東方キャラとオリキャラでイナズマイレブンする話   作:みかづき椛

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フォーメーション

 クリアナイト(黒幕子のチーム)
        ウバメ
    玉兎 玉兎 玉兎 玉兎 玉兎
     てゐ  ウドンゲ  レイセン
       清蘭  鈴瑚

       アキス 魔理沙
     シラウオ 妖夢 早苗 依姫
   サバミ リード 霊夢   萃香
         ラック
 コチヤーズ(早苗のチーム)


  三十五話 餅

 前半25分頃、ミキシマックスで髪を黄色にしたサバミが再びゴール前にドリブルで迫り、黒い翼を生やして跳び上がる。

「デビルバースト!」

 黒とオレンジのエネルギーをまとったボールがゴールを襲う。

「サンドカッターV2!」

 ウバメが以前より速くて威力の強い巨大な回転ノコギリを投げ、一瞬でボールを真っ二つにした。

「くそっ……! 進化させてきたか……!」

 前半26分頃、ウバメのゴールキックがウドンゲに渡り、背後からてゐが迫る。

「また必殺シュートが来るぞ!」

 ラックが大声で警告すると、アキスが全速力で走り込み、右足を伸ばしてウドンゲの背後からボールを奪った。

「ナイスです!!」

 早苗が歓喜の声を上げる。シラウオが無表情のまま内心で呟く。

(サバミさんがガチになった影響で、アキスも変わり始めている……)

「もう一度私にくれ!!」

 黄色いショートヘアを揺らし、サイドを駆け上がるサバミが左手を挙げ、緊迫感を帯びて叫んだ。

「サバミさん!」

 アキスはサバミにパスを送り、サバミが右足と左足を交互に振り上げ、ボールを二度踏みつけると、ボールが鋭いトゲの形に変化し、10メートルほど上空に打ち上がった。トゲの先端から紫色の千本の針が矢のようにゴールを襲う。

「喰らえ、サウザンドアロー!」

「グラビティデザート」

 技名を呟いたウバメは両手から紫色の雷を地面に放ち、巨大な砂のドームで自身を囲った。サバミが放った紫色の針が全てドームに突き刺さった。

「グラビティデザートも覚えていたのか……!」

 前半29分頃、サバミがコチヤーズ陣サイドで妖夢からのパスを受ける。そこへ、清蘭が人の顔ほどの大きさの黄粉餅を手に迫る。

「もちもち黄粉餅!!」

 清蘭が餅を振り、伸ばした瞬間、サバミの髪が紺色に戻る。伸びた黄粉餅がボールに当たり、パチンと音を立てて縮み、ボールと共に清蘭の頭を覆う。

「ミキシマックスが解けた……なまらやべぇ……!」

 サバミが焦りの表情を浮かべていると、清蘭が頭の餅を消し、ボールを高く上げ、平べったい餅を空中に投げてジャンプ。

「やきもちスクリュー!」

 技名を叫んだ清蘭は回転しながら炎をまとった右足でボールを餅に閉じ込め、爆発した餅から炎のボールがゴールを襲い始める。

「左……いや右……!」

 リードシクティスがシュートの軌道を追う。

(間に合ってください……!)

 ゴール端に迫るボールにジャンプし、右足で弾き返す。

「……すまないリード!」

 ラックが謝罪した時、ボールは背中から光速闘士ロビンを出している鈴瑚に渡り、即座にシュートを放つ。

「任せろ!」

 ラックが勢いよくボールを両手でキャッチ。

「化身を出した状態は普通のシュートでも強力だぞ!」

 サバミが真剣に叫ぶ。シュートの威力に押されながら、ラックがサバミを睨む。

「分かっている!」

 ラックはゴールライン寸前でボールの勢いを止めた。

「ナイスセーブ! ラック!」

 サバミが明るく褒める。ラックはムスッとした表情で返す。

「これくらいは止めてやるよ!」

 ラックがボールを前に蹴り出すが、高く上がったボールがウドンゲの真上から落下し始める。

「ちょっとラックさん! どこ蹴っているんですかー!!」

 早苗がツッコミながらウドンゲに走る。だが、霊夢が突然高くジャンプし、右足でボールをトラップした。

「れ……霊夢さん……」

 早苗が呆然と見つめる。

「鈴仙から始まる攻撃、いい加減うんざりしててね」

 空中で霊夢は三人の玉兎に囲まれた魔理沙を確認した。

「攻撃は任せたわよ! 魔理沙!」

 右足でボールを蹴ったが、大きく左に逸れてタッチラインを越えた。

「あ」

「おい! だから練習しろって!」

「……わざとじゃないから許して」

 ラックの怒鳴りに霊夢が軽く返した。

 前半30分頃、玉兎のスローインでレイセンがボールを受ける。

「アディショナルタイムは3分です!」

 ドリブルでサイドを上がるレイセンの前に萃香が立ちはだかる。

(そういえば、今まで酔っ払いのところに来てなかったな……)

 ラックが内心で呟くと、レイセンがふらつく萃香をあっさりドリブルで突破した。レイセンがボールを蹴り上げ、両足で挟んでボールを回転させた。

「ガンショット!」

 黄色いエネルギーをまとったボールが銃弾のようにゴールに迫る。

(まずい……! 今決められたら0−4……! あと2点で負ける……!)

 内心で妖夢が焦った時、ラックが両腕で十字を作り、気迫の表情に変わった。

「うおーー!!」

 数秒耐えたラックだが、腕が弾かれてボールがゴールネットを揺らした。

「ゴール!! クリアナイト4点目です!!」

 この瞬間、コチヤーズほとんどのメンバーがうなだれた。

 前半のアディショナルタイム3分は動きなく、0−4のスコアで終了。コチヤーズの選手たちは暗い表情でベンチに戻った。

「あの……総帥……」

 早苗は残無に声をかけようとするも、即座に首を横に振られた。

「交代は無しじゃ。砂のフィールドに慣れていない者が急に出ても足手まといになるからのう」

「で……でも……」

「皆様!! 残無様に疑いの目を向けないでくださいまし!!」

「と言っても萃香は隙だらけだぜ」

 魔理沙が不満げに言うと、サバミが笑顔で魔理沙の肩に手を置いた。

「黙って従おうぜ」

「……しょうがないか」

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