東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
      黒幕子
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     天子 衣玖

    リード  魔理沙
  シラウオ フナ  キクラゲ 萃香
   文 妖夢  早苗 アキス
      ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  二十一話 大量失点

 コチヤーズベンチに座るカサゴは残無と向き合い、困惑した表情を浮かべていた。

「私と話すためにベンチに下げたんですか?」

「あの妖精よりはまともに会話できると思ってのう」

 残無はベンチで目を潤ませながら試合を見守るイヨカをちらりと見た。

「な……なるほど……それでいったい、何の話を……?」

「儂はある人物について話がしたい。誰だと思う?」

 カサゴは混乱しながらも思考を巡らせ始めた。

(え……話がしたいのに当てて欲しいってどういうこと……?)

 その時、スタジアム全体にカナの実況が響き渡る。

「また出た海王ポセイドン! 今度こそリードシクティスは決められるかー!?」

 フィールドではリードシクティスが背中から再び海王ポセイドンを出現させていた。

「これで一点返します! ヘヴィアクアランス!」

 リードシクティスは右足で水をまとったボールを蹴り放つ。海王ポセイドンがトライデントを投げ、ボールはゴールを襲う。

「コチヤーズはなんとか一点返せるのか!?」

 ゴール前に立つ黒幕子は動じずに背中から黒いオーラが噴き出した。灰色の肌に荒々しい黒髪、紅白の縦に長い眉毛、黒と紫色の巨大な斧を持つ化身――暗黒神ダークエクソダスが姿を現す。

「なんとここで黒幕子! シュート化身を出現させたぞー!」

 暗黒神ダークエクソダスは斧を振り上げ、ボールとトライデントを上に弾いた。黒幕子は瞬間移動でボールの前に出現し、右足のかかとで力強く下に叩きつけた。

「魔王の斧!」

 ボールは紫色の光をまとい、暗黒神ダークエクソダスが両手で斧を振り下ろすと、紫色の斬撃がボールに重なってゴールを襲い始めた。

「これは!! 魔王の斧によるカウンターシュートだー!」

 ゴール前に真剣な表情の妖夢が立ちはだかる。

「貴方は何も必殺技を覚えてないようなので……斬撃関係は私に任せてください!」

「……おい! やめとけ!」

 ラックの忠告を無視した妖夢はジャンプし、全身を横に回転させた。足から三連の斬撃を放ち、さらに地面への蹴りで水色の壁を出現させた。

「アレス無印型――スピニングカット!」

「これはびっくり!! 妖夢は二種類のスピニングカットを一気に発動させたぞー!!」

 紫色の斬撃は妖夢の斬撃を全て弾き、水色の壁を粉砕。紫色の斬撃は妖夢と半霊を巻き込み、ゴールネットまで押し込んだ。

「妖夢さん!」

 早苗の叫びがコートに響いた。妖夢はネットに絡まり、苦しげに倒れ込んだ。

 コチヤーズ対クリアナイトの第二回戦の前半30分が過ぎた頃、コチヤーズのベンチに座るカサゴは隣にいる残無へ不安気な視線を向け、迷いながらも残無に声をかける。

「聞きたい人物……もしかしてリード様のことですか?」

「その通りじゃ。あやつは異世界を管理する神と聞いた。しかし、何ゆえあそこまで手こずっておるのか、気になってのう」

「でも……得点できないのは、黒幕子が強すぎるせいですよ!」

 残無は静かに首を横に振った。

「原因は己自身にあるやもしれん……」

「己自身!?」

 カサゴは慌てつつ、フィールドにいるリードシクティスに目線を移して目を凝らした。

「言われてみれば、リード様はいつもより魔力が弱く感じるような……」

「お主が知る異世界の神のことを全て話してもらおう」

「えっと……リード様には弟がいます……」

「……弟か」

「はい。リード様は創造神、弟は破壊神として創られたそうです。リード様はとても弟思いで、巷では深いブラコンなんて言われています」

「創られた……誰にじゃ?」

「そもそもの異世界を創った神にです!」

 前半のアディショナルタイムが終了して前半終了を告げる笛の音がフィールド全体に鳴り響いた。

「ここで前半終了! スコアは0−7! コチヤーズ、かなりの差をつけられましたが、大丈夫なのでしょうかー!」

 フィールドでは早苗が妖夢に肩を貸し、ゆっくりベンチへ向かっていた。妖夢は痛みで顔が険しくなっていた。

「大丈夫ですか、妖夢さん!?」

 妖夢は痛みに耐えながらも、キャプテンの質問に答える。

「ま……まだやれます……!」

 数分後、コチヤーズ選手たちの視線が監督の日狭美に集中している。ほとんどのメンバーが驚愕といった表情に変わっていて、フナが日狭美に聞き返す。

「もう一度お願いします……!」

「GKはラック。FWは魔理沙一人。MFは中央を空け、左サイドに文と萃香様、右サイドに妖夢と早苗。DFは左サイドにシラウオとフナ、右サイドにキクラゲとアキス。そして中央を守るDFはリードシクティスですわ」

「ちょっと待ってください! 全然ポジション変わるじゃないですか!」

「残無様への意見は無し。大人しく従ってくださいまし」

 フナが声を荒げ、日狭美は冷静に返すと、早苗がフナの肩をポンと叩いた。

「従ってみましょう! 実はめっちゃ良い策かもしれないですし!」

 シラウオも無表情のまま、フナの肩を軽く叩いた。

「大人しく従って、フナ」

「キャプテンとお姉ちゃんがそう言うなら……」

 後半開始直前、センターサークルに魔理沙が一人立ち、残りのコチヤーズメンバーは日狭美の指示通りの配置についていた。対するクリアナイトは、黒幕子が玉兎と交代でベンチに下がり、衣玖がゴールキーパーに移っていた。白いキャプテンマークは天子が引き継いでいた。

「コチヤーズボールから後半開始! だが、なんとコチヤーズ、大量リードを許しているのに守りの人数を増やしているぞ! 一体、何の意図があるのでしょうか!?」




フォーメーション変更

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        衣玖
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
  玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     天子 玉兎

      魔理沙
  文   早苗     萃香 妖夢
シラウオ   フナ   リード キクラゲ アキス
      ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)
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