東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

27 / 124
フォーメーション

 チーム埴輪
        埴輪
  埴輪 埴輪 埴輪 埴輪
  埴輪 埴輪 埴輪 埴輪
     埴輪 埴輪

    アキス 魔理沙
  シラウオ  フナ  早苗  妖夢
サバミ カサゴ リード  文
      ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  二十七話 敵チーム全員埴輪

 突然、早苗が斜め上を指さして叫ぶ、指された方向には、空中にお祓い棒を持たない霊夢と華扇が並んで浮かんでいた。やがて着地した二人に魔理沙が話しかける。

「霊夢と華扇か。練習を見に来たのか?」

「サバミから超次元サッカーの話を何度も聞かされて……どんなもんか練習を見に来たって感じね」

「私もどんなスポーツか興味が湧いていてね……練習を見させてくれないかしら?」

 サバミが馴れ馴れしく華扇と肩を組んだ。

「よーし! 埴輪十一体作って練習試合だ!」

 三時間後、室内のサッカーフィールドには、青いユニフォームを着た埴輪十体と、黄色いキーパーのユニフォームを着た埴輪が4−4−2のフォーメーションで並んでいた。対するコチヤーズも同じフォーメーションで、アキスと魔理沙のツートップ、シラウオと妖夢のサイドハーフ、フナと早苗のボランチ、サバミと射命丸文のサイドバック、カサゴとリードシクティスのセンターバック、ラックがキーパーとしてポジションについた。

「せめて埴輪たちには勝ちましょう!」

 早苗の力強い呼びかけに、メンバーは一斉に頷いた。

 前半十五分、魔理沙の流星ブレードがゴールを襲う。黄色に輝くボールが埴輪キーパーを押し込んでゴールネットを揺らした。

「あんな魔理沙っぽい必殺技があったのね」

 コートの外で観戦する霊夢が軽く呟く。隣のキクラゲがさらに隣にいる袿姫に緩い口調で尋ねた。

「モロに直撃したけど大丈夫なの〜?」

「キーパー担当はかなり硬く造形しました。心配はありません」

 前半終了間際、FWの埴輪がゴールに迫る。

「埴輪は我と同じで必殺技がないのだな」

 ラックがニヤケ顔でそう言った。リードシクティスがドリブル中の埴輪に迫ると、埴輪がスキを突くように右足でラボーナを放った。

「シュートか!」

 ラックがボールに飛びついて手を伸ばすも届かず、ゴールネットが揺れた。

「しまった……!」

「ご……ごめんなさい!!」

 リードシクティスが周りに謝罪すると、サバミがゆるく注意する。

「ラックー、油断するなー」

「くっ……!」

 キクラゲが軽い口調で霊夢に尋ねる。

「興味は持った〜?」

「……別にって感じ」

 霊夢の素っ気ない返答に、キクラゲが右手に毒キノコを握り、霊夢が慌てた。

「なにするの……!? もしかして毒キノコ……!? もう異世界の毒はこりごりなのに!」

「ごめんなさ〜い! じゃあそっちで!」

 キクラゲが毒キノコを華扇に投げると、華扇は驚きつつ紙一重でかわした。

「ちょっと……なにするの!?」

「たまに毒キノコ投げたくなる人間性で……ごめんなさいね〜」

「そう……なら仕方がないわね」

(……華扇、すんなり許すんだ)

 試合は後半のアディショナルタイムに突入していた。アキスの伝来宝刀が放つ黄色い斬撃のようなシュートが埴輪キーパーを襲う。埴輪は両手で受け止めるも押し出されてゴールネットに押し込まれた。審判の試合終了の笛が鳴り響き、スコアは2−1でコチヤーズの勝利となった。コートの外から試合の様子を眺めていた袿姫はホッとした表情でため息を一つ吐いた。

「負けた……初戦だからしかたがないねぇ」

「アキスさん、やりましたね! さすがお姉ちゃんの永遠のライバル!」

 子供がはしゃぐようにフナは姉のシラウオに声をかけた。常に冷静な表情のシラウオだが、この時は一瞬だけ微笑んだ。

「……ずっとおかしいと思ってた。アキスが私の後ろだなんて」

 そして妖夢は魔理沙と話すために近付いた。

「もう魔理沙がストライカーでよくないですか?」

「私がストライカー? それは遠慮するなー」

「え?」

「別世界の問題で、なぜ私がストライカーをやらなきゃならないんだ。やるならむしろあいつだろ」

 魔理沙はそう言ってアキスを指差した。

(個人的には魔理沙さんが適任だと思いますが……)

 一方、キクラゲは満面の笑みで霊夢に話を振る。

「見た〜!? 最後の決勝点!? さすが私の妹〜!」

「ふ〜ん」

 霊夢は不機嫌そうに返事をすると、空中に浮いた。

「待って霊夢!」

 華扇が慌てるようにキクラゲにお辞儀して、霊夢の後を追い始めた。

「霊夢さん、イライラしてるのってやっぱり……手が痺れてお祓い棒を持てないからだろうな……」

 悪魔の翼と天使の翼を生やしているサバミはキクラゲの横に降り立って話しかける。

「手の痺れ……イヨカちゃんの回復魔法でなんとかならないの〜?」

「あぁ……イヨカの回復魔法はあくまで傷を治すのに特化した魔法だからな……痺れは治らないと思うぜ」

「まぁ、そうだよね〜」

 数分後、袿姫の前にコチヤーズメンバーが集合していた。

「サバミ、あなたの魔法によるコラボのおかげで偶像《アイドル》のサッカーが見れました」

「こちらこそ造ってくれてありがとな! 歯に優しいケーキ……じゃなくてハニヤスさん! おかげで練習試合が出来るぜ!」

「ちゃんと可愛がって。この偶像《アイドル》たちは徐々に強くなる。だから毎回コチヤーズと互角の試合になるはず……だから可愛がってね」

 袿姫は周りにそう告げると、振り返ってどこかへと飛び去っていった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告