やっぱり一夏が朴念仁なのが悪い。

倉持マジ倉持。
ちなみにこの倉持、現実のモデルがあるって言ったら信じます……?
(ヒント:作者の前職場)
さすがにここまで酷くは……酷くは……あああああああああっ!!(錯乱)


次回、3人デート&水着先取り回。
やっと刀奈のセクシービキニだぁ!
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