《統一暦1928年2月上旬 帝都ベルン 帝国ホテル大広間》
巨大なクリスタル・シャンデリアが眩い光を投げかけ、オーケストラが奏でる優雅なワルツの旋律が広間を満たしている。
テーブルには、前線ではもはや幻と化した本物のキャビア、トリュフを添えた仔牛のロースト、そして年代物のシャンパンが惜しげもなく並べられていた。ここは帝都ベルンの最高級ホテル。帝国政府と貴族院が主催する、傷痍軍人および遺族支援のための『大規模慈善晩餐会』の会場である。
出席しているのは、帝国の皇族、政府高官、軍の上層部、そして莫大な富を有する大貴族や財界の重鎮たち。彼らはこの戦時下にあってなお、自らの権力と財力を誇示するかのように着飾り、グラスを片手に歓談を交わしていた。
「――それでは皆様。西部戦線、東部戦線、ヨシフグラードの激戦をはじめ、数々の死地で帝国に勝利をもたらした若き英雄より、銃後を守る皆様へのお言葉を頂戴いたします。ターニャ・フォン・デグレチャフ准将閣下、ご登壇をお願いいたします」
司会者のアナウンスと共に、広間を埋め尽くしていた貴族たちの視線が一斉に演壇へと注がれた。
割れんばかりの拍手の中、スポットライトを浴びて進み出たのは、仕立ての良い将官用の軍服に身を包んだ、金髪碧眼の小柄な少女であった。
齢わずか十四歳にして、帝国軍准将。
その華奢な胸元には、最高位の銀翼突撃章をはじめ、白翼大鉄十字章など、物理的に肩が凝るほどの大量の勲章が所狭しと佩用され、照明を受けてギラギラと威圧的な輝きを放っていた。
(……なぜ、私がこんなピエロの真似事をしなければならないのだ)
ターニャは内心でため息をつきながらも、完璧に訓練された愛国的な若き英雄の微笑みを顔に貼り付け、マイクの前に立った。
彼女の手に握られているのは、宣伝大臣ペルツル率いる宣伝省の役人が徹夜で書き上げた、美辞麗句とプロパガンダの塊のようなスピーチ原稿である。
「ご来賓の皆様。本日、このような栄えある場にお招きいただき、帝国軍人としてこれ以上の名誉はありません」
澄んだ、しかしよく通る声が広間に響き渡る。
「最前線において、我が帝国の勇敢なる将兵たちは、極寒の雪と泥に塗れながらも、祖国の平和と未来を守るために今この瞬間も戦い続けております。……ヨシフグラードの凄惨な市街戦において、彼らを支えていたのは、他でもない。銃後で我々を信じ、生産の炎を絶やさず、こうして慈善の御手を差し伸べてくださる皆様方の『熱き愛国心』であります!」
(前線で我々を支えていたのは、泥水のような代用コーヒーと、ローゼフシルト・フーズが寄越した人の食べる物とは思えないレーションだけだがな! 貴様らの愛国心で赤軍の戦車が止まるなら、私は今頃南国の島でバカンスを楽しんでいる!)
内心で盛大な毒を吐きながらも、ターニャの演説は完璧であった。
身振りを交え、時に声を震わせて前線の英霊たちを悼み、最後に帝国の勝利と銃後の団結を力強く訴えかける。
「……我ら最前線の剣と、皆様方という強固なる盾が一つである限り、帝国は不滅です! 帝国の栄光と、勝利のために! 祖国に神の祝福を!」
スピーチが終わった瞬間、広間は熱狂的なスタンディング・オベーションに包まれた。
貴族の婦人たちは感動の涙をハンカチで拭い、恰幅の良い紳士たちは「素晴らしい!」「これぞ帝国の誇りだ!」とグラスを掲げている。
ターニャは優雅に一礼し、演壇を降りた。
だが、そこからが彼女にとっての『第二の戦場』であった。
「デグレチャフ准将閣下! 素晴らしいスピーチでした。ぜひ、我が家門の息子の紹介を……」
「准将閣下。私の甥が陸軍大学校を卒業しましてな。一度、個人的に夕食でもいかがですかな?」
「閣下、次のワルツを一曲……!」
演壇を降りた途端、ターニャの周囲には、ハイエナのように目を血走らせた大貴族たちが群がってきた。
彼らの視線には、英雄への純粋な賛美など微塵もない。そこにあるのは、十四歳という異常な若さで将官にまで上り詰めた「最高級の血統改良の素材」あるいは「強力な軍とのパイプ役」としての、生々しくねっとりとした欲望であった。
十四歳の婚約者もいない元孤児の魔導士出身の将官。しかも、その武勲は歴史に名を残すレベルである。没落しかけた貴族や、軍部に影響力を持ちたい財界人にとって、彼女を自らの家門に「政略結婚」で取り込むことは、何にも代えがたい極上の果実なのだ。
(……気持ち悪い! どいつもこいつも、私を繁殖用の血統書付きの犬か何かと勘違いしているのではないか!? )
ターニャは内心で絶叫しつつも、表面上は「申し訳ありません、私は国家と結婚した身ですので」などという当たり障りのない常套句を駆使し、群がる亡者たちを華麗なステップ(機動防御)で躱していった。
そして、彼女が目指した安全地帯は、広間の隅、立食用のバーカウンターの隣であった。
そこには、近づく者に本能的な畏怖を抱かせる、極めて異質なオーラを放つ一人の男が立っていたからだ。
「……お疲れのようだね、デグレチャフ准将。見事なプロパガンダ演説だったよ」
シャンパングラスを傾けながらターニャを迎えたのは、彼女の元上司であり、ヨシフグラード解囲の功績によって大将へと昇進したばかりの策謀家――ジーク・マイヤー・アンドシェル・フォン・ローゼフシルトであった。
「閣下の無茶振りに比べれば、原稿を読むだけの任務など容易いものです。……それにしても」
ターニャは用意された林檎のジュースを受け取りながら、ローゼフシルトの全身をジト目で見上げた。
「本日は軍の行事も兼ねているというのに、閣下は軍服をお召しにならないのですね。帝国の将官としては、極めて悪目立ちしているように見受けられますが」
ターニャの言う通りであった。
この場にいる軍関係者は、全員がこれ見よがしに正装の軍服と勲章を着飾っている。帝国の貴族文化において、軍人であること、軍服を着ることは何よりのステータスだからだ。
しかし、大将であるはずのローゼフシルトは、軍服ではなく、仕立ての恐ろしく良い漆黒のスモーキングという平服姿であった。
そのラペルに輝いているのは、軍の勲章ではなく、純金とダイヤモンドがあしらわれた冬季慈善活動・最高額寄付者記念バッジという、極めて俗物的なピンズただ一つである。
「今日は軍人としてではなく、一介の軍需産業の主人として、個人的に莫大な参加費を払って参加しているからね。軍服の威光など借りずとも、私の財力と影響力があれば十分だという、ささやかな誇示だよ」
ローゼフシルトはシニカルに笑った。
事実、彼が平服でいようとも、周囲の貴族たちは彼に直接話しかけることすら躊躇し、遠巻きに恐れおののくような視線を向けている。最前線で一個軍集団を動かすだけでなく、帝国の経済そのものに巨大な影響力を持つ男の隣は、ターニャにとって貴族たちを近づけさせない最高の防波堤であった。
「やあ、ローゼフシルト大将! いや、今の君の出で立ちなら、ジーク・マイヤー統帥と呼んだ方がいいかな?」
その時、周囲の畏怖の壁を全く気にすることなく、底抜けに明るく気安い声で話しかけてくる一人の男が現れた。
豪奢な軍服に身を包み、金髪を綺麗に撫で付けた、長身でスポーツマン体型の男。
その姿を見た瞬間、周囲の貴族たちが一斉に姿勢を正し、深く頭を下げる。
「これは、ヴィルヘルト皇太子殿下。ご機嫌麗しゅう」
ローゼフシルトはグラスを置き、恭しく、しかしどこか友人に対するような気安さで一礼した。
ヴィルヘルト皇太子――現皇帝の長男であり、次期帝国の玉座を約束された男である。
「堅苦しい挨拶は抜きにしてくれ、ジーク。今日も君の財閥からの寄付金のおかげで、父上も大層ご機嫌だよ」
「慈善活動は企業の義務ですからね。……それに、こうして美味しいシャンパンが飲めるのなら、安いものです」
二人はグラスを打ち合わせ、親しげに笑い合った。
ターニャは一歩下がり、直立不動の姿勢で気配を消そうとした。
ローゼフシルトと、次期皇帝であるヴィルヘルト皇太子。
この二人が極めて親密な親友であることは、帝国の軍部と政界において公然の秘密であった。だが、彼らの出会いと、その親交が始まったきっかけが、極めて「暴力的」かつ「奇妙」なものであったことを知る者は少ない。
◇
事の始まりは、数十年前。
ベルン中央陸軍大学校のキャンパスに遡る。
当時、ルーシーの修羅場を潜り抜け、恐ろしい数の勲章と武功を引っ提げたローゼフシルトは、十七歳という陸大創設以来の飛び抜けて早い記録で入学を果たした。(後に、目の前にいる十四歳のターニャによってその記録は大幅に塗り替えられることになるのだが)。
その若き英雄の入学に最も強い興味を持ったのが、同じく陸大に在籍していた、当時二十代前半のヴィルヘルト皇太子であった。
陽気で血の気が多く、体を動かすことが何より好きな皇太子は、この無愛想な年下の英雄と手始めに「親睦」を深めようと考えた。
そこで彼がローゼフシルトを誘ったのが、帝国貴族の学生結社の伝統であるメンズーアの観戦であった。
メンズーアとは、防具をつけず、目と首だけを保護した状態で真剣で打ち合い、互いの頬に名誉の傷、シュミットを刻み合うという、帝国貴族特有の野蛮な決闘の儀式である。傷から逃げずに耐え抜くことが、勇気と男らしさの証明とされていた。
しかし。
白熱するメンズーアの試合を見学席で見ていた十七歳のローゼフシルトは、感心するどころか、極めて不快そうに顔を顰め、隣に座る皇太子に向かって冷酷な声で吐き捨てたのだ。
「……くだらないものですね。これが帝国の次代を担うエリートたちのやることですか、殿下」
「なんだと? 名誉ある決闘を侮辱する気か、ローゼフシルト」
「ええ、侮辱しますとも。相手の頬に傷をつけて見栄を張るだけの儀式など、命のやり取りとは無縁の温室育ちの児戯に過ぎません。本当の戦場では塹壕のドブネズミよりも役にたたない。あんな傷で男の誇りを感じているようでは、本物の戦場では一秒で死にますね」
ルーシーの地獄から帰還した実戦経験者からの、伝統と特権階級の誇りを根本から否定する痛烈な批判。
これに、若きヴィルヘルト皇太子は激怒した。
「言わせておけば……! 実戦を経験したからといって、上級生であり皇族である私を前に帝国の伝統と誇りを愚弄する気か! ならば、貴様のその口がただの減らず口かどうか、私が直接確かめてやろう!」
頭に血が上った皇太子は、上級生としての威厳を見せつけるため、ローゼフシルトに直接決闘を申し込んだのである。
この時、彼は完全に忘れていた。相手が、シルドべリアのタイガで無数のチェーカーの首を掻き切ってきた本物の兵士であることを。
だが、皇太子も根はスポーツマンであり、卑怯な真似は嫌った。
彼は、ローゼフシルトがメンズーアの剣術に不慣れであろうと気を配り、剣ではなく、拳での決闘を提案したのだ。
これに対し、ローゼフシルトは一切の表情を変えずに快諾した。
かくして、陸大の体育館の裏で、秘密裏に決闘が行われた。
「いくぞ、ローゼフシルト! 私の拳で、貴族の誇りを教えてやる!」
二十代前半の、肉体的全盛期であり体格でも勝るヴィルヘルト皇太子が、勢いよくステップを踏んで突進した。彼の拳は確かに鋭く、重かった。
だが、結果から言えば、それは「決闘」と呼べるようなものではなかった。
一方的な制圧である。
突進してくる皇太子の右ストレートを、ローゼフシルトは紙一重でスリップして躱すと、同時に皇太子の前足の膝裏を強烈なローキックで刈り取った。
体勢を崩した皇太子が前のめりに倒れ込む。ローゼフシルトはその勢いを利用して背後に回り、流れるような動作で皇太子の体を床に引き倒した。
そして次の瞬間には、ローゼフシルトは皇太子の右腕を両脚で挟み込み、自らの体を仰け反らせて肘関節を完全に極める――腕挫十字固の体勢に入っていたのだ。
「ぐっ、がぁぁぁッ!?」
ボクシングだと思っていたところに、未知の寝技を極められた皇太子は、何が起きたのか理解する間もなく激痛に悶絶した。
タップという概念すら知らない皇太子の腕が、パキリと嫌な音を立てて折れる寸前。ローゼフシルトは容赦なく皇太子の頸動脈を膝で締め上げ、彼を完全に気絶させて決闘を終わらせたのである。
皇太子が新入生に腕を折られかけ、失神させられた。
この前代未聞の不敬事件に、陸大の教官たちは青ざめ、ローゼフシルトの放校と極刑すら覚悟した。
だが、この事件の顛末を聞いた皇帝、ヴィルヘルト二世の反応は、周囲の予想を裏切る異常なものであった。
「ガハハハハッ! あのヤンチャで威張り散らしていたヴィルヘルトが、年下の新入生に素手で組み伏せられて気絶しただと!?」
皇帝は腹を抱えて大爆笑したのだ。
「しかも相手は、あのルーシーで英雄的活躍を見せ、我が親戚たるルーシー皇室の一家を救出してくれた大恩人、ローゼフシルトではないか! 素晴らしい! あのお調子者のヴィルヘルトに、そのような過激な戯れをしてくれる真の友ができたとは、これほど喜ばしいことはない!」
皇帝は何を血迷ったか、息子を気絶させた男を罰するどころか大絶賛し、最終的にはローゼフシルトを皇宮の食卓にまで直接招き入れるほどに気に入ってしまったのである。
その後、腕の痛みが引いたヴィルヘルト皇太子とローゼフシルトの間には、しばらくギクシャクした空気が流れた。
だが、互いに意外と相性のいい性格であったこと、そして何より、共に狩猟という共通の趣味を持っていたことで、二人は休日の度に一緒に鹿撃ちに出かけるようになり、次第に身分を超えた真の親友へと変わっていった。
後に、帝国へ亡命してきたアレクセイロス皇太子もこの狩猟仲間の輪に加わり、口の悪い、あるいは言葉が達者な貴族たちは、この三人の集まりを密かにこう呼ぶようになった。
次期帝国皇帝ヴィルヘルト。
次期ルーシー皇帝アレクセイロス。
そして、帝国財界に多大な影響を持つ財界の皇帝、ローゼフシルト。
三人の皇帝による、三帝同盟(笑)であると。
◇
「――おお、そういえば!」
過去の因縁など微塵も感じさせない気安さでローゼフシルトと談笑していたヴィルヘルト皇太子が、ふと視線を落とし、気配を消していたターニャの存在に気がついた。
「君が、先程素晴らしいスピーチをしてくれたデグレチャフ准将だね。いやはや、近くで見ると本当に可愛らしい」
皇太子はターニャの前に膝をつき、目線を合わせて興味津々に彼女を見つめた。
「この小さな淑女が、かのラインの悪魔……失礼、最前線で連邦の戦車を素手で引き裂くと噂される白銀の准将だとは、にわかには信じがたいな! ぜひ、我が宮殿のコレクションに加えたいくらいだよ。どうだい、准将。私と一曲、踊ってはくれないか?」
屈託のない笑顔でダンスに誘う次期皇帝。
周囲の貴族の淑女たちが「あの小娘、皇太子殿下に取り入る気か!」と嫉妬と羨望の入り混じった視線を向ける中、ターニャは内心で盛大な舌打ちをした。
(……素手で戦車を引き裂くだと? 宣伝省の奴ら、一体どんな尾ひれをつけて私をプロパガンダしているのだ! それに、この男も所詮は権力を持った厄介なナニカか!)
だが、相手は次期皇帝である。無下にはできない。ターニャは完璧なお断りをして見せた。
「殿下のお誘い、身に余る光栄であります。ですが、私のような血と硝煙の匂いしかしない軍人が殿下の手を取るなど、この場に集われた美しきご令嬢方に面目が立ちません。私は国家の番犬として、この壁際で皆様の平和な語らいを護衛する任務に専念したく存じます」
「ハハハハ! 噂に違わぬ鉄壁の防御陣地だな! 君のその機動防御は、私の親友の寝技並みに攻略が難しそうだ」
ヴィルヘルト皇太子は愉快そうに笑い、立ち上がった。
「まあいい。君たちのような優秀な将官がいるからこそ、帝国は今日という日を迎えることができた。……ジーク、彼女のことは君に任せるよ。あまり最前線でコキ使って、壊さないようにしてくれよ」
「善処しましょう、殿下。もっとも、彼女は私やゼートゥーア閣下が壊そうとしても、逆に相手の喉笛を噛み千切るようなタフな猟犬ですがね」
ローゼフシルトのシニカルな返しに、皇太子は再び豪快に笑い、他の貴族たちの輪へと戻っていった。
「……猟犬扱いとは、ご挨拶ですね、閣下」
皇太子が去った後、ターニャは林檎ジュースのグラスを睨みつけながら低く唸った。
「事実だろう? 君がいなければ、ヨシフグラードの包囲網の内側は崩壊していた」
ローゼフシルトはシャンパンを飲み干し、ふと、広間で踊る貴族たちから視線を外し、窓の外の暗闇――遠く東の空を見つめた。
「……見てみたまえ、デグレチャフ。この豪華な食事と、優雅なワルツを」
彼の声から、先程までの気安さが消え、氷のような冷徹さが戻っていた。
「彼らは、寄付バッジをつけて戦時公債を買うことで、自分たちが戦争に参加し、勝利に貢献していると本気で信じている。自分たちの特権と平和が、永遠に続くと思い込んでいるのだ」
「……ええ。前線の塹壕で、凍傷で足の指を腐らせながら泥水を啜っている兵士たちの現実など、彼らの想像の埒外でしょうね」
ターニャもまた、窓に映るシャンデリアの光を冷めた目で見つめ返した。
「だが、帝国の備蓄は確実に底をつき始めている。帝国の巨大な工場群がどれだけ生産ラインを稼働させようと、合州国という化け物が本気を出せば、この優雅な晩餐会など、あっという間に吹き飛ぶ」
ローゼフシルトは、空になったグラスをテーブルに置いた。
「だからこそ、我々は急がねばならない。……次の火を灯す準備をな」
「次の火……ですか」
「ああ。少し休んだら、また前線に戻ってもらうぞ、准将。君には、まだまだ働いてもらわねばならないからね」
悪魔の宣告。
華やかなワルツの旋律の裏側で、大戦争の時計の針は、休むことなく次の破滅へと向かってチクタクと音を立てていた。
ターニャ・フォン・デグレチャフ准将は、胃の痛みを堪えながら、この狂った世界(パーティー)がいつ終わるのかと、一人暗い溜息を吐くのであった。
ローゼフシルトの過去話いる?
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前世まで赤裸々に見せろ!おら!!
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転生してからの話あくしろ
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男に興味ねぇからさっさと話進めろや!