東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        ウバメ
    玉兎 玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     てゐ  ウドンゲ  レイセン
       清蘭  鈴瑚

       アキス 魔理沙
     シラウオ 妖夢 早苗 依姫
   サバミ リード 霊夢   萃香
         ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  三十四話 初ミキシトランス

 前半10分、玉兎の一人がスローインでてゐにボールを渡した。

「影縫い」

 シラウオは自身の影から闇を伸ばしててゐを転ばせ、ボールを奪ってアキスにクロスを上げる。

「決める!」

 アキスが力強く意気込み、左足でボールを蹴り上げ、白い光の線を描きながら体を横に回転させ、右足のかかとでボールを蹴り、白い十字がゴールを襲う。

「クロスドライブ!」

「ここでアキスがアレス版のクロスドライブを放ったー! 決まるかー!?」

「サンドカッター!」

 ウバメが黒いオーラの回転ノコギリを投げ、ボールを真っ二つにした。

「キーパーウバメ! サンドカッターで相手の必殺シュートに三度勝ったー!!」

 カナがダジャレ実況を叫ぶと、アキスが悔しそうに両拳を握った。

 前半15分頃、清蘭と鈴瑚が同時に化身を出現させ、ボールを保持するウドンゲが虚空の女神アテナを出している清蘭にパスを送った。

「シクティスさんに挑む気か? 無駄だぜ」

 サバミがニヤリと笑うと、リードシクティスがジャンプし、後転しながら巨大な青いイルカのソウル――ドルファヌスに変化した。地面を水面に変え、跳ねるように清蘭に激突し、ボールを奪った。

「それはなまら悪手だったな!」

 喜んだサバミにリードシクティスはパスを送り、サバミが胸でトラップした。少し前進してシラウオにパスする。

(アキスも魔理沙さんも依姫さんも駄目……どうすれば……)

 シラウオは無表情のまま内心で迷っていると、中央を駆け上がる妖夢が右手を挙げる。

「こっちです!」

 シラウオはパスを妖夢に送った。

「バイシクルソード!」

 妖夢がジャンプし、オーバーヘッドでボールを蹴り、着地。濃い青色のエネルギーをまとったボールが数秒止まり、一直線にゴールを襲う。

「妖夢! ここでバイシクルソードです! 決まるかー!?」

 ウバメが右手を突き出し、背後に巨大な砂の握り拳を出現させる。

「サンドノック」

 ウバメは右拳でアッパーカットを放つ。砂の拳が同じ動きをしてボールを殴り飛ばした。

「キーパーウバメ! なかなか点を取らせてくれません!」

 ウドンゲが大きく飛んだボールを胸でトラップし、清蘭と鈴瑚に視線を送る。

「次はどっちだ……」

 ラックは視線を左右に向けて迷っていると、ウドンゲが右足をしゃがみながら前に突き出し、右足でボールをコントロールした。背後からてゐが迫り、右足に炎をまとわせて飛び上がった。

「火縄……」

「バレット!」

 ウドンゲとてゐで技名を叫び、炎をまとったボールが火縄銃のような発砲音を立て、猛烈な速さで霊夢の横を通過し、ラックが反応する間もなくゴールの隅に突き刺さった。

「くそっ! 速い……!」

「ゴール!! クリアナイト! これで3点目です!!」

「くそ……もう半分……あと3点取られれば……我達の負けだ……」

 ラックが地べたに座り込み、暗い表情でそう言うと、サバミが笑顔で左手を差し出した。

「まだ大丈夫。諦めなければ勝てるさ」

 ラックが無表情で手を振り払い、立ち上がる。

(ラック……)

 サバミの普段の軽い笑顔が消え、真剣な眼差しに変わった。

 前半20分頃、センターサークルでボールを保持する早苗が周りを見渡してパス先を考えていると、左手を挙げているサバミが視界に入った。

「こっちだ!!」

 早苗はサバミにパスを送り、てゐがサバミに迫る。サバミがドリブルでてゐを抜き去ろうとした瞬間、足元にサッカーボールではなく、導火線に火がついた爆弾が現れる。

「フェイクボンバー」

 てゐが技名を呟くと、爆弾が爆発し、破裂音と黒煙がサバミを包んだ。

「サバミさん!!」

 早苗の悲痛な叫びが響き渡ると、黒煙の中からサバミが左足を伸ばしててゐの股下を抜き、ボールをタッチライン外に弾き出した。

「無事だったんですね!」

「あぁ……さっきの爆弾から異世界の火の魔力を感じてな……私には火属性の攻撃が効きにくいから余裕だぜ!」

 前半21分頃、てゐのスローインで試合再開。清蘭にボールが渡り、サバミが迫る。

「いくぜ……ミキシトランス! カサゴ!!」

 サバミが全身を光らせ、紺色の髪がカサゴと同じ黄色に変わった。

「出たー!! コチヤーズ対クリアナイトの試合で初めてのミキシマックス!」

 カナが興奮気味に叫ぶと、サバミが右脚を前方に振るって清蘭に紫色のオーラでできた怖い顔付きの壁をぶつけた。

「デーモンカット!」

 清蘭は倒れ、ボールはサバミの足元に転がった。

「私が……決める!」

 サバミがドリブルで駆け上がり、てゐが立ちはだかる。

「フェイクボンバーはやらせないぜ!!」

 サバミはしゃがみながら左足のスパイクをボールに叩きつけ、オレンジ色の火花を撒き散らしながら滑るように前進し始める。

「スパークエッジドリブル!」

 火花がてゐに触れて弾け、サバミは抜き去った。

「絶対に決めてやるぜ!」

 サバミが意気込んだ瞬間、足元の砂が流れ始める。

「砂か! ならこれだ!」

 ボールを高く上げ、腕を組んだ後、両手を後ろに伸ばし、黒いエネルギーの翼を生やす。

「デビルバースト!」

 横回転しながら翼から黒いオーラをボールに移し、右足で蹴りつける。黒とオレンジのエネルギーをまとったボールがゴールを襲い始める。

「サンドカッター」

 ウバメの巨大な回転ノコギリが激突した。ボールは真っ二つにされずに耐えていた。

「サバミのデビルバーストが押しています! サンドカッターに勝てるでしょうか!」

「いけーー!!」

 コチヤーズのメンバーが叫び、回転ノコギリが砕けた。ボールがクロスバーに直撃し、ゴールの後ろに落ちた。

「……くそっ!」

 サバミが左拳を握り、目を閉じて天を見上げた。

「惜しかったです。次は決められます!」

 依姫が駆け寄り、サバミの肩に手を置いた。

「……ありがとな!」

 サバミが笑顔を取り戻し、陣地に戻り始めたその瞬間、サバミが目を見開く。

(殺気……誰からだ?)

 クリアナイトベンチの黒幕子がサバミを睨んでいた。

(あいつか……急に点が入りそうになってびっくりしたのか……?)

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