東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        ウバメ
    玉兎 玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     てゐ  ウドンゲ  レイセン
       清蘭  鈴瑚

       アキス 魔理沙
     シラウオ 妖夢 早苗 依姫
   サバミ リード 霊夢   萃香
         ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  三十二話 第三試合、キックオフ

 日狭美の指示でコチヤーズの十一人が走り出し、フォーメーションを組んだ。その時、残無の右隣の空間が紫色に引き裂かれたスキマから八雲紫の顔がひょっこり現れた。

「紫! なにしに来たの!?」

 霊夢が驚きの表情で叫ぶと、紫が静かに笑む。

「だって……霊夢の初試合、絶対にこの目で見たいじゃない」

「あっそう……邪魔だけはしないでね……」

 霊夢が素っ気なく返す。

「紫さんも出場してもいいんだぜ!」

 笑顔でそう提案したサバミに紫がそっぽを向いた。

「真空魔やら超次元サッカーの話を散々聞かされて、しばらくうんざり。観戦だけよ」

(真空魔か……確かにスキマ妖怪のそれじゃな……)

 残無が内心で呟き、砂のフィールドに視線を移した。クリアナイトの配置はキーパーがウバメ、DFに玉兎五人、MFにてゐ、ウドンゲ、レイセン、FWに清蘭、鈴瑚であった。

「さぁ! やってまいりました! コチヤーズ対クリアナイトの第三試合! 今回の実況も私、カナがお送りします!」

 Yシャツに灰色のボサボサなロングヘア、右手にマイクを握るカナがベンチ間の中央に立ち、大きな声で実況を始めた。センターサークルでは、キャプテンの早苗とウドンゲが主審を挟んで対峙。主審がコインを弾き、地面に落ちたコインを見て早苗を指差した。

「コイントスの結果、先行はコチヤーズです!」

 早苗とウドンゲがポジションに戻り、アキスと魔理沙がセンターサークルに立った。

「クリアナイトは6点で勝利、コチヤーズは1点で勝ちです。試合時間60分経過した時は、普通に得点が多い方が勝ちです!」

 カナの説明を終え、主審のホイッスルが長く響き、試合開始となった。

「今! キックオフ!!」

 魔理沙が軽くボールを蹴り、アキスに渡す。

「点取るよ!」

 アキスが意気込み、ドリブルで駆け上がるが、ウドンゲが素早く足を伸ばしてボールを奪った。

「えっ!?」

「パスすることも大事だぜ」

 魔理沙がボソッとツッコむ。

 ドリブルで前進するウドンゲに妖夢が気迫を込めて迫る。それを見たウドンゲは前線へパスを送るも、リードシクティスが胸でパスをカットした。

「へい!」

「サバミさん!」

 リードシクティスはサバミに綺麗なパスを送る。

「さすが神!」

「シラウオ!!」

 サバミが中盤のシラウオにパスを出すが、軽い重力でボールが伸びすぎ、タッチラインを越えた。

「サバミ! お前は大きなミスするな!」

 ラックの怒声がフィールドに響く。

「確かに……すんませんでした……」

 サバミはうなだれ、てゐがスローインでウドンゲにパスを出すが、リードシクティスがスライディングで奪い返した。

「またリードシクティス選手だー! さすが私達の神!!」

 リードシクティスは右サイドの依姫にパスを送る。

「オーライ!」

 依姫がボール落下地点で立ち止まる。レイセンが横に並んだ。

「レイセン……必ずこの試合に勝ち、他の兎同様、仕事場に返す。月のリーダーとして部下を必ず救う!」

 そう力強く意気込んだ依姫と無感情のレイセンが同時にジャンプ。レイセンは胸でトラップしようとするが、依姫が大きく飛び上がり、ボールを両足の裏で踏みつけた。

「ツバメ返し!」

 依姫は空中で後転し、ボールをレイセンにぶつけて吹っ飛ばし、魔理沙が呟く。

「おいおい……優しくしてやれよ……」

 依姫はドリブルで駆け上がり、玉兎の一人を軽々と抜いた。

「おっと依姫! いきなりシュートチャンス! いきなり試合が終わるかー!?」

 依姫が右膝でボールを満月に向かって高く蹴り上げ、抜刀の構えで身を低くした。月明かりに照らされたボールが静かに落ちてくると、依姫が瞬時にボール前に移動、右足の甲とかかとでボールを二度蹴り、黄金色の曲がった軌道でゴールを襲い始める。

「月光丸・燕返し」

「こ……これは!! ウバメにツバメだーー!!」

 カナがダジャレを叫ぶと、ウバメが両手を一度強く合わせ音を鳴らせ、真っ黒なオーラの回転ノコギリを作り出した。

「サンドカッター」

 ウバメは回転ノコギリをボールに投げつけ、ボールを真っ二つにした。

 前半3分頃、新たなボールが審判からウバメに渡され、ゴールキックで試合が再開した。高い位置から落下したボールはチームキャプテンのウドンゲが右足でトラップした。

「今度こそボールを奪う!」

 妖夢が意気込み、ウドンゲに迫る。ウドンゲが左胸を抑え、輝く光を放つ。

「アグレッシブビート改!」

 心電図のような波形の光が妖夢を一瞬で抜き去り、妖夢は驚く。

「この技また……! 改!?」

 光は以前の玉兎より強く、ウドンゲの動きに鋭さが増していた。

「おい! FWの一人が化身を出しているぞ!!」

 ラックが叫び、背中から青と黒のオーラが噴き出している鈴瑚を指差した。オーラは兎耳の薄緑ロングヘアで両拳を握る化身――光速闘士ロビンに変化した。

「やはり出たか、ロビン!!」

「な……なに……!? でか兎……?」

 サバミは叫び、霊夢が唖然としていると、リードシクティスが霊夢の前に立ちはだかった。

「霊夢さん! 私に任せてください!!」

 その瞬間、サバミが清蘭の背中から黒と青のオーラが噴き出すのを捉えた。

「まさか……!! 罠だ! シクティスさん!!」

 清蘭の背中から現れたのは、巨大な緑色の羽根装飾と赤青の蛇モチーフの拳銃を持つ化身――虚空の女神アテナだった。

「え!?」

 リードシクティスが驚きの表情で振り返ると、鈴瑚が清蘭に高くパスを送った。清蘭が高くジャンプ。虚空の女神アテナの二丁拳銃から青と赤のエネルギーの玉が現れた。

「アテナ・アサルト!」

 二つのエネルギーは清蘭と合わさって融合し、清蘭が右足を振り上げて紫色のエネルギーをまとったボールが一直線に襲い始めた。ラックがジャンプし、両手を伸ばすが、ボールに弾かれ、ゴールネットが力強く揺れた。

「ゴール!! クリアナイト!! 先制点です!!」

 真剣にゴールを見つめるサバミは内心で語り始める。

(やられた……FW二人にそれぞれシュート化身がついてるのか……一人だけならシクティスさんがマークすればいいんだが……そう甘くはないか)

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