東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
      黒幕子
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     天子 衣玖

    リード  魔理沙
  シラウオ フナ  キクラゲ カサゴ
  文  妖夢  早苗 アキス
      ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


   十九話 神の弱い攻撃

 前半10分頃、ボールは天子と衣玖のもとに渡った。二人は息の合った連携でゴール前に迫り、天子が衣玖へ向けてヘディングパスを送った。ボールは水色のエネルギーをまとい始める。

「ジャンピングサンダー!」

 天子と衣玖で技名を叫び、衣玖が右足で蹴り放ったボールは水色の雷を纏い、ゴールを襲う。ボールの前に射命丸文が立ちはだかる。

「させませんよ!」

 射命丸文は右足に風をまとわせ、全身を回転させながら横に蹴り上げた。両腕をバンザイするように掲げると、射命丸文を中心に猛烈な竜巻が巻き起こった。

「シューティングカット!」

 竜巻は水色の雷をまとったボールを飲み込み、その威力を完全に消した。竜巻が消滅すると、落下するボールはゆっくりと人工芝に着地した。文は鋭い視線をセンターサークル付近にいるキクラゲに向けた。

「キクラゲさん!」

 文はパスをキクラゲに送った。キクラゲは気楽な笑みを浮かべながらボールを受けた。

「こっから取り返そ〜!」

 キクラゲはドリブルで前進し、リードシクティスへパスを送った。ボールはゆっくりとフリーのリードシクティスの前に落ちた。

「リードシクティス選手! 完全にフリーだ!」

(……私は世界を管理する神として、必ず決めます!)

 リードシクティスはゴール前で立ち止まり、右手を軽く手招きするように動かし、腕を真上に掲げた。すると、周囲の地面から透明な水が湧き出し、瞬く間にボールに水が凝縮された。

「バブルボイル!」

 リードシクティスは水の塊の中のボールを右足で力強く蹴り放った。ボールはゆっくりと、しかし確かな威力をもってゴールを襲う。キーパーの黒幕子は薄い微笑みを浮かべ、余裕の表情で両手を構えた。

「リードシクティス選手の必殺シュートが迫る! 決まるかー!?」

 黒幕子は両手を広げ、軽やかにボールをキャッチ。水しぶきが弾け、シュートの威力で黒幕子が後ろに押されることもなかった。

「黒幕子選手! 技なしで止めたー!」

 コチヤーズの選手達の表情が凍りついた。リードシクティスはチームメイトに向かって深々と頭を下げた。

「すみません、皆さん!」

「……あなたの攻撃はたかが知れている」

 黒幕子の言葉でリードシクティスの頬が赤く染まり、拳を握りしめた。

「うぅ……次こそ決めます!」

 クリアナイトのゴールキックで試合が再開され、ボールは中盤の衣玖に渡った。アキスが素早く衣玖に迫る。

「抜かせないよ! ブレードアタック!」

 アキスは空中で前転し、右足のかかとを地面に叩きつけた。黄色い斬撃が衣玖に迫ったが、衣玖はボールを軽く蹴り上げ、高くジャンプして斬撃を回避。空中で右足を振り抜く瞬間、ボールが水色の雷をまとい、四つの雷を纏う球に分裂した。

「ラウンドスパーク!」

 アキスは襲ってくる四つの球を素早い動きで全てをかわした。しかし、その隙に衣玖はゴールへ向けて走り始め、分裂した四つの球は衣玖の足元で再び集合し、サッカーボールに戻った。

「しまった! よけちゃった……!」

 アキスの悔しがる声が響き、衣玖はゴールへ向かって突進。すぐさま衣玖に早苗が立ちはだかった。気迫を込めて叫ぶ。

「追加点はやらせませんよ!」

 衣玖は右手を前に差し出した。ボールが磁力に引かれるように掌のすぐ側で空中に静止した。

「ガニメデ……プロトン!」

 衣玖は上下に掌を広げ、両手の掌から紫色のエネルギーを一直線に放ってボールを巻き込みながら進む。早苗は胸でボールを受けたが、衝撃に耐えきれず倒れ込んだ。

「うっ!」

 ボールはラックに向かって突き進んだ。ラックは怒りを込めて叫んだ。

「あれありかー! 絶対ハンドだろ! 今の技は!!」

 ラックは右拳を振りかぶり、ボールに当てたが、紫色のエネルギーの勢いを殺せず、ボールはラックの右手を弾いてゴールネットを揺らした。

「ゴール! 0−3! クリアナイト、さらにリードを広げるー!」

 コチヤーズメンバーのほとんどがうなだれる中、無表情のシラウオはラックを見つめていた。

(ハンドかどうか……それより、ラックさんは技を習得しているのかしていないのか……それが気になる)

 前半15分頃、トビウオの群れと共に青いエネルギーをまとうボールが一直線にゴールを襲っていた。ゴール前に立つ黒幕子は余裕の笑みを浮かべ、両手を広げて軽々とボールを受け止めた。

「クリアナイトのキーパー黒幕子選手! リードシクティス選手のフライングフィシュを必殺技なしで軽々キャッチ!」

 カナの叫びがスタジアムに響き渡った。黒幕子は無表情のままボールを地面に置き、右足を大きく振り上げた。高々と上がったボールは前線を走る天子の元に渡った。天子の前方では地面が揺れ、いくつもの岩が次々と浮かび上がった。

「リフレクトバスター!」

 天子は右足でボールを力強く蹴り放つ。ボールは赤いエネルギーに包まれ、浮遊する岩に次々と衝突しながら加速度を増した。ゴールキーパーのラックは両手を広げ、渾身の力でボールに飛びついたが、赤いエネルギーの勢いは止まらず、ラックの両手を弾き飛ばした。ボールはゴールネットを揺らした。

「ゴール! 0−4! 早くも4点差! コチヤーズ追いつけるかー!?」

 妖夢は振り返ってラックを見て小さく呟く。

「やっぱり……ラックさん、必殺技を覚えてない……?」

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