東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話 作:みかづき椛
壁・床・天井が一面赤黒い空間では黒幕子の剣による攻撃をシラウオが剣、レミリアは槍のような武器で何度も激しく防いでいた。三人が着ている服には返り血がついた跡があった。
「ハァ……ハァ……いつ終わるの!? 黒幕子には全然ダメージ与えられないし……!」
「分かりません……仲間が助けに来るのを待つしか……」
レミリアに返事をしたシラウオは黒幕子に剣を振るうも、かわされる。
「さっさとここから出しなさい!」
槍のような武器を黒幕子に投げつけたレミリアだったが、かわされてカウンター蹴りを腹に入れられて吐血した。
「死ね! 悪魔!!」
仰向けに倒れたレミリアに切っ先を向けた瞬間、シラウオは十字手裏剣を黒幕子に向けて投げつける。十字手裏剣は剣で弾かれても、隙をつくようにレミリアが槍のような武器を右手に持った。
「スピア・ザ・グングニル!」
十メートルほど飛ばされた黒幕子は仰向けに倒れるが、一瞬で立ち上がって空間に浮き上がり、剣を炎で包んだ。
「焼かれて消えろ!!」
黒幕子は燃える剣を大きく横に振るうと、巨大な炎の斬撃が二人に直撃して辺りが燃え広がる。
「……甘いわね」
炎の中から槍のような武器が黒幕子に向かって飛び、黒幕子はよけた瞬間に炎の中からジャンプしたシラウオが黒幕子の頭上から剣を振り上げた。剣と剣がぶつかり合った瞬間、黒幕子は勢いよく落下し始める。
「炎と言う名の障害物を作ったのは失敗ね。くノ一みたいに隠れられるもの」
そう言ったレミリアは微笑み、右手に握る槍のような武器を黒幕子にぶつけて吹き飛ばすと、周りの景色が紅魔館内の通路に変わった。
「ナイスシクティスさん!!」
通路にいるサバミは黒幕子の頭を両手で鷲掴みにした。
「記憶改ざん!!」
サバミはそう叫ぶと黒幕子は意識を失い、うなだれた。
「ハァ……ハァ……やっと出れれたわ……」
シラウオとレミリアも黒幕子と同様に倒れる。
「イヨカ! 回復魔法!!」
「う……うわーん!」
フナの指示を受けたイヨカが泣きながらシラウオとレミリアに近付いてしゃがみ、両手を向ける。
「あの隙の無いシラウオが……今なら襲い放題だね〜」
キクラゲは微笑みながらそう言うと、フナに睨まれる。
「殺しますよ!! 止めて下さい!!」
「ごめんね〜」
「冗談はともかく……生きていてよかったです……」
安堵の表情のリードシクティスはそう言うと、地べたに座り込んだ。
「さすがリード様……黒幕子を百年封じた魔法を4時間で解除するなんて!」
仮装フランドールはそう言うと、リードシクティスに視線を向けられる。
「あの封印魔法は中から破るにはかなり難しいですが、外からなら簡単に破れるのですよ」
「へぇ〜……凄いですね!」
カサゴはリードシクティスにそう返すと、霊夢と魔理沙がサバミと黒幕子に近付く。
「なぁサバミ、こいつどうするんだ?」
「……暴走した原因を悪魔じゃなくした。これでもう大丈夫だぜ」
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だって〜!」
霊夢と魔理沙に詰め寄られたサバミは笑顔を二人に向けて後ずさりし始めた。
「おい!! 黒幕子が!!」
ラックはそう叫んで右人差し指を上空に向けた。その先には黒幕子が立ち上がっていた。
「今、思い返すと……私が暴走した原因は悪魔じゃありませんでした……迷惑かけたので次の試合は満月の夜にでも……」
「次の満月か……ちょっとだけ伸びたな」
ボソッとラックはそう言うと、黒幕子は姿を消した。
「今の謝罪聞くと、なんだか黒幕子がかわいそうに見えてきました」
悲しげに早苗はそう言うと、アシカに背中を思い切り叩かれる。
「痛い!」
「キャプテンは大切な人をさらわれたんでしょう! 同情してる場合!?」
「確かに……ってあれ? 異世界のヤマメさんは?」
「お姉ちゃんなら部屋で寝てるわ……全く、こんな事態なのに起きないなんて、能天気のんびり屋にも程があるわ……」
アシカはそう言ってため息を吐いた時、アキスはシラウオに近付いてしゃがみ、シラウオの頬を指でツンツンし始めた。
「私とのコンビだったら黒幕子倒せたんじゃない? ねぇねぇ」
アキスの質問にシラウオは一切反応しなかった。
「あの……ツンツンしないでくださーい!」
イヨカは泣きながらアキスにそう叫ぶと、アキスは立ち上がってふくれっ面に変わり、その場を離れた。
◆
黒幕子襲撃から夜が明けた朝頃、シラウオを除くコチヤーズメンバーが紅魔館内の広い部屋でサバミ司会で話を始めていた。
「つまり疲労感がなくなればレミリアは完全復活ってことだぜ! 拍手!」
コチヤーズメンバーは拍手し、数秒後に沈黙した。
「……なんか盛り上がりにかけるな。みんなどうした?」
「レミリアとシラウオが無事なのはいいのですが……そもそも黒幕子ってどんな人物? なぜ悪魔を恨む? って思ってるからじゃないですか?」
挙手をしながら射命丸文はそう言うと、サバミは頭を抱え始める。
「黒幕子の過去とか話すとプレーに影響出そうだけどな……」
「えー気になるー!」
「確かに……気になりますね……」
橙が野次を飛ばしたあとに八雲藍がそう呟くと、サバミは頭を抱えるのを止めた。
「しょうがない……シラウオいないけど話すか!」